リュウ庵

尼崎市住む猫大好き人間。
駄文を書くのも好きです。

寝言は寝てから言え

2021-07-20 11:17:31 | 日記

今日も朝から熱い太陽がカンカン燃えている。

「不要不急の外出を控え、適切な冷房と水分を取って熱中症に気を付けよう」とアラート

を出して、警戒を呼び掛けている。

 

兵庫県知事選気が終わり、新しい若い知事さんが誕生した。

阪神淡路大震災時の貝原俊民知事の後を受けて務めた現知事の井戸敬三さんは、5期の

任期中に大震災復興と未曽有のコロナ禍対策に追われる激動の県政を背負われ、ご苦労

様でした。

新しい知事はコロナ禍で疲弊した兵庫県の舵取りをしなかればならないが、43歳の若さ

を力に頑張ってほしい。

 

今度の選挙には井戸後継を任じる副知事をはじめ5人が立候補したが、その中の一人の公

約は大いに首をかしげたものだ。

「生活支援一人10万円、子供一人当たり3万円、事業者支援20万円支給」と訴えた。

いかにもコロナで疲弊しきった人たちの支援を装ってるが、よく考えたらこんなバカげた

「公約」はない。

これを期待して?その候補者に1票を投じた人が4万6千人もいたのには驚きだが、こん

な選挙公約はよほどおめでたいと言わなければならないだろう。

兵庫県民はおよそ450万人、これだけの支援金を県民に配るとすればいかほど必要か。

所得制限などかけても何百億円も必要だろう。

どこにそんな金がある・・・第一、県議会の承認が得られるはずがない。

 

先の兵庫県内の市長選で、一人5万円の支援金の公約を掲げて当選した市長がいたが、公約

実現しようとしたら議会に猛反対され撤回、支援範囲などを大幅に縮小してやっと承認され

た。

巨額の予算が伴う公約には、市長や知事がいくら意気込んでも、議会の承認が得なければ絵

に描いた餅とおなじ。

そんなことも分からず「安易にお金で釣る(ばらまく)」手法は、人気どりを狙った衆愚政

治または大衆迎合主義といわれても仕方がない。

コロナ対策で国民一人10万円支給を打ち出した前内閣の国も、これに類する施策とみられ

ないこともない。

 

知事になったら「生活支援10万円、子供一人3万円、事業者支援20万円」・・・

無責任な根拠のない選挙公約には、賢明な県民はこう言って嗤うでしょう。

「寝言は寝てから言え」

 

    🌻猛暑に咲く、元気な花たち🌻

 <トレニア>

   <カンナ>

  <マリーゴールド>

   ✈行ってらっしゃーい…✈


あと15年生きるぞ!

2021-07-18 11:53:54 | 日記

雨戸をあけると、初めて蝉の鳴き声を聞いた。

朝からカンカンと熱い太陽が地を焼いている。

近畿地方も梅雨明け、発表を聞い途端に体感温度が2~3度上がったように感じる。

いよいよ夏だなあ、今年も「これまでに経験したことがない」猛暑になるんだろうか、

と空を見上げる。

 

最近、体調不調になったので掛かりつけの医院に診てもらい、不整脈の症状が出ていた

ので、紹介された関西労災病院で検査と診察をしてもらった。

10年ほど前に、糖尿で2週間の教育入院をしたことがあり、懐かしく思いながら受付

に行き循環器と糖尿の診察お申し込んだ。

 

検査ではエコー、レントゲンなどのほか、採血で各種の数値を調べてもらった。

全体的に悪いところは見当たらなかったが、相変わらず糖尿の数値ヘモグロビンA1Cだ

けが高く、早速先生から「恐ろしい合併症が出ないようにA1Cを落とこと。それには食

事と適度の運動がいちばん」と言われた。

そして「このまま数値が下がらなければ、また教育入院してもらいますが、とりあえず

1か月の経過を見ましょう」

「もう残り少ない人生、あまり頑張らなくてもよいのでは…」と我が儘を言ったところ

「何言うてんねん。80歳まで生きのびたら平均寿命は15年ほど伸びる人が多いんや

で。長生きしたかったら頑張りましょう」と叱られた。

 

最近「オレの余命は2~3年か」と思っていたが、あと15年も生きられたら95歳か。

ちょっと長過ぎると思わないこともないけど、神様から15年ももらえたら儲けもの。頑

張ってみるか」と気を取り直して診察室を出た。

教育入院はきっちり食事コントロールされて、上げ膳据え膳。病室も快適で主夫にはまこ

とに居心地よいのだが、やはり家を空けるには不安もある。

入院を避けるためにもここは頑張って、間食はなるべく控え熱中症に気を付けながら適度

のウオーキングで汗を流すことにしよう。

 

