大人に負けるな!

弱者のままで、世界を変えることはできない

史上最高の天才④ 習慣革命法

2005-05-30 00:50:18 | 奇跡の人々(人物辞典)
   ◇天才の言論術◇



☆天性の才能を磨く

 フランクリンが持って生まれた財産といったら、文才くらいのものだろう。物心ついたときから読み書きができ、8歳で最初に入ったラテン語学校では、すぐ首席になっている。
 印刷所に勤めてからは、必然的に正しい文法が身についたし、暇を見ては気に入った文章を書き出し、後で原文と比べて間違いを訂正したりした。もちろん、読書はおおいに役立っただろう。詩を書くのも、語彙を増やすためだった。
 決して天性だけではない。不断の訓練あればこそ、天性の文才も花開き、20歳そこそこにして、教養人顔負けのしっかりした文章が書けるようになったのだ。この文章力がなければ、フランクリンは決してこれほどの成功を収められなかっただろう。
 まず、どんな環境であれ、自分の才能を磨き上げること。それが一切の基盤になる。



☆「Yes,bad」の話術を用いる

 フランクリンは、断定的に自説の正当を主張したり、逆に相手の意見に反対するようなことは、一切しなかったという。それはたとえ自分が正しくても、相手との間に感情的なしこりを残し、議論には勝っても望ましい結果を得られないことが多いからだ。
 もともと彼はディベートに長けていて、相手が正しいと思われるときでさえ、自説を納得させることが得意だったが、後にそれも改め、「私はこう考える」といったように、やんわりと自説を提案し、判断を相手に委ねるという手法を用いた。いわば、話しながら相手を教導するのだった。
 こうしたやり方では、相手は最終的に自分の考えで判断するので、満足してフランクリンに賛同することができる。実際、この方法を用いるようになってから、彼の計画はますます順調に実現された。フランクリンは、この話術を繰り返し人々に勧めている。



☆メディアで世論を喚起する

 フランクリンは、もともと兄のもとで新聞発行を手伝っていた経験もあったのだが、まだ印刷事業が軌道に乗らないうちから、地元の新聞『ペンシルベニア・ガセット』を買収している。いち早く「自前のメディア」獲得に成功したことこそ、フランクリンの影響力の源だった。
 彼は寄付を募る場合、あらかじめ新聞でその必要性を論じ、世論を喚起するのを常としていた。特に、ペンシルベニアの新聞はほぼフランクリンの独占状態だったので、その影響力は計り知れなかった。また、しばしば自分の考えを公にできたのも、自前のメディアがあればこそだった。
 ただしそれも、説得力ある文章を書けることが前提になる。そして、必ず公共の利益につながる内容であることにも注目していただきたい。メディアの活用はあくまで手段であって、フランクリンの目的は、どこまでも公益を図ることだった。



☆非難中傷に加担しない

 フランクリンは、バッシングの類の記事は一切新聞に掲載しなかった。そうした記事が持ち込まれると、彼は決まってこう答えたという。
「お望みなら、いくらでも刷ってあげよう。あなたはそれを自分で配ればいい。私は、読者に関係ない個人的な争いを掲載するわけにはいかない」
 そして彼自身も、新聞を政治的な攻撃のために用いることはなかった。もし、彼がその影響力を個人的に活用したなら、合衆国の独裁者となることも可能だったろう。しかし、彼はどこまでも温和なまとめ役に徹し、最後まで人々の賢明な召使であり続けたのだった。



   ◇天才の思想◇


☆来世と因果応報を信じる

 フランクリンは教条的な説教を嫌い、公の礼拝にはほとんど出席しなかったが、篤い信仰心の持ち主だった。自ら祈祷文を作成し、私的な祈りを怠らなかった。
 彼は、「善にせよ悪にせよ、人に与えたものは今世ないし来世に還ってくる」という法則が、あらゆる宗教の本質だと信じて疑わなかった。こうした思想はキリスト教にはやや希薄で、むしろ仏経と一致する。どの宗派にもそれなりの良さがあると考え、寄付を拒むことはなかった。
 こうした思想があったからこそ、彼は、生涯を通じて熱心に「より大きな善を為す」ことに尽力したのだった。ここが分からないと、フランクリンがどうして公益のために人生を捧げたのか、決して理解できないだろう。



☆身につけたい徳を、一度にではなく、ひとつずつ習慣化する

 そして、これは非常に有名だが、フランクリンは道徳的に完成された人間を目指し、独自に13の戒律を作成した。それは次のような徳目だった。


 ①節制 暴飲暴食を避ける。健康の極意
 ②沈黙 余計な一言が失敗を招く
 ③規律 ルール・法律を守る。感情に流されない
 ④決断 為すべきことを速やかに実行する。成功の極意
 ⑤節約 無駄遣いを戒める
 ⑥勤勉 よく働き、よく学ぶ
 ⑦誠実 偽りやごまかしを避ける。信用を築く極意
 ⑧正義 他人の利益を損なわない。社会生活の鉄則
 ⑨中庸 全てバランス。調和は成功。極端は破滅
 ⑩清潔 病気を防ぐ極意
 ⑪平静 重大な場面ほど、平常心が必要
 ⑫純潔 過度の欲求に溺れない。自分も周りも破滅する
 ⑬謙譲 イエスやソクラテスに倣う。模範人物を真似る


 もちろん、これらの徳はひとつひとつが計り知れないほどの深い意味を持つ。本当はひとつずつ詳しく触れたいが、ここではとりあえず、「たった二文字の題目に全てが込められている」とだけ述べておこう。

 フランクリンが独特なのは、これを一度にではなく、
「まずひとつの徳目に的を絞って自分に刷り込み、これを習慣化してから、次の徳を身につけるようにする」
 というやり方にある。僕はこの手法を、仮に「習慣革命法」と呼んでいる。
 人間は、一度にいろいろなことを覚えられないものである。そして、人間は習慣の奴隷である。こうした人間の欠点を逆用し、無理なく人間革命してしまおうというメソッドなのだ。
 この方法は、人格形成に限らず、健康管理、ビジネス、スポーツなど、あらゆる分野における向上のステップとして極めて有効だろう。カーネギーやフォードも、大きな問題は細分化して解決するように勧めているが、例えば「成績を上げる」という目標がある場合、まずはひとつの教科に的を絞る。成績が良いのも悪いのも、習慣であり、癖なのだ。
 そして、これは重要なポイントだが、「一番困難なところから手をつける」ことが大切。仮に数学が苦手だとしたら、数学の基礎を固め直し、地力をつけることに集中する。苦手というのは、実は一番飛躍の可能性が大きいことの裏返しでもある。
 そして、最大の苦手さえ克服できれば、他は比較的スムーズに改善できる。結果として、最も早く劇的な成果を上げることができる。このやり方は、僕が家庭教師として受験指導で成功してきた裏付けがあるので、間違いない。
 整理すると、こうなる。


 ①自分の習慣や癖を、できるだけ多く書き出す

 ②より「ひどい」順番に並べる

 ③まず、一番の悪習を集中的に改善する

 ④それがある程度改善されたら、次に悪い習慣を集中的に改善する

 ⑤それを繰り返していく

 ⑥全体の改善度を定期的にチェックする


 フランクリンは最初から、この習慣革命法を自ら実践するのみならず、刊行して世間一般に広めることを考えていた(後に自伝で公開される)。だからあえて、特定の宗派に近すぎるような徳目は取り除き、極限まで厳選された普遍の徳目のみが残された。
 それというのも、こうした古き善き徳が来世のみならず、現世にさえ計り知れない報いをもたらす事実を、彼は自分自身の人生で体験したからに他ならない。事実、フランクリンの人生は、習慣革命法を実践し始めた時期から好転している。
 そして、これらの徳を人々が保つことで初めて、資本主義社会は健全に繁栄すると、フランクリンは固く信じていた。実際、人々はたとえば「節制」の徳に欠けているばかりに寿命を縮め、「節約」の徳がないばかりに借金を重ねている。
 独裁主義でも封建主義でも資本主義でも社会主義でも、社会にとって最大の悲劇は、モラルのない人物が影響力を握ることにある。つまり、「正義」の欠如である。某将軍様や、某プレジデントを見ればお分かりだろう。制度を問わず、モラルがないことは、リーダーにとって無能であること以上の欠陥なのだ。
 自由経済の元では、誰もが大富豪になるチャンスを秘めている。だが、彼がその富を公益のために用いることを、システムは保証してくれない。ビンラディンは、その有り余る富を、無差別テロのために用いた。
 資本主義の育ての親として名高いフランクリンだが、その彼が、万人の習慣革命を資本主義の前提条件と考えていた事実を、今改めて認識すべきではないだろうか。



 私は、この人生を繰り返すことに少しの異存もない
   
   ベンジャミン・フランクリン





★フランクリン関連書★






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史上最高の天才③立身出世の極意

2005-05-30 00:38:25 | 奇跡の人々(人物辞典)
   ◇天才の出世法◇



☆立身出世の秘訣は、「払うべきお金をキチンと払う」こと

 フランクリンは、17歳のときに雇主の兄と喧嘩して、夜逃げ同然、一文無しでボストンからフィラデルフィアにやってきた。なんとか印刷所に職を得たが、人にだまされたり、借金を踏み倒されたりして、ずっとその日暮らしが続く。しかし、30歳のときには、州会の書記に無選挙で選ばれるほどの信頼を勝ちえている。
 彼も若いときには借金くらいあったが、返済を迫られると、
「忘れたわけではないが、もうしばらく待ってほしい」
 そう正直に打ち明けた。そして、時間はかかっても、身を粉にして働き、必ず利子をつけて返済した。そうした姿勢が、周囲の信用を勝ちえていったのだった。
 借金ほど信用を落とすものはない。しかし、世の中の面白いところは、借金を完済したことが「実績」と見なされる点にある。マイナスからプラスマイナスゼロに戻っただけでも、世間は評価してくれる。100万円貯めるより、1000万円の借金を完済するほうが「凄い」と思われるのだ。
 今、借金を抱えている人は、何を犠牲にしてでも、キチンと完済することだ。まずは、たとえ1円でも。最悪でも自己破産すればいいだけだから、そんなに深刻に考えることはない。これは数字のゲームなのだ。
 預貯金があるなら、全部下ろしてでも借金を減らしてしまったほうがいい。デフレの現在においては、預貯金の利子など、借金の利息からしたら微々たるもの。そのカラクリに気付かないと、どんどん赤字が膨らんでいくことになる。

 フランクリンの人生最大の転機は、24歳のときに訪れた。腕も良く勤勉なのに、いつまでも安給料でコキ使われているフランクリンを見兼ねた友人たちが、独立資金の融資を申し出たのだった。故郷を離れ、実家の援助が無い彼にとって、これは何よりの助け船だった。
 独立後も、取引先への支払いを待たせるようなことは決してしなかった。商売をしている人なら誰もが分かることだろうけれど、現金払いほど有り難いものはない。
 僕の知るある社長は、取引先へは必ず現金で支払っている。この社長はいまどき平気で下請けを怒鳴り散らしているのだが、それで通用しているのは、何より現金取り引きに絶対の信用があるからだ。「この会社の仕事なら、間違いなく全額現金で入ってくる。手形を割る必要はない」と信頼されているからこそ、みんなついていくのである。
 僕は、極論すればローンや手形取引などは邪道であり、貨幣経済のガンだと思っている。少々ならともかく、あまり一般化すれば、健全な資本主義を破壊してしまう。

