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ねがうこと、ゆだねること

時代劇映画『花のあと』

2010-04-11 | 映画
以前ここで紹介した高校時代の同級生、
中西の監督2作品目『花のあと』を観に行った。

1作目が中学校のいじめ問題を扱った
秀作だったけど、すぐ上映が終わって
見れなかった思い出がある。

こんどは藤沢周平の時代劇だし、
東映の配給だし、ゆっくり見に行っても
やってるやろうって安心があった。



北川景子は時代劇が初の上、剣の達人役
なので半年は修行をしたとのことだったので
演技が楽しみだった。

初恋役の宮尾俊太郎の本業はバレーダンサーで
映画も時代劇も初という初々しさ。

そういった二人をヴェテラン俳優達が取り囲み、
盛り上げたり、火花を散らしたりという構成。



江戸時代の武士や家族のきちんとした
所作がゆったり描かれていて美しい。

歩き方やお辞儀の仕方や襖の開け閉めなど
静的な世界が中心。

それと対照的な動の世界は2回だけ。
竹刀での試合と、真剣での斬り合い。

型としてのチャンバラとはかけはなれ、
リアルに再現しようという意気込みを感じる。



竹刀での試合で、女やと見下した態度ではなく
対等に勝負しくれたという初経験をすることで、
北川景子が相手の宮尾俊太郎に恋に落ちる。

でも親が決めた婚約相手がいるので
それから一度も会わない。会えない。

なのにとあるミスの責任とって自害した宮尾俊太郎に
かけられた罠と濡れ衣をはらそうとする
姿は凛としていい感じ。

それが真剣での仇討ちまでに発展する・・
そこまでやるだろうかという説得力にちょいと
疑問符がわいた。



冒頭は城内の花見で始まるんだけど、
一番中西らしいと思ったのは、
川を背景にした一本の桜の枝のカットが
何回もでてくること。

おもわず指折り数えたら10回は
あったんやないかな。