goo blog サービス終了のお知らせ 

goto_note

西東京市・北海道富良野の森林を舞台にした遺伝,育種,生態などに関する研究ノートの一部を紹介します

岩魚沢の倒木さがし

2006-11-17 | フィールドから
・Tさん,Oさんと3名で再び,岩魚沢へ.幸い天気に恵まれて,雪が積もることもなかった.最後の1本の倒木を探すがどうしても見当たらない.これは測量の始点の座標が間違っていたのだろうということで,まずは札がなかった実生に新しく用意した札をつけていく.しばらく来ていないと,プロットと地形の関係が不明瞭になるが,昨日歩いているので,だいぶ思い出した.

・一通り,札付けが完了したところで,倒木更新の様子を改めて撮影する.何度となく,倒木更新の写真は撮影しているのだが,どうにもうまく撮影できない.今回も倒木の撮影結果はこんな感じである.



・倒木の遠近感がうまく撮影できないので,Oさんにデジタル一眼レフでも撮影をお願いする.どんな写真ができるか,楽しみだ.


・それぞれ分担作業で,当方はコーナーシステムの風向風速計のデータ回収と電池交換.電池交換はもっと簡単かと思ったが,基板ごと変えるのが意外にも難しく少々てこずる.ようやく完成したはずなのだが,電池残量がフル表示になっておらず,ちょっと不安である.

・いよいよ帰るという間際になり,Tさんがついに残されていた倒木No.47を発見してくれた!さすがである.どうやら,やはり倒木の測量始点が間違っていたらしい.暫定的な親子解析では種子散布距離が当然ながら,散布距離が過大評価されていたはずである.タイプミスとはまた違ったところだが,あぶないところだった.

・さて,追跡結果であるが,2005年コホートのトドマツ302本のうち健全が264本(87%),枯死が31本(10%)である.エゾマツ465本のうち,健全が362本(78%),枯死が83本(18%)であった.感覚的には,エゾマツの方がよく残っていると思っていたのだが,案外,あてにならないものだ.きちんとしたデータを取ることの大事さを痛感する.

・一方,2004年コホートでは,トドマツ135本のうち健全74本(55%),エゾマツ77本のうち健全54本(70%)であった.サンプル数が少ないのでなんともいえないが,やはり冬を越すのが大変なのかもしれない.もしかすると,2005年サンプリング後の生存率の高さは,サンプリングを行ったRさんの器用さに依存していたりして・・・・.ともかく,来春の再調査が楽しみだ.

最新の画像もっと見る