 払うべきお金をキチンと払う。単純なことだが、それを正直に、誠実に実行する姿が信用を生み、フランクリンは若くして責任ある公務を任されたのだった。

「正直と誠実は、貧しい者が立身出世するのに最も役立つ徳である」



☆雇われ人の場合、大切なのは会計と納金

 フランクリンは、雇われて事務処理をしている立場の青年について、特に会計報告と納金はできるだけ明瞭に、几帳面に行なうことを勧めている。これは、彼が各種事業で多くの人を雇った経験から得た教訓だった。
 仕事とは、煎じ詰めればお金の取り扱いである。これに不明瞭な点があれば、雇い主にとってこれほど不安なことはない。現代でも同じこと。クリアな会計と納金が心証を高め、昇進や抜擢の一番のポイントになると、フランクリンは力説している。



☆富を築く秘訣は、「勤勉と節約」

 フランクリンは、ただ勉強熱心だっただけではない。12歳から修業していただけあって、本業である写植の腕も人並み外れて良かった。仕事が早いので、急ぎの仕事はいつも彼に回されてきたという。もちろん、朝から晩まで誰よりも熱心に働いた。
 当時の職人は朝から酒を呑んでいて、呑み過ぎで欠勤することも多かったので、いつもしらふのフランクリンがよりいい仕事をするのは当然であろう。より多くの給料をもらうことで、必然的に学習への投資額も増やすことができた。
 まず、仕事が人並み以上にできることは、社会的信用の大前提である。これは、漠然と与えられた仕事をこなすだけでは無理。頭をフルに活用し、効率を高める工夫を重ね続けることが大事。
 無駄遣いを戒めることはいうまでもない。遣うより稼ぐほうが多ければ、当然お金は貯まっていく。僕に言わせると、このデフレ下では、ローンが終わらないうちに貯蓄することさえ、無駄遣いである。
 こうして見ると当たり前のことだが、実はこうした当たり前のことさえできていないからこそ、いつまでもお金が貯まらないのだ。

 全て失敗は、当然やるべきことを怠っているところから生じている。

 世間には、資産を築くための様々なマニュアルがあふれている。しかし、それは全て、「勤勉」及び「節約」の解説に過ぎない。フランクリンは、物事の全てが単語に凝縮できることを知っていたのだ。
 あなたは、このふたつの単語だけ覚えておけばいい。



☆借金は極力しない

 フランクリンは、新興宗教を興して青年を育成する計画も立てていた。これは多忙のため実現できずに終わったのだが、その宗教で特に強調したかったのが、勤勉と節約によって借金を避けることだった。
 彼自身、無一文から身を立てるために多少の借金は避けられなかったが、そこから生じる束縛については、骨身に染みて懲りたらしい。人には決して借金を勧めていない。僕にも経験はあるけれども、借金ができた瞬間、その人の人生は夢でも恋でもなく、借金の返済を中心に回ることになる。
 先に紹介した社長も、銀行からは一切借りず、自己資金のみで運営している。トヨタのような大企業でさえ、それは可能なのだから、「借金せずには何もできない」という考えは、とんだ迷信である。
 働いて貯めたお金で買うのが、貨幣経済の原則であって、ローンはあくまで緊急時の裏技に属する。僕は、車はいつも現金一括払いで買うことにしている。当然高い車には手が出ないが、無理に高い車を買う必要など、もともとどこにもないのだから。
 飢え死にしてもローンを組むなとはいわない。が、それが本当にローンを組んでまで投資する価値のあるものなのか、徹底的に熟慮する必要があるだろう。借金はドーピングと同じで、一時の楽のために、寿命の一部を売り渡すに等しい。借金して遊ぶなど、海水を飲んで渇きを癒そうとするようなものだ。



☆消費習慣を見直せば、資産は雪ダルマ式に増えていく

 フランクリンの暮らしが楽になってきたのは、ようやく30歳を過ぎてからだった。しかし、そこからはひとりでにお金が貯まっていったと回想している。
 実は、借金を減らすのは、資産を築くための最高の訓練でもある。ただし、これは単に返すのではなく、「負債総額を減らす」ことを意味している。つまり、ひとつの借金が終わると、別の名目で再び借金を抱える人間があまりにも多いからだ。どんなに返しても減らないという、最悪のパターン。そうではなく、借金全体を減らせる人間なら、誰でも資産を築けると、僕は考えている。
 ロケットは軌道に乗るまでが大変なのであって、一度軌道に乗ってしまえば、後は慣性でひとりでに進んでいく。事業も同じことである。立ち上げるまでは大変だが、その苦労がずっと続くわけではない。
 『桃電』をやったことがあるだろうか? これはモノポリー系のゲームなのだが、資産がある程度育ってくると、あとは勝手にどんどん増えていく。これと同じことが、現実にも起こる。
 つまり、これはあなたがいくら稼いでいるかではなく、あなたの消費習慣の問題なのだ。「投資」と「浪費」、支出がどちらに偏っているのか? 金額は関係ない。バランスに注目する。この場合、生活費も浪費に含める。これが浪費への支出に偏っている限り、「どんなに稼ごうと」、決してお金が貯まることはない。
 莫大な遺産を相続しようと、同じこと。健全な消費習慣が身に付いていない限り、持ちこたえて二代まで。「親苦労 子大尽 孫乞食」という諺は本当だ。途切れずに続いている家系は、当主がそれなりの消費習慣を受け継いでいるのだ。
 つい忘れがちなのは、家や車の購入と所有は、浪費だということである。それも、かなり深刻な。仕事に使用し、ローンや維持費以上の利益を出しているのなら別だが、そうでない限り、負債そのものである。資産ではない。

 僕は、家や車を買うために目一杯ローンを組む若者は、今のところ将来の見込みがないと思っている。限られた費用を、「負債を買う」ために費やしてしまう習慣がある人間だからだ。
 「家や車は売れるから資産だ」と考えているかもしれないが、売値は買値より安く、しかも利益には課税される。特に家は最悪だ。地価は、今後半世紀下がり続けるだろう。売り払ったところで、ローンだけ残るケースは少なくない。まして、その後も住居交通費は必要だ。全てを売り払っても、赤字になる。
 自分がどんなに投資だと思い込んでいても、トータルで赤字ならば、それは浪費なのだ。企業の設備投資も、同じこと。トータルで元が取れなければ、自己満足の浪費に過ぎない。
 もうひとつ、ギャンブルが赤字続きなのに、ズルズル打っている人間にも、資産は築けない。きっぱりやめるか、黒字が出るまで研究する人間だけが、資産を築ける。
 僕はパチンコ店に勤めてきたが、観察していると、金持ちはだいたい勝っている。つまり、黒字が出るように計算し、勝てる見込みが高い場合しか打たない。気分では打たないのだ。
 勝てない人が大多数なのは、リスクを減らすための研究を怠っているからだ。こういう人は投資についても研究しないから、結局は損をする。交通法規や車の構造を把握しないで、いきなり路上で運転するようなものだ。動かすことはできても、事故のリスクは回避できない。何事も、研究する気がないのなら、最初からやらないほうがいい。
 まとめると、家や車のために目一杯ローンを組み、ギャンブルで赤字続きの人は、資産を築けない。経営者には絶対向かない。だいたいの人が当てはまってしまうが、現実に、だいたいの人には資産がない。

 この大量消費社会は、あなたにローンを組ませてまで浪費させようと、必死で誘惑してくる。僕に言わせれば、過剰な浪費を勧めるのは全て悪徳業者だ。しかし、そもそもそんな無責任な勧誘を真に受ける人が多いからこそ、悪徳業者がのさばってしまう。
 借りる人がいるから、ヤミ金融はなくならない。消費者ひとりひとりが賢くなってこそ、悪徳業者は駆逐される。あなたが真の意味で豊かになることは、社会正義のためにも必要なのである。
 あなたがすべきなのは、まず投資と浪費のバランスを見直し、支出の割合を投資のために傾けることなのだ。
 投資の順序は、まず情報収集、次に実際の資産。実際の運転の前に教習所に通うのと同じこと。焦ってはいけない。そうすれば、最初は少しずつでも、必ず利益の総額が増えていく。浪費する割合は減っても、総額が雪ダルマ式に増えていくのだから、結果としてはもっといい暮らしができるようになる。
 最初だけは、浪費できる額がガクンと減る。しかしそこからは、常に昨日より小遣いが増えていく。わずか数年の損を恐れるあまり、一生の得を失うことはない。

生命保険 見直し



☆自分の発案した計画でも、協力者のひとりを装う

 これこそ、フランクリン式セールスの真髄と呼べるものだろう。
 自己資金だけでできることには、限度がある。彼は、計画の実現に周囲の援助が必要な場合、自分の発案だとは明かさなかった。

「自分は数人の友人から頼まれ、教養のあると思われる人物のところを廻っているのだ」

 そう語るのが常だった。手柄を捨て、自らのアイディアの主人ではなく、使用人に徹するのだった。
 若いころのフランクリンは、印刷業に将来性がないという偏見もあり(そのために一度結婚に失敗している)、まだまだ社会的名士とは見られていなかった。また、有名になったらなったで、世間は嫉妬深いもの。あまり自分を前面に出せば、かえって計画をフイにすることになる。むしろ意識的に、スポットライトを浴びるのを避けた。フランクリンの多彩すぎる業績が、世間でほとんど知られていない最大の理由は、ここにある。
 紙幣の造幣を法律化する原動力となったパンフレット『紙幣の性質と必要』も、匿名で発表している。当時、フランクリンはまだ23歳。いくらその主張が正しくても、何の肩書きもない、20歳そこそこの青年の論文が顧みられることは、まず期待できない。そこで、あえて名を伏せることで、どこかの有識者が書いたものに見せかけたのだった。
 かの有名な『貧しいリチャードの暦』も、リチャード・ソーンダーズの仮名で出版している。これは26歳当時の発表で、まだまだ駆け出しの印刷業者だった彼が本名で発表したら、あれほどのロングセラーにはならなかっただろう。
 『貧しいリチャードの暦』とは、余白に勤勉と節約を勧める格言を書き込んだカレンダーで、今日でも似たようなものが広く見られる。このカレンダーは毎年1万部も売れ、四半世紀も出され続けることになった。また、これを文章にまとめた『富に至る道』は、全米はもとより、遠くヨーロッパでも広く読まれていた。
 『富に至る道』には、次のような格言がちりばめられている。

