安倍政権は沖縄の民意を除け者にした“瑕疵”という覆いの中で辺野古移設工事を進めている

2015-03-25 08:59:10 | 政治



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       《3月17日(火)小沢代表・山本代表の定例記者会見要旨 党HP掲載ご案内》    

      小沢一郎代表・山本太郎代表の定例記者会見要旨
 
      【質疑要旨】
      ・アメリカの安倍政権の評価について
      ・電源三法と地域振興について
      ・統一地方選の投票率向上策について
      ・NHK番組への出演について
      ・街頭記者会見、マスメディア対策について 

 翁長沖縄知事と安倍政権との間で普天間移設の辺野古沖の工事を巡って戦争が勃発しそうな気配が生じた。事の発端はご存知のように沖縄防衛局が名護市の辺野古沿岸部に現在行われているボーリング調査のため立入禁止区域を示すブイやフロートの重りとして設置したコンクリートブロックが湾内の複数箇所でサンゴを傷つけているのをダイバーが発見、沖縄県は岩礁への影響を調査するために工事に伴う立入り禁止区域に入るのを認めるようアメリカ軍に申請したが、アメリカ軍は外務省を通じて立ち入り不許可を県に回答。

 これを受けて沖縄県は立入り禁止区域外で調査、海底のサンゴがブロック1つに押しつぶされているのを確認、3月23日の記者会見で海底面の現状変更の全ての作業を1週間以内に停止するよう沖縄防衛局に文書で指示したことを明らかにし、1周間以内に作業停止の報告がない場合は来週にも海底の岩石採掘と土砂採取などの岩礁破砕に関する許可を取り消す方針を示した。

 対して安倍政権の対応。

 菅義偉(3月24日の記者会見)「防衛省からは、沖縄県の海上作業の停止指示に関する文書の内容を検討した結果、アンカー設置等について、沖縄県は岩礁の破砕許可を不要としていたことや、那覇空港滑走路増設工事等、沖縄県で国を事業者として行われた同種事案でも、本件と同様のアンカーの設置は岩礁破砕許可手続きの対象とされていなかったことから、当該指示は違法性が重大かつ明白で、無効なものであり、現在行われている作業を中断する理由にはならないと考えているという報告を受けている。

 本日の午前中に、沖縄防衛局から沖縄県に出向く形でお会いし国の考え方を伝えたが、沖縄県側からは特段の反応がなかった」(NHK NEWS WEB
 
 ブイやフロートの重りにするためにコンクリートブロックを海底に設置する(海底に置く)際、コンクリートブロックが波によって動かないよう、海底に固定用のアンカーを打ち込むについては沖縄県は岩礁の破砕許可を不要としていたとしている。

 菅義偉の発言だけを見ると、政府に正当性があるように見えるが、現在実施中のボーリング調査に関しては沖縄県から実施の了承を得て許可が降りているから作業続行は可能だが、今夏開始予定の埋立て工事に関しては沖縄県知事の岩礁破壊許可が取り消された場合は工事に入れない可能性もあるというから、菅義偉が言う岩礁破砕許可不要はすべての工事に亘って有効というわけではないことになる。

 但し翁長知事自身は23日の記者会見で岩礁破砕の許可をしていないと言っている。

 翁長沖縄県知事「辺野古沖で知事の許可を得ずに岩礁破砕がなされた蓋然(がいぜん)性が高く、県漁業調整規則違反の懸念が払拭できない。サンゴの損傷状況を県が調査する必要がある」(時事ドットコム

 これは知事が変わったのだから、新知事の許可を改めて得る必要があると言うことなのだろうか。あるいは逆に前知事の許可は新知事によって取り消し可能だということを言っているのだろうか。

 なぜ翁長知事はサンゴの損傷の蓋然性を理由とするのではなく、辺野古移設に反対だからとすべての工事許可を取り消さないのだろうか。民意を背景に法廷闘争に持ち込むのも一つの手であろう。

 中谷防衛相「(政府に)何の瑕疵(かし)があったとも思っていないので、粛々と事業の推進計画を進めたい」(ロイター

 全然瑕疵がないとは言えないはずだ。なぜ米軍は沖縄県側の調査要求を断ったのだろう。話し合うべきだったろう。友好的な態度を示さなかった瑕疵がここにある。

 安倍晋三は翁長知事の面会希望になぜ会おうとしないのだろう。パク・クネ大統領に対しては「前提条件を付けずに率直に話し合いたい」と要求しながら、翁長知事の辺野古移設反対姿勢を一種の前提条件として面会忌避する条件の使い分けをしている。

 この使い分けは政府側の瑕疵と言えないことはない。

 だが、何よりも沖縄の民意を無視していることがそもそもの瑕疵に当たるはずだ。民主主義社会に於いて民意を無視した国政の成り立ちは論理矛盾そのものだからだ。

 沖縄の民意を除け者にした瑕疵という覆いの中で移設工事を進めている。

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