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ねがうこと、ゆだねること

ヨーロッパを見つめた7人の写真家展

2011-12-24 | photo
イギリス、ドイツ、フランスで19世紀後半から
20世紀前半に展開したソーシャル・ドキュメンタリー
写真を撮った7人の写真家の企画展「ストリート・
ライフ」
が、東京写真美術館で開催されている。
1/29まで。

当時進行した近代化に伴い急速な変化を遂げる
都市の様相を残そうと、消えゆく街角や生活
風景などが記録されていったんだね。

この分野のパイオニアである7人の写真家たちの
作品だから白黒。写真も紙も古い感じだから、
ヨーロッパの美術館や骨董画廊に迷い込んだ様。

ボクが好きなのは、ビル・ブラント(1904-83)と
教科書的存在のアウグスト・ザンダー(1876-1964)
なので二人に絞って書くね。ともにドイツ人。



ブラントの写真集"English At Home"が今回の展示で
とりあげられている。産業革命の勃興期なんだけど
構図も好きだ。



シュルリアリズムのヌード写真も有名だけど、日本での
出版はないそうだ。しかも最近は輸入書もみかけなく
なっていて、人気があまりないとのこと。勿体ない。



アウグスト・ザンダーの方は"Antlitz der Zeit 時代の顔"
からのプリントが展示。働く人々を撮っていったシリーズ。
あらとあらゆる階層の人達を撮った4万点の写真。



お孫さんのゲルト・サンダーは和多利夫妻と親交が深く
ワタリウム美術館で何度かザンダー展を開催している。



そのお孫さんも亡くなり、今はひ孫さんが写真の管理・
プリントを行っているとか。プリントで約60万円。
アウグスト・ザンダーが自らプリントしたのは
1000万円クラスでほぼどれも美術館所有だ。



今回展示の数十枚は写真美術館の所蔵だから、
ちゃんとしているって思う。
写真は美しい彼等のサイトから。