中国貴州省で日本語教師

2007年春~2009年春、青年海外協力隊

単純

2007年06月28日 | Weblog
中国大陸上陸3ヶ月目にして初めて病院に連行される。
早朝から、嘔吐と発熱。
どうやら調子に乗って働きすぎたらしい。(週末の北京出張前にやりたい仕事がいくつかあったのよ)
は~・・・我ながら、単純。

完璧な日本語を話す世話役の先生がそばにいてくれて本当に助かる。
おかゆ、りんご、さらには好物のアロエヨーグルトが簡単に手に入るなんて、
なんていい国なんだろう!(単純)
東アジア文化圏最高!

寝込みながら目に浮かぶのは猫たちのこと。ホームシックにはなりそうにないが、猫シックにはなるようで。

熱に浮かされてみる夢は二本松だった。
二本松で見た、白いイタチを追いかけていた。

期末試験

2007年06月26日 | Weblog

今日は自分を褒めます。マジメモードです。

一日中、自分の講座の期末試験をやった。私と一対一で話す口頭試験で、全57人。

感想。
三十代の今、この仕事を始めてよかった。今まで、色々なことに傷つきながら生きてきてよかった。

日本語の会話力をみる試験なので、全員が力を発揮できるように、話を引き出す。緊張している人にはこちらの態度や言葉数をコントロールする。最初のほうに受けた人と後半の人とで不公平にならないように、質問数と内容を調整する。返答で使われる文型と語彙を予測して、レベルに応じた質問を与える。その場で考えた言葉ではなさそうだったら混ぜ返す質問をする。全員に対して常にリラックスした態度で話を聞く。

5分という短い時間を計りながら、あいづちを打ち、相手にしっかり向き合いながら、これだけのことを同時に考えている自分に気づいた。

終わった後、さほど疲れていないので、6時間のテープを半分ほど聴きなおし、5項目(発音、文法、語彙、答えの適切さ、流暢さ)×2の成績をつけ終えたところだ。
10年前の自分だったらとてもできなかったと思う。どうやら成長しているらしい。

相手の話を促し、全身全霊を傾けて聴きながら、先生として評価する客観的な自分も保っている状態は、心理カウンセラーのようだなと思った。こんなことなら、苦しい経験をするたびに本格的にカウンセリングを受けて彼等のワザを盗んでおけばよかったかも・・・なんて思ったりした。

この2ヶ月間、学生たちと話していて気づいたことがある。
言葉が不自由だと、相手の表情、口調、態度にとても敏感になる。
まるで片想いの人と話すように。

だから私はいつも心穏やかでいたいと思う。
話す人が安心して話せるように。
外国語を話したいという気持を受け容れたいと思う。

人間だから不調な時や疲れている時もあるけれど、年をとって、自分の態度をコントロールできるようになった気がする。コントロールできないときは、相手に貴方のせいではないよと分かる言葉を伝えるか、一人になって自分を守る注意深さを身につけたような。理想主義だろうか?完璧主義だろうか?

もう一つ気づいたことがある。
それは、喜怒哀楽がはっきりしていて、日本語が不自由だと「幼い」という印象を受けがちだけど、それは錯覚なんじゃないかということ。感情表現の濃淡を大人らしさの基準にするなら、それは日本の色眼鏡で異文化を見ることになるかもしれない。彼等は19歳なり20歳なりに大人だ。子供のような日本語を話しても、大人として尊重する態度を忘れないようにしたいと思った。まあ、私のほうが時々バカみたいに子供だからなんだけど・・・


めだつ

2007年06月23日 | Weblog

こっちにありそうで無い物。
それは、ユニクロのようなシンプルな服。

ニホンの感覚からするとギャル服でしかないような服を、20代後半の女性も30代の女性も着ている・・・。

なので、ニホンから持ってきた服を着ている私は地味すぎて目立ちます

皆さんおしゃれですねえー、北京ではジャージズボンの女の子が多かったけど、こっちは北京よりもおしゃれみたい、と同僚に言うと、南へ行けば行くほどおしゃれになるんですよ。ここの服は広州から来てますから。・・・そ、そうだったんですか。

しかたない、郷に入っては郷に従え、明るい色の夏服を買おうと見て回る。
でも。
お願いだから、Tシャツに、スパンコールをばしばし付けるのはやめて。
それにただでさえ人民元が値上がりしているのにTシャツ1枚が普通に100元~200元するのは痛いんですけど。

苦渋の選択の末、ニホンでは買ったことのないようなふわふわしたスカートやきらきらした靴を買い、新しい自分を発見。似合わないと思っていたけれど意外と・・・♪
だけど下着は、とってもセクシーなものばかりで、恐れをなして、いまだ買えない・・・

避暑地らしい 1

2007年06月22日 | Weblog

そういえば、バスで5分行くとすっかり避暑地です。
先日はホテルのバルコニーで食事し、今日は川辺でバーベキュー・・・
ずいぶん贅沢な所に来ちゃったな・・・(というより、贅沢なことをさせてもらってるな・・・)と思います。

合コン

2007年06月20日 | Weblog

日本語学部は女子が多い。1クラス30人で男子学生が5人程度しかいない。
彼氏はどうやって見つけるの?日本の大学生のようにサークル活動はないし・・・。
答え。他の学部の人たちと食事をします。ああ合コン。特にコンピュータ学部との食事会が人気なんですか。ふうん、お酒は飲まないんだ、それで、何を食べるの?
火鍋です。
なるほど鍋を囲むのね、丸いテーブルで食事したら会話もはずむし仲良くなれそう。普段の食事でも、せっせと鍋奉行をしてくれる男子学生は皆なかなかのジェントルマンぶりで好印象。
しかし・・・夏の合コンも鍋なの?暑くないのかい・・・?

