朝寝を決め込んでいたが、余りの天気の良さに起きる。例に依って布団干しを実行し、朝食をゆっくり摂って、新聞を読みながら珈琲を飲む。麗らかな小春日和に、何という贅沢だろう。枇杷葉の生葉を少々採り、球根を植えておく。
隣の若だんなが、垣根の剪定をしてくれているのに、箒を持って手伝う。団地の中には捨てられないので、実家まで持って行って捨てるそうだ。後片付けはお任せと、せっせと箒を動かす。芋虫が数匹出てきた。ああ、さっぱりした。
薔薇の白が綺麗に咲いており、来年への施肥をしておく。糠と塩も、そろそろ撒いておこう。今年の花芽は、暁子さんのが物凄い。白枇杷は少ないが、新しく苞の見えるのに驚く。自然からの恩恵には不思議なことが多い。感謝する。
昨夜は湯たんぽをして眠った。温かさに感謝しながら、まどろむ幸せ。塩で身体を擦り、枇杷湯に浸かっての暮らしのありがたいことか。温泉に態々出掛けなくとも、我が家での気分を堪能している。紅葉こそ見られないが、満足する。
屋敷の窓を開ければ、山並みの紅葉は見事であるが、少し寒いのもあって、そこまでしない。瞼の裏には鮮やかな風景が視えるから、一向に構わないのだ。加えて枇杷湯は、身体がポカポカとして湯冷めがしない。あああり難いね。
里芋の美味しい季節になり、芋の煮ころがしを作る。牛蒡のきんぴらも美味しく、風邪が引っ込んでしまった。鼻水も出ていたが治まった。医者に罹って、他の患者さんの物をもらうのは好かない。極力病院には行かない。硬い決意だ。
勤務先の隣に、恩師の家があり、先日枇杷苗を持って来ると話していたのに、買ったそうである。高かったと言われていた。我が家には、たくさんあるので、3本ほど抜いて、根を新聞紙に包み、持って行く用意をしておく。水も少々注ぐ。
枇杷苗も、枇杷を食べた後に、土に埋めておく。3ヶ月もすると、芽吹いてくるのが愉しみ。毎年ちょっとずつ増やす。