健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

足指感覚の曖昧さ

2015-10-20 08:30:03 | 研究
人間は足指の位置を正しく認識できていない可能性があることを示す研究論文がPerceptionに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。横になって目を閉じ、誰かに足指を1本つついてもらい、それがどの指だったかを言い当てる実験に参加した人々の中で、第2指を言い当てられなかった人は半数近くに上ったというのです健康な人による第2、3、4番目の足指の平均正答率は、それぞれ57%、60%、79%となったそうです。同様の実験を手指で行ったところ、正答率は99%に達し、親指と小指の正答率も全体の94%。実験は、22~34歳の健康な19人を対象に行われたそうです。
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やる気や頑張りがリハビリテーションに 大切

2015-10-19 08:30:52 | 研究
やる気や頑張りがリハビリテーションによる運動機能回復に大切であるという研究成果がScienceに発表されるそうです (生理学研究所HP)。脊髄損傷や脳梗塞の患者のリハビリテーションでは、意欲を高くもつと回復効果が高いことが、これまで臨床の現場で経験的に知られていたそうです。それとは逆に、脳卒中や脊髄損傷後にうつ症状を発症するとリハビリテーションに支障が出て、運動機能回復を遅らせるということも知られているそうです。ですが、実際に“やる気や頑張り”といった心の状態が、運動機能回復にどのように結び付いているのかは解明されていなかったそうです。今回、脊髄損傷後のサルの運動機能回復の早期において、“やる気や頑張り”をつかさどる脳の領域である「側坐核」が、運動機能をつかさどる「大脳皮質運動野」の活動を活性化し、運動機能の回復を支えることが明らかになったそうです。“やる気や頑張り”をつかさどる「側坐核」の働きを活発にすることによって、脊髄損傷患者のリハビリテーションによる運動機能回復を効果的に進めることができるものと考えらるそうです。
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運動中の突然死に関連する遺伝子

2015-10-18 08:30:46 | 研究
運動中に発生する致死性不整脈に関係する新たな遺伝子「IRX3」が特定されたという研究結果がEuropean Heart Journalに発表されたそうです(財経新聞)。マラソン大会などの運動中に、約1万人に1人の頻度で突然死が発生するそうです。その原因として、肥大型心筋症などの遺伝性疾患の関与が知られていますが、それは運動時突然死のごく一部であり、一見心臓に異常がない人でも運動時の突然死は同程度の頻度で見られ、その原因はほとんど分かっていないのが現状です。致死的不整脈が起こる場である心室には、哺乳類になってから出現した電気信号を伝達することに特化した細胞集団 His-Purkinje 系が存在し、この系は心機能強化に寄与することが知られています。そこで研究では His-Purkinje 系に特異的に発現し、電気信号の伝達に関与する遺伝子 IRX3 に注目し、マウスとヒトでIRX3 の遺伝子異常が運動中に起こる致死的不整脈に関連するかの検討を行なったそうです。その結果、IRX3の遺伝子異常がマウスとヒトの両方で一見正常な心臓でみられる致死的不整脈に関与すること、また致死的不整脈は運動などの交感神経の緊張が高まったストレス下で生じることが明らかになったというものです。
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子ども同乗の車内喫煙禁止

2015-10-17 08:30:02 | 研究
英国EnglandとWalesで、子どもが同乗している車内での喫煙を禁止する新法が発効したそうです(AFPBB NEWS)。新法では、18歳未満の同乗者がいる車内で喫煙しているのが見つかった場合、窓を開けていたとしても罰金50ポンド(約9000円)の対象となり得るそうです。子どもを受動喫煙から守ることが目的なため、同乗者の喫煙を許した運転手も罰金の対象となるそうです。スコットランド議会も来年、同様の法律の導入を検討しているとも。
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子どものぜんそく

2015-10-16 08:30:33 | 研究
ぜんそくになるリスクが高い子どもは、生後数か月間に一部の重要な腸内細菌が不足している可能性があるとの研究結果がScience Translational Medicineに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。ぜんそくが増加傾向にある理由を説明する一助となる成果だそうです。専門家らによると、喘鳴、せき、呼吸困難などの症状が生涯続くぜんそくは1950年代以降、患者数が急増。特に欧米側諸では、ぜんそくにかかる子どもの割合が最大20%に及んでいるとも。一方で発展途上諸国では、患者数の増加はみられないのだそうです。そのため、環境的要素や、帝王切開出産の割合増、授乳における粉ミルクへの依存、抗生物質の乱用など、現代の生活様式そのものが原因となっている可能性が指摘されていたそうです。今回の研究結果は、ぜんそくに対抗する免疫系の保護に関連すると思われる腸内細菌4種類を初めて特定。環境を清潔にしすぎているとする衛生仮説の裏付けになるそうです。新生児の免疫系が確立されるのは、生後初期だとも。
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身長が高いほど・・・・・