この1年半、コロナを恐れすっかり出不精になってA1Cを押し上げてきた来たけど、幸い

ワクチンの2回接種も終わり、感染の心配も格段に少なくなったこともあるし・・・

外を歩いて脳に刺激を与えることが大事、と友人の勧めにも背を押されながら重い腰を

上げるとしよう。

ただ、杖をつきながらの不自由な歩行なので、無理は避けなければならないのが悩まし

いところだけど。

年寄りには、無病息災より一病息災の方が良いそうだから、この「一病」と付き合いな

がら、今しばらく世にはばかろうと思う。

 

   蝉の殻 捨てて君は今どこに

   デュランタ宝塚は満開


澤田瞳子さん、おめでとう

2021-07-16 10:36:57 | 日記

澤田瞳子さん、直木賞受賞おめでとうございます。

澤田さんの歴史・時代小説を愛読してきたファンにとって、この上ない喜びです。

受賞作の「星落ちて、なお」(文藝春秋)は、まだ単行本のため、文庫本愛好者にとって

手に取るのは先になるだろうけど、2,3年先の文庫本化を今から楽しみにして待ちます。

「星落ちんて、なお」は、明治時代を舞台に画家・河鍋暁斎を父に持った娘・暁翠の数奇

な人生を描いた、と受賞作紹介の記事にありますが、「若冲」に次ぐ画家の世界を描いて

いるのですね。

選考委員の林真理子さんは「熟練の技が光った文章力も素晴らしい」と澤田さんの作品を

評しています。

 

昨日アマゾンから澤田さんの「泣くな、道真-大宰府の詩(うた)」(集英社文庫)を

り寄せたましたが、カバーの短評では「日本史上最も有名な左遷された男の活躍をユー

アのなかに描く歴史小説」とあり、ページを開くのが楽しみです。

澤田さんは「京都鷹ケ峰御薬園日録シリーズ」から「腐れ梅」のようなピカレスク(悪漢)

歴史小説まで、幅広く執筆活動を続けている40代後半の期待の作家。

受賞を機にこれからも奈良・平安の舞台中心に、名作をたくさん紡ぎ出してくれるでしょう。

 

何度もこの日記に書いているように、直木賞は本屋大賞とともに一番面白い作品がそろっ

ているように思い、楽しく読んできました。

これも何回か書いたけど、愛読している宇江佐真理さんはその直木賞に6度もノミネート

されながら念願果たせず、乳癌で亡くなっています。66歳でした。

未だに「直木賞を取らせてあげたたかったなあ」と、悔やんでいるファンが多い。

 

宇佐江さんはこのエッセーを2015年夏に出版した後、同年11月に死去しました。

エッセーあとがきに、書き遺ています。

  近所に不安神経症を患う息子の同級生の母親がいる。あなたは元気そうで羨ま

  しいと私に言った。

  「何言ってるの、私は乳癌なのよ」

  そう応えると、彼女はコウヘイ(私の息子の名前)のお母さんがいなくなるのは

  いやだ、と泣いてハグしてくれた。

  そうだね、悲しむ人がいるだろうから、私はまだ死にません。死にません。

       (宇江佐真理エッセー「見上げた空の色」あとがき、文春文庫文庫)

 

    <見上げた夏の空、15日写す>


雑学事始⑥

2021-07-14 12:49:30 | 日記

昼頃から急に空が暗くなり雷がバリバリ、激しいにわか雨となった

湿気は相変わらず高く、コロナ禍が一向に収まる気配がないから、2年続いて重苦しい夏

なりそう。

間もなくオリンピック開幕、外国選手も続々日本入りしているけど、選手村開きのセレモ

ニーもなく閑散、競技場はほとんど無観客で競技が行われることになった。

開催国の人たちと交流もない状態で開かれるオリンピックにどんな意味があるんだろうか、

疑念が頭を去らない。

 

そんなこんなの重苦しい日々だけど、例によって「雑学事始」で遊んでいただきましょうか。

今回は第6集ですが、早や暑さ疲れ?か、あまり面白いものがありませんが・・・

 

月代「さかやき」と読む。時代劇や江戸小説によく登場する武士のヘアスタイルだけど、

読み方むずかしいね。成人した男子が冠または烏帽子の下にあたる額ぎわの前髪を半月型に

丸く剃った部分。中世の武士は鉄製の兜をかぶったが、頭が蒸れるので兜の頂上に通気口を

開けて、その穴の真下の髪を剃った。空気が抜けるので逆息(さかいき)といい、逆明(さ

かあき)に転じたとする説もある。

<蛇足の一言>兜をかぶらない現在でも、髪を剃る必要のない人が仰山いてはるで。ちな

みに「月代」は漢字通り「つきしろ」と読むこともある。

 

新米(しんまえ)は、お米と関係ない。大坂などの商家は新しく採用した丁稚にお仕着

せの着物を着せ、一緒に「新前掛け」も与えた。それが「新前(しんまえ)」と呼ばれ、

江戸訛りで「しんまい」となり、いつしか「新米」とい漢字を当てるようになった。

<蛇足の一言>新入社員当時、先輩から「新米」と呼ばれ「かわい」がられた。21世紀に

なっても大坂時代の「丁稚(でっち)」の風習が生きている、ということか。

 

