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ねがうこと、ゆだねること

李朝の素朴絵

2011-12-12 | art
昨日の日本民藝館の続き。展示即売が中心
なんだけど、コレクションも展示している。

そのなかで李朝19世紀の民画「瀟湘八景図」
の「洞庭秋月」と「平沙落雁」の掛軸に目が
とまる。これはいい。好きやなぁ。

「八景」だから確かに八幅あったはず。
もう一つは京都の高麗美術館にある。

    

左 「漁村落照」  高麗美術館蔵
中央「平沙落雁」  日本民藝館蔵
右  「洞庭秋月」 日本民藝館蔵


あとの五幅は見つかってないそうだ。
「瀟湘八景」は中国で伝統的に画題に
なってきた8つの名所。いまの湖南省。

中国で盛んに描かれたいわゆる山水画で
好まれたテーマ。雪舟、狩野派から葛飾北斎、
歌川広重など描いているけど、隣国朝鮮でも
たくさん描かれているらしい。

日本や朝鮮では中国に行ったことがない人達が
中国の山水画ないしは複写を見ながら描いた。
そんななかに、こういう素朴絵があるのは
意外だし、嬉しくなる。

日本民藝館にはこういった素朴絵がいくつか
あっていずれも好きだ。

築島物語絵巻(室町時代)


築島物語絵巻(室町時代)