・4月1日、エイプリルフール。いつの間にか,新しい年度となってしまった。いきなり福岡から業務(?)開始。滝川から千歳までの特急内で,当機関のMくんの原稿と関連論文を読む。この原稿は,低標高域に設定された事業的なエゾマツ造林地における植栽木の生育状況と押し幅に更新した天然更新木の種組成とサイズを調査したというものである。至って記載的な報告だが,事業的なエゾマツ造林地のデータがそもそも少ない上に,本報告のように低標高に造林された例は皆無なので,実に“貴重”なのである。
・論文(的?)の文章を書きなれない人にとって,一番の難関は考察だろう。はじめに,調査地と方法,結果などと比べると,いかにも自由自在に書いていいわけだが,逆に大海にボートで漕ぎ出すようなもので,一体全体,どのように書き進めればいいか途方にくれてしまう。当方が察するところ,特に,既存の報告をどのように引用し,自分の研究と対比しながら,一定の結論を導きだすというところが難しいようだ。と,Mくんの原稿をと見ると,これが意外にも(?)なかなか頑張って考察しており,関連論文もしっかりと引用している。彼が書いた最初の論文に比べると,まるで別人である。
・やはり,書き続けることというのは人を成長させるのである。ううっ,お父さんは嬉しいよ・・・とか何とか感慨にふけりつつ,文章を冷静にチェック。ほめておいて落とすようだが,細かい文章表現はまだまだで,例によって赤ペンですごい状態になる。初めての人だとびっくりして落ち込むところかもしれないが,彼は慣れっこなので大丈夫なのである(と思う)。文章チェックは飛行機の中まで続き,久しぶりに十分な推敲ができた。こうして文章にまとめると,調査だけでは見えなかった部分が出てくるのが醍醐味だ。
・本調査と既存研究を合わせて考えると,エゾマツ造林は低標高でも十分可能で,むしろ1000m以上の高標高に苗畑で養成した苗木を植栽するときこそ注意が必要なようだ(山引き苗で生存率が高いのは,標高に対する適応が関係しているのであろう)。また,エゾマツカサアブラムシの被害は目立つけれども,長期的には大きな問題にならないということもはっきり言えそうである。本調査地では,天然更新したウダイカンバの下にエゾマツが生育するという二段林状態となっており,エゾマツ資源保続という観点でも,林業経営としての観点でも,興味深いデータとなっている。本原稿は森林立地に投稿予定なので,皆さんのお目に留まる日も近い(といいんですけど・・・)。
・真剣に修正作業するとさすがに疲れる。例によって,空の落語を拝聴。4月になるとプログラムも一新。本日は,江戸屋子猫の「ものまね」である。様々な鳥の鳴きまねから,最後は犬の犬種による鳴き方の違いまで。結構,思わず吹き出しそうになって困る。実はお笑いも好きなので,昨今のお笑い芸人ブームにけちをつけるつもりはないが,本物の“芸人”とはこういうものかと改めて感心。決して派手ではないが,ずっと聞いていると心がすっと気持ちよくなるというか,“得したね!”って気になるのである。単にものまねにとどまらず,一つの物語にしているところはさすが!3代にわたって「ものまね」でやってきただけのことはあるのであった。
・論文(的?)の文章を書きなれない人にとって,一番の難関は考察だろう。はじめに,調査地と方法,結果などと比べると,いかにも自由自在に書いていいわけだが,逆に大海にボートで漕ぎ出すようなもので,一体全体,どのように書き進めればいいか途方にくれてしまう。当方が察するところ,特に,既存の報告をどのように引用し,自分の研究と対比しながら,一定の結論を導きだすというところが難しいようだ。と,Mくんの原稿をと見ると,これが意外にも(?)なかなか頑張って考察しており,関連論文もしっかりと引用している。彼が書いた最初の論文に比べると,まるで別人である。
・やはり,書き続けることというのは人を成長させるのである。ううっ,お父さんは嬉しいよ・・・とか何とか感慨にふけりつつ,文章を冷静にチェック。ほめておいて落とすようだが,細かい文章表現はまだまだで,例によって赤ペンですごい状態になる。初めての人だとびっくりして落ち込むところかもしれないが,彼は慣れっこなので大丈夫なのである(と思う)。文章チェックは飛行機の中まで続き,久しぶりに十分な推敲ができた。こうして文章にまとめると,調査だけでは見えなかった部分が出てくるのが醍醐味だ。
・本調査と既存研究を合わせて考えると,エゾマツ造林は低標高でも十分可能で,むしろ1000m以上の高標高に苗畑で養成した苗木を植栽するときこそ注意が必要なようだ(山引き苗で生存率が高いのは,標高に対する適応が関係しているのであろう)。また,エゾマツカサアブラムシの被害は目立つけれども,長期的には大きな問題にならないということもはっきり言えそうである。本調査地では,天然更新したウダイカンバの下にエゾマツが生育するという二段林状態となっており,エゾマツ資源保続という観点でも,林業経営としての観点でも,興味深いデータとなっている。本原稿は森林立地に投稿予定なので,皆さんのお目に留まる日も近い(といいんですけど・・・)。
・真剣に修正作業するとさすがに疲れる。例によって,空の落語を拝聴。4月になるとプログラムも一新。本日は,江戸屋子猫の「ものまね」である。様々な鳥の鳴きまねから,最後は犬の犬種による鳴き方の違いまで。結構,思わず吹き出しそうになって困る。実はお笑いも好きなので,昨今のお笑い芸人ブームにけちをつけるつもりはないが,本物の“芸人”とはこういうものかと改めて感心。決して派手ではないが,ずっと聞いていると心がすっと気持ちよくなるというか,“得したね!”って気になるのである。単にものまねにとどまらず,一つの物語にしているところはさすが!3代にわたって「ものまね」でやってきただけのことはあるのであった。