ちまき

2007年06月19日 | 

今日は「端午の節句」。
ちまきを食べるそうだ。
かしわもちは食べないらしい。
多くの人からちまきをもらう。
ちまきぜめ。

中国のちまきは、形も中身も、もち米の色もバリエーション豊富で、見ているだけで楽しい。1つ食べるとおなかいっぱいになる。一人で食べきれない、と言うと冷凍庫に入れて保存して、お湯で温めて食べるといいとのことで。なるほど保存食。
朝、学生からもらって休み時間にみんなで食べ、
晩御飯ももらったものをゆでて食べる。
市場で豆腐ともやしを買って、味噌汁も作った。

お返しのちまきをあげるべきだが、私はちまきの作り方を知らないので、明日、代わりにおにぎりを三角にむすんで、それで許してもらおう・・・



くちなし

2007年06月18日 | 

最近、そこここで売っているクチナシの花。
足をとめて買う人や、持って歩いている人がとても多い。2束1元。
ベッドサイドテーブルに置いて、よい香りの中で眠る毎日です。


卒論

2007年06月16日 | Weblog

昨日、今日と、卒論の口頭試験があった。後半は、指導教授の先生方と一緒に質問役をすることにもなり、色々な意味で面白く刺激的な2日間だった。

発表は全て日本語、教師たちの質問も全て日本語。さらにパワーポイント使用。
自分の英文科時代の卒論や、修論の発表を思い出すと・・・完全に負けている。

テーマは、日本語の格助詞や擬態語など中国人学習者が苦手とする文法項目から、日本文学から文化を考察するもの(源氏物語の平安貴族の衣装、渡辺淳一の失楽園と日本人の自殺)、日本の現代社会論(ニートの若者の意識、オタク族、漫画と暴力)まで、多岐にわたっていた。

私がいちばん興味深かったのは日本語と中国語の比較研究の類。
「経済」などの日本で造語されて現代の中国語に逆輸入された語にどんなものがあるのかを500語も収集した論文や、日本の四字熟語と中国語で共通するものの事例研究、親族呼称語の比較。いやあ勉強になりました。

カフェ

2007年06月14日 | Weblog

くつろぎスポット発見。
最近周辺は喫茶店の開店ラッシュのようだ。
あー落ち着く。
モカ(摩卡)を注文しても、カプチーノを注文しても、カフェオレが出てくるのが少し悲しいけど。

大学にはフランス人留学生が10人近くいて、そのうちの3人と一緒にランチする機会があった。中国人以外と中国語を話すのが嬉しくて、スタンダールの『赤と黒』に出てくる官僚制をどう思うかとか、ヴィクトル・ユゴーの『ああ無情』は日本で古くから翻訳されていてミュージカルもやっていて観に行ったとか、フランソワーズ・サガンは今の若い女性に人気があるのかとか、アポリエールとポール・ヴァレリーとベケットが好きなんだけどどう思うかとか、作家名の筆談交えて次々に質問してしまったら、「私たちも読んでいない」と、ひかれてしまった。フランス文学を専攻したの?と聞かれるが、いや文学はなんでも読むんです。(正確に言うと、読んでいたんです。)内心、そっかー読んでないのかーとがっかりしていたら、「日本の作家のエイジヨシカワを読んだ」と言うので、あ、歴史小説が好きなんだ、ヨシカワなら家の近くに彼の記念館があって行ったことがあると話すと喜んでいた。

でも、お互いに抽象的なことを話せるだけの中国語力が無いので、会話は「知ってる?」「知ってる」「好き?」「好き」にとどまるのみ。レ・ミゼラブル。

まるい

2007年06月12日 | Weblog

これ、日本の図書館の前やなんとか文化ホールの前にしかないのかと思っていたんですが、ここでもよく見かけます。
オブジェ…というか、おしゃれな車止め?
巨大なモンシロチョウの卵を連想するのは私だけ?
私よく話に夢中になっててつまずくんですけど。



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2007年06月11日 | Weblog

夕食を食べ終えて自宅に戻ると、自宅のすぐ前の吹き抜けホールで、アンプをならべてエレキギターをかき鳴らして歌う青年たちが。

日本にいたら、自宅の前でライブがあることは考えられないなあと、幸せな気分になる。MR.BIGのTo Be With Youと、ガンズのSweet Child O' Mineに聞きほれる。なつかしー。

明日の音楽会の練習なのだそうで。