一生

人生観と死生観

ルイスの世界観

2009-02-17 13:31:50 | 哲学
2月17日 晴れ
 有名な児童小説家のルイスは一連の作品の中で独特な世界観を示し、彼の宗教観と科学館を巧みに表現してる。世界は多元的で、われわれの住む世界とは異なる時間を持った別の世界がありうるとし、その世界に入り込むルートを「白い魔女」その他に示した。ファンタジー小説とはいえ、見事な手法で、ハリー・ポッターの小説とは少し違う。またルイスの「カスピアン王子の航海」ではこの世の果ての壁のようなものを設定したかと思われるが相対性理論の知られた西欧世界での文学者への科学のインパクトが感じられる。また亡びの世界を見る目は聖書的な終末観をこめており、大変興味深い。
 日本でも宮沢賢治は少し違った世界観を提示し、いまでも読まれる立派な古典となっている。この様に文学にも世界観が必要で、これがない文学はどんなに表現がきらびやかでも仇花に過ぎない。