業腹(ごうはら)は腹の中が煮えくり返るほど腹が立つことだが、「業(ごう)」は仏

教からきた語で、人間の煩悩に基づく行為、とくに悪行をさすことが多い。「業を煮やす」な

ど、心の中で怒りが煮えたぎりわきたつときに「業」という語によって表現される。

<蛇足の一言>国民の命を守るため働くと言いながら、その真剣さが見えないのは、全く業腹

である。

 

蚊の主食は人間の血じゃない。花や果物の汁が主食。人間の血を好むのは蚊のメスで、血を

吸うことでたんぱく質を得て卵巣を発達させ卵を産んで子孫を残している。蚊に刺されやすい血

液型はO型の人が多いという。因みにオスには血を吸う必要がないから人を刺すくちばしがない。

<蛇足の一言>夏は蚊に襲われる季節。メスに好かれるなんて、なんだか人間臭いなあ。

 

物の数え方 ものによっていろいろあります。よく知られているウサギ=羽(わ)、カニ、

タコ=杯(はい)、チョウ=頭(とう)、山=座(ざ)、タンス=棹(さお)、活け花=杯

(はい)、袴(はかま)=具(ぐ)、かみそり=挺(ちょう)など。

山の「座」は、神聖な山には神がおわす、という言い伝えから。

<蛇足の一言>ショウは頭と数えるのは、ヨーロッパではヨーロッパでは動物の数え方で頭

以外はとんどなかったので、チョウもそう数えていたのを、そのまま明治の日本も倣った

いう説が有力。現在では、チョウは羽(わ)と数えても良いそうだ。

 

寿司なぜ1貫(かんと数えるのか。江戸時代には、もともと「寿司2個」のことを「一貫」

というのが一般的。 これは江戸時代の握りずしの大きさが関係しているようで、1つの寿司にネ

タを数種類乗せた360gほどの大きなもの。そのころの呼び方が、今も「一貫」という数え方が

残ったという。スーパーなどでは「一個」と表示しているところもある。

<蛇足の一言>「トロ一貫」なんて、関西人にはちょっとキザで照れてしまうね。

 

   🌸🌸🌸          🌸🌸🌸

   7月の花(ノーセンカズラとトレニア)

   😹😹😹   けだるいねえ   😹😹😹

 


強烈な「ピカレスク小説」

2021-07-12 11:21:48 | 日記

「ピカレスク小説」という言葉を、目にしたことがありますか?

17世紀にヨーロッパで生まれた、一般的に「悪漢小説」とか「悪者小説」とかに訳され

ている小説ジャンルの一つだそうで、つい最近まで知らなかった。

ところが偶然にも、愛読する澤田瞳子さんの小説「腐れ梅」(集英社文庫)がそのピカレ

スク小説と分かり、手にした。

 

最初の1行を目にしたとき、こんな書き出しがあるんだろうか、と驚愕した。

そして終わりの最後の1行も、この言葉で締めくくられているとは。

枯れても痩せても?男の私には紹介できない衝撃的な1行で、気になる方はページをめく

って確認していただきたい。

 

「孤鷹の天」でデビューした澤田さんは「満つる月の如し 仏師定朝」「火定」「日輪の

賦」「与楽の飯」など奈良・平安時代を舞台に、史実を織り交ぜた歴史小説のほか、奇才

の天才画家の生涯を追った「若冲」、女薬師の活躍を描いた京都鷹ケ峰御薬園日録シリー

「ふたり女房」「師走の扶持」など、いま最も注目されている歴史・時代小説家の一人。

 

平安京で、美貌の綾児(あやこ)は、色も売る貧しい似非巫女(えせみこ)。

同業の女から40年以上も昔に左遷先の太宰府で死んだ菅原道真をまつる社を作って一儲

けしようと持ち掛けられる。

都に起こった奇怪な出来事が道真の祟りと恐怖をあおり、経済力を蓄え台頭し始めた豪農

や商人、有力な貴族も巻き込んでついに京都・北野に道真をまつる社殿を建立する。

人間の果てしない欲望をえぐり、新興宗教が起こる過程を詳しく描き出した「腐れ梅」、

あまりなエグイ記述に何度もページを閉じようかと思いながら、最後まで一気に読み通した。

 

巻末の解説を担当した文芸評論家の内藤麻里子さんは、「澤田さんがインタビューで、欲望

みなぎるピカレスクロマンにしたかった、と語っている」と紹介している。

「登場人物は嫌な奴(やつ)ばかり。なのに、強烈な印象を残す(内藤さん評)」とも書い

ているように、これまでの澤田さんの歴史・時代小説とは、一味も二味も違う強烈なインパ

クトのある異色の歴史小説だ。

  

    ピカレスク歴史小説の「腐れ梅」