2002年3月2日(月)
オバマ首相が招いた、欧州各国の首脳の一番手は、ブラウン英首相である。麻生首相に対しては、共同声明もなく、特別の宿所を提供するという配慮もなく、「日本の首相と会談」したなどという、失礼な表現による報道官のブリーフィングが行われたのは、先週のことである。
一方、経済政策も後手に回り、昨年来ずっと国内の人気が低迷し,野党に遅れをとっているブラウン首相は、今回のホワイト・ハウス招待を最大限に活用して、一挙に英国内と、欧州での存在感を挽回して、4月2日からロンドンで開催されるG20の主催国首脳としての、面目を立て直しておきたいところである。
オバマ政権の、政策チームは、経済のいっそうの悪化がはっきりしてくるにつれ、「国内優先」の経済再建への注力姿勢を強めているが、バイアメリカンなどに象徴される自閉症的政策に陥るのではないかと心配されるこのごろである。
G20を成功させたいブラウン首相としては、IMFの強化や、金融システムの国際的な監視と規制強化に向けて、米国の同意の確認を取りたいところであろう。また同盟国としての英国としては、アフガニスタンへ、すでに8,000人の軍隊を派遣しているので、オバマ大統領からは同盟国としてしかるべき、敬意を払って欲しいところであるが、これ以上の犠牲は国民の反発を買う危険もあるので、バランスのとり方が難しい。ブラウン首相はこれ以上の義務を負って帰国は出来ないのである。
しかし、好むと好まざるにかかわらず、「平和のための戦争」がもたらす経済効果を期待する勢力がいることも事実であろう。米軍はイラクからは、来年撤退するが、アフガニスタンで大攻勢を掛けることは、軍産複合体の期待するところとなりつつある。兵器と弾薬と、食料など戦争用品の一方的消費ほど経済不要効果の大きいものはないので、この大不況の中、パレスチナからチベットまで、戦乱の年になることが懸念される。
ここで、1930年代のニューディール政策の成功の本当の理由は、第二次世界大戦の戦争特需によって、米国が不況を脱すすることが出来たからだという解説も存在する。戦争経済で経済恐慌を脱出することは繰り返されてはならないので、われわれは、歴史から学ぶべき時である。
オバマ首相が招いた、欧州各国の首脳の一番手は、ブラウン英首相である。麻生首相に対しては、共同声明もなく、特別の宿所を提供するという配慮もなく、「日本の首相と会談」したなどという、失礼な表現による報道官のブリーフィングが行われたのは、先週のことである。
一方、経済政策も後手に回り、昨年来ずっと国内の人気が低迷し,野党に遅れをとっているブラウン首相は、今回のホワイト・ハウス招待を最大限に活用して、一挙に英国内と、欧州での存在感を挽回して、4月2日からロンドンで開催されるG20の主催国首脳としての、面目を立て直しておきたいところである。
オバマ政権の、政策チームは、経済のいっそうの悪化がはっきりしてくるにつれ、「国内優先」の経済再建への注力姿勢を強めているが、バイアメリカンなどに象徴される自閉症的政策に陥るのではないかと心配されるこのごろである。
G20を成功させたいブラウン首相としては、IMFの強化や、金融システムの国際的な監視と規制強化に向けて、米国の同意の確認を取りたいところであろう。また同盟国としての英国としては、アフガニスタンへ、すでに8,000人の軍隊を派遣しているので、オバマ大統領からは同盟国としてしかるべき、敬意を払って欲しいところであるが、これ以上の犠牲は国民の反発を買う危険もあるので、バランスのとり方が難しい。ブラウン首相はこれ以上の義務を負って帰国は出来ないのである。
しかし、好むと好まざるにかかわらず、「平和のための戦争」がもたらす経済効果を期待する勢力がいることも事実であろう。米軍はイラクからは、来年撤退するが、アフガニスタンで大攻勢を掛けることは、軍産複合体の期待するところとなりつつある。兵器と弾薬と、食料など戦争用品の一方的消費ほど経済不要効果の大きいものはないので、この大不況の中、パレスチナからチベットまで、戦乱の年になることが懸念される。
ここで、1930年代のニューディール政策の成功の本当の理由は、第二次世界大戦の戦争特需によって、米国が不況を脱すすることが出来たからだという解説も存在する。戦争経済で経済恐慌を脱出することは繰り返されてはならないので、われわれは、歴史から学ぶべき時である。