
ところで、年齢の影響を全く受けなかったという、佐川幸義の修業の方法とは、どんなものだったのだろうか?
佐川「同じ運動を最低3年から5年続けて、ようやく効果が出てくる」
佐川「体がある程度できるのに、毎日鍛練しても20年はかかる」
佐川は、主に腕立て伏せで体を作ったと述べている。10代のころから、毎日1500回も続けてきたという。
ただし、これは普通に筋肉をつけるための運動とは全く違う。事実、20歳くらいのときには、佐川はボディビルダーのような逆三角形の筋肉を作っている。しかし、合気には全然効果がないので、そうした鍛え方は止めてしまった。
ただ筋肉をつけるだけなら、数週間、全身でも数年で十分だろう。それが20年では、20歳に始めても40歳までかかったことになる。スポーツ的な体を作るのとは、まるっきり違う意味を指している。
それでは、佐川のいう体とは、どんな体を意味しているのだろうか?
佐川「普通では動かない筋肉を自在に動かせるようにする」
これが、佐川幸義の鍛練の目的だった。
人体には約650の筋肉があるというが、意識的に操作できる筋肉、つまり随意筋は限られている。しかし、たまに耳を動かせる人がいるように、随意筋ではないとされる筋肉でも、訓練によって意識的に収縮させることが可能になってくる。そうなれば、体は小さくても、全身の筋肉が生み出す合力は非常に大きくなる。
例えば、脊椎や肋骨をつないでいる「脊柱起立筋」、肋骨の間にある「肋間筋」、横隔膜を動かす「横隔筋」、腰と大腿骨とをつなぐ「腸腰筋」などは、普通の人はほとんど自在に操ることができないが、訓練によって操作が可能になると、巨大な運動量を発することができるようになる。それを可能にする体を作るのに、20年かかるという意味なのだろう。
年齢と共に、筋力は落ちていく。しかし、不断の訓練によって、筋肉を自在に操れる度合いが年々高まっていけば、合力では若いころより大きな運動量を発揮することができる。それが、達人の不可思議な強さの秘密なのだ。
だが、腕立て伏せで主に使うのは、普通は上腕の裏にある上腕三等筋である。誰でも、腕立て伏せをやって、ここがパンパンに張ってきた記憶があるだろう。しかしここは普通の随意筋だし、毎日そんなに酷使したら、肉離れでズタズタになってしまう。
佐川は決して人前で鍛練しなかったので詳細は不明だが、おそらく、普通の腕立て伏せではなかったと考えられる。この話を聞いて、ただ漠然と腕立て伏せを真似したなら、体を壊すのがオチだ。
佐川「腕立て伏せで体が一本になった」
この証言からも、佐川が「腕の運動ではなく、全身運動として」腕立て伏せに取り組んでいたことが分かる。
子どもが腕立て伏せをやると、腕自体はほとんど曲がらず、腰ばかりが上下する。実は、これが全身運動としての腕立て伏せに近い。
子どもは腕の筋肉が未発達なので、腕力だけで体重を持ち上げることができない。それでも上げようとすれば、前述のような体幹部の筋肉群を用いるほかない。
おそらく佐川の腕立て伏せは、わきを大きく開いて肩を回し、腰も前後させるようなフォームだったと推測される。ちょうど、バタフライのような動きだ。そうでなければ、毎日これだけの回数を無理なく消化できるはずもない。これを20年間、毎日続けて、ようやく体ができてくるというのだ。
佐川「鍛練は目的がハッキリしていないと効果が薄い」
今まで意識的に使えなかった筋肉を使いこなすには、何よりもまず、その筋肉を「意識する」ことが必要になる。人体解剖図などで筋肉の位置や伸縮方向を正確に把握し、上からなぞって、どの筋肉を使えるようにするか、明確に目的を決めて鍛練することが大切になる。
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佐川「同じ運動を最低3年から5年続けて、ようやく効果が出てくる」
佐川「体がある程度できるのに、毎日鍛練しても20年はかかる」
佐川は、主に腕立て伏せで体を作ったと述べている。10代のころから、毎日1500回も続けてきたという。
ただし、これは普通に筋肉をつけるための運動とは全く違う。事実、20歳くらいのときには、佐川はボディビルダーのような逆三角形の筋肉を作っている。しかし、合気には全然効果がないので、そうした鍛え方は止めてしまった。
ただ筋肉をつけるだけなら、数週間、全身でも数年で十分だろう。それが20年では、20歳に始めても40歳までかかったことになる。スポーツ的な体を作るのとは、まるっきり違う意味を指している。
それでは、佐川のいう体とは、どんな体を意味しているのだろうか?
佐川「普通では動かない筋肉を自在に動かせるようにする」
これが、佐川幸義の鍛練の目的だった。
人体には約650の筋肉があるというが、意識的に操作できる筋肉、つまり随意筋は限られている。しかし、たまに耳を動かせる人がいるように、随意筋ではないとされる筋肉でも、訓練によって意識的に収縮させることが可能になってくる。そうなれば、体は小さくても、全身の筋肉が生み出す合力は非常に大きくなる。
例えば、脊椎や肋骨をつないでいる「脊柱起立筋」、肋骨の間にある「肋間筋」、横隔膜を動かす「横隔筋」、腰と大腿骨とをつなぐ「腸腰筋」などは、普通の人はほとんど自在に操ることができないが、訓練によって操作が可能になると、巨大な運動量を発することができるようになる。それを可能にする体を作るのに、20年かかるという意味なのだろう。
年齢と共に、筋力は落ちていく。しかし、不断の訓練によって、筋肉を自在に操れる度合いが年々高まっていけば、合力では若いころより大きな運動量を発揮することができる。それが、達人の不可思議な強さの秘密なのだ。
だが、腕立て伏せで主に使うのは、普通は上腕の裏にある上腕三等筋である。誰でも、腕立て伏せをやって、ここがパンパンに張ってきた記憶があるだろう。しかしここは普通の随意筋だし、毎日そんなに酷使したら、肉離れでズタズタになってしまう。
佐川は決して人前で鍛練しなかったので詳細は不明だが、おそらく、普通の腕立て伏せではなかったと考えられる。この話を聞いて、ただ漠然と腕立て伏せを真似したなら、体を壊すのがオチだ。
佐川「腕立て伏せで体が一本になった」
この証言からも、佐川が「腕の運動ではなく、全身運動として」腕立て伏せに取り組んでいたことが分かる。
子どもが腕立て伏せをやると、腕自体はほとんど曲がらず、腰ばかりが上下する。実は、これが全身運動としての腕立て伏せに近い。
子どもは腕の筋肉が未発達なので、腕力だけで体重を持ち上げることができない。それでも上げようとすれば、前述のような体幹部の筋肉群を用いるほかない。
おそらく佐川の腕立て伏せは、わきを大きく開いて肩を回し、腰も前後させるようなフォームだったと推測される。ちょうど、バタフライのような動きだ。そうでなければ、毎日これだけの回数を無理なく消化できるはずもない。これを20年間、毎日続けて、ようやく体ができてくるというのだ。
佐川「鍛練は目的がハッキリしていないと効果が薄い」
今まで意識的に使えなかった筋肉を使いこなすには、何よりもまず、その筋肉を「意識する」ことが必要になる。人体解剖図などで筋肉の位置や伸縮方向を正確に把握し、上からなぞって、どの筋肉を使えるようにするか、明確に目的を決めて鍛練することが大切になる。
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