練馬区立美術館で舟越保武彫刻展をやっていたので観てきました。
兵庫では息子の船越桂展が開催されているようです。
舟越保武は1912年(大正元)に岩手県に生まれ。
これまで作品は観たことがありませんでした。
《長崎26殉教者記念像》を作った人くらいの認識でしたが、初期の作品からデッサンをじっくり観るとその素晴らしさが伝わってきます。
例のように写真が撮れないのが残念でした。
「1950年(昭和25)以降は自らのカトリック信仰に裏付けられた宗教的主題の作品で独自のスタイルを確立しました」
と解説があるように宗教的傾向の強い作品群は圧倒的に迫ってくるものがあります。
遠藤周作が、
「舟越先生の彫刻が多くの日本人に愛されるのはどうしてだろうか。
それにはさまざまな理由があるだろう。
しかし私はそれを一括して「純粋なものから聖なるものへ」の人間の憧れを刺激するからだと思っている。
先生の彫刻には純粋なものがまさに聖なるものに転化する微妙な、神秘的な何かが発している。
だからそれを見た時、我々の魂の最も奥にある大いなるものへの希求が刺激されるのである。
その神秘は特にキリスト教的神秘に限定しなくてよい。
人間の誰もが持っている悲しみと苦しみとが、思わず手をあわせるあの気持、
それが先生の御作品のどれにも存在しているのだ。」
と、書いています。
さてこの練馬区立美術館ですが、庭の彫刻群が面白い。
練馬ダイコンが主題の作品。
不思議でクールな作品が楽しめますので彫刻好きの方は是非。
トンボはとてもよく出来ていました。
子供も大人も楽しめる場所です。
子供を意識して作って居るのでしょうね
色ズけに少々難あり。それで蜻蛉が目立ちます。