フィクション『同族会社を辞め、一から出直しオババが生き延びる方法』

同族会社の情けから脱出し、我が信ずる道を歩む決心をしたオババ。情報の洪水をうまく泳ぎ抜く方法を雑多な人々から教えを乞う。

何を見ても…

2020-09-30 23:05:09 | 美しく生きるという事

恋をしているときは何を見てもうれしくてつい微笑んでしまう①。

しかし、そうでないときは何を見ても悲しくなってしまう②

【例】

私は散歩の途中で、カランカランと氷の音をさせて歩いて行く中学生を見かけた。

【解釈】

①あの子はきっと部活の時に氷の入った冷たい飲み物をおいしそうに飲むんだわ。頑張った後はおいしいな、って思いながら。きっと爽やかな汗をかいたのね。勉強も頑張るのよ。

②ああ、水筒に氷が入っていて揺れると音がするんだ。母親が子供のために持たせたんだな。子供のために毎日水筒を洗って朝新しく入れてあげているんだろうな。この中学生はそんな母親の気持ちを知っているんだろうか。母親がどんな気持ちで水筒を用意しているかなんてまるで考えていないのだろうな。母親は子供に立派な大人になってほしいと願っているだろう。そうだ、この子が大成するかそうでないかは定かでないが、親の気持ちを考えると切なくなってくる。大抵の子供はそうでない方に入るからだ。でも母親は若さという可能性だけを思って日々動いているのだ。

 

オババは自分の心がマジで全くこんなことしか考えないので、

あーあ、何だかな~とため息を漏らしつつ、

12年前からずっと一緒にいるけれど言葉を話さない犬を見つめて、

ああ、こいつには私がどんな心持ちでいようと、

私はご飯をくれるご主人様にしか見えないんだろうな、

と安心したりちょっとがっかりしたりしたのでした☺☺

 

コメント
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