沖縄戦「集団自決」は旧日本軍の命令だとするノーベル賞作家大江健三郎氏著作「沖縄ノート」の記述は名誉毀損に当たるとして訴え、出版差し止め等を求めていた訴訟の上告審で最高裁は原告の上告を退ける決定を4月21日(2011年)下し、大江氏側の勝訴が確定した。 正直、すっかり忘れていた。 この集団自決日本軍強制説は従軍慰安婦日本軍強制説と深く関わる。両者共大日本帝国軍隊の国民に対する絶対権力介在の力学が可能とした、“お国のために命を捧げる”の強制、殉国思想からの犠牲強要であろう。 逆説するなら、軍隊と国民が対等な関係を築いていたなら、このようは非人間的な、人間の存在性を無視する強制は起こり得なかった。 日本軍隊内に於いても、上官と兵との関係が指揮命令系統に関しては上下の関係にあったとしても、人格的・存在的に対等な関係にあったなら、戦術的には殆んど効果がなかった精神主義の美名の元人間生命を蔑ろにしただけの玉砕や特攻にしても避け得たに違いない。 Twitterに次のように投稿した。 〈沖縄集団自決訴訟 大江健三郎さん側の勝訴確定 最高裁 - MSN産経ニュース http://t.co/h807Pb7大日本帝国軍隊は天皇の絶対権力を体現し、天皇に代わって日本国民に対して絶対権力を恣にしていた。そのような権力構造が慣習上制度化していない場所に集団自決は起こらない。 2011年4月22日 14:56:09〉―― 沖縄の集団自決に関してはこれまでにいくつかブログ記事にしてきた。 たいした内容ではないが、興味を示すかもしれない読者のために参考までにリンク付き記事題名を記載しておきます。 《『ニッポン情報解読』by手代木恕之 集団自決「軍強制」を修正検定》 《『ニッポン情報解読』by手代木恕之 日本民族優越性(=無誤謬性)を残したままの沖縄集団自決結末》 《『ニッポン情報解読』by手代木恕之 沖縄戦集団自決軍関与否定は安倍「美しい国づくり」の一環(1)》 《『ニッポン情報解読』by手代木恕之 沖縄戦集団自決軍関与否定は安倍「美しい国づくり」の一環(2)/「戦陣訓」》 《『ニッポン情報解読』by手代木恕之 沖縄集団自決検定/「政治的介入はあってはならない」のマヤカシ》 《『ニッポン情報解読』by手代木恕之 沖縄集団自決訴訟/大江健三郎vs元隊長(1)》 《『ニッポン情報解読』by手代木恕之 沖縄集団自決訴訟/大江健三郎vs元隊長(2)》
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