中国貴州省で日本語教師

2007年春~2009年春、青年海外協力隊

驚く

2007年05月31日 | Weblog

やっぱり中国だなと思う瞬間

  ケンタッキーのソフトクリームが杏仁豆腐の味がする。何故だ?!

ゆるせない!と思う瞬間

  ペットボトルの「緑茶」が、どれもこれも砂糖が入っていて甘い。

中国ってすばらしいと思う瞬間

  銀行も郵便局も夕方5時頃まで開いていて、土日祝日も普通にやっている。

適応

2007年05月29日 | Weblog
異文化間教育学会の『異文化間教育』のバックナンバー題目がホームページ上に掲載されていたので、なんとなく見ていると、
文献紹介『青年海外協力隊員の帰国適応に関する基礎的研究』
というのを見つけた。
読んでみたいすごーく読んでみたい。
異国に適応するよりも帰国してから自国文化に適応するほうが難しいらしい。W字型曲線論って感覚的によく分かる。


中国の朝は早い

2007年05月27日 | Weblog
しまった、授業に遅刻する!と急いでいる夢を見て、汗だくになってとび起きる。
日曜日だというのに。
夢の中なのに頭をフル回転させて、電話連絡したり、タクシーを呼んだり、時間の計算をしたり、授業の段取りを組み立てなおしたりして、ずいぶん疲れた。(大学内に住んでいるのに何故タクシー?)・・・起きてからしばらく心拍数があがっていた。

昼間の自分は、私は意外と授業にプレッシャーを感じていない、などと思っていたんだけど。

うーむ、小学生の頃から、いや中高大学とずっと、授業に遅刻しがちサボりがちな学生だったから、そのツケがきてるのかな。
なんたって、教師となった今は遅刻もサボりもできないもの。
朝8時きっかり開始の授業を2クラス持っているし・・・プレッシャーだわ。

さっそく、めざまし時計の数を増強すべ、と買いに走ったのでした。

運動場

2007年05月26日 | Weblog

JBICの援助で作られた巨大運動場。
学生はふだん古い運動場を使っていて、ここはいつも人がいないようなのだが、今日珍しく使われていた。
手前は、むかで競争に興じる若人ら。奥は、綱引きに大声をあげる若人ら。左右ではサッカーのドリブルゲーム。



若い娘観

2007年05月25日 | ことば

ここが大学内の私の研究室。
ここでoffice hourです、などと、大学講師ぶりながら、本を開いている。
…その本は、実は、中国の小学校一年生用テキスト『みんなで読もうこてん、ことわざ300詩』だったりするのだが。

今週の質問で多かったのは、日本語試験4級(中国国内のみで実施されるもの)の問題。どうも、この試験問題を見ていると、日本語教育界ではなく、日本の国語教育に携わった人が作っている問題という印象を受ける。

「父は若い娘が一人で海外旅行に行くなんて、A.とんでもない B.思いがけない と言っている」

どうして B.思いがけない、ではいけませんか?と教師も学生も困惑していた。
とんでもないは一般論で使うことが多くて、非難の気持ちがある、思いがけないは個人的な経験で、単純に意外だと思うだけで特に非難の意味はない、と例文をあげながら即答する。が、まだ分からない様子。

どうしてここに非難する言葉ですか

あー、えっと、日本では昔、女は家にいなければならないと考える時代がありました。うんうん、知っていますね。それで、女は一人で旅行しては危険だ、絶対だめだと言う人が多かった…それを一般の、道徳のように考えるおじいさんもいるんですよ。そこで一同初めて納得した顔をして、おお~なるほど日本の文化ですね…と唸っていた。(文化なのか?)

中国の女性の地位は高い。と、一般によく言われる。ちなみにこの大学でも学長と同じ権力を持つ「書記長」は女性で、「副書記長」も女性で、学部長の教授も女性で、学科長も女性である。そんなわけで、この一般論を実感する日々。

文化的社会的背景を共有しないと理解できない文がある、解けない問題になってしまう、その一例だと思う。


生産

2007年05月23日 | 楽しい誤用の世界

同僚「A先生のお子さんが産まれたんですよ。来月はB先生が・・・。」
私「わあ、ご出産なさる先生が多いんですね」
同僚「今年はいのしし年ですから、皆、子供を生産したいのです。
???
日本語力の高い同僚の一言に混乱した私。
つまり、中国語の「生産」は日本語の「出産」の意味なのだそうで。

ちょっとブラックジョーク風で、大笑い。
さてはどこかの偉い人が、女性は産む機械、と言ったのは彼が中国語に堪能でついかんちがいしてしまったからにちがいない。
そして、いのしし年に生まれる子供は運が強い、と信じられているとのこと。
二重に納得する私。
私を笑わせるためにわざと誤用してくれたいい同僚なのであった。

写真は「雀巣」ことネスカフェのインスタントコーヒー。
「中国に行くからコーヒー断ちをする宣言」を周囲に散々しておいて、結局コーヒー断ちできずにまずいブラックコーヒーを毎日飲んでおります。

似せて作る日本人と何でも食べる中国人

2007年05月22日 | 

つつじが咲いている。
私  「わあ、きれいな花ですね」
学生 「わあ、おいしそう」
・・・おいしそう?さては誤用?
   「おいしそう、ですか?」
   「はい。ワタシの故郷の雲南省では、この花を食べます」
食べ方を詳しく聞き出したのは言うまでもない。

