中国貴州省で日本語教師

2007年春~2009年春、青年海外協力隊

オトモダチになれない

2008年08月04日 | 


大連~内モンゴル~雲崗石窟の旅を終えて、貴陽に戻った。
貴陽で行われる国際学術シンポジウムに参加するために、早めに切り上げて戻った。

中国各地の大学から日本語専門の有名教授たちが来ていて大盛況だった。
皆さんせっせと名刺交換するところはさすが日本経験が長い人たちらしく日本っぽかったが、3晩連続で宴会があるところなんかは日本の学会と違ってやっぱり中国っぽかった。

宴会で、中国北方の人たちと南方の人たちはノリが違い、さらに大都市の人たちは地方の人の飲み方とかなり温度差があり、地域差は大きいんだな~と目に見える地域差に感心した。

こちらの料理といえばなんといっても豚肉である。
ダシにも豚肉は欠かせない。

中国人(漢族)のひとたちは人と仲良くなるにはともかく食事を一緒にすること。そして一緒にお酒をイッキ飲みすること。

そういえば。
イスラム教のひとたちは、豚肉は絶対に食べない。
お酒も飲まない。

そう考えると、政治や歴史のことはさておき、新疆の人たちと漢族の人たちは、その面だけでもオトモダチになれそうにないなあと思う。

食習慣と食文化は侮れないぞと思うのである。


重慶名物

2008年01月12日 | 


辛さで有名な「重慶火鍋」。

見た目が赤くて、唐辛子たっぷりなのは貴州の鍋と同じだが、
つけ汁がゴマ油なので、辛さが緩和される。
貴州の場合、つけ汁も唐辛子たっぷりで真っ赤なので、
つけ汁が香ばしいゴマ油なだけでも重慶の火鍋は食べやすく、とてもおいしかった。


重慶大学の門の前には、棒を持ったおじさんたちがたむろしている。



貴陽では見たことがないが、荷運びの商売なのだそうだ。
ガードマンみたい。




外国語を大声で朗読するコーナーは、中国じゅうのどこの大学内にもあるのだろうか。



異食文化理解

2007年10月27日 | 


今日は文化祭の準備のためにうちに来た3年生たちが、数々の料理を作ってくれた。
手料理は外食よりも断然美味しい。
特に、活きて動いている川えびをさばいて蒸したものと、えびの頭の揚げ物などは絶品である。
肉屋でひき肉売っていないな~、肉屋にいちいちひき肉にして下さいと頼むのが面倒だな~と思っていたが、今日、学生が豚肉の固まりを中華包丁一本で器用にひき肉にしているのを見ていて、なるほどこうやって自分でひき肉を作るのか、と勉強になった。

同僚の家に料理を作りに行った時は、

軽量スプーン無いの?え?!計量カップも無いの?おたまある?
おたまって、何ですか?
スープを掬う物で、おたまじゃくしに似ている、おたま。
…これはだめ?
それは大きいレンゲ…小さすぎるかも。

などという、やりとりをやっていたのだが、
今日は学生が私の家のキッチンで、

え!?蒸し器無いですか?
にんにくは無いですか?
これ、中国の醤油と同じですか?
と、大騒ぎだった。

これは市場にいたスッポン。



これは食用蛙。







中秋

2007年09月25日 | 

今日は中秋。

月餅や栗を家族と食べてお祝いする日なのだそうだ。

生まれて初めて

「中秋おめでとう」

と言った。(言わされた)

中国語では、

「中秋節快楽」

かいらく・・・

先々週は、老師(先生)の日というのがあって、
なぜか皆にお祝いされた。(中国の先生たちは大切にされている・・・)
老師節快楽。

そんな感じで、中国の秋は日本の秋よりもお祝いが目白押しで、とってもにぎやか。

和食の受難

2007年08月18日 | 

郷に入っては郷に従え、とは言うものの、食の好みや習慣というのはなかなかどうしようもないところがある。

こっちのクッキングヒーターは、とろ火はもとい、弱火の調整ができない。友達の家のガスコンロを借りてみたことがあるが、こっちで売っているフライパン自体が中華なべにかぎりなく近くて、「弱火」を受けつけてくれない。「弱火」にしても絶対に中火以上の火力があるので、卵焼きが黒こげになる。

