たかが読者投稿と侮ってはいけない。新聞の投稿欄に掲載されれば、
自分のミニエッセイが数百万人の人に読まれることになる。社内報やPTAの
会報とはわけが違う。
小スペースにおける競争率はきわめて高く、しかも、この世には“投稿魔”
と呼ばれる常連もいるので、採用はかなりの狭き門だ。
その狭き門を通るには、いくつかのコツがあるようだ。新聞投稿欄の
担当者がそっと教える採用のコツを紹介しよう。
まず、強いのが旬のネタ。たとえば、ワールドカップや大地震による災害など、
そのときの話題のテーマを狙うと、グンとポイントが上がる。
ただし、プロっぽい分析はNG。分析よりは、いかにも素人らしいエモーショナル
(感情的)な文章が好まれる。仮に、北朝鮮の拉致問題について書くとすると、
「隠された真実の追究」よりも「家族の絆への実感」のほうが、ベターなわけだ。
そういう重いテーマの投稿が続きすぎると、担当者は軽い話題の息抜きを
求めるようになる。したがって、大事件が起こっているときほど、花や動物などの
なごみ系の話というのも有効のようだ。
独断、偏見、差別用語の連発、誤字脱字だらけというのは問題外。
だが、文章の稚拙さ自体は、あまり気にする必要は無いようだ。そこにみずみずしい
感想が語られていれば、担当者が適切な文章に書きなおしてくれる。
投稿欄の担当者には、「素人っぽい文章」を偽造するくらいの技量はある。
手品のタネをばらしてしまった感もあるが、問う高覧の記事には、かなり担当者の
“見えざる手”が入っている。旬の話題が少ないときは、プロのライターに
“サクラ投稿”を依頼したり、投稿の常連に面白いネタを特注したり、担当者自らが
書いたり、だからといって、これをインチキと思ってはいけない。
要は、コツを押さえて担当者泣かせの投稿記事を書けばいいわけだから。
今日の花 がまずみ
花ことば 結合
☆ 今 日 の 一 言 ☆
短い人生の中で、最も楽しいことは、
自分の心の波長と合う人との出会いです
稲盛和夫