遊びに来たキャピキャピ女子大生数名に
 「日本で人気のあるお菓子なのよ」などと言って「柿の種」を食べさせた。
 「おいしい!」と言って大ウケだった(そうだろうそうだろう、なんたってカライからね)。ネーミングも柿の種じゃないのに柿の種と銘うっているところがウケていた。その後、大人の中国人にもアメリカ人にもフランス人にも食べさせたが、一様に大人気だった。亀田製菓は海外でひと商売したら当たると思う。いっそ私が有限会社輸入業者したりして。

写真は苦丁茶。苦いというほど苦くなく、さっぱりしていて、のどごし爽やかで、キレがよくて、そうは言ってもアサヒスーパードライじゃなくて、癖になる味です。




トンカツ

2007年05月20日 | 

同僚の「好きな日本料理はトンカツ!」で、作り方を教えてほしいと言うので作ってみる。

そういえば、こっちでパン粉は売っていない。でも、前に日本で硬くなった食パンをおろしがねで削って生パン粉にしたのを思い出す。その方法でなんとかパン粉を作りあげる。

さらに、ソースが無い。ああ北京で売っていたブルドックソースを買っておけばよかった、そういえば貴陽のウォルマートに売っていたような気もする・・・でも、ソース一つのためにバスに乗るのが面倒だなあ・・・と煩悶した末、自分で作ってみるという暴挙に出た。

缶トマトとハインツのケチャップ、砂糖、みりん(北京で入手)、しょうゆ、酒を加え、酸味をつけるために中華の酢を少々。少しづつ味をみながら約30分煮込んだところ、ソースの味をかなり再現できた。我ながらよくやるなーと自味自賛。それを持参して同僚宅で豚肉を揚げる。大きな中華なべで揚げ物をするのは温度調節に困難をきたしたが、格闘の末、6人分のトンカツが無事完成。写真を撮るのも忘れて、久々のジューシーな、辛くも酒に浸ってもいない(ここ重要)、シンプルな肉の味を楽しんだのだった。

赤旗とトマト

2007年05月18日 | Weblog

ここが中国なんだな、と実感する瞬間。

その1.「センセイ、共産党の会議があるので私はこれで失礼します。」と、日本の学生が「サークル行くので」と言うのと同じようなノリで、学生から言われるとき。しばしば聞く。

その2.アメリカから輸入と書いてあるパスタ用の缶入りトマトソースを見つけたので買って、パスタをゆでて、しめしめとかけて食べてみると、どうしても中華トマト煮込みの味しかしないとき。どうして?!

時々学生

2007年05月16日 | ことば

大学構内の朝市。周辺の住民、少数民族の人々が野菜や米を売っている。貴州弁がわからないのでまだ買い物ができない。

まずは標準語の習得をめざすべく、今日はじめて留学生の中国語クラスに行ってみた。学生は私の他は2人で、物静かで無表情なアメリカ人男性と、つつましやかな印象のアメリカ人女性。先生は大学院生のように若いのだが、英語半分中国語半分で、実に巧妙に2言語を使って教えてくれる。今自分がやっている直説法ではなくて英語で日本語を教える場合はどうすればいいのかも参考になる。

私の課題は相変わらず[zhi, chi, shi]と[l]の発音。[ng]もよく落とす。何度やってみても「今の発音がマシ」と言われる時と「ちがう」と言われる時の、その違いが分からない。自分が発した音の差異が分からないので途方に暮れる。

今日やった会話では、「真っすぐ行って角のカラオケを右にまがって…」というのがあり、この状況―中国でアメリカ人と一緒に中国語を勉強している―で「カラオケ」という言葉が出てくるのがなんだかおかしかった。カラオケは世界に誇る日本の文化のようだ…

花ざかり

2007年05月15日 | 

文化研究所の前は、グラジオラスとあじさいが満開です。
こうして見ると、オレンジと紫の花って意外と合うんだなと思って。
中華テイストの塀が背景だからなおさら良いのかな。

明るい

2007年05月14日 | Weblog

毎晩10時までほとんどの教室に明かりがついていて、学生たちが勉強している。土曜日や日曜日は休むのだろうと思っていたら、やっぱり夜10時まで明かりがついていて、中で大勢の学生が勉強しているのが見える・・・。

学生寮におじゃましたら6人部屋で、机なんか棚程度の広さしかないから、教室でやるしかないとはいえ、どこからそんな元気が出るの?若いから?毎日そんなに勉強してるのにどうしてそんなに表情が明るいの?こういう学生たちが将来エリートとしてリーダーになっていくのかなと思うと、この国の底力の一端を見せつけられている気がする。高度経済成長さもありなん。中国株買っておこう。

私はとても無理。夕方6時を回ると、なんとなくそわそわして、もう退社しなくちゃ・・・じゃなくて、退校して自室に帰りたくなる。

図書館完成

2007年05月13日 | Weblog

日本から16万冊の本の寄贈。その6割が、「首都大学東京への統廃合に伴う東京都立短期大学からの一括提供」だそうで。
明日寄贈者の某財団の方が視察にお見えになるそうで。
そして、3日前までがらんどうだった図書館が、一気に完成しました。
その仕事の速さたるや、驚異的。これが噂に聞く中国特有の仕事っぷり?
今日行ってみたら一昨日は何もなかった空間に、閲覧室、貸し出しカウンター、はては植木やパネルの類まで完璧に配され、すでに本を借りる学生の姿もあり、まるで半年も使っているような外見です。本を本棚に並べるために動員された学生たちの様子を見に行ったときは、そのダンボールの数の多さに相当な日数がかかりそうだと思ったのだけど、毎晩遅くまで働いたそうで。しかし、それで3日で図書館が完成したのだから、援助側の視察というのは効果大ですね。おかげで本が生き、学生のためになるので、ありがたいと思います。それにしてもこの動員パワー?すごすぎるわ。