最初は強火でその後は弱火にして、とろとろ煮て、などという、繊細な火加減の調理は、こっちの世界に存在しないのである

味噌汁は絶対に沸騰させてはならない、風味がだいなしになる。
・・・というような、日本で守ってきた和食の鉄則を考えていたらノイローゼになりかねない。
そんなこともあって、客をもてなすときや体調が悪いとき以外はおとなしく近所の食堂で「郷に入って」、地元の唐辛子味の水餃子やらなにやらを食べていた。

しかし。
こっちに来てから、掛け値なしに美味しいと言えるものを食べたことがない・・・残念ながら。

病み上がり。医者から、食事について厳重注意で、「繊維の多い野菜、油っぽい物、辛い物は当面食べないこと。外食はなるべくしないこと」と言われる。それなら和食を作って食べていればいいんじゃん、と心得る。

本日のメニューは、旬の焼きナス、豆腐のハンバーグ、落とし卵の味噌汁に決定。

焼きナス。温度を「弱火」にし、時々、台ふきの上に移すなどして熱を冷まし、最大限注意する。が、どうしても、中身がとろとろになる前に表面が黒こげに。焦げないようにするため、油を注ぎ足し、最終的には細かく刻んで、味噌とみりんにあえるしかなかった・・・。
豆腐のハンバーグ。焼きなすと同じ理由で、結局、油を注ぎ足し、卵と一緒にチャンプラーのように炒めるしかなかった。
落とし卵の味噌汁。卵が爆発したように泡立つ。泡立って、4分の1は捨てたので、灰汁をとる必要がなかった・・・。

結局、今晩のおかずは、どう見ても中華料理になってしまった。

こうなると、意地でも、この悪条件下でまともな和食を作りたいものだ。

日本語学部の人たちにまともな和食を味わってもらう(自分が毎日まともな和食が食べられるようになる)というのを、今度の報告書に「ボランティア活動計画」として掲げてやろうか、と腹立ちまぎれに思うのであった。


写真は、近所の市場の帰り道。

そしてこれは、ごみ置き場に群がるニワトリの諸君。カラス以外の鳥もゴミに群がるんだな、と感心してしまった。鳥インフルエンザこわい。







ハス

2007年07月20日 | 

ハスの実が生で食べられるものだとは。
すすめられて、食べてみたら、なかなかいけてた。
・・・今後、日本でもハスを見たら、おもむろに摘み取って、むしって食べようとするかもしれない自分を想像中。

太らないサイクル

2007年07月13日 | 
担当科目の期末試験が終わったので書類書きにひきこもる一日。
ひきこもってるのに、ぜんぜん終わらない・・・。はふ~。

油っこい物を食べたくないので今日も自炊したが、バリエーションに困る。鳥インフルエンザのせいか市場で鶏肉を売っていないし、牛肉は水牛なので固く、魚介類は市場にもスーパーにも無い。蛋白源はひたすら豚肉と卵。豚肉のハンバーグを作ってみたけどいまいちまずかった。

こっちに来てから、日本食の味付けって、塩・しょうゆ・ダシの3パターンばっかりだったんだなと気がついた。
というのも、こっちの料理の味付けが唐辛子と酢のパターンから成っていて、この唐辛子の味で育った人々はその微妙な風味の違いが分かるから食べ飽きないのかもしれないのだが、私にとってはすべて同じ味にしか思えないからである。そしてそれはたぶん、日本食のダシと塩分の味付けが外国人にとっては全部同じワンパターンの味に感じるのと同じことに違いないのだろうけど。

