健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

抗酸化サプリにがん転移促進作用?

2015-10-29 08:30:13 | 研究
健康促進と老化の抑制に効果があるとされる抗酸化サプリメントに、皮膚がんの中で最も死亡率が高い悪性黒色腫(メラノーマ)の転移を助ける恐れがあるとの研究結果がNatureに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。抗酸化作用のあるN-アセチルシステイン(NAC)を注射したマウスの一部に、悪性黒色腫細胞の転移が、注射していないマウスに比べて2か月ほど早い個体が確認されたそうです。抗酸化物質には、転移するがん細胞を抑制する働きのある体内分子を攻撃する作用があり、これが結果的にがん細胞の転移を助けていると考えられるそうです。これまでに発表された論文の中には、ビタミンEを含む抗酸化作用物質に、がん性腫瘍の数を約3倍に増加させ、実験で用いたマウスが短期間で死んだとする論文がある他、乳がんや前立腺がんでも同様の結果がみられたことを指摘するものが複数あるそうです。
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