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西東京市・北海道富良野の森林を舞台にした遺伝,育種,生態などに関する研究ノートの一部を紹介します

ひげとかりあげ

2006-11-19 | その他あれこれ
・暖かい一日で,昨日の朝,降り積もった雪もすっかり溶けたようだ.しかし,気がつけば,大雪山系は輝く白となっていた.スキー場の準備もまもなくだろうか.



・1ヶ月ぶりに散髪に行く.最近はずっと刈上げなので,ちょっとでも長くなると気になってしまう.我が家は,ずいぶん前から,近所の美容院のSさんに全員カットしてもらっている.髪型の注文を聞かれるとき,あれこれ細かく注文するのは何だか男らしくないような気がするし,そもそも自分の希望をきちんと伝えられる自信がまるでない.その点,付き合いが長くなると,”いつもどおりで”と言えば,事足りるのはありがたい.

・ところで,土曜日のFMで”ひげ”マニアによる”ひげ”に関するこだわりトークがあり,結構,面白くて聴き入ってしまった.その中で,床屋では”ひげ”を剃ってくれるというサービスがあり,そのときの蒸しタオルがたまらん,という話があった.床屋に最後に行ったのはいつのことだろうか,と思いつつ,床屋の蒸しタオルをふと懐かしく思う今日この頃である.

水辺の風景

2006-11-18 | その他あれこれ
・作家,梨木香歩さんから「水辺にて」という単行本の初版本を送っていただいた.梨木さんとは,一度,演習林を案内して以来の付き合いである.最初に案内したときには,うかつにも作家としての名前を存じ上げなかったのだが,”このミス”などでも上位にランクされる人気作家であることを後で知った.ありがたいことに,梨木さんからは何度か著作を頂いている.最初に頂いたのは,「西の魔女が死んだ」という小説だが,この本はとても不思議な余韻があった.

・今回の本はエッセイである.カヤックを題材として水辺の風景を淡々と語っているのだが,舟に乗ったときの独特の高揚感が,この人にかかるとこんな表現になるのかと感心したり・・・.読み進めるうちに,北海道富良野のエッセイがあることに気がついたと思ったら,演習林のことも載っている.などと言っている場合ではなく,少ないスペースではあるものの,自分の名前が実名で出ているではないか・・・.これはさすがにはじめての経験で,なにやら面映い.

・こういうのを見るにつけ,案内するときにうかつなことは言えないと思うわけだが,同時にこちらの意図とは無関係に梨木さん独自の感想を持っておられることに面白く感じる.学生実習でも,同じものを見て,同じ説明を受けても,感じることは実に多様である.こうしたギャップは,これから何を生み出していくのだろうか.若者たちの実習も,そう考えるとちょっと楽しくなる.

岩魚沢の倒木さがし

2006-11-17 | フィールドから
・Tさん,Oさんと3名で再び,岩魚沢へ.幸い天気に恵まれて,雪が積もることもなかった.最後の1本の倒木を探すがどうしても見当たらない.これは測量の始点の座標が間違っていたのだろうということで,まずは札がなかった実生に新しく用意した札をつけていく.しばらく来ていないと,プロットと地形の関係が不明瞭になるが,昨日歩いているので,だいぶ思い出した.

・一通り,札付けが完了したところで,倒木更新の様子を改めて撮影する.何度となく,倒木更新の写真は撮影しているのだが,どうにもうまく撮影できない.今回も倒木の撮影結果はこんな感じである.



・倒木の遠近感がうまく撮影できないので,Oさんにデジタル一眼レフでも撮影をお願いする.どんな写真ができるか,楽しみだ.


・それぞれ分担作業で,当方はコーナーシステムの風向風速計のデータ回収と電池交換.電池交換はもっと簡単かと思ったが,基板ごと変えるのが意外にも難しく少々てこずる.ようやく完成したはずなのだが,電池残量がフル表示になっておらず,ちょっと不安である.

・いよいよ帰るという間際になり,Tさんがついに残されていた倒木No.47を発見してくれた!さすがである.どうやら,やはり倒木の測量始点が間違っていたらしい.暫定的な親子解析では種子散布距離が当然ながら,散布距離が過大評価されていたはずである.タイプミスとはまた違ったところだが,あぶないところだった.