たとえばこんな料理が地元の料理。



きしめんのような麺を同じく唐辛子と酢の汁で食べる。



どっちも同じ味にしか思えない・・・
しかも昼ごはんや晩ごはんのおかずだったり主食だったりするんだけど、軽いおつまみにしか思えない・・・

どくだみ料理は、漬物のような味がして私はけっこう好き。



こっちの女の子たちはとてもスタイルが良くて、太ってるコをめったに見かけないのだけど、食事そのものよりも食事の仕方を見ているとさもありなんと思う。朝6時に起きて、中身が野菜の中華まんや餃子等をかじって、昼はこういう新陳代謝によさそうなおつまみ系のものを食べ、夜は夕方6時ぐらいに晩ごはんを食べて、夜12時くらいに寝るのだけど間食をしない。油っこい物を食べても、太らないサイクルだと思う。というわけで私もこのまま自慢のウエストのくびれを維持できそうである。うっしゃ。


最大のストレス

2007年07月10日 | 

最大のストレス。それは酒席である。
日本でもここでも酒席はけっこうなストレス。
はっきり言って、ビールや白酒を「おいしい」と思ったことが一度も無い。
ビールは炭酸が嫌い。白酒は強すぎて消毒薬みたいな臭いがする。
だいたい、酔って気持ちがいいと思ったことが無い。
慣れるものだと言われて飲んでみても、舐めただけで頭が痛くなる。
体質的に無理な物は無理。
だから歓待され、お酒をすすめられても断らなければならず、ひたすら申し訳ない気分になる。
俺らの酒が飲めないなんて気取っていると思われているかと思うと嫌な気分になる。場をしらけさせてると思うと身が縮む思いがする。

それで人間関係がうまくいかなくなっても、もーしょうがないや!と思い始めた。
飲めないからといってうまくいかなくなるような人間関係ならその程度のものだ。と、自分をなぐさめる。そもそも無理してお酒を付き合わなければならないのが大人の人間関係の義務なんておかしいと思う。
そういえば会社員時代も飲み会の付き合いが嫌だった。
だんだん腹が立ってきた。ぷんぷん。

ちまき

2007年06月19日 | 

今日は「端午の節句」。
ちまきを食べるそうだ。
かしわもちは食べないらしい。
多くの人からちまきをもらう。
ちまきぜめ。

中国のちまきは、形も中身も、もち米の色もバリエーション豊富で、見ているだけで楽しい。1つ食べるとおなかいっぱいになる。一人で食べきれない、と言うと冷凍庫に入れて保存して、お湯で温めて食べるといいとのことで。なるほど保存食。
朝、学生からもらって休み時間にみんなで食べ、
晩御飯ももらったものをゆでて食べる。
市場で豆腐ともやしを買って、味噌汁も作った。

お返しのちまきをあげるべきだが、私はちまきの作り方を知らないので、明日、代わりにおにぎりを三角にむすんで、それで許してもらおう・・・



似せて作る日本人と何でも食べる中国人

2007年05月22日 | 

つつじが咲いている。
私  「わあ、きれいな花ですね」
学生 「わあ、おいしそう」
・・・おいしそう?さては誤用?
   「おいしそう、ですか?」
   「はい。ワタシの故郷の雲南省では、この花を食べます」
食べ方を詳しく聞き出したのは言うまでもない。

遊びに来たキャピキャピ女子大生数名に
 「日本で人気のあるお菓子なのよ」などと言って「柿の種」を食べさせた。
 「おいしい!」と言って大ウケだった(そうだろうそうだろう、なんたってカライからね)。ネーミングも柿の種じゃないのに柿の種と銘うっているところがウケていた。その後、大人の中国人にもアメリカ人にもフランス人にも食べさせたが、一様に大人気だった。亀田製菓は海外でひと商売したら当たると思う。いっそ私が有限会社輸入業者したりして。

