民平的幸せ体感記3【40代編】

かつて世界一周一人旅をした「みんぺ~」のユルくてどうでもいいブログ。ちょっとハッピーな気持ちになれるとかなれないとか。

児童養護施設職員とテレワーク

2020年04月20日 | 児童養護施設の仕事
出社せず自宅での勤務(テレワーク)が推奨されている。

ボクの勤務先である児童養護施設でも…

子ども達が生活するスペースに置かれた一台のパソコン。

みんなー!

おはよー!

体調は大丈夫!?

外付けのスピーカーを取り付けてあるので、音はある程度まで響く。

範囲は限定されるがカメラを通して室内の様子も分かる。

そろそろご飯だよー

宿題やるよー

ゲームやりすぎだよー

ゴミはゴミ箱に捨てなよー

そんな声がけは最低限にして、基本的には見守る様にしている。

体調悪い?

そこに置いてある体温計で測ってみてー。

風邪薬のある場所は…えーっと…

そんなやりとりをAくんとしていると

BくんとCくんが言い争いを始めた。

お互いに引く様子はない。

画面の中のボクは必死に声をかけるが聞く耳を持たない。

途中でBくんが暴言を吐いて退室していった。

大事に至らず何より。

一人ひとりにタブレットは渡してあって宿題が分からなければユーチューブで検索するように伝えてある。

でも自室に置きっぱなしなので機能していない。

そもそも宿題なんてしないし、面白動画しか見ていないだろう。

昼食時間になったので食堂に移動するよう声掛けするが、なかなかゲームを止めようとしない子ども達。

仕方ない、諦めよう。

パソコンの電源を切られたら終わりなので。

30分位経つと、お腹が減ったのか子ども達は移動し、食堂に設置されたカメラに映り込んだ。

手を洗ってきたかは分からない。

順番にレンジで温めたレトルトカレーを食べ始める。

連日そんなメニューばかりで申し訳ない。

おしゃべりしててちっとも進まず行儀も悪い。

そのうちに言い争いになった。

年長児のDさんが必死に注意してくれてる。

しかし誰も聞く耳を持たずエスカレートしていく。

なんとかしてよ!

カメラに向かって泣きながら訴えるDさん。

Dさん、ゴメン。

画面を通して一通り話は聞いた。

アドバイスはしたけど納得しないDさん。

職員なんだから何とかしてよ!

そうだよねぇ…

もう返す言葉がない。

そのうちちゃんと出勤するけど、今はテレワークするように言われてるからさ…

いつまでかは分からないんだ。

コロナがどうなるか分からないでしょ。

ゴメンな…

児童養護施設では様々な課題を持った異年齢の子ども達が寝食を共にしている。

そんな子達の心身のケアをしつつ

掃除、洗濯、食事作り、学習支援、遊び、寝かしつけ…

児童養護施設職員の仕事は多岐に渡る。

様々な事情ある子ども達を安易に家庭に返す訳にもいかない。

働く親たちを支える保育園の登園自粛が、非常事態宣言地域を中心に余儀なくされつつある。

しかし…

家庭代わり、親代わりの機能を果たす児童養護施設職員のテレワークなんて現実的に不可能である。

本来なら登校している時間も、子ども達がずっと施設にいるから、勤務体制を大幅に変更せざるを得ない現状だ。

不要な外出も禁止している。

そのうちにストレスや不安の限界を迎え大きなトラブルが起きないか…

同僚たちの心身が限界を迎えないか…

心配は絶えない。

子ども達だけでなく、後輩達からも不安や不満はなるべく吐き出してもらうようにはしている。

敢えて必死にならないようにしている。

とは言え、ボクも連日、我が子を留守番させて働く日々。

出勤前に父ちゃん飯を作る機会も増えた。
二人ともそれなりの年齢になり留守番出来るので何とかなってるけど、そうもいかない家庭もあるだろう。

コロナで混乱する社会のしわ寄せが弱い立場の子ども達に向くコトが心配でならない。

いや、もう水面下で色んなコトが起きているに違いない。

ひとまずは公私ともに、心身元気に明るく、余裕を忘れずに子ども達と過ごすコトが、ボクに出来るコトなんだと思っている。

頑張ろっと。
文中のテレワークエピソードは全て事実とは異なり、完全なフィクションです。

念のため…


最新の画像もっと見る

コメントを投稿