神奈川県立近代美術館 鎌倉館で
開催中の坂倉準三展を見てきた。
建築家展の難しさと面白さは、
実物を持ち込めないことだ。
その工夫が腕の見せ所だと思うのだが、
この企画展においては瞠目すべき点は少ない。
模型、図面、直筆手帳・・くらい。
しかし、なんと言っても、鎌倉館自体が
坂倉準三の設計である点が企画展の弱さを
補って余りある。
建物と企画自体が一体化しているからだ。
☆
サイズもいいし、周囲の平家池や樹木の
関係も落ち着いた開放感があって
とっても好きな美術館。
1951年(昭和26年)に開館だから
戦後の混乱期に計画がスタートしたことになる。
県在住の美術家、学者、評論家たちが集い、
美術館建設を目指し、神奈川県美術家懇談会を
設立したことから始まったらしい。
日本初の近代美術館を作ろうという
その方々の気概に感銘する。
☆
解体された財閥が戦後再生されていくのと
繋がっているという磯崎新の指摘が新鮮。
渋谷駅周辺の計画や新宿駅西口の計画等は、
官製のものではなく、東急の五島家関連のもの
というのも驚きだ。
☆
新宿駅西口の広場の設計をじっくり考察できた。
柏駅を初めとして全国に広がっていく
ペデストリアンデッキは1階を車に
優先して使わせる点でどうも好きになれない。
その点、新宿駅西口は2階全体を作っているから
人は1階だと思っている。
そして1階に車寄せをつくり、その下に
世界初の地下立体駐車場も作っている。
1966年(昭和41年)の竣工だから、
モータリゼーションの黎明期の設計。
☆
坂倉が設計していた時代は
まさに人口も車も増えていく一方で
どう人を入れていくか?
どうやって大型化していくか?
が基本の時代。
今はライフスタイルを高めること、
商業や産業を活性化させること、
といったことがテーマになるわけで
50年間での変貌に驚く。
企画展は9月6日(日)まで
開催中の坂倉準三展を見てきた。
建築家展の難しさと面白さは、
実物を持ち込めないことだ。
その工夫が腕の見せ所だと思うのだが、
この企画展においては瞠目すべき点は少ない。
模型、図面、直筆手帳・・くらい。
しかし、なんと言っても、鎌倉館自体が
坂倉準三の設計である点が企画展の弱さを
補って余りある。
建物と企画自体が一体化しているからだ。
☆
サイズもいいし、周囲の平家池や樹木の
関係も落ち着いた開放感があって
とっても好きな美術館。
1951年(昭和26年)に開館だから
戦後の混乱期に計画がスタートしたことになる。
県在住の美術家、学者、評論家たちが集い、
美術館建設を目指し、神奈川県美術家懇談会を
設立したことから始まったらしい。
日本初の近代美術館を作ろうという
その方々の気概に感銘する。
☆
解体された財閥が戦後再生されていくのと
繋がっているという磯崎新の指摘が新鮮。
渋谷駅周辺の計画や新宿駅西口の計画等は、
官製のものではなく、東急の五島家関連のもの
というのも驚きだ。
☆
新宿駅西口の広場の設計をじっくり考察できた。
柏駅を初めとして全国に広がっていく
ペデストリアンデッキは1階を車に
優先して使わせる点でどうも好きになれない。
その点、新宿駅西口は2階全体を作っているから
人は1階だと思っている。
そして1階に車寄せをつくり、その下に
世界初の地下立体駐車場も作っている。
1966年(昭和41年)の竣工だから、
モータリゼーションの黎明期の設計。
☆
坂倉が設計していた時代は
まさに人口も車も増えていく一方で
どう人を入れていくか?
どうやって大型化していくか?
が基本の時代。
今はライフスタイルを高めること、
商業や産業を活性化させること、
といったことがテーマになるわけで
50年間での変貌に驚く。
企画展は9月6日(日)まで