2015-10-15 08:30:40 | 研究
身長が高いほどがんリスクは増加するとした研究結果が発表されたそうです(AFPBB NEWS)。この傾向は特に女性で顕著にみられ、身長が1メートルから10センチ高くなるごとにがん発症率が男性で10%、女性で18%高まるというのです。研究では、スウェーデンで1938~1991年の間に生まれた男女550万人を対象に、出生や既往歴、軍隊記録などを調査。対象者のなかで最も高かった成人期の身長は2メートル25センチだったそうです。記録を分析した結果、身長が10センチ高くなるごとに、女性では乳がんリスクが20%上昇し、悪性黒色腫(メラノーマ)のリスクは男女ともに30%も増えることがわかったというのです。この研究結果は誌上発表はされていないそうですが、身長とがんリスクの関連を指摘した過去の研究結果を裏付けるものとなるということです。今回の結果が、気候や食生活、遺伝的背景が異なる人々にも該当するかどうかはわかっていないとも。また、懐疑的見る専門家もいるようです。
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2型糖尿病の3歳女児

2015-10-14 08:30:14 | 研究
体重35キロの3歳の女児が、生活習慣に深く関連しているとされる2型糖尿病と診断された事例が、European Association for the Study of Diabetes(EASD)の年次総会で発表されたそうです(AFPBB NEWS)。女児は、成人に多く見られる2型糖尿病の患者としては世界最年少の一人だそうです。著しい体重の増加や多尿、喉の渇きといった典型的な糖尿病の症状がみられたため、女児は米国Texas州の小児科病院を受診。幼少期に診断されることが多い、1型糖尿病やその他疾病は陰性だったそうですが、成人により多く見られる2型糖尿病と診断されたというもの。2型糖尿病の要因は、運動不足や過体重など生活習慣に深く関わっていると考えられています。出生体重は3.2キロと標準的だったが、受診した際の女児の体重は、同年齢の幼児の平均体重の約2倍、11歳児の平均体重とほぼ同じだったそうです。幼児の食生活を調べた結果、カロリーや脂肪分の取りすぎなど、家庭の栄養管理に問題があることが分かったとも。
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体内時計が狂うと不妊症になりやすい

2015-10-13 08:30:39 | 研究
体内時計が狂ったマウスは、人間の30代半ば~40代に相当する年齢で性周期不整や不妊を起こすことが明らかになったそうです(財経新聞)。女性生殖機能では「視床下部-下垂体-性腺系(HPG軸)」が性周期を形成し、それには体内時計中枢としてはたらく視床下部・視交叉上核の時刻情報が必須であることが知られているそうです。今回の研究では、体内時計の概日リズムを制御する遺伝子を欠損したマウス(CryKOマウス)を用いて調べたところ、通常妊娠出産が可能である早期加齢期8~12か月齢(ヒトで換算すると30代半ば~40代)に性周期不整や不妊を起こすことが明らかに。さらに、このマウスの体内時計周期と明暗環境周期を調和させたところ、早期に発症する性周期不整が改善し、妊娠成功率は劇的に上昇することが分かったそうです。また、遺伝子欠損のない野生型マウスを、通常妊娠出産が可能である早期加齢期(8~12か月齢)に不規則な明暗環境条件におくと、性周期不整が惹起されたそうです。これらの結果は、早期に発症する性周期不整・不妊などの生殖機能の加齢変化が、体内時計の機能に強く依存することを示していると考えられるそうです。
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長期的な有酸素運動が糖尿病性腎症を改善する仕組み

2015-10-12 08:30:00 | 研究
長期的な有酸素運動が糖尿病性腎症を改善する仕組みが明らかになったそうです(財経新聞)。運動不足や肥満などにより血糖値を下げるインスリンの効果が徐々に悪くなる2型糖尿病は世界中で急増しており、医療経済の面からも大きな社会問題となっているのは既にご存知の通りです。これまで、長期的運動によってインスリンを分泌する膵臓の機能が改善して、インスリン分泌を高めることが分かってきたものの、そのメカニズムの全貌は不明でした。今回の研究では、代表的な2型糖尿病肥満モデルラット(Zucker diabetic fatty rat) を用いて、運動を2カ月間行った後の、腎組織の一酸化窒素・酸化ストレス・糖化ストレスの変化について調べたそうです。その結果、長期的有酸素運動により、アルブミン尿や多尿が抑制され、腎機能が改善することが分かったというもの。腎組織を観察したところ、糸球体や血管の障害が改善されていること、腎内の内皮型および神経型一酸化窒素合成酵素が増強していることが明らかになったそうです。一方、酸化ストレスと糖化ストレスのマーカーは軽減していたとも。これらの結果から、長期的有酸素運動は2型糖尿病肥満に対して一酸化窒素の増強、酸化ストレスと糖化ストレスの軽減を介して、腎障害を改善することが分かったというもの。
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ワインの芳香

2015-10-11 08:30:34 | 研究
Scientific Reportsに掲載された研究論文によると、ワイン醸造でこれまで見過ごされていた「出芽酵母(学名:Saccharomyces cerevisiae)」と呼ばれる酵母菌の一種は、ワインの風味や味に重要であることが明らかになったそうです。研究結果は、出芽酵母は、ワイン生産の難解な概念「テロワール(terroir)」を解くカギとなりそうということです(AFPBB NEWS)。テロワールは、フランスBordeauxなどの各名産地の独自のワイン生産に通じる土壌、地形、気候、農法などを総合した概念だそうです。これまでは、ワインの地理的な違いは、植物の遺伝的特徴、各地の土壌や気候、農法などに主に起因するとされていたそうです。微生物がテロワールに関与する可能性があるとする見方は今までにないもので、それが事実であることを実験に基づいて示したのは、今回の研究が初めてだそうです。
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