平成30年6月5日
7時の朝食を済ませ 近所を散歩する。
お父さんと子供が話していた。
(父) 「あそこに桜の木があった家は 新しくなりましたよ。」
(子) 「どうして 桜の木はなくなったの?」
(父) 「道幅を広くするためと 聞いていますよ。 虫もいてね。」
(子) 「桜に虫はいても・・・いいじゃん」
(父) 「自治会で決めたこと。幼稚園のバスも走るし・・・」
(子) 「ジチカイ?」
(父)「大人になれば わかるよ・・・大人になれば」
(子) 「・・・・・」
正確には拙者の家の桜ではない。隣の家の桜。
その桜が大部分 拙者の土地に侵入していた。
町の道路にも 侵入していました。
拙者は声を大にして 「切ること。反対!!」と言いましたが 力不足でした。
坂口安吾の「桜の森の満開の下」を読む。
傑作と言われているが 残酷すぎます。
あらすじは・・・
昔 鈴鹿峠に山賊がいた。通りがかった旅人を身ぐるみ剥がして、連れの女を女房にする。
亭主を殺された女は 山賊を恐れず あれこれ 指示をする。
女は山賊に 家に住まわせていた7人の女房を次々に殺させた。
ただ一人足の悪い女だけを女中代わりに残した。
わがままな女は都を恋しがり 山賊は女と共に都に移る。
都で女がしたことは 生首を集めることであった。
さすがの山賊も嫌がり 山に帰ることを決める。
山賊は女を背負って山に帰ると 桜は満開であった。
風の吹く中 桜の下をゆき 女を振り返ると 女は醜い鬼になった。
老婆の鬼は山賊の首を絞めた。
山賊は必至で鬼を振り払い 鬼の首を絞めあげる。
山賊は 我に返ると 鬼は元の女になって 桜の花びらにまみれて死んでいた。
山賊は 桜吹雪の中 声を上げて泣いた。山賊は女に触れようとするが
女はただの花びらだけになっていた。
そして花びらを掻き分けようとする山賊自身の手も身体も消えて花びらだけが残った。
参考:Wikipediaより
好きな作品ではありません。
短編です。
昭和50年 映画化されています。
(続く)