・午前中,3100からのデータを収集.アカエゾマツの新たな3集団96サンプルについて,7遺伝子座のタイピングを行う.珍しくほとんど抜けがなく,増幅もうまく行っている.7プライマーは2セットに分けて3100にセットしたのだが,一晩で解析が終わってしまうのだからすごいものである.今回の実験でアカエゾマツの集団遺伝解析については,遺伝子型データがほぼ揃ったようだ.結局,15集団,458個体,マイクロサテライト7座の遺伝解析をやったことになる.新たな3集団を加えて,結果がどのように変化するか,楽しみである.
・午後から四谷で林木育種関連の会合(新春座談会!?)に出席する.編集委員会で決まった試みとのことだが,林木の育種・新春号に若手研究者による座談会の様子を載せようという試みだそうだ.かくして,各地から遺伝や育種に携わる若手研究者7名が召集させられたというわけだが,そもそも人選はどうしたのか,果たして我々が“若手”と呼べるのか,などと会議前から議論が白熱(?)する.
・名古屋大のTさんの司会で,座談会の始まり.総論,各論,オフレコも飛び出しつつ,あっちこっちに脱線しながら,なかなかに活発な討議が繰り広げられる.気がついてみれば,あっという間に2時間以上経過していた.参加者は自由気ままに発言するだけだが,それをまとめるように指示された若手のFさん(彼は正真正銘の若手だ)は大変である.もくもくとノートパソコンにひたすら打ち込む姿は神々しいほどであった.会議終了後も,0次会,1次会,2次会まで開催され,さらにしゃべる.人数的にもちょうどよかったのであろうが,話題は尽きないものだ.
・さて,いくつか印象的だったこと.T県では,森林のゾーニングがきっちりと決められ,造林は地位指数が一定以上の“循環型経済林”でしか行わないように決定したそうである(不勉強でこうした動きをちゃんと知らなかった).これはT県に限ったことでなく,日本全体で進みつつある傾向のようだ.こうした場面では,育種効果の高い種苗を用いることの必要性が説明しやすい可能性がある.また,最近では,ある一定のボリュームさえあれば,少々質が悪くとも材が売れるという状況も生じているようである.これには中国の木材事情が影響しているのかもしれないが,そうなると一つの目的設定は初期成長と通直性(歩留まりのよさ),下刈りの省力化など,と明確にできるかもしれない.
・このように集まり,ひたすら議論するというのは意外と少ない.普通の会議というものは,大体の道筋が決まっており,本当の意味で議論できる時間は限られたりするからだ(変な問題発言をすると,先生のご意見はまた持ち帰りまして・・・とか言われるし).しかし,このような議論はやっぱり大事で,限られた人数と時間でもそれなりに方向性が見出せそうな気がしてくるから不思議である.また,機関による温度差を埋めるためには,もっともっと話し合わないといけないこともよく分かる.こんな仕掛けは,今後も考えていくべきだろう.
・午後から四谷で林木育種関連の会合(新春座談会!?)に出席する.編集委員会で決まった試みとのことだが,林木の育種・新春号に若手研究者による座談会の様子を載せようという試みだそうだ.かくして,各地から遺伝や育種に携わる若手研究者7名が召集させられたというわけだが,そもそも人選はどうしたのか,果たして我々が“若手”と呼べるのか,などと会議前から議論が白熱(?)する.
・名古屋大のTさんの司会で,座談会の始まり.総論,各論,オフレコも飛び出しつつ,あっちこっちに脱線しながら,なかなかに活発な討議が繰り広げられる.気がついてみれば,あっという間に2時間以上経過していた.参加者は自由気ままに発言するだけだが,それをまとめるように指示された若手のFさん(彼は正真正銘の若手だ)は大変である.もくもくとノートパソコンにひたすら打ち込む姿は神々しいほどであった.会議終了後も,0次会,1次会,2次会まで開催され,さらにしゃべる.人数的にもちょうどよかったのであろうが,話題は尽きないものだ.
・さて,いくつか印象的だったこと.T県では,森林のゾーニングがきっちりと決められ,造林は地位指数が一定以上の“循環型経済林”でしか行わないように決定したそうである(不勉強でこうした動きをちゃんと知らなかった).これはT県に限ったことでなく,日本全体で進みつつある傾向のようだ.こうした場面では,育種効果の高い種苗を用いることの必要性が説明しやすい可能性がある.また,最近では,ある一定のボリュームさえあれば,少々質が悪くとも材が売れるという状況も生じているようである.これには中国の木材事情が影響しているのかもしれないが,そうなると一つの目的設定は初期成長と通直性(歩留まりのよさ),下刈りの省力化など,と明確にできるかもしれない.
・このように集まり,ひたすら議論するというのは意外と少ない.普通の会議というものは,大体の道筋が決まっており,本当の意味で議論できる時間は限られたりするからだ(変な問題発言をすると,先生のご意見はまた持ち帰りまして・・・とか言われるし).しかし,このような議論はやっぱり大事で,限られた人数と時間でもそれなりに方向性が見出せそうな気がしてくるから不思議である.また,機関による温度差を埋めるためには,もっともっと話し合わないといけないこともよく分かる.こんな仕掛けは,今後も考えていくべきだろう.