「仕事をやり遂げたければ、自分でやれ。やり遂げたくなければ、人にやらせろ」

「必要ないものを買えば、必要なものまで売り払うことになる」

「賢者は他人の失敗で危険を悟り、愚者は自分の失敗でも目が覚めない」

「自分の脚で立っている農夫のほうが、ひざまずいている紳士より背が高い」

「金の価値が知りたければ、金を借りてみよ」

「借金は嘘の始まり」



☆敵意を持たれている相手には、感謝と尊敬の念を示す

 もちろん、中にはフランクリンを快く思わない有力者もいた。彼は決してそうした相手に媚びることはしなかったが、正面から敵対しても割に合わない。こうした場合、フランクリンはこうした方法を取った。
 あるとき、フランクリンは強力な政敵が貴重な蔵書を持っていると聞くと、「それをぜひ貸してほしい」と手紙を書いた。相手はまもなくその本を送ってよこしたので、読み終えると、丁寧な礼状を添えて返却した。
 その後、相手の態度はガラリと変わり、あらゆる場面でフランクリンに好意を示すようになったので、2人の友好関係は生涯続いたという。
 人間は感情の動物だから、つい敵のアラ捜しに熱中してしまうもの。しかしフランクリンは、一番難しいことだが、まず敵の長所を認めてしまった。そこが、フランクリンの懐の深さだった。
 人間は、自分を認めてくれる相手のことを憎み切れないものだ。フランクリンは、ちょっとした工夫で感謝と尊敬の念を相手に伝え、敵対者さえ協力者に変えてしまった。彼は、最高の心理学者でもあった。
 こうやってフランクリンは、「彼がいないと議会がまとまらない」というほどの中心的存在になっていくのだった。これも、私利私欲がないからこそ可能だったのだろう。



☆組合経営成功の秘訣は、契約書

 フランクリンは、腕が良くて見込みのある職人には、進んで独立を援助した。彼が出資し、職人たちが実質的に経営するのだが、契約期間が終わると、工場はそのまま職人のものになるのだった。その大部分は計画通りに成功し、彼のもとから何人もの職人が一人前になっていった。
 彼自身、他人の出資で組合経営していた経験があるので、これが失敗に終わりやすいことはよく承知していた。お互い、面倒な仕事を押しつけ合うことになりがちで、利益の配分でも揉めがちなのである。
 これを防ぐために、フランクリンはあらかじめ、お互いの分担と責任を、契約の段階で細々と定めておいた。これが、組合経営を成功させる秘訣だった。



☆特許は取らない

 ご存じの通り、フランクリンは発明家でもあったのだが、特許を取ったことは一度も無かった。
 生活に困っているわけでもなし、自分の発明が人々の役に立てば十分だと考えたのだった。彼の発明の特許を他人が取り、金儲けすることもあったが、フランクリンは決して争おうとしなかった。



☆選挙運動はしない

 フランクリンは政治家の道を歩んだが、彼は選挙運動もしなければ、投票を依頼するということもなかった。イギリス学士院にも、例外的に自薦せずに会員に選ばれている。
 あえてセールスせず、自分の仕事を誠実にやり遂げる。信用は後からついてくる。これこそが、究極のセールスだろう。




★フランクリン関連書★





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史上最高の天才②環境と習慣

2005-05-30 00:31:33 | 奇跡の人々(人物辞典)
 貧しい庶民の出身で、これといった学歴もなかったフランクリンが、どうしてこれほどの信じがたい奇跡の人生を実現することができたのだろうか?



   ◇天才の環境◇


☆大家族で育った

 フランクリンは、17人兄弟の15番目として生を受けている。そのうち13人を記憶していたというから、当時としてもかなりの大所帯である。
 幼少期の環境が人生を決めるという事実は、よく知られている。そして、人間にとって最大の環境は家庭である。
 つまり、生まれ育った家庭環境こそ、その人の人生に最大の影響をもたらす。
 一番大事なのは、まず家庭内の対人環境が多様であること。なぜなら、多くのロール・モデルと接することで、知らず知らずのうちにそれぞれの長所を吸収することができるからだ。仮に不適当なモデルがいたとしても、他の家族が多ければ、その影響を最小限にとどめることができる。
 また、閉鎖性が低い環境なので、虐待なども予防しやすい。もちろん、早期から高度で複雑な対人関係処理能力が発達するメリットも大きい。集団生活によってボケの症状が軽減することも知られている。
 これらの機能は、昨今の核家族で最も貧弱な部分である。経済的な限界はあるにせよ、家族は多ければ多いほどいいと、僕は考えている。フランクリンは、おおむね人間にとって理想的な環境に生まれ育ったといえるだろう。


☆勤勉なパートナーを選んだ

 フランクリンの妻デボラは、彼と同様勤勉と節約を好み、貧しい時代からよく夫の経営を助けた。こうした妻を得たことが、最終的にフランクリンを成功に導いてくれた。
 配偶者選択が人生を左右するというのは、真実である。夫がいくら節約して稼いでも、妻に浪費癖があれば、きれいさっぱり遣ってしまうだろう。贅沢には限りが無いものだから。
 恋愛は結構なことだが、結婚となったら、別の次元での見極めが必要だろう。フランクリンには愛人もいて、私生児も多かったようだが、正妻に選んだのは、離婚歴のあるしっかり者の女性だった。



   ◇天才の生活習慣◇


☆読書が趣味

 フランクリンは幼いころから大の読書好きで、手に入るお金はすぐ本に化けた。それが、12歳で実家を離れて印刷所に勤める動機にもなった。仕事以外の時間には、好きなだけタダであらゆる分野の原稿を読めたからだった。苦手だった計算も、数学書を読むことで克服した。
 彼は、仕事以外の時間は読書に没頭した。遊びに行く時間も惜しんだ。日曜日の礼拝に時間を費やすことさえ、できるだけ避けた。無類の読書好きが、結果として節約にもつながったのだった。いざというときには、蔵書を売り払って資金にすることもできた。
 読書は、マルチ人間になるための最短距離である。かのナポレオンも、仕事以外は読書三昧だった。エジソンも、図書館ごと読破するほどの読書魔だった。優れたマニュアルほど必要な教材はない。
 空いた時間に勉強するのは当然として、若いうちほど、最低限の稼ぎがあるのなら、あとはスキルアップできることを基準に職場を選ぶべきだろう。自分の目的を決め、そのために必要なスキルが身に付く仕事を選ぶことが大切。単にお金になるというだけの基準で選ぶべきではない。
 また、学ぶ気もないのに学校に通うのは、お金と時間の最大のムダだろう。
 自分の興味や関心に合う職業を選ぶことも、ポイントである。僕も、世間を広く知りたくて、今まで何十種類という職業を経験してきたけれども、仕事そのものが自分の興味と合わなければ、どうしてもやっつけ仕事になることを痛感した。どうしても仕事が好きになれなければ、転職も間違った選択ではないだろう。


☆粗食

 フランクリンは、さっき食べたものが思い出せないというくらい、食事にはこだわらなかった。食費を削り、その分で本を買った。仕事の合間に、当時の主食だったビスケットとピザ、水といった簡素な食事を大急ぎで済ませ、食休みには本を読むのが常だった。
 また、満腹にしないことで頭脳の働きが明晰になることも、経験で知っていた。食生活で一番大切なのは、余分なものを食べないことだ。胃袋は残飯入れではない。量が増えれば、胃腸への負担も大きくなる。必要なものを必要なだけ食べることが、一番大切であろう。
 実際、80歳を過ぎるまで激務を続けたのだから、この健康法が決して誤っていないことが分かる。


☆遊興を避ける

 フランクリンは、衣服も質素なものに限り、家財道具も一番安いものをそろえた。当然、盛り場などには決して顔を出さなかった。ギャンブルもアルコールも一切やらなかった。これによって、わずかな給料から、読書のための時間と費用を確保した。
 あらゆる投資のうちで最優先すべきなのは、学習への投資である。一冊の本が、人生を大きく変えることがよくある。株を買う前に、まず株の本を読み漁り、セミナーに出席することだ。リスクを減らすための学習を怠れば、どんな投資もギャンブルと変わらない。学習にかかるコストは、何千何万倍ものリターンをもたらす。
 若いうちほど、時間と費用の許す限り、学ぶために投資すべきである。僕は転職人生の中で、健康な体さえあれば、生活はどうにでもなることを悟った。定期収入があれば、貯金する必要などない。
 自動車王フォードは、40歳まで一銭も貯めなかったという。もちろん、遊んでいたのではなく、より高性能の自動車を開発するために、全てを注ぎ込んだのだ。
 かのカーネギーが、無名のうちからフォードの出世を確信していたのは、フォードが無一文のうちから「成功の習慣」を身に付けていたからに他ならない。成功者には、誰がやがて成功し、誰が没落するかが、その人の習慣を見るだけで、手に取るように分かるという。
 裏を返せば、成功の習慣を身に付ける以外に、貧しさから抜け出す方法はない。その第一歩は、成功に必要な勉強を怠らないことだ。具体的な内容であればあるほどよい。
 それと、ギャンブルや贅沢品のためのローンは絶対に組むな! この致命的な習慣を捨てない限り、100万年働いても、あなたは貧しいままだろう。貧しさとは、収入の量ではなく、支出のパターンによってもたらされる。
 今の日本では、遊ぶための借金による自己破産が認められないケースもあることを付け加えておく。僕の周りでも、首を吊った人間がいた。


☆実学主義

 フランクリンは、10歳から働き始めている。最初は実家のロウソク製造を手伝っていたのだが、他にも父親に連れられてあらゆる工房を見学している。
 この経験により、ちょっとしたことなら職人を頼まなくても自分でできるようになり、節約の役に立った。後に鋳型やインキを製造したり、実験で必要な機械を自作するときなどにも役立った。
 実際に手を出さなくても、「見習う」ことは大切である。見ることは、真似、つまり学習の第一歩であり、核心でさえある。一度見てさえおけば、何とか再現することはできるものなのだ。

 フランクリンは実家を出た後、兄の印刷所に勤めていたのだが、兄は横暴な雇主で、弟を子ども扱いし、しばしば暴力も振るった。弟が退職することになったときは、街中の印刷所を回り、弟を雇わぬよう根回しまでしている。おそらく、弟の勤勉さと文才への嫉妬があったのだろう。
 この経験は、彼の圧制に対する怒りの原体験となり、ひいては合衆国独立の原動力に結びついている。

 フランクリンは27歳から勉強を始め、独学で4か国語をマスターしている。その順序は、フランス語やイタリア語など実用度が高い言語を覚えた後に、基礎とされるラテン語を学ぶというものだった。
 欧米では、諸言語の原点として、最初にラテン語を学ぶのが一般的である。しかしフランクリンは、それとは全く逆に、まず実用性の高い言語から覚えることを勧めた。なぜなら、ラテン語から始めた場合、ものにならなければ費やした費用や期間は全く無駄になってしまうが、より日常的な言語であれば、途中まででも多少は生活の役に立つという理由からだった。
 「基本が大切」というけれども、何事においてもある程度のレベルに達していないと、基本の大切さは理解できない。むしろ最初は、いきなり応用から覚えていくほうが能率的。それで行き詰まってから、基本に立ち返っても遅くない。こうした合理的実学主義は、今日アメリカ教育界の伝統となっている。


☆学習サークルを結成する

 フランクリンは無名のころから、向学心のある知人たちを集めて「ジャントー・クラブ」なる学習サークルを結成している。定期的に会合を開いては、哲学・道徳・政治など、様々な話題について討論するのだった。また、各自の蔵書を持ち寄って自由に読めるようにした。これが発展して、公共図書館の実現に至っている。クラブは、半世紀近くも続いた。

「このクラブは、当時のアメリカで最も優れた学校だった」

 実際にフランクリンを輩出したのだから、そうかもしれない。
 向上心のある仲間同士でサークルを結成することは、単独の場合よりもはるかに楽しく、刺激的で、ためになるものだ。学ぶには、教師よりも学生同士のライバル意識のほうが、大切かもしれない。僕も高校時代からこうした仲間との会合を持っているし、できる限り出席するようにしている。今はチャットもある。





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史上最高の天才①

2005-05-30 00:16:28 | 奇跡の人々(人物辞典)
突然ですが、次の質問に答えてみていただきたい。あなたは、何人までなら分かるだろうか? 



