B級会社員のOFF日記(現在無職です)

尻毛助左衛門と尻毛又丸の珍道中の日記を公開しています。

定年サラリーマンのOFF日記もあります。

助左衛門の恋 その三 徹夜の電話

2014-12-16 22:42:34 | 日記

平成6年12月16日

助左衛門は女性は苦手である

若い時から苦手 古い話をすれば高校は男子校みたいな普通科進学校

大学は経済学部 こちらも女性は少なかった。

 

そんな話は兎も角として、昨夜は8時から12時近くまで、文挟栄子さんと電話をしていた。

 

この日は電話をするのが遅れた。

助左衛門の仕事が忙しくなっていた

夜の10時に電話をする。いろいろな話をした。趣味のこと、家族のこと、来し方のこと

途中でトイレ休憩をして朝の5時まで電話

「助左衛門さん、今日会社じゃありません?」

「そうですよ。もう朝の5時!」

「私はそろそろ寝ます 助左衛門さんはどうします?」

「寝てしまうと、完全に寝坊しそうです」

「わたしは、知らないわ」

「助左衛門は少し横になって休みます。もう限界です」

受話器を置いたが、眠たいが眠れなかった。

外は少しずつ明るくなる。

ネクタイを締め直す助左衛門は少しフラフラしながら会社へ。

 

(次回へ続く)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


助左衛門の恋 その二 コケコッコー

2014-12-15 22:50:13 | 日記

平成6年12月15日

助左衛門は信じられなかった。

まだ一度も会っていない女性の方に昨日は二時間近く電話をしてしまった。

判明したことは次の通り

相手の名前は  文挟(ふばさみ) 栄子さん

年齢は助左衛門よりも一歳下

鷹匠の末裔(?)

未婚(?)

 

この日助左衛門はまた電話をした。

「鷹匠ですか? 助左衛門の先祖は美濃の傘張り侍です。身分が違いますねえ」

「その通り あきらめなさい!」

その時 コケコッコー!  コケコッコー!  コケコッコーという鳴き声

「文挟さん 今の声は何ですか?」

「チャ太郎やめなさい!」

「そばに男性の方がいるのですか?」

「残念ながら、居ません」

「しかしチャ太郎という男性の名前をおっしゃていませんか?」

「ちゃぼのチャ太郎です 私が男性の方とお話をすると やきもちを 焼くのです」

 

助左衛門は頭が混乱してきた。

チャ太郎とは何者だろう?拙者よりも良い男に違いない

受話器の遠くの方で又コケッコッコーと鳴く声がする。

 

(次回へ続く)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


助左衛門の恋

2014-12-14 12:35:55 | 日記

「尻、尻、尻毛でございます」

「しり? 、シリ?、 ・・・・知り   ません」

 

受話器はガチャンという厳しい音を残していた

助左衛門は意気消沈するが、意を決して再度電話をした。

「あの~あの~あの~」

「あの~ばかりでは全然わからないじゃないの」

「あの~見合いをお願いした者です。御嬢さんはいらっしゃいますか」

「あ~あ  なんとか株式会社の方?御嬢さんはいないけれど、おばさんはいるわよ」

助左衛門はそのおばさんという言葉に安心した

「明日この履歴書をお返ししようと考えていたところよ。何かご用件でもあるのですか?」

「とくにはないのですが、まずは自己紹介を」

「変な苗字ですね。とても口には出せません」

「尻毛(しりげ) 助左衛門(すけざえもん)と言います 生まれは美濃の国 尻毛村 下尻毛」

「尻、毛、下と 下の文字のオンパレードですね」

 

この会話はちょうど20年前の実話をもとにして作りました。

 

(次回へ続く)