日々礼讃日日是好日!

まほろ界隈逍遥生々流転日乗記

江の島へ、お彼岸のサンセット

2013年09月21日 | 日記
 江の島って不思議なところだ。30年以上前の大学生時代から通い続けている。その後も結婚して娘が生まれてしばらくしてからだったと思う、同じマンションに住む方から、正月初詣に誘われた。それ以来10年以上、家族同士で毎年、正月に通い続けている。冬の時期は空気がすんで、富士山が美しく望める。初めて冠雪の雄姿に対面した時は、こんないきれいに見えるんだってとても感動した。まさに“絵になる島”そのものだと。

 さて、秋晴れの今日はお彼岸、横浜での講演会の帰りに、大船周りで久しぶりにモノレールに乗って終点の湘南江の島駅でおりて、洲鼻通りをまっすぐ弁天橋をわたり、島内コッキング園内の江の島灯台から夕日を見に出かけた。まずは、参道の青銅製鳥居をすすむ老夫婦の後ろ姿を失礼してパチリ。いい感じでしょ。



 江戸時代からこのにぎやかな参道に大幅な変更はないということだ。いまも昔も行きかう人、ひと、ヒトで肩も触れ合わんばかり。やがて赤い大鳥居前の高麗犬、これも江戸時代、越後国新発田出身の長堀検校の名が彫られているのに気が付く、同郷の人だ。どんな人なのか想像が広がる。うしろの赤い社殿風の建物は昭和34年開業のエスカー、島にあるエレベーターとしては日本初でおそらくいまも唯一の存在かも。バリアフリーの先駆け、発想したひとに拍手。
竜宮城のような建物は、端心門とよばれていてたしか学生時代はまだなかった気がするから、平成にはいってからのものか。ずううと前からあったみたいな風格ですっかり江の島になじんじゃっている。



さらに進むと急な石段横に張り付くように民家が立つ。ここでは宅配のお兄さんも走る、走る!


 途中、江の島ハーバーから鎌倉逗子方面がひらけて望める。ここは、1964年の東京オリンピックのヨット会場になったところ。そして1979年8月に二日間、ビーチボーイズが初来日公演“ジャパン・ジャム 79 at 江の島”を行っているのだ。あのビーチボーイズがヨットハーバーで!しかも当時を体験した人によると前座がサザンオールスターズだった!?というから信じられない気がする。共演者は当時売出し中のアン&ナンシー姉妹によるツインボーカルがセクシーなバンドの“Heart ハート”。いやあ、江の島でビーチボーイズやハートを聴いてみたらどんな感じがするだろう。
 画像の左側につきだしてみえるのは、小動岬。


 ようやく、島の中央にあるコッキング園内燈台、通称江の島シーキャンドルへ。360度開けた水平線の眺望が素晴らしい。二階のデッキが風が抜けていく夕暮れ時の特等席だ。湘南の夕暮れ!


 それでは、丹沢方面のさらに西方向に傾く夕日をどうぞ。

 コッキング園の散策。ここは明治時代のイギリス人貿易商人の別荘庭園跡。当時の赤レンガ温室の遺構が残り、当初植えられた植物も生きながらえている。そのひとつかもしれない、リュウゼツラン=龍舌蘭。葉の形からそう命名され、10数年に一度咲くといわれている花柱が夕暮れの空にそびえている。やがて根元に子株を「残し、親株とも枯れ果てるのだそうだ。この次にみられるときはいつ?


 帰り道、高台からみた参道からのびる弁天橋方面への眺望。江の島の古来の空間構成がよくわかるシーンで感動もの。


 ふりかえって、灯りのまたたく“えのしま ゆめのしま”の姿。江戸のむかしも、昭和から平成に移り変わったいまも人々を吸い寄せつ続ける不思議な聖地。小田急の駅舎は龍宮城を模したもの。その非日常的な姿が江の島にはふさわしい。弁天橋からはうっすらと富士のシルエットが浮かんで見えていた。


 





リニア中央新幹線で町田・相模原・名古屋が結ばれる

2013年09月21日 | 日記
 今週、東京品川と名古屋を結ぶJR東海「リニア中央新幹線」ルートが明らかにされた。開業は、東京五輪(2020年)のあとの2027年の予定、全286キロのうち全区間の86%が地下になるというのだから、ほとんど地上から見えない“地下鉄新超特急”。なんだか、ますます“旅情”という言葉が似合わない交通主手段で、はたして“夢の新幹線”といえるのだろうかと思ってしまう。しかもこの新幹線には、もはや“鉄道”が存在していないのであり、空中浮遊のなんとも身体感覚の希薄なシステムのような気がして電磁波の影響は?なんて夢のない心配事が先行してしまうのは、あまのじゃくというものだろうか。

 このルートには、始発後の最初の駅が「神奈川県駅」と記されていて、地元相模原市橋本の県立相原高校敷地に地下駅としてできるのだそう。そして相原高校は、廃止された「職業能力開発総合大学校相模原キャンパス」に移転するとのこと。あの広大な敷地がどうなるのかと思っていたけれど、まあ類似の利用であり、おそらく建物の一部も改修して高校校舎に転用されるのだろう。雇用促進事業団関連の施設、中野サンプラザや小田原スパウザもすでに所有者が地元自治体に変わって、運営形態も様変わりしている。時代の流れがこんなところにも現れている。

 すでにJR横浜線、相模線、京王相模原線とのターミナルとなっている橋本駅だけれども、さらにリニア駅が加わって林立するマンション群にくわえて、今後の開発がさらに急速に進むのだろう。また、今回初めてわかったのは、リニア車両基地が相模原市鳥屋地区にできるということ。あの辺鄙な山間に!いや辺鄙なところだからこそ、その敷地が確保できるのだろう。橋本地区よりもこちらのほうの変貌、とくに自然地理上の環境変化が著しくなるだろうな。

 さて、時事的話題休閑。
 近い将来、新しくリニアで結ばれるのは町田・相模原と中京名古屋である。名古屋と縁が近くなるのはうれしい。途中四つの駅をすべて止まると約一時間ほどになるという。その時代、わたしは現役リタイア組となっているなあ、という感慨。
 名古屋というと意外にも!町田にはすでに本屋と雑貨店をあわせたビックリ箱のような「ヴィレッジ・ヴァンガート」(名古屋創業)店舗が2店、くわえて同店系列のハンバーガー店もあり恩恵にあずかっている。あとは、近くの国道16号線をはじめとして「コメダ珈琲店」がいくつか出店して繁盛している。これでリニアができたら次はいよいよ質屋「コメ兵」かな(新宿にはすでにあり)。個人的には本格的な「ひつまぶし」のお店もぜひできてほしい。
 ああ、この秋は名古屋に行きたい、だだし高速バスか東海道新幹線で! 犬山の木曽川日本ライン下りと明治村、南山大学(A.レーモンド)、愛知県立芸術大学(吉村順三+奥村昭雄)、豊田市美術館(谷口吉生)など見て回りたいところはたくさんある。なつかしの大須の演芸場はどうなっているだろうか?