 1.商業広告を発案した人物は?

 2.アメリカで初めて雑誌を発行した人物は?

 3.初めての消防組合である『ユニオン消防組合』を設立した人物は?

 4.初めて街路清掃部を設立した人物は?

 5.ペンシルベニア大学の創立者は?

 6.近代歯科医術の祖とされる人物は?

 7.吐いた息が有害なことを発見した人物は?

 8.風邪の原因を発見した人物は?

 9.換気法を考案した人物は?

 10.メキシコ湾流を発見した人物は?

 11.初めて暴風雨の進行図を作成した人物は?

 12.オーロラを最初に解明した人物は?

 13.アメリカ発の銅版印刷機を製造したのは?

 14.アメリカで初めて断食令布告を提言したのは?

 15.『オーブン・ストーブ』の発明者は?

 16.『ハーモニカ』の発明者は?

 17.『揺り椅子』の発明者は?

 18.『街灯』の発明者は?

 19.『風刺漫画』の発明者は?

 20.『公共図書館』の発明者は?

 21.『複眼鏡』の発明者は?

 22.『パリー粉』の発明者は?

 23.夏時間の考案者は?

 24.英語の発音を最初に改革した人物は?

 25.『Tシャツ』を考案した人物は?

 26.初めてアメリカ13州の連合と独立を提唱した人物は?

 27.植民地の課税権を確立した人物は?

 28.印紙税法を撤廃した人物は?

 29.アメリカ学術協会の創立者兼初代会長は?

 30.近代郵便制度を確立した人物は?

 31.第2回大陸会議代表は?

 32.米仏同盟条約を成立させた人物は?

 33.対英講和会議の代表となり、合衆国の独立を承認させた人物は?

 34.アメリカに黄柳とホウキモロコシを紹介した人物は?

 35.合衆国憲法制定会議の幹事に選ばれた人物は?

 36.アメリカ民主党の創立者は?

 37.雷が電気であることを発見した人物は?

 38.『避雷針』の発明者は?



 あなたは、何問答えられただろう?

 実は、これは簡単な問題である。なぜなら、答えは全て同じなのだから。なんと、これらの膨大な偉業は、全て同一人物の仕事なのだ!



 その人物の名は、ベンジャミン・フランクリン。



 日本では、アメリカ草創期の政治家として、または避雷針の発明家として知られているに過ぎないが、実は彼こそ、史上最高のマルチ人間、万能の天才なのではないかと、僕は考えている。世に天才と呼ばれる人物は多いけれども、フランクリンほど多才で、あらゆる分野に渡る業績を残した人物は、空前絶後だろう。

 ちなみに、フランクリンの業績はまだまだまだまだある。

 フランクリンは、『灯台の悲劇』など、無数の小唄を自作した詩人だった。
 彼は、アメリカ最初の哲学者と呼ばれた。『自由必然苦楽論』などを発表している。
 彼は、『紙幣の性質と必要』など、無数の論文を執筆した。
 彼は、文房具店も経営した。
 彼は、個人教授を頼まれるほどの水泳の名人だった。
 彼は、印刷工組合を結成した。
 彼は、新聞『ペンシルベニア・ガセット』を発行した。
 彼は、新聞の輸送法を考案した。
 彼は、広告用カットを考案した。
 彼は、通信販売を考案した。1774年に、『知識と科学の主な分野の600冊の本』というカタログを発行している。
 彼は、フランス語、イタリア語、スペイン語、ラテン語に精通していた。後に駐仏全権大使に選ばれたのも、この語学力があればこそだった。
 彼は、15年連続でペンシルベニア州会書記に選ばれた。
 彼は、フィラデルフィア郵便局長に選ばれた。
 彼は、夜警人の常雇いを実現した。
 彼は、ペンシルベニア義友軍を設立した。結成署名運動を始め、宝くじで資金を集めて砲台をそろえたのも彼だった。後に最高司令官に選ばれている。
 彼は、治安判事にも選ばれた。
 彼は、市会議員にも選ばれた。
 彼は、参事会員にも選ばれた。
 彼は、10年続けてペンシルベニア州会議員に選ばれた。その間、選挙運動は全くしなかった。後に州会議長に選ばれている。
 彼は、ペンシルベニアに病院を建設した。
 彼は、ペンシルベニア州、ジョージア州、ニュージャージー州、マサチューセッツ州知事を兼務した。
 彼は、全米郵政長官に選ばれた。彼がこの任にある間、国庫への純益はアイルランド郵便局の3倍に達していた。しかし、政争で彼が解任された後、純益はゼロとなった。
 彼は、アメリカ独立宣言の起草委員に選ばれた。
 彼は、駐仏全権公使に選ばれた。フランスと同盟を結び、無数の条約に調印している。
 彼は、ペンシルベニア総督に選ばれた。
 彼は、近代的な選挙法を考案した。
 彼は、フランクリン基金を設立したことでも知られている。基金の運用方法も詳しく書き残され、200年後の現在、基金は彼が予定した通りの額に達している。
 彼は、優れた自伝を残した。今日でも版が重ねられ、その需要は後を絶たない。



 学歴? 

 小学校中退だった。

 彼は算数が苦手で、2年しか学校に通わなかった。10歳から働いている。その後は全て独学だった。

 しかし、後にハーバードとイェールから「マスター・オブ・アーツ」の称号を贈られている。特に、イギリス学士院からは特別に本人の出願なしで会員に推挙され、年会費も免除された。



 こんなハイパーマルチ人間が実在したのである。




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ショーグンvsホジェリオはどうなる?

2005-05-26 23:36:29 | 武学
PRIDEミドル級GP2回線で、マウリシオ・ショーグンとアントニオ・ホジェリオ・ノゲイラの対戦が決定しました! 桜庭・ヴァンダレイ・ボブチャンチンの準決勝進出はほぼ確定的で、残る1つの椅子を、この2名で争うことになります。



ショーグンとホジェリオは、いずれもPRIDE全勝記録を更新中の超実力者です。まして、ショーグンはランペイジ・ジャクソンの肋骨をへし折り、ホジェリオは実力者ダン・ヘンダーソンに1本勝ちしての2回戦進出とあって、決勝戦さながらの高レベルなバトルが期待できます。

この1戦がどういう結果になるか、予想は困難ですが、実力差はほとんどないと考えられるので、判定までもつれ込む可能性が大きいでしょう。お互い、そう簡単に1本取らせるほど、甘いファイターではありません。強いて言えば、勢いに乗るショーグンがやや有利か? 



ここでは仮にショーグンが勝ち上がったとして、準決勝のカードを予想してみましょう。

高田は、決勝でサクとヴァンダレイを当てたいと考えているだろうし、シュートボクセ同士の同門対決は最後まで後回しにされるだろうから、

「サク×ショーグン」

「ヴァンダレイ×ボブチャンチン」

というカードが、妥当なところでしょう。



この場合、サクが決勝に進むのは、かなり困難だと思います。

むろん、2回戦のヒカルドには、8割方勝てるでしょう。いかにヒカルドが寝技の達人だろうと、ホイスさえ寄せ付けなかったサクを極められるとは思えません。アクシデントがない限り、サクが自分のスタイルで圧倒して大差の判定勝ちだと思われます。

ただ、サクはストライカーとの相性が非常に悪い。極められたことはありませんが、KO負けはけっこうしています。ショーグン相手では、たぶん勝てないでしょう。

それでも僕は、サクが寝技で極められない限り、現役を続けて欲しいと思っています。いまだに、彼が世界一の柔術ハンターであることに変わりはありません。



以前僕は、「ヴァンダレイがイゴールにかなうものは何一つ無い」このブログにそう書きましたが、考えてみると、1つだけヴァンダレイの長所がありました。

それは、「反射速度」です。

ヴァンダレイの反応スピードは、人間離れしています。ヘンダーソンやハントにいいパンチをもらったときも、すぐ体制を立て直し、致命的なダメージを避けています。不利な状態でいる時間が、極めて短いのです。

もちろん、イゴール有利であることに変わりありませんが、なんとかロシアンフックを凌ぎきることができたら、ヴァンダレイにも勝機はあるでしょう。

グラウンドには持ち込まない方がいいと思います。ボブチャンチンのレスリング技術はストライカー離れしていますから、柔術に慣れてしまったヴァンダレイは、上を取られる可能性が大きいでしょう。そうなれば、KOは免れても、そのまま判定に持ち込まれる恐れが極めて大きい。



そんなわけで、現時点のマキトの決勝カード予想は、ショーグン×イゴールです。確率的には1番高いと思います。


追記 ヒョードル×ミルコが、また延期されそうな状況です。ヒョードルの指が、まだ完治していないそうです。まあ、ヒョードルといえども、ミルコ相手ではベストコンディションでないと勝機はありませんから、腰が引けるのも無理ないですが。






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世界年金基金が必要

2005-05-24 15:23:45 | 成功原則 全てはバランス
 かつて、誰よりも早く共産主義の破産を予言した経済学者のラビ・バトラは、

「資本主義は、2010年までに崩壊する」

 そうも予言しています。これはすなわち、資本主義の盟主であるアメリカが没落するという意味でしょう。

 彼が上げた2010年という時期は、確かに、アメリカにとって大きなターニングポイントです。この年に、最初のベビーブーマーたちが65歳となり、資産の取り崩しが本格化すると予想されます。多くの株式や不動産が売りに出されるでしょう。
 ベビーブーマーは、7500万人もいます。彼らが一様に売りに走れば、当然、株価には下落圧力がかかります。下落を阻止するためには、政府が介入するしかありませんが、これには国債を発行する必要があるでしょう。いずれにせよ、株、為替、債券のトリプル安スパイラルに落ち込んでいくのです。

 おまけに、アメリカの年金は市場連動型です。ベビーブーマーたちは、予想を下回る年金にがっかりするだけでなく、資産を現金化した時点でかかる資本利得税の請求に頭を抱えるハメになります。内需はどんどん縮小していくでしょう。