写真は苦丁茶。苦いというほど苦くなく、さっぱりしていて、のどごし爽やかで、キレがよくて、そうは言ってもアサヒスーパードライじゃなくて、癖になる味です。




トンカツ

2007年05月20日 | 

同僚の「好きな日本料理はトンカツ!」で、作り方を教えてほしいと言うので作ってみる。

そういえば、こっちでパン粉は売っていない。でも、前に日本で硬くなった食パンをおろしがねで削って生パン粉にしたのを思い出す。その方法でなんとかパン粉を作りあげる。

さらに、ソースが無い。ああ北京で売っていたブルドックソースを買っておけばよかった、そういえば貴陽のウォルマートに売っていたような気もする・・・でも、ソース一つのためにバスに乗るのが面倒だなあ・・・と煩悶した末、自分で作ってみるという暴挙に出た。

缶トマトとハインツのケチャップ、砂糖、みりん(北京で入手)、しょうゆ、酒を加え、酸味をつけるために中華の酢を少々。少しづつ味をみながら約30分煮込んだところ、ソースの味をかなり再現できた。我ながらよくやるなーと自味自賛。それを持参して同僚宅で豚肉を揚げる。大きな中華なべで揚げ物をするのは温度調節に困難をきたしたが、格闘の末、6人分のトンカツが無事完成。写真を撮るのも忘れて、久々のジューシーな、辛くも酒に浸ってもいない(ここ重要)、シンプルな肉の味を楽しんだのだった。

茶道

2007年05月06日 | 

青岩の中にあるお茶の店で、中国茶道の先生に、茶をふるまってもらいました。
中国のお茶に興味がある、と言っただけで、まさか茶道の先生にお茶を淹れてもらえるとは。こんな素晴らしい体験をさせてくれた世話役の先生に大感謝です。

緑茶に始まり、鉄観音茶、岩茶。
すべて日本では飲んだことのない、いいお茶でした。
緑茶は日本のもののような渋味がなく、口の中がすっきりし、鉄観音は、爽やかかつ馥郁たる、この世のものとは思えない香りで思わず満面の笑み。写真の岩茶は、色や風味は番茶に似ていますが、2004年に採ったものを熟成させたという希少かつ高級なもので、これだけ淹れ方も飲み方も他のお茶と違っていました。不思議なことに梅の花に似た香りがしました。

頂戴する側の作法は特になく、おしゃべりしながら小さな茶碗に先生が注ぎ足してくれるのを何杯も何杯も飲みます。あわせて20杯以上、たぶん40杯近く飲みました。

同席していた茶店の主人は、貴州省は山が多いだけあってお茶の産地で、本当によいお茶は手作りで希少なので、予約販売しかなく、商品としてあまり流通していないことや、実は貴州で採れたお茶が他省に送られ福建や広東でご当地銘茶として売られているということなど、色々と話してくれました。(世話役の先生が通訳が上手なおかげで薀蓄話を聞けました)

中国の茶の世界はやっぱり奥深いみたい。今も喉から口まで広がるふんわりした風味を思い出し、感動覚めやらぬ感じです。

合作

2007年05月05日 | 

カレーライスを作ったら、中華スープを作ってくれて、湯葉細切りの唐辛子和え(私が命名)のお惣菜も買ってきてくれました。カレーライス、好評なようです。先日の味噌汁はあまり受けなかったのにな…。やっぱり辛いといいのだろうか?

名物料理

2007年05月03日 | 

貴陽市の名物料理は、見た目は生春巻きのようで、食べ方は手巻き寿司です。好きな具を巻いて食べます。好吃!

一昨日、日本人の先輩方にこの名物料理の店に連れて行ってもらい、今日は中国人の先生にステーキのお店に連れて行ってもらいました。

ステーキの焼き加減は「ウェルダン」と言っても通じなくて、「80%」とか「70%」と言います。そんなパーセンテージで器用に焼き加減を調整できるのだろうか?という疑問はともかくとして。

北京から出て地方都市に来てもやっぱり食道楽…
すみません。