ヒトは「ジャンプする」ために進化した？

人間の走る速度は、最高でも時速にして４０キロ弱。

これは、自然界ではたいした速度ではありません。

しかし、跳躍力となると別です。



現在、走り幅跳びの世界記録は、約９メートル。

これ以上の幅を飛び越えられる陸上動物は、ガゼル、鹿、ピューマ、カンガルーなどごく一部の哺乳類しか知られていません。

高跳びにおいても、人間は最高で3.12メートルを飛び越えられますが（ギネス記録）それ以上の跳躍ができる動物も、わずかです。

人間の倍以上の速度で走るチーターにも、人間ほどの跳躍力は確認されていません。



つまり人類は、運動という側面においては、全陸上動物種の中でも「きわめて跳躍能力に特化している」種なのです。

直立歩行や器用な手については、以前より生存競争上のメリットから説明されてきましたが、跳躍力についてはほとんど説明されていません。

これが単なる偶然なのか、それとも進化上の必然として獲得した能力なのか、今後の研究が待ち望まれます。



これはあくまでマキトの仮説なのですが、人類が高い跳躍能力を獲得したのは

「地表で天敵に直面したとき、樹上に逃げるため」

ではないかと考えています。

幹をよじ登るより、高い枝に飛びついて身体を引き上げたほうが、はるかに早く樹上に逃れられるはずです。

また、高い枝に生っている木の実をもぎ取る上でも、ハイジャンプの能力は有利になります。



これらの仮説であれば、ヒトの身長が進化と共にどんどん伸び続けていることも、説明できます。






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