 資産がある人は、まだマシです。
 ここ30年の間に、国民負担が増大したため、アメリカ人労働者の75%は、実質賃金が下がっています。アメリカ人のおよそ半数には、1000ドル未満の預金しかないのです。こうした人々は、年金だけが老後の頼りです。年金だけで暮らせない人は生活保護を受けるしかなく、政府の負担はさらに増大します。

 しかも、米政府は日本政府と同様、積み立てられた年金を財投で取り崩してしまっています。もともと、アメリカの年金は1年分ほどしか積み立てられておらず、行革を断行できない限り、国債を発行して急場をしのぐ他ありません。

 おまけに、EUや中国が、強力なライバルとして台頭してきています。これに対抗するには、国内労働者の人件費をさらに抑えるしかなく、現役世代の消費力はますます低下してしまいます。なおかつ、ベビーブーマーの福祉や医療のために、増税は避けがたい情勢です。

 こうした状況から、アメリカ経済は、今後長期的な縮小傾向に向かうと考えられるのです。



 ブッシュ(正確には彼を操るブレーンたち)がイラク戦争を断行した陰には、このような、切羽詰った台所事情があります。いつの時代にも、戦争は最も手っ取り早い景気対策です。
 もっともこれはその場しのぎに過ぎず、ブッシュ政権は過去最高の赤字を更新してしまいました。そのしわ寄せは、いずれ利息つきで返ってきます。結果的には、財政破綻を加速させるだけのことです。

 なおかつ、日本発の世界恐慌が、いつ起きてもおかしくありません。98年の時には何とか先送りできましたが、もはや、市場に日本国債を買い増す余力は残っていません。
 日本は、バブル崩壊の痛手を取り戻そうと、円を増刷し、アメリカを含めて世界中に投資しています。つまり、世界中が円バブルに陥っているのです。そんな中で円が暴落すれば、日本からの投資がストップし、世界的な不況に拍車がかかります。
 アメリカも、その影響を受けずにはいられないでしょう。



 2020年には、アメリカの総人口は2億7500万人となり、そのうち1億人が、なんらかの公的保障を必要とすると考えられています。2030年には、社会保障そのものが破綻するという見方もあります。しかし、こうなる前にアメリカ政府が破産状態に陥るリスクは、決して小さくありません。

 なぜなら、ヘッジファンドが時期を見てアメリカ市場を一気に潰してしまう可能性があるからです。

 アメリカ政府は、縮小経済の中で増え続ける高齢者を養うために、国債を発行し続けるしかありません。潜在的に、いつトリプル安が起こっても、おかしくなくなります。要するに、比較的緩やかな変化といえども、やがては今の日本に似た状況に陥るわけです。
 そして、「そろそろ臨界点を超えた」と判断した時点で、ヘッジファンドが一斉に動きます。先物で米国債に売りを仕掛けるのです。こうなると、急激なトリプル安は避けられません。先物売りは、現物が下がるほど儲かる仕組みになっています。世界中で米国債に投資していた人々は大損し、その差額はファンドの総取りです。
 僕がファンドなら、当然やるでしょうね。自分がやらなくても、どうせ他のファンドがやるのだから、遠慮するだけ損です。

 実は、かの世界恐慌も、投機バブルの崩壊によってもたらされたものでした。その後、市場には厳しい投機規制が設けられましたが、70年代から規制緩和が進められ、再び世界経済を混乱させています。

 本来、早いうちに規制を復活させたほうがいいのですが、現実には、アメリカ市場が大打撃を受けてからようやく、ディリバティブの締め出しが始まるでしょう。アメリカの推し進めた野放図な投機が、かえってアメリカを苦しめることに気付くはずです。

 こうなった場合、アメリカが恐慌を避けるためには、公的資金で市場を買い支えるしかないでしょうが、これはますます赤字を膨らませて先送りするだけに過ぎません。今の日本と同様、政府が繰り返し国債を発行して市場を買い支えるという悪循環に陥ります。資本主義の盟主を自認する超大国が、債務大国に転げ落ちるのです。

 確かに、今のままでいったとしたら、資本主義が崩壊する要素は、十分にあるわけです。

 資本主義にも共産主義にも、消費者投資の概念がありません。経済は、消費者の可処分所得が増えてこそ、繁栄するものです。消費者を無視した経済システムは、必ず破綻します。



 もっと突き詰めれば、全ての発端は、先進国の少子高齢化、ハッキリ言えば過疎化にあります。現役世代が減っているところに増税すれば、どうあがいても経済は縮小します。
 高齢者福祉一辺倒で、青少年に投資しない国は、そのアンバランスで必ず滅びるのです。会社だって同じです。次世代の経営者が育たなければ、続きません。常識で考えれば、すぐ分かることです。
 中国でさえ、すでに少子化が深刻になっています。おそらく、先進国も中国も21世紀中盤には没落し、多くの若者を擁するインドが、世界経済の中心になっていると思います。

 歴史を拓くのは、常に若者、若い国です。決して、老いた大国ではありません。日本でもアメリカでも、戦後の繁栄を築いたのは、若きベビーブーマーたちでした。彼らが働き、また消費したからこそ、経済が伸びたのです。
 ホリエモンの言う「若者に投資しろ」は、古今普遍の鉄則なのです。

 この世に、青少年以上の宝は存在しません。その彼らから奪うことばかり考え、何も与えなければ、人類に未来はない。先進国の失敗は、その教訓を、歴史に残したのではないでしょうか。

 一方で、世界全体では人口爆発が深刻な問題になっています。世界に目を向ければ、青少年はいくらでもいます。全体のバランスはとれています。
 問題は少子化ではなく、政府単位で老後を保障しようという閉鎖的な考え方なのです。

 もう、国家という閉鎖系システムの時代は、終わろうとしています。グローバル経済の時代に、いまだ国家単位の保障体制では、国民の生活を守れないのです。

 もはや、世界レベルでの年金制度を確立するしか、選択肢はありません。国連にいくつかの年金管理機関を創設し、各国政府がそこに積立金をプールします。複数機関に分散するのは、汚職や使い込みに対するリスクヘッジのためです。
 しかし、地域間の物価の差が大き過ぎればこの仕組みは成り立ちませんから、若い国にどんどん投資して、経済発展を促さねばならないでしょう。全ては、現役世代の消費力を増大させることから始まるのです。
 また、為替変動による影響を防ぐために、世界統一通貨の導入も検討しなければなりません。先進国への移民も必要でしょうから、世界共通語も明確に定める必要があります。

 僕らは、人類史上初の世界連邦成立を、目前にしているのかもしれません。





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消費者に投資せよ

2005-05-24 15:13:05 | 成功原則 全てはバランス
 国際労働機関(ILO)は今月11日、激化する自由競争の影響で労働者の待遇が悪化し、世界で少なくとも1230万人が奴隷に等しい立場に追いやられていると告発しました。
 こうした奴隷は、特にアジアや南米に多く、主に農場で強制労働を強いられています。
 奴隷の半分近くが、未成年だと考えられているそうです。
 相続放棄という制度が整っていない地域では、祖先の残した負債がそのまま子孫に受け継がれるため、彼らは生まれながらにして莫大な借金に縛られているのです。

 自由経済は、あくまで全人類の発展のための手段です。すでに豊かな5%をますます豊かにするために、自由経済があるのではありません。しかし現状は、勝ち組に富を一極集中させる結果を招いています。世界中の資本の4割が、アメリカ国内に集中しているといわれています。
 日本においても、この傾向はますます顕著になっています。ソフトバンクの孫社長が、一時的にせよビル・ゲイツを抜いて世界一の大富豪になる一方で、自己破産やリストラ自殺が急増しています。あきらかに、資本主義は行き過ぎています。
 しかし、先進国は一様に少子高齢化に突入しており、今後に備えてなりふりかまわず稼いでおきたいというのが現実です。



 今後、勝ち組になっていくのは、ファイナンスに長けた人々です。どれだけ素晴らしい製品を開発する能力があろうと、運転資金を回していく才覚に欠けていれば、それだけで負け組確定です。
 日本が借金まみれになった原因は、まさにこのパターンです。世界最高の技術力を持ちながら、無計画な輸出偏重や国債発行を繰り返したために、生活は苦しくなる一方です。
 ファイナンスの基礎は、原則として全ての人が学んでいくべきだと思います。ファイナンスにさえ長けていれば、誰もが勝ち組に成り上がるチャンスのある時代なのだから。

 しかしながら、チャンスが平等に与えられたとしても、人間には適性がありますから、結果にはどうしても差がつきます。勝ち組がますます稼ぐ一方で、負け組の賃金はどんどん下がり、貧富の差は無限に広がっていきます。
 それを放置すると、どうなるか。労働者はイコール消費者ですから、彼らが貧しくなることで、消費がどんどん冷え込みます。世界的なデフレの流れは、グローバル競争が招いた必然なのです。

 今の、企業主導の自由競争には、「消費者に投資し、消費者を育成する」という視点が欠けているのです。

 一方、ますます豊かになる勝ち組が、その有り余る富を投じているのが、ハイリスク・ハイリターン商品のディリバティブです。世界的に消費が冷え込んでいますから、設備投資しても商品が売れません。そのために、本来ならば雇用を生んで消費を回復させるべき資金が、ギャンブルに等しいディリバティブに注ぎ込まれているのです。
 いまや、現物株などへの投資をはるかに上回る金額が、ディリバティブに投じられており、市場をしばしば混乱させています。バブル崩壊やアジア金融危機は、典型的な例です。

 ディリバティブは、もともと現物が暴落した場合の保険として発展してきた商品ですから、そのメカニズム上、市場が安定しているより、混乱したほうが、莫大な利益を挙げられるのです。万馬券と同じですね。そのため、一攫千金を狙うファンドが市場の混乱を誘導することなど、日常茶飯時です。

 本来、市場は「投資」の場であって、「投機」の場ではありません。かの世界恐慌も、投機バブルの崩壊が原因でした。これによって過剰な投機は市場から締め出されますが、70年代から自由競争の名の元に規制緩和され、同じ過ちを犯そうとしています。
 人類がよほどバカでない限り、近い将来、世界中の市場で、再びディリバティブに対する厳しい規制が導入されるでしょう。また、そうあらねばならないと思います。市場はカジノではないのです。人類史上、ギャンブルを野放しにして発展してきた社会があるでしょうか? 