・さて,追跡結果であるが,2005年コホートのトドマツ302本のうち健全が264本(87%),枯死が31本(10%)である.エゾマツ465本のうち,健全が362本(78%),枯死が83本(18%)であった.感覚的には,エゾマツの方がよく残っていると思っていたのだが,案外,あてにならないものだ.きちんとしたデータを取ることの大事さを痛感する.

・一方,2004年コホートでは,トドマツ135本のうち健全74本(55%),エゾマツ77本のうち健全54本(70%)であった.サンプル数が少ないのでなんともいえないが,やはり冬を越すのが大変なのかもしれない.もしかすると,2005年サンプリング後の生存率の高さは,サンプリングを行ったRさんの器用さに依存していたりして・・・・.ともかく,来春の再調査が楽しみだ.

生き抜く実生たち

2006-11-16 | フィールドから
・実に久しぶりに,岩魚沢にTさんと倒木上のトドマツとエゾマツの実生の生存調査に行く.事務所近くでは,昨晩から明け方にかけて雪が積もっており,もはや実生の調査は無理かと思われたが,現地では意外と積もっておらず,ぎりぎりセーフである.5haをくまなく歩き回りながら,以前,サンプリングした実生の生存状況をチェックしていく.

・岩魚沢の平坦部はクマイザサでかなり密に覆われている.もちろん,針葉樹の多さによっても異なるわけだが,広葉樹地帯ではそもそも倒木が笹の下に埋もれていたりして,見つけるのがまず一苦労である.ここで,昨日,地道に作成した倒木の位置図が早速役に立つわけだ.

・プロット中心部では,倒木もまばらで実生も少ないので,かえって効率が悪いことに気がつき,倒木も実生も集中している沢沿いから攻める.徐々に5月ごろのサンプリングの記憶もよみがえり,倒木の相対的な位置が頭に入ってくる.こうした調査は,いつもTさんとペアで行っているので,”あ・うん”の呼吸でびしびしと調査は進む.何とかお昼までに沢沿いの集中箇所を終えることができた.



・山で食べるお弁当はやっぱりうまい.これだけ,雪の季節になると,あったかいお茶が体にしみわたる感じだ.それにしても,実生たちは案外元気で,サンプリングしてから今までの季節を無事に過ごしたものが8割は超えるだろう.もちろん,雪解け時期を乗り切れるかどうかが問題になるのだろうが,わずか4本しかない子葉を1本採取された1年生の実生がけなげに生きていたのには感心した.林床では,かなりの実生が死んでいるのに対して,倒木が確かに"セーフ"な場所であることを実感する.倒木上でも,落ち窪んでいて,落葉が溜まっているような場所では枯死率が高いようにも思える.”むれ”とか,虫による被害がありそうだ.また,倒木のはじっこにぎりぎりしがみついてた実生が,コケごとずりおちているのも見られた.

・倒木上の実生をどうやってラベルをするかということが問題なのだが,北海道では雪の関係でやわな苗畑用ラベルだと簡単に落ちてしまう.そこで,標準地で使用しているステンレス製の釘(7.5cm)を幹に直接金槌で打ち付け,ビニールテープでナンバーを書くという手法を取った.今のところ,これでほぼ追跡できるが,一部,それでも釘が抜けてしまっているところがあった(コケでふかふかなためか・・・) .また,どういうわけか,ビニールをぎりぎりと食べる輩(ネズミであろうか・・・)もいて,旗が三角になっているものもあった(が,ナンバーは読めた).この方法で,ほぼ問題はなさそうだが,むしろ倒木の位置が分かりにくくなることの方が今後の調査効率上の問題になりそうだ.

・こうして,トドマツ実生の430本くらいと,エゾマツ実生の453本くらいの調査が終わった!が,わずか数本の倒木の実生調査と風向風速のデータが残ってしまった.ということで,明日も再び岩魚沢に行くのだが,今度は少しゆっくりと観察してみよう.とにかく,今夜雪が積もったとしても,掻き分けてでも実生を見つけだすべく,がんばろう.何はともあれ,たまのフィールドは楽しい!

