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イグアナが降る

2022-02-06 | 日記

海外の天気予報に関する話題の中で、「イグアナが降るでしょう」というフロリダの天気予報が紹介された。「えっ!」と思って、いろいろ原因を考えた。単なるアメリカ流のジョーク?、竜巻で巻き上げられたイグアナが降る?としてもせいぜい1匹や2匹程度だろう、と。だが、その予報通りに降って来たというイグアナは、あちらこちらに何匹も。結局、何が原因なのかと興味は深まった。

 原因はフロリダを襲った寒波、常夏の国と思われているフロリダはフロリダ半島だけの話。フロリダ州でも大陸の一部となっている地域では夜のうちにマイナス10度くらいまで一気に気温がさがることがあるという。以前にフロリダ州に住んだ時、9月初めというのに急にセーターが必要になったことがある。常夏の国と勘違いして半袖シャツだけしか持って行かなかった自分は、数日間震えて過ごしたものだ。現地の人達はちゃんと長袖のセーターや上着を着て、平然として「カナダから寒気が下がって来たから」と説明してくれた。

 カナダからの寒気がアメリカ中部の大平原に張出すと、そのまま遮るものの無い大平原を下って一夜のうちにメキシコ湾岸にまで達するという。自分が冬はマイナス5度以下に下がる青森から来たというと、フロリダ州都タラハシー辺りの冬の最低気温はマイナス10度くらいになることがあると言われた。もっとも、夜が明けて日が昇れば気温は一気に上昇し、凍り付いていたオレンジも融けてしまうということだった。

 近年、フロリダでは外来種のイグアナが急速に生息数を増やしたいるそうだ。夜は木の枝の上で寝ているイグアナが、その「一夜にしてメキシコ湾岸に到達する寒気」に凍えて仮死状態になり、木の枝から地面に落ちて来る、すなわち「イグアナが木の上から降って来る」というわけだ。おそらく、近年は寒波襲来に伴って「事件」が珍しく無いということだろう。

 したがって、前夜のうちにその「イグアナが降ってくる危険性」を報せ、また庭や道路・公園に仮死状態の何匹ものイグアナが「落ちて」いても驚かないように、「これも寒い天気のせいですよ」と知らせているわけだ。海に囲まれた島国の「穏やかな」気候にあらためて感謝したい。

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