 もうひとつ、貧富の差が拡大し続けている以上、富裕税の導入も必要です。フランスではすでに、100万ユーロ以上の資産家には、最高で毎年1.8%の富裕税がかけられているそうです。同時テロ以来、隠し資産の洗い出しが厳しくなっていますから、税金逃れは通用しなくなっていくでしょう。
 これは、世界共通で導入しなければ意味がありません。特定地域で富裕税がかからないということになると、世界中の資産家がそこに移住してしまいます。
 これからの資産家は、一代で富を築く才覚を持った人々です。こうした人々が特定地域に独占されるのは、好ましくありません。彼らにやる気を出させるためにも、ある程度リッチな生活を送れるだけの個人資産は、残しておかねばならないと思います。それにしても、10億円以上の個人資産は、扶養家族が何十人もいない限り、たぶん必要ないでしょう。

 日本の場合、富裕税を設けると同時に、相続税率を再び引き上げるべきでしょう。世の中には、負債以外に相続するものがない人が大勢います。巨額資産の相続を放置しておけば、スタートラインに絶対的なハンディが生じますから、身分の固定化を招きます。
 しかし、もし相続税が100%だったら、目一杯負債を残して逝ってしまう人が増えるでしょうから、ある程度までは無課税が理想です。
 所得税も、すでに資産がある人ほど累進課税で重くなる仕組みにすべきでしょう。逆に、一定以上の資産を築いていない層は、無課税でかまわないと思います。
 欧米では、所得税はもともと富裕層のみを対象とした税制でした。「富裕層の不労所得を没収して消費者に投資する」のが、近代社会における税の精神なのです。

 逆に、法人税や消費税は、引き下げる必要があります。
 法人税が下がれば、世界から優良企業が集まってくると同時に、従業員の雇用や賃金、福利厚生を充実させる余裕が生まれます。
 日本では70年代後半から、人件費に費やすべき余剰資金を、貿易狙いの過剰な設備投資に向けてしまいました。
 そのためにバブル崩壊後、内需は停滞し、影響は今日にまで至っています。
 企業の税負担を軽減させる条件として、最低賃金を引き上げると同時に、労働法の遵守を徹底させる必要があります。

 消費税は、一国の経済を停滞させるには、最高の税制です。
 余剰資産のある人は、それを処分しない限り課税されませんから、資産全体にかかる消費税は少しで済みます。しかし、資産もなく収入も少ない人は、収入が丸ごと消費に費やされますから、まるまる5%(実質としては100%)を負担しなければ生きていかれない。これでは貧富の差が開いて当然です。消費税は、貧しい層ほど負担が増す税制なのです。しかも、富裕層まで消費を先送りするようになります。
 まして、生活必需品にも贅沢品にも一様に課税されるという仕組みは、正気の沙汰とは思えません。あらゆる意味で、最悪の税制です。

 現在、「今後を考えたら消費税を上げるのはやむを得ない」という意見が大勢を占めていますが、どんなに国民負担を上げようが、税収の20倍にまで膨らんでしまった借金を返し切れるはずがありません。
 もし、あなたの年収が500万円で、借金が2億円(雪だるま式に膨らみ続ける)だったら、どうしますか? しかも、これから年老いた両親を養っていかねばならないとしたら。無駄な努力は止めて、さっさと破産してしまったほうがいいでしょう。



 今、日本がすべきことは、まずさっさと破産して公務員の大リストラを実施し、徹底した緊縮財政を断行することです。高度成長は、全く赤字国債を発行することなく成し遂げられました。急成長するためには、負債を抱えてはいけないのです。

 その上で、消費税を廃止し(減税は、消費者投資の最も簡単な方法です)、消費者を育成する。内需拡大、雇用創出に全力を注ぐ必要があります。

 これができれば、日本は10年で蘇ります。

 日本の中小企業には、人類史上最高の技術力が蓄積されています。これは計り知れない含み資産なのです。財政さえ再建できれば、日本は必ず蘇ります。



 僕は、熱烈な自由競争主義者を自負しています。フェアな競争こそ、発展の源だと信じています。
 しかし、無政府主義ではありません。フェアな競争は、ルールなくして成り立ちません。世界人権宣言にも、日本国憲法にもあるように、全ての人間には、自らの尊厳を損なわれない水準の生活を送る権利があります。
 独占禁止法があれば、労働基準法も必要です。バランスです。
 あらゆる経済の前提は、消費者の存在です。消費者が豊かであってこそ、資本家も労働者も豊かになれるわけです。しかし、今日のグローバル経済では、消費者への投資、育成がないがしろにされています。このアンバランス、全体観の欠如が、最大の問題なのです。





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日本再生の処方箋

2005-05-24 14:56:53 | 市民には何も知らされていない
 2003年、IMFは、日本再生プログラム試案として『ネバダ・レポート』を発表しています。
 内容は、以下の通りです。



1.公務員の3割以上をリストラし、給料も3割以上カット。ボーナスは全廃。

2.公務員の退職金は全廃。

3.年金支給額は3割以上削減。

4.国債の利払いは5~10年停止する。

5.消費税を20%に上げる

6.課税最低限を引き下げ、100万円以上の所得から課税する

7.資産税を導入する。不動産には公示価格の5%、債券には5~10%を一律に課税。株式は取得金額に対して1%課税(デイトレーダーには痛い)。

8.預金を封鎖し、3~4割を没収(これで数百兆円が確保できると見られる)。



 もちろんこれは試案ですから、もし日本が「現代の進駐軍」IMFの管理下に置かれたとしても、この通りの改革が断行されるという意味ではありません。しかし、似たような改革が実施される可能性は高いと見られます。

 このレポートで驚くのは、IMFが「国民の預金をカットして政府の赤字を補填する」という考えを、公然と示したことでしょう。少なくとも、世界はそういう目で日本を見ているのです。ここまで赤字が重なっている以上、日本がそこまでして当然だと考えられているのです。



 僕個人は、3・5・6を別として、ここに挙げられた改革は早めに断行したほうがいいと思っています。特に、1と2は当然です。赤字財政の政府が職員にボーナスを支給するという馬鹿げたことがあるでしょうか? 
 しかしながら、政府に自浄作用を求めるだけ無駄ですから、それこそIMFが介入してない限り、まず実施されないと考えられます。
 逆に言えば、IMFが入ってきたら、間違いなく断行するということです。その点で、なるべく早くIMFの管理下に置かれることが、日本にとって最善の選択肢だと思います。

 7の資産税も、これからは絶対必要な税制ですが、日本政府がこれを導入できるかは微妙です。一律に課税するのではなく、フランスのように、総資産額が一定規模以上の資産家を対象とする累進課税が望ましいでしょう。この場合、課税率はもっと上げられます。

 8の預金カットについては、当然賛成する人はいないでしょうが、現状で他に打つ手はありません。もちろん、大口口座から累進的にカットするかたちにしなければなりませんが。
 債務は雪だるま式に膨らんでいますから、返済はスピードが勝負なのです。今も、日本の債務は、毎秒200万円以上のペースで膨らんでいます。徐々に増税してコツコツ返すという方法では、利息を入れてジャンプするのと同じで、永遠に終わりません。

 今のうちに債務を減らし、返済のメドを立てないと、日本政府の発行する円が国際的な信用を失いますから、ハイパーインフレで円の価値が暴落しかねません。そうなれば預金の価値は数分の1、悪くすれば1ケタ下がります。それよりは、預金カットのほうがはるかにマシなのです。

 ただ、今の政府にはそこまで思い切った決断は望めませんから、たぶんハイパーインフレは起きるでしょう。今のうちに円建て資産をできるだけ処分しておくことをお勧めします。



 いずれにせよ、日本政府は無駄な増税を重ねるより、できるだけ早いうちに破産してしまったほうがいいのです。国民の財産に手をつける代わりに、政府の縮小を断行する。これが全ての前提です。



 もちろん、今後は一切国債を発行せず、緊縮財政でいきます。高度成長期、日本の赤字国債発行額はゼロでした。債務があると利息の負担が増大するため、結局は経済成長を妨げるのです。



 その上で鍵を握るのは、内需の拡大です。高度成長が可能になったのは、ベビーブーマーたちに消費力があったからです。若いうちほど、思い切ってお金を使えるのです。

 その意味で、消費税は、即刻廃止すべきでしょう。少なくとも5%は余分にお金を使えますから、内需は間違いなく拡大します。つまり、雇用も拡大します。わずか2%の増税で、あれほど景気が後退した教訓を忘れてはならないでしょう。

 それとセットで、資産税や相続税を上げます。貧乏人からチマチマ集めても、らちがあきません。ただ持っていてもどうせ課税されるということであれば、ある程度の収入がある人は、貯めようとせずにどんどん消費します。
 所得税も、資産規模に対する累進課税方式を導入します。つまり、資産のある人ほど、余分に税金をとられるわけです。年金や保険料も同様とします。資産を処分し、どんどん消費しなければ損するような仕組みを作るのです。

 こうして税制をうまく利用し、内需拡大、雇用拡大にしむけていくわけです。
 経済成長の第一歩は、消費者が元気になることなのです。



 もちろん物価、特に地価はもっと下げなくてはなりません。地価が下がれば住居費が下げられますから、その分消費が拡大します。駐車コストが下がれば、車も売れます。
 このデフレ下においても、東京の物価は世界一です。フロア利用料が高すぎる上、従業員の住居費負担も大きいですから、その分をあらゆるサービスに上乗せしなければならないわけです。ぼったくりあいです。
 日本の地価は、過去半世紀で2万倍に暴騰しました。インフレや人口増加率を加味しても、いきすぎです。現代の高層建築技術は、半世紀前とは比較になりませんから、1フロア当たりの利用料はずっと安くできるはずです。土地が適正価格に下がれば、物価は必ず下がります。

 内外価格差がなくなれば、輸送コストの少ない国産製品が安くなるに決まっているのだから、国内雇用は拡大します。その意味で、製造業が命の日本にとっては、早くハイパーインフレで円安になったほうがいいのかもしれません。
 食糧や資源の輸入コストは割高になってしまいますが、貿易収支はトントンでいいのです。実際、その割合で高度成長を可能にしたのだから。肝心なのは内需拡大なのです。

 今後は人口減少に向かっていきますから、必然的に不動産は下がり続けるでしょう。これは追い風です。田舎にいけば、若者でも手頃な価格で庭付き一戸建てに暮らせる時代がやってくるでしょう。
 G7の調査によると、住居コストが安くなるほど、消費が拡大する傾向が見られるそうです。浮いたお金を貯蓄に廻すのではなく、家が広くなった分だけ、家具を買いそろえるからです。
 住宅金融公庫の調査では、家を購入した人は、平均的な年の5倍も出費して、家具を買いそろえています。つまり、居住スペースが拡大すれば、消費も拡大するのです。

 しかしそれでも、都市部の地価は一定以上下げられないでしょうから、超高層マンションをどんどん建てるしかありません。香港やシンガポールはこれで成功して、いまや東京以上の経済都市に発展しました。



 こうした改革を断行できれば、日本経済は10年で再建できるでしょう。



 しかしながら、日本経済をどうにか再生できたとしても、最大の課題が残っています。少子高齢化です。これは日本に限らず、先進国が共通して頭を抱える問題です。

 ある程度は移民を受け入れる必要があるでしょうが、言葉の壁がありますから、限界があります。また、高齢者に対して、物価の安い地域に移住するよう、政府があっせんすることも必要です。ただ、これにも限度があります。

 やはり、先進国がイニシアティブをとって、世界年金基金を創設するしかありません。独りっ子政策を続けてきた中国の協力も得られるでしょう。
 21世紀中は世界人口が増え続けると予想されますから、地球全体では、現役世代はいくらでもいます。負担を世界に分散させるのです。それしかありません。
 現役世代の負担が低下すれば、国内でも出生率は上昇します。今、若者たちが出産をためらう最大の原因は、経済的な事情なのです。産む気がないのではありません。