倒木と実生のお絵かき

2006-11-15 | 研究ノート
・倒木上トドマツ実生の親子解析について,久しぶりに解析を進める.まずは,測量データを元に,論文のFigureにするための倒木の作図.変曲点と幅のデータを見ながら1本ずつ描いたのだが,5ha弱の調査地の中に100本以上もの倒木があったので,お絵かきだけで半日もかかってしまった.結局,マウスと気合だけで描ききってしまったのだが今時流行らない方法であろう.倒木上にトドマツとエゾマツの実生が生えている”図”は,倒木に這い蹲るようにして実生探しをした人にはきっと感動モノである.

開店準備

2006-11-14 | 研究ノート
・集中講義に向けた準備.”樹木の繁殖と更新プロセス”についての講義ノートとスライドつくりで一日が終わってしまった.オムニバスしか担当していないせいもあって,未だに講義の分量とか雰囲気がつかみきれずにいる.未体験の15コマとは一体どういうものなのであろうか・・・.講義準備にあたり,菊澤喜八郎著の「植物の繁殖生態学」を久しぶりに読む.いつ見てもいい本だ.あとがきを読むと,氏が往年で新たな分野に果敢に挑戦したことに感動する.研究者とはかくありたいものである.

予想外が面白い

2006-11-13 | 研究ノート
・札幌のコンベンションセンターでの支部大会に参加.富良野は完全な雪景色だったのだが,札幌付近ではまるで雪が積もっておらず,拍子抜けといった感じである.昨日の天気では“辿り着けるのか?”という雰囲気だったが,全くの杞憂であった.先日のブログにも書いたが,今回は木材学会との共同開催ということで基調講演も盛況である.

・支部大会では発表件数はさほどではないのだが,聴講者の人数は想像以上に多く,会場はどこも満員に近い状態であった.発表はしないが情報は得たい人達(当方もその一人)は,こうした地方の大会などでは多いわけで・・・.しかし,立ち見が出るほどの賑わいながらも意外と質問は出てこない会場が多いのが少々残念.座長をしていると,質問が出ないときに苦し紛れにする座長質問が辛いので,皆さん積極的に質問しましょう.

・限られた時間で聴講できた発表の中で気になったものをいくつか挙げてみよう.まず,ニセアカシアの発芽生理に関する発表だが,ニセアカシアはマメ科の硬い殻を持った種子で,長期間土壌中に埋土できることが知られており,一般には表面に傷がついたりしないと発芽しないと考えられてきたが,最近では(物理的傷害を受けなくても)埋土中に何らかのきっかけで休眠が打破されて発芽すると予測されている,らしい.発表は,2母樹から種子を採取し,針葉樹林と広葉樹林の樹冠下にそれぞれ冬期間に埋蔵した後,光条件を変えて発芽試験を行った,というもの.

・面白かったのは,おそらく発表者としては“予想外”だったのだろうが,樹冠の環境や発芽試験の光条件というよりも,母樹によって全く応答反応が異なったことだ.一つの母樹は傷をつけなくても結構発芽し,埋土期間中に何らかのメカニズムによって休眠打破が行われたことが示唆されたが,もう一つの母樹ではほとんど発芽せず,おかげで発表者が立てておいた2つの作業仮説はどちらも何ともいえない,ということになってしまった.

・この結果を自分なりに考えてみると,樹上種子の段階でも種子の生理状態は刻々と変化し,いつの段階で採種されるかによって応答反応が異なるのではないだろうか,という感想を持った.そして,母樹,あるいは地域によって生理段階の進み方の違いがあるので,同時期に採種した2個体間でこれほど明確な違いが出たのではないか,という解釈はどうだろう.これを検証するには,1個体から時期別に採種して実験するというのと,地域数,母樹数を増やしてこの現象が一般的かどうかを見ることが必要だろう.

・もう一つは,知床のカラマツ人工林を天然林に誘導したいということで,レーキによる掻き起こし,クワによる地がき,ササ刈り,無処理といったいくつかの地表処理が林床の環境に与える影響を調べたもので,いくつかの重要な知見があった.環境因子としては,樹木の天然更新に影響すると思われる5因子として,土壌表面で測定した相対光量子密度(%),土壌硬度(mm),土壌含水率(%),リターの蓄積深さ(mm),ササの幹密度(1m2当たりの本数密度)である.

