診療所だより

開業医gobokuの日記

こんなこと考えながら、
こんな生活しています。

こだわるって

2013年05月22日 | 診療
何気なくやっていたことが、
ひょんなことがきっかけでできなくなる、
そんなことはよくあることで、

今回はそれがこのブログに出てしまい、
ちょっとブランクが開いてしまいました。

きっかけは、
ある本を読んで「こだわる」という言葉が、
よい意味ではないと書いてあったからだと思います。

それから、
あらためて国語辞典を開いて確かめてみました。
するとやはり、
「どうでもいいことを、必要以上に気にすること」
と書いてあり、
「どうでもいいことだったんだ。」と初めて知りました。

それまでそのことを知らないで使っていた自分が、
なんだか恥ずかしくなり、
しばらく文章を書く気になれませんでした。

最近見た映画、
「舟を編む」も、言葉をテーマにした作品でした。
この映画の前半、
「右という言葉を説明せよ。」
という役者のセリフにも考えさせられました。

普段何気なく使っている日本語ですが、
言葉の意味や用法に、
もっと気をつけなければと、
あらためて思いました。

だって、
日本語を使っているのは
日本人だけですもの。

診療中も、
言葉のズレをときどき感じる時があります。

患者さんの言っている言葉の意味が、
わからない時があるのです。

若い人が「気持ちが悪い」と言ってきた時などがそうです。
こちらは、
「気持ちが悪い」のは、
ムカムカして吐き気があるのだと思って、
「吐き気があるの?」と聞くと、
「吐き気はありません。」と返ってきます。

どうやら、
「熱があって身体がだるい。」や、
「頭が痛くて体調が悪い。」など、

いつもと違って、調子がよくないことを、
「気持ちが悪い」と言っているのだと、最近理解しました。

言葉はとても大切なもので、
とても難しいものです。