B級会社員のOFF日記(現在無職です)

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紳士・淑女の昔物語・・・・・・小野 篁(たかむら) 広才の事

2016-05-28 20:26:36 | 紳士・淑女の昔物語

紳士・淑女の昔物語・・・・・・小野 篁(たかむら) 広才の事

小野 篁という人が嵯峨天皇の時にいました。

ある時、内裏に札を立てた者がいた。

「無悪善」と書いてある。

(天皇)「読め」

(篁) 「読むことは読みましょう。しかし畏れ多いことでありますので、あえて申しあげますまい。」

(天皇) 「かまわず申せ」

(篁) 「さがなくてよからん」

(天皇) 「おまえ以外に誰が書こうか」

(篁) 「それだからこそ、申しあげますまいと、申したのでございます。」

(天皇) 「それではなんでも書いたものなら、読めるのか」

(篁) 「何にても、お読み申しあげます」

天皇は子という字を十二お書きになり

(天皇) 「読め」

(篁) 「猫の子の子猫、獅子の子の子獅子」

と読んだので、天皇は微笑まれて何の御咎めはなかった。

 

(解説曰く) 「忌憚のないやり取りは信頼しあう二人の情愛が底流にある」

 

(その他) 小野篁は後年遣唐使の副使になるが、正史と喧嘩して乗船しなかった。この件で篁は壹岐に流された。

      宇治拾遺物語 巻第三にあります。

 

 

 

 


紳士・淑女の昔物語・・・・・・中納言師時(もろとき)、法師の玉茎(たまくき)検知の件 (下)

2016-05-26 21:02:59 | 紳士・淑女の昔物語

法師はまじめくさった顔をして

(法師) 「今は、もうそれくらいに、してくだされ」

(師時) 「よさそうな具合になってきたぞ。さすれ。それそれ。」

(法師) 「見苦しゅうございます。そのへんで。」

すると毛の中から、松茸ほどの大きさほどの物が、ふらふらと出てきた。

中納言をはじめ皆の者は、一緒に声をあげて笑う。

法師も手を打って、笑い転げた。

この聖は、一物を下の袋の中に、ひねり入れて、飯粒の糊で毛を張りかためて

何食わぬ顔をして、人をだまして、物を請おうとしていたのであった。

かたり坊主であった。

 

(解説曰く)・・・・・・小学館の日本古典文学全集では「イカサマ法師の門付け失敗話。」と言う

           さらに「その化けの皮は、有無を言わせぬまことに粋な手口ではがされる。」

            「手口には手口を」の名話

 

(拙者思う) 「この法師は本当に食に窮していたのである。困りに困ってこの行動をする。化けの皮は承知の上。」

        「バカ話であるが、法師にとって死活問題。食事にありついたが、食後の本人は落ち込んだと思う。」

        「今は昔ではなく、今も昔も。食べていくことは大変。」

 

(次回は別の話を)

 


紳士・淑女の昔物語・・・・・・中納言師時(もろとき)、法師の玉茎(たまくき)検知の事 (中)

2016-05-25 20:33:07 | 紳士・淑女の昔物語

(師時) 「これは不思議なことかな?」

      とご覧になっているうちに、下にさがっている袋が、異様に思われたので、

(師時) 「誰かおらぬか」

     とお呼びになると、侍が二、三人出てきた。

(師時) 「その法師を引っ立てよ」

     とおっしゃる。法師は取りすました態度で

(法師) 「南無阿弥陀仏」

     と念仏を唱えて、

     「さあさあ、どうとも、なさりませ」

     神妙な顔つきで、足を少し広げて軽く目をつぶった。。

(師時) 「足を引っ張って、ひろげよ!」

          二、三人寄って、引っ張って広げた。

      年若な、一二歳くらいの者をお召しになり

     「あの法師の股の上を手を広げて、上げ下ろし、してさすれ!」

         とおっしゃる。

     年の若し者は上げ下ろししてさすった。

     しばらくすると・・・・・・・

 

(次回へ続く)

この話は宇治拾遺物語にあります。

 

 

 

 


紳士・淑女の昔物語・・・・・・中納言師時(もろとき)、法師の玉茎(たまとき)検知の事

2016-05-24 22:40:19 | 紳士・淑女の昔物語

これも今は昔

中納言師時という人がいた。

その家に法師が来て立った。

(師時) 「そなたはいかなる僧か」

(法師) 「この仮の世の中に生きていることが、耐えられません。煩悩を切り捨てた聖であります。」

(師時) 「煩悩を切り捨てるとはどんなことかな?」

(法師) 「ほれ、これをご覧なれ」

と言って、衣の前をかきあげて見せると、真にあるべき一物がなくて、毛ばかりである。

 

(次回へ続く)

 

 


サウナ救出劇

2016-05-22 20:30:58 | 雑感

サウナ救出劇

平成28年5月22日(日)

拙者は家族で岐阜県揖斐郡大野町の大野温泉へ一週間の汗を流しに行きました。

全国各地で30度を超す暑い日

今日はいつもの日より多数の人が入浴しています。

サウナが併設されていて、7、8人の方がいらっしゃいました。

お互い知らない者同士が、黙々とサウナに・・・・・・。

数分後、一人が叫ぶ。

(客A) 「おじさん。!大丈夫ですか!」

(おじさん) 「・・・・・・・・・・・」

おじさんは意識も薄れ、倒れる。

(客B) 「これは大変だ。これは危ない。」

客Cはサウナ内のベルを鳴らし、ドアを全開にする。

客A、客Bと拙者は3人でこのおじさん(70代中ごろ)をサウナより出して、横にする。

サイレンは鳴り続いているが、温泉関係者は誰も来ない。

(客A) 「どうして来ないんだ!」

(拙者) 「私が、受付に行ってきます。念のため119番も依頼します。」

拙者と客Dは、タオル一つを腰に巻いて走る。そして、男湯の入り口で、叫ぶ。

(客D) 「サウナで男性が倒れました。!」

(拙者) 「至急119番に連絡してください!」

(受付1) 「ちょっと待ってください。」

(拙者) 「意識が薄れ、危ないですよ!」

(受付2) 「・・・・・・判りました。すぐ行きます。」

拙者らは戻る。おじさんは外気によって意識を少し回復するが、立つことはできない。

暫くして、温泉関係者2名が来て、状況を確認し、簡単な手当てを施す。

サウナ内の知らない者同士の連携でおじさんは助かった。

サウナに他に誰もいなかったなら、・・・・・・・・・・・・。

助左衛門は感じた。

 

「客A中心の男たちの連携プレイは見事で、この世の中は満更捨てたものでもない」