 先進国の過疎化は世界的なトレンドなので、日本だけではどうにもできません。インドをはじめとする、青少年の多い国が経済発展しない限り、先進国は巨大な姥捨て山と化してしまいます。

 本当は、少子化問題など存在しないのです。先進国の錯覚に過ぎません。発展途上国を本気で支援しないことこそ、真の問題なのです。

 



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史上最高の神童モーツァルト

2005-05-24 14:33:37 | 奇跡の人々(人物辞典)
 それは、神の悪戯だったのか? およそいかなる天才をも認めない、努力主義や経験主義の人でも、モーツァルトが正真正銘の神童であり、天才であったことだけは、認めざるをえないだろう。
 ベートーヴェンを始め、同時代の並み居る音楽家たちにとって、努力や経験では絶対に超えられない、絶望的な壁の向こうにいる存在。それがモーツァルトだった。
 彼の前では、歴史上のどんな天才も色褪せて見える。神童には年齢と共にその才能が衰えるケースが多いが、モーツァルトに限って、そんな兆候はいささかも見られなかった。
 その音楽は、まるで音が意志を持って舞い踊っているかのようにかろやかで、変幻自在。その楽譜には手直しした形跡すらなく、全てが一気呵成に仕上げられている。しかも、それは時に談笑しながら書かれたものだという。努力のどの字もない。彼こそ史上最高の天才だと断言する人が多いのも無理はない。



 ヨハネス・クリストムス・ウォルフガング・アマデウス・モーツァルトは、オーストリアのザルツブルグに生まれた。父親のヨハンは、宮廷のバイオリニストだった。
 生まれたときから、否、生まれる以前から音楽に囲まれて育ったモーツァルトの才能は、幼いころから際立っていた。わずか3歳のときに、聴いたばかりのメヌエットを、すぐさまクラビア(ピアノに似た楽器)で完全にひきこなしている。
 父親のヨハンは、アマデウスの才能に驚き、愛情を込めてこの息子に音楽を教えた。モーツァルトはメヌエットなら30分、長い曲でも1時間で、完全に覚えることができたという。彼自身、どんな遊びよりも音楽を好んだ。
 ここで重要なのは、

 ①胎内にいたころから、常に音楽が鳴り響く環境に置かれていた

 ②音楽を学ぶ上で全くというほど障害がなかった

 この2点だろう。
 生きものを飼育した経験のある方なら、早期の環境が個体の生涯に決定的な影響を与えることを痛感されていると思う。いかに先天的な才能があろうとも、それを刺激し、開花させる環境が与えられなければ、神童モーツァルトはなかっただろう。
 そして、その環境と本人の興味が一致していたことも、重要なポイントになる。ベートーウェンなどは、アル中の父親によって強制的に音楽を仕込まれたが、両者の純粋な音楽的才能を比較した場合、やはりモーツァルトに軍配を上げるしかない。強制ではなく、本人の興味によって音楽に没頭できたことが、モーツァルトの才能を高めたのだろう。



 モーツァルトは、わずか5歳でメヌエットやコンチェルトを作曲。さらに、トリオの最も困難な第2バイオリンを少しも間違わずにひきこなし、8分の1の音階の差を聴き分けた。
 ヨハンは、アマデウスが6歳になるとすぐ、一家でミュンヘンやウィーンへの演奏旅行に旅立った。アマデウスと姉ナンネルは、たちまち神童姉弟としてヨーロッパ中にその名を知られる。この年齢から、趣味としてではなくプロとしての音楽活動を始めていたのだ。後年、モーツァルトは史上初のフリーランス音楽家として成功するが、この経験がおおいに活かされていたのだろう。
 モーツァルトはこの年齢から、その場で作曲して演奏することさえできた。それどころか、指1本でも、あるいはキーを布で覆っても、全く普段と変わらずにクラビアをひきこなしたという。曲芸じみたことは本意ではなかったようだが、プロとして聴衆の期待に応える必要も、肌で学んでいった。
 一家は、翌年再び演奏旅行に出る。この旅は実に3年半にも及び、ヨーロッパをくまなく廻ることになる。それはまた、モーツァルトに各地の音楽に触れる機会を与えることになった。
 レコードなどない時代である。発展期のモーツァルトの耳にとって、ヨーロッパ全土の音楽をくまなく聴いて回れたことが、どれだけの幸運だったことか。彼は、同時代のどの音楽家より、最高の音楽に囲まれて育ったのだった。
 この時期に、ウォルフガングは連日の演奏会の合間をぬって、ピアノソナタを10曲も作曲。そのうち4曲の楽譜がパリで発売されている。わずか7歳でのデビューだった。また、ドイツで聴いたシンフォニーに感激し、自分でも作曲し始めた。彼は7歳から9歳にかけて、4曲ものシンフォニーを作曲している。

 13歳のときに、モーツァルトは憧れの地だったイタリアを訪れる。当時の音楽の中心地は、イタリアだった。彼は、ここでもたちまち神童として一大旋風を巻き起こした。
 ローマのシスティーネ礼拝堂では、『ミゼレーレ』という賛美歌が演奏されていたが、この曲は、楽譜の持ち出しを禁止されていた。そこでモーツァルトは礼拝堂へこの曲を聴きにいき、たった1度聴いただけで、この長編多重奏の全てを覚え、演奏会で歌ってみせたという。
 ある日、彼の元に、オペラの作曲依頼が舞い込んできた。以前からオペラに興味を持っていたモーツァルトは喜んで引き受け、『ミトリダーテ』を作曲。その他、賛美歌を始め、様々な名曲を次々と作曲している。もはや、ヨーロッパ中を見渡しても、13歳のモーツァルトの右に出る音楽家はいなかった。

 時のローマ教皇は、『黄金拍車の騎士』という位を、この少年音楽家に授け、十字勲章を贈った。ボローニャ市議会も、満場一致で、彼をアカデミック・フィルハーモニー協会員に推薦した。
 このクラブは、当代1流の音楽家たちによって構成されていて、ここに入会することは、音楽家にとって最高の名誉だった。モーツァルトは、入会試験として、「4部合唱の作曲」という課題を出された。1流の音楽家でも3時間はかかるこの課題を、この少年は30分足らずで完成させ、難無く合格。14歳にして、名実共に、音楽界の頂点を極めたのだった。



 ここで見落とせないのは、モーツァルトがどの音楽家よりも、早期から英才教育を受ける幸運に恵まれていたことだ。これがなかったら、たとえば今の日本に生まれて普通の教育を受けていれば、いくらモーツァルトでも、ここまで才能を伸ばすことはできなかっただろう。
 現在、日本の子どもたちに一番欠けているのは、個性に合わせて長所を伸ばすことのできるチャンスである。私事で恐縮だが、僕は中学時代、あるエッセイのコンテストに入賞した。そこで、文章をより専門的に学べるような高校がないかと探したのだが、見つからない。他の生徒と同じく、普通科に進むしかなかった。
 確かに、特技だけを伸ばせばいいというものではないだろう。しかし、特技を伸ばせないのはもっと問題である。

 テストというのは、100点までしか計れない。150点、200点の生徒だっているのに、それは学校では評価してくれない。100点に至っていない、苦手な部分ばかりがクローズアップされ、比較される。しかし、社会では200点、300点とれないと、長所とは認められないのだ。
 技術開発の仕事においては、高校レベルの数学で満点を取れるのは、単なるスタート地点に過ぎないのだという。そこに何百点上乗せできるかが、実社会の競争に求められているレベルの能力なのだ。しかし、社会に出て必要なはずのレベルの能力が、受験では評価されない。僕の兄貴もセンター試験の数学では満点をとったが、志望校には合格できなかった。
 実際、受験では苦手教科で大きく点数を落とすと致命的だから、得意科目を伸ばすのを後回しにしても、全教科で均質に点を稼ぐ生徒ばかりが合格できるシステムになっている。いくら得意でも、受験では1教科100点までしか稼げないのだから。このやり方で、どうしたら個性が伸びるというのだろう。

 日本のように、「全ての国民に9年間の普通科教育が義務づけられている」国が、世界にどのくらいあるか、あなたはご存じだろうか? 
 実は、日本ただ1国だけである。
 世界のどこでも、初等教育の段階からコースが分かれているのが普通で、飛び級も珍しくない。日本ほど徹底して画一的な国民教育を行なっている国は、社会主義国や全体主義国を含めても、他に存在しない。
 日本で「個性を伸ばす教育」を行なおうとすれば、どうしても自己負担になる。部活動の遠征費など、大部分は親の負担だ。天才卓球少女の福原愛も、小学生のうちから中国に卓球留学しているが、公的な支援があるわけでもない。最初は親が無理をするしかない。
 「親の経済力が、才能を伸ばすための前提条件」というのが、日本社会の現実だろう。有り余る素質を持ちながら、経済的な事情のためにそれを伸ばせない青少年が、どれだけいるか分からない。

 神童であっても子どもだから、確かに、全てにおいて大人と同レベルというわけにはいかない。しかし、得意分野に関しては、大人顔負けの才能を発揮する子どもが大勢いるのも事実なのだ。僕も仕事で多くの児童に接してきたけれども、興味のある分野については、大人顔負けの能力を持っている。それが、長い受験競争の中で、可も不可もない人間になるように仕向けられ、潰されていく。
 そもそも、人間は全体が均等に発達していくものではない。まして発育期に、一時的な不得手が見られるのは当然だろう。長所だけでなく、短所を含めて認めることが、個性の尊重なのだ。
 高い失業率といっても、失業者に致命的な短所があるわけではない。ただ、長所もないので、いざ再就職といったときに、セールスポイントがない。
 人並みのことはできるけれど、人並み以上のことはできない。まんべんなく80点は取れるけれど、200点とれるものはひとつもない。職場にいてもいなくてもいい。だから、いらない。それが、日本の画一教育がもたらした結果なのだ。

 公的な答申でさえ、義務教育を週3日程度に短縮するよう提言している。本来、普通教育と専門教育のバランスは、初等段階から半々くらいでいい。極端にアンバランスな人間ではいけないが、単に欠点が無いだけの人間でも、役に立たない。
 理想は、得意分野では200点以上取れて、他はたとえ100点取れなくても65点を切らない、というような人間だろう。
 たとえば、競泳メドレーの怪童マイケル・フェルプスには、バタフライ世界一の実績がある。他の泳法は世界一でこそなくとも、決して遅くはない。それが、人間の能力の本来あるべきバランスだと、僕は思う。トータルなバランスが取れていれば、少々偏りがあっても、問題にはならない。
 美女だってそうだろう。とにかく顔がいいとか、肌がきれいとか、声がかわいいとか、飛び抜けた長所があれば、あとは落第点さえなければ「美女」の範ちゅうに入る。
 女優なんかで、「こんな美人なのに何で売れないんだろう?」という人がいるけれども、こういう人には際立った長所が無いのだ。プロの正統派女優としては、個性だけではダメだが、美貌だけでも存在感が生まれない。「美貌プラス個性」が、売れるには必要になる。全部が100点止まりでは、一見バランスがとれているようでいて、実はアンバランスなのである。




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ライブドア、バイオ事業参入発表!

