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ねがうこと、ゆだねること

谷川俊太郎「絵と詩のはなし」

2010-04-24 | art
4月10日より東京オペラシティで
始まった猪熊弦一郎展『いのくまさん』
展示構成、絵の選定、ことばによる説明を
絵本『いのくまさん』をベースにおいたもの。

なんでも2007年に本家、丸亀市の猪熊弦一郎
現代美術館において開催された展覧会の
東京展だそうだ。



この絵本の言葉や詩を紡いだのが
詩人の谷川俊太郎さんだから、
企画展のプログラムとして、
お話の会が本日開催された。

とても人気で定員150名の
倍の人たちで会場がいっぱいになる。



谷川さんが好きなレンブラントが
重い主題を背負うのとは対照的に、
暮らすこと、生きていることを楽しむように
絵画と人生に向かったのではないかと
対比で話が始まった。

徐々に谷川ワールドの話が深くなっていく。
・・曰く、
日常の中からしか言葉が浮かんでこないから、
アートよりもクラフトの方が好き。

大竹 伸朗さんのノンセンスな絵に詩を
考えるとき、絵がとらえている世界が見えてきて、
「んぐまーま」 という言葉がでてきた。
言葉はどこでも潜んでいるとわかったこと。



無いところから想像して詩を作ることはなく、
対象があって、それが谷川さんに一回入ってから、
詩が生まれてくるということ。

存在という言葉がなんどもでてきた。
存在の不思議さを思う。

途中に自作の朗読もあって
拍手を何度も浴びていた。



帰りの電車の窓から日が落ちた
薄い空が美しい。谷川さんが好きだ
といってはった「浅い青色」だ。