goo blog サービス終了のお知らせ 

goto_note

西東京市・北海道富良野の森林を舞台にした遺伝,育種,生態などに関する研究ノートの一部を紹介します

ツタウルシの繁殖生態

2007-07-30 | フィールドから
・3林班の試験地設定のために麓郷方面の現地へ。石ががらがらしているところでの更新補助作業ということで、小面積皆伐して低密度の植え込み(アカエゾマツ)をしてみようという試み。今回の試験では、ブラッシュカッターとユンボによる地拵えを比較するほか、下刈り省略区というのも設定することになっている。当方を含めて3人のチームで測量をしながら外枠を設定し、杭を立てていく。杭に番号をつけ、後で図面と対応できるように。石山なので当然、杭が刺さりにくい。

・ところで、改めて自分で杭を作ろうとすると、鉈の使い方が下手なせいか、妙に時間がかかってしまう。樹種によって簡単に杭ができる種(シナノキとかコブシ)となかなかできない種(カエデなど)がある。一方、杭にしてもすぐに腐ってしまうカバ類がある一方、オンコ(イチイ)のようにずっと腐らない種もあるという話を聞く。



・40×84mの2箇所なので、あっという間に終わるかと思ったが、試験地の中には無立木地帯があり青空が見える、のはいいのだけれどササ丈が高く予想以上に見通しが悪い。お、ふと目を上にやるとツタウルシが繁茂しており、すっごい葉が大きい。その上、種子がなっている。蔓の繁殖生態も面白そうなんだけど、ツタウルシだけは対象樹種にしたくはないねえ。



・こちらが枠を測量している間に、調査チームは後を追いかけるように収穫調査をしている。さすがプロだけあって収穫調査の方は実に早い。全ての調査が完了したのは12時半過ぎ。吾郎の石の家”の山の門から麓郷に戻る。観光名所に、突然降って湧いたように”調査ジープ”が出現するのはさぞや異様であろう。