・掻き起こし区では,林床は明るくなり,土壌が硬く,含水率が高くなるが,リターの蓄積は少なく,ササはほとんどない,という状況となった.この結果は,当機関からのT君の発表とも関係し,しかも土壌硬度と含水率に関しては同様の結果だった.しかも,掻き起こし区では,機械による締め固めで土壌が硬くなり,土壌の孔隙組成が変化する(すなわち,排水が悪くなる)ために含水率が高くなる,ときちんと考察されており,二人で顔を見合わせて「そうか,そういうことだったのか・・・」と納得.この発表をもう少し前に聞いておきたかったところだが,ともかく参考になった.

・彼女(北海道大学の学生さん)の発表はここまではしっかりしているのだが,環境が実生の定着に及ぼす影響評価で“あれれっ”と予想外の展開になる.というのも,天然更新稚樹がそもそも少ないということで,アオダモ,イタヤカエデを100粒ずつ,ダケカンバを3000粒ずつ各試験区に播種し,発芽数を実生定着の評価としているわけだが,アオダモしかまともに発芽しなかったということで,結局,アオダモの発芽数がその指標になっている.山への播種がいかに難しいかを体感している当方としては,この結果は“さもありなん”である.本人も気にしていたように,アオダモだけで結論を出していいのかという問題もあるが,人工播種したときの発芽率と天然更新というのはそもそも全く次元の違う話だと思うわけで・・・.

・さらに印象的だったのは,「クワによる地がき」が一番良いという結論となっていたことだ.本当に,クワによる地がきをするつもりなのだろうか・・・などと,色々と気になってしまう発表だったわけだが,これだけ引っ掛かりがあるということは,それだけ面白い発表だったといえるのかもしれない.

・ポスター発表では,太平洋側のブナと日本海側のブナの葉の生理活性を調べたものが気になった.当方も,樹木園に設定されたブナ産地試験で今春,フェノロジーと葉のサイズや形を調べていたわけで,まさしくタイムリーな話題である.彼の発表では,太平洋側のブナは乾燥に適した葉を持つDryブナ,日本海側のブナはWetブナと呼ばれていた.光合成活性などを調べて,葉を「しおれにくくする」メカニズムが分布地によって異なり,脱水回避性と脱水耐性のどちらをとるか,といったところでトレードオフが働くという話だった(と思う).

・印象的だったのは,供試個体数を聞いたときである.予想外なことに,いずれも供試個体数は1であった.実験的,あるいは時間・金銭的な制約があるからなのだろうが,生理分野では“個体差”はあまり考えないということなのだろうか・・・.個体変異=“命”,みたいな育種研究者にとっては大いに異論があるところだが,葉の地域間変異(サイズだけでなく,厚さ等の個葉の細胞学的なところにもあるようだが)が“しおれにくさ”という選択の結果で生じている,などというメカニズムが分かってくると,適応的な遺伝子に迫る違うアプローチが考えられそうで興味深かった.

・最後に,幾寅天然林で択伐と無施業地の腐朽度別の倒木量と更新量の比較を行っていた発表が気になった.彼の発表では,1回くらいの択伐では倒木量はあまり変わらないだろう,という前提に立って研究を進めていたのだが,そもそもその前提がよく分からない.時間がなくて質問できなかったが,択伐地と無施業地の沿革によって状態は大きく異なると思うのだが・・・.

・結果では,彼の予想通り,倒木の腐朽度,量ともに無施業地でも施業地でも変わらなかった.彼としては予想通りかもしれないが,当方としてみれば全くの“予想外”である.倒木は直径10cm,長さ1m以上を全て“倒木”と定義しているので,収穫後の枝の一部も含まれているのだろうが,腐朽度が同程度ということは昔からあったということになる.一方,エゾマツとトドマツの更新量はというと,いずれも無施業地の方が多く,特にエゾマツは圧倒的に無施業地に多く,択伐区に少なかった,ということである.

・一見するとこれは普通っぽいが,実はかなり妙である.倒木の量も腐朽度も同じならば,エゾマツの更新量も同じになっても良さそうなものだ.これについては質問したところ,乾燥で枯れたのではないかということだが,枯死原因の特定と環境条件の測定はしていないらしく,残念ながら具体的な情報は得られなかった.また,トドマツではプロット全体では倒木よりも圧倒的に地表で更新しているらしい.これは,岩魚沢での当方の結果とは大きく異なる.倒木への依存度は,林床の状態(ササの厚さ)や林冠のうっぺい度(すなわち,光や乾燥の程度),斜面の傾斜などによって大きく変動するということなのかもしれない.いずれにしても,施業と更新の関係は,なかなか一筋縄ではいきそうにないようだ.