2005-05-20 22:00:46 | 堀江貴文関連・ライブドア事件は国策捜査
増収増益確定で1割も急騰したにも関わらず、デイトレーダーの売りが殺到して再び値を下げたライブドア(330円→315円)。しかし、来週月曜には再び跳ね上がると予想されます。

まず、来週にはフジからの増資が予定されています。
そして何より、バイオ事業参入を発表したことは大きい!

「健康」「環境」は、「IT」と並んで、21世紀ビジネスの3大中核キーワードです。

先進国で軒並み少子高齢化が進んでいる現在、子どもの代は当てにできないというわけで、健康の価値は一段と注目されています。
また、世界的に環境保護基準はどんどん厳しくなっており、トヨタの「プリウス」を挙げるまでもなく、エコロジー商品の開発が成否を分ける時代に入っています。

まずは製薬分野への進出だそうですが、生命工学という点では、環境ビジネスへの応用も可能です。これに成功すれば、ライブドアが21世紀型企業体のモデルケースとして評価される時が来るかもしれません。


もともとホリエモンは、自らトータルワークアウトを続けるなど、身体にはかなり関心を持っています(摂取カロリーの計算もしたほうがいいような……)。そして、これまでの著書の中でも、人類の宇宙進出と並んで、アンチ・エイジングに並々ならぬ関心を持っていることを明かしています。

ホリエモン「宇宙や生命といった、科学のフロンティアに投資する仕組みを作らなければならない」

公約を実行に移す段階に来たということですから、いまさら驚くには値しないのかもしれません。



しかしながら、これでいよいよ、ライブドアもトータルバランスを備えた企業体に向かいつつあるといえるでしょう。




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ジャーナリズムが1番遅れている

2005-05-18 23:12:11 | 市民には何も知らされていない
ブログバブルともいうべき現在、ブロガーがのべ335万人に達したそうです。おそらく、まだまだこの伸びは止まらないでしょう。

実際には、休止状態のブログも多く、1人で複数のブログを運営していることも少なくないので、正味300万人はいないでしょうが、100万人くらいは間違いなくいると思われます。閲覧者も、すでに総人口の2割を超えており、ブログはもはや日本を代表するメディアとなっています。



このような時代になると、記者クラブが情報を統制することは、実質的に不可能です。
ホリエモンが「ジャーナリズムはいらない」と発言し、物議を醸し出しましたが、もはや、いるいらないの問題ではなく、一部の人間が情報をコントロールすることは技術的に不可能なのです。それが、ネット時代のメディアです。
ジャーナリズムだけが、それを理解していません。「選良が愚民に情報を選別して与える」という図式に、いまだに囚われています。

激動期にはこのように、「スペシャリストが1番時代遅れ」という、奇妙な現象が生じます。

中世ヨーロッパで数世紀も無敵を誇った騎士たちを、最終的に破ったのは、猟師たちを寄せ集めた長弓部隊でした。生まれたときから戦闘の訓練を重ねてきた騎士たちが、戦争の素人たちによって為す術もなく駆逐されたのです。それと同じ現象が、今起こっています。

これまで、日本を牛耳ってきたのは、官僚でした。それは、彼らが情報を独占していたからです。官僚が記者クラブをコントロールし、記者クラブが世論をコントロールする、という図式が、ニッポン制度を成り立たせていました。

その図式は、もはや完全に過去のものになったと考えてよいでしょう。

いよいよ、時代は混沌に向かっています。まあ、僕らはソ連の消滅を目撃した世代ですから、いまさら何があっても驚きはしませんが。日本政府やアメリカ政府の破産は時間の問題ですし、どうなることやら。





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監禁男 アダルトソフト1000本所持していた

2005-05-14 02:07:36 | 市民には何も知らされていない
前回取り上げた監禁男の実家から、1000本ものアダルトソフトが押収されたそうです。もちろん、監禁をモチーフにしたソフトも、多量に含まれていたようです。

金額にすれば、数百万は下らないでしょう。そんな頭金があったら、堅い運用法がいくらでもあるのに……誰か金くれ!(T_T)



おバカはそれくらいにして、本題。僕は、基本的に、ポルノの存在が性犯罪を助長するという考え方には否定的です。先進国の例でも、ポルノが解禁されて性犯罪が激増したというケースは無いようです。まあ、減りもしないようですが。

なぜなら、例えば調教なら調教をモチーフにしたポルノは、もともとそういうイメージにこだわっている人間でないと、蒐集しないからです。まずポルノありきではなく、まずイメージありきなのです。このイメージそのものを変えない限り、更生は不可能というのが、これまでに多大な犠牲を払って人類が得た教訓です。

しかしながら、イメージが環境によって強化されるのも、また事実です。容易にアダルトソフトが買い集められ、危険なイメージを強化する環境が作れてしまうのは、やはり問題です。

表現の自由は、あくまで公共の福祉に合致する範囲でのみ、認められているものです。

明らかに危険な性癖を持つ人物のみを対象としたポルノ(犯罪シーンを描くもの)は、当然、規制されてしかるべきでしょう。それこそが、本当の猥褻物だと思います。

もちろん、心理学では「カリギュラ効果(要するに、恐いもの見たさ)」というものがありますから、規制されることによって、かえってそれを見たがる人間が、増えるかもしれません。そうした裏ポルノが暴力団の資金源になるリスクもあります。禁酒法のような失敗を招く可能性もあるわけです。

それでもあえて、野放しにしておくべきではないと思います。






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少女監禁拷問で逮捕の男 前歴あった

2005-05-12 22:16:22 | 市民には何も知らされていない
これまでにも複数の女性を監禁し、包丁や熱湯で拷問を加えていた男が、未成年を3ヶ月に渡って自宅マンションに監禁し、拷問を加えていた罪で逮捕されました。首輪や鎖、警棒なども押収されているようです。


聞けば聞くほど、三文ポルノ小説みたいな話です。いや、小説だったら、たぶんボツでしょう。現実は、マンガよりもマンガチックでした(;_;)


裁判所は、以前の犯行について、「更生の余地が残されている」とし、保護観察付きの執行猶予としています。いや、少しでも「再犯の余地」があったら、実刑じゃないとダメじゃない?  

しかも、この男は、保護観察中に地元を離れ、東京のマンションで少女を監禁しています。当然、出頭しなかったでしょう。であれば、この時点で収監されていないとおかしい。
何のための保護観察なのか……確かに、前田日明が保護観察の途中で地元を離れ、新日に入団したのは有名な話ですが、これは単なるケンカの保護観察であり、事件の悪質度が全然違います。決して、軽々しく放任してはいけないケースだったはずです。
この男には、自宅監禁の前科があったのだから、仮に引っ越しを認めるとしても、抜き打ちの家庭訪問は、必要だったように思います。


危険なのは、この男が「暴力を伴うレイプ」の常習犯だったことです。このようなハードなサディストは、暴力で支配するというより、拷問そのものに快感を覚える場合があるようです。酒に酔ってケンカし、結果的に怪我をさせた、というケースとは、わけが違います。前回の事件を起こした時点で、人格障害として強制入院させることができなかったのでしょうか?

今度こそ、本当に再犯の心配がなくなるまでは、2度とシャバに出られないよう、厳しい処分が求められます。





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日本政府が日本を滅ぼす

2005-05-11 20:24:43 | 市民には何も知らされていない
日本の借金は、毎「秒」200万円以上のペースで膨らんでいます。

すでに総額1000兆円を超えました。


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合気とは「気」に「合」わせること

2005-05-11 13:53:15 | 武学
 『奇跡の人々』で取り上げた佐川幸義の話を初めて聞いて、素直に信じられる人は、武術の経験者でさえ、少数派だと思う。そもそも、合気なる技の存在を信じている人が、まず少ないだろう。

 合気とは、触れただけで相手の自由を奪う日本武道独特の技法であり、代表的な技である「合気上げ」では、相手に手首をつかませたまま、バランスを崩して投げたりする。当然、

「なんで、バランスを崩す前に手を離さないんだ? インチキじゃないか?」

 そういう疑問が生じて当然だろう。そしてこの疑問こそ、日本武道の秘技・合気の謎を解く、素晴らしい疑問に他ならない。

 単純にいえば、合気とは、人間の神経系の盲点を突く技法なのである。



 僕はもともと柔道をやっていたのだが、その中で、「道着を離したくても離せない」という不思議な局面が、たまに生じることに気がついた。

 これには角度も関係するのだが、一番は、柔道が「相手の道着をつかんで投げる」競技なので、意識が「つかむ」ことに集中してしまっていることが原因になる。つかむことに没頭している状態では、局面が変化しても、正反対の動作である「手を離すこと」が、すぐにはできない。そのタイムラグの間に、崩し、投げてしまえばよい。
 つまり、相手が攻めてくる「気」に「合」わせてかけるから、「合気」と名付けられたのだ。
 中国拳法の「聴勁」「化勁」も、基本的には同じ技法と考えられる。

 これをうまく利用しているのが、現在PRIDEミドル級のトップファイターとして活躍している、クイントン・ランペイジ・ジャクソンだ。
 彼がヒカルド・アローナをKOしたパワーボムは記憶に新しいが、実はこのとき、ランペイジはヒカルドをつかまえていない。ヒカルドが勝手にランペイジの手首にしがみつき、なすすべなくマットに叩き付けられている。
 ヒカルドがすぐ手を離せば、ランペイジが1人で後ろにのけぞるだけで、パワーボムにはならなかったはず。しかし、ヒカルドは最後まで手を離せなかった。まさに、合気上げと同様の状態である。

 もちろん、佐川レベルの合気とは比較にならないが、そのタイミングの取り方については、まさに合気そのものだと定義できる。アマで何の実績もない「素人」ランペイジが、いきなりプロのトップで戦えるのは、このような理由があるからだ。

 ちなみに、桜庭はヒカルドと違い、すぐ手を離して受け身を取っている。反応速度の速い相手に対しては、合気も容易に通用しない。ランペイジがどうしてもヴァンダレイに勝てないのは、ヴァンダレイの反射神経が異常に鋭いためだ。



 1番分かり易い合気の例は、プロレス技のショルダー・スルー。塩田剛三もよく演武で見せていた。自分はタイミングに合わせて身を沈めるだけだが、相手は自分の勢いで勝手に投げ飛ばされる。
 しかし、相手に攻める気がなければ、あるいはいち早く察知されてしまえば成立しない。
 原理としては、合気はこのようなカウンター技を指す。


 要は、合気とは、物理・生理・心理をとことん突き詰めた技術なのだ。コツさえつかめば誰でも基本的な合気はできるのだから、何10年も修業を重ねた達人と呼ばれる人が、触れただけで相手を吹き飛ばせるというのも、おそらく嘘ではないだろうと思う。

 ちなみに、物理的な側面については、運動科学総研の高岡英夫所長がほぼ完全に解明し、発表されている。



佐川幸義「技は必ず理論で説明できる。神秘的な力などない」






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