お弁当と雪景色

2006-11-12 | その他あれこれ
さむい.ここのところ,荒れた天候が続いている.昨日から,冷たい雨がずっと降り続いていたのだが,今朝になって,ついに雪混じりになった.スキー場まで降り積もっており,ついにここまで来たかという感じ.あちこちでスタッドレスタイヤにいそいそと交換する姿が見られる.

・昨日から妻が職場の慰安旅行に出掛けているので,実に久しぶりに子供のお弁当をつくる.こういう時に限って,上の子供が体力測定のイベントでお弁当が必要なのである.最近の冷凍食品は実に進化しており,電子レンジがあればおかずが即席でできる.少々彩りが寂しいが,デザートの柿をつけることで勘弁してもらうことにする.ついでに下の子の分も作る(家で食べるんだけど・・).美味しそう,だ.



・気がつくと,いつの間にか雪が降り積もり,辺りは一面雪景色である.こういうところが富良野らしい.あと何回,車でフィールドに行けるだろうか?

北海道支部大会と綱渡り

2006-11-10 | 研究ノート
・焼松峠論文の最終仕上げを終え,ついに送信.すると途端に,受領しましたメールが速攻で届く.どう考えても自動受信システムではなさそうだが,まさか待ち構えていたわけでもあるまい.ほっとする暇もなく,プライマーやらPCR産物やらの発送準備.こういう辺鄙なところにいると,クール宅急便を利用することが異常に多い.もはや超常連のはずなのだが,そこは富良野の客商売で,なぜかいつも電話番号を聞かれてしまうのである.

・さて,13日月曜日は林学会の北海道支部大会である.月曜日に設定されたせいで,もはや今日しか時間がない.ということで,発表者2人とプレゼンやら論文やらの打ち合わせ.こうして,根を詰めて打ち合わせるうちに,ふと光が射す瞬間というのもあるわけで,やはり人前で発表するために色々と考えるのは無駄ではないなあと改めて思う今日この頃である.

・ところで,今回の支部大会では,なぜかポスター発表も行われることになっている.しかも,今回は木材学会との合同開催だったのか!学会窓口になっているOさんが長期出張に行っていたために,プログラムが荷物の中に埋もれていたわけで,色々と初めて知る情報が多い(自分の座長の分の発表だけは知っていたけど).北海道支部では,なぜか造林分野が2部門もあり,後は林政,経営,利用分野,保護・立地・防災分野に分かれている.本大会ではあれほど参加者が多い「生態」という部門がないのが前からの不思議である.

・学会発表を聞くときには,どのような順番で聞きたい発表をつなげて,綱渡りをいかにしていくかがポイントになるのだが,今回は新たに加わったポスター発表というやつをどう料理するかが腕のみせどころ(?)となりそうである.

焼松峠原稿,最終チェック

2006-11-09 | 研究ノート
・焼松峠原稿をプリントアウトし,もう一度,一文ずつ見直しにかかる.編集部への手紙,審査者に対するコメントなども整理して,いよいよ大詰めである.「既往文献の引用について」の項目では,審査者に対してやや啖呵を切ったような回答になっているような気もするが,まあよしとしよう.ケアレスミスのチェックをして明日投稿することにすることにして,これで長い闘いが終わるはずである(本当か!?).

・山積みされた論文チェックの合間に,前回,見事に失敗したSATL2のPCR増幅のアガロースチェック.今回,幸いにして,うまく増幅したようで,やはりプライマーの劣化が原因であった.ところでこの遺伝子座はアレルが53もあるというとてつもない遺伝子座である.アガロースでも変異があるのが分かるくらいだ.本当を言うと,ここまで変異があると読み取りが大変なのだが,母樹別種子の解析でも矛盾はないし,再現性も高く,ヌルもない,ということで強引に増やして使っている(今までは選びようもなかったという事情もあるが・・・).ヤチダモ論文第二弾で使うかどうかは不明だが,成木だけは遺伝子型を固めておこうというわけで・・・.



・ところで,我が家のDVDドラマ”24”はシーズンⅡになり,より緊迫した状態になっている.主人公の娘キムの態度にいらいらしつつ,Vol.3まで鑑賞.あー早く続きが見たい.