リュウ庵

尼崎市住む猫大好き人間。
駄文を書くのも好きです。

日常化する?土石流惨事

2021-07-10 14:58:25 | 日記

熱海の土石流参事、時が経つにしたがって「人災」の様相がだんだん濃くなってきた。

樹木を伐採して常識外の土盛りの造成、産廃物まで投入していたというではないか。

工事の許可を与えていた行政から、平成10年ごろに違法の事実が分かった段階で工事

中止を求めたが業者は無視とか。

こんな違法業者にもっと強い行政命令が出せなかったのだろうか。

違反した業者の責任が一番大きいが、造成禁止を出した行政もその後何も手を打たずに

放置していたとなれば、その責任も重い。

 

今度のような土石流参事はもう繰り返してほしくないが、全国的に見て危険な造成地が

たくさんあるという。

近年、想像を超える豪雨が当たり前のように襲っている。

このままじゃ同じような土石流事故が続発し、悲劇を繰り返すこともあると警告する専

門家もいる。

こんな人災を大雨ごとに繰り返していると、開発の遅れた国で大規模な人災を起こして

いることを笑えなくなる。

 

この惨事から思い出す風景がある。

南米ボリビアを訪れた時、標高4000メートルの首都ラパスの市街地の異様な景色に

慄然とした

山を削り赤茶けた地肌をむき出しにしたすり鉢状の市街地に、人家が密集している。

ガイドによればふもとの平地には上層階級の人々、山腹から頂上にかけて所得の低い人

が住んでいるという。

この地方は雨が極端に少なく、こんなすり鉢状に造成してもがけ崩れや土石流の心配な

いとか。

でも地球規模の気候変動が起こっているから、この国にもいつ雨季が訪れるかもしれな

いだろうに。

 

   ボリビア・ラパスのすり鉢状に広がる市街地

  夜景は観光資源になっているが・・・


梅雨に寄せて雑感

2021-07-08 12:18:54 | 日記

ご近所の庭先に、見たことのない白い花が咲いていた。

花の形や葉っぱを見るとこの時期に咲くデュランタのようだけど、花

の色は主に紫色だよね。

白いデュランタもあるのかしらん、と思いながらコンデジで撮らせてもらった。

その横には同じような白い花・・・

葉はアジサイに似ているけど、花の形は違うように見える。

昨日(7日)の午後、久しぶりに大雨となった。

大阪には「大雨警報」が出ていたようだけど、幸い被害が出るほどじゃ

なかったので安堵。

兵庫の西北部では大雨になって堤防を溢れた水が道路や住宅を浸したとか。

CATVの河川カメラでは近くの武庫川の水量もかなり増えているのは、上流

の三田(さんだ)あたりでかなり降ったのだろう。

    明らみて一方暗し梅雨の空    高浜虚子

  篠突く雨、白い糸になって降る

それにしても熱海の土石流はひどい。

あんな急斜面の樹木を伐採して造成、大量の土を投入して土盛りするとは…

原因はこれから詳しく調査されるだろうが、造成業者と工事を許可した行

政、いずれ捜査機関の手が入り、責任を問われるだろう。


最近、気になる無気力

2021-07-06 12:24:05 | 日記

最近、どうもお腹に力が入らない。

無気力?倦怠感?怠惰?老衰?

動くのが億劫で、本を読んでも20ページも読み進むと目がしょぼしょぼして、眠気に

われてページを閉じてしまう。

昼間でも、椅子の背もたれしてうつらうつら・・・これではイカン、と目を覚まして動こ

うと立ち上がると今度は足が重い。

で、昨日の5日は「家事」をさぼって、勤めから帰ってきた娘に冷蔵庫にある買い置きの総

で夕食準備してもらった。

 

これまで新しいメニューに挑戦する食事の準備は楽しかったが、最近は弱気になったのか夕

準備している時にふと、火の不始末で火事でも起こしたら・・・と悪夢を「想像」して足

すくませることもしばしばだ。

 

京都大学名誉教授で数学者、名エッセイストの森敦さんが、独り暮らしてガスの火が衣服に

燃え移り大やけどを負い、翌年、敗血症で82歳て亡くなった。

もうずいぶん前の事故だけど、最近そのことがしきりに心に浮かぶようになった。

昼間は独りだから、もしそんなことになったら誰が助けてくれるだろう、火を消してくれる

のだろう、と思うと、背筋が寒くなる。

 

80老の家事は危険と隣り合わせだねえ、とつぶやきながらそれでも台所に立つ。

だから、時には家事をサボるも安心・安全のためには良いのかなあ、と最近頭をもたげてき

た「怠け癖」の言い訳にしている。

 

こんなことをしきりに思うのは、加齢による気力・体力の衰えがひどくなっていく証拠か。

湿っぽい日記になったけど、「年寄りの火遊び」?にはくれぐれも用心、という自戒を込め

て恥を忍んであえて告白した次第^^

   ***   ***

 <心に響いた名文> 

  若さにまかせて過ぎて来た日々は終って,ひとそれぞれの、もはや交わること

  も少ない道を歩む季節が来たのだ。おあきはおあきの道を、おちえはおちえの道

  を、そしておれは上方に旅立たなければならぬ。

             藤沢周平「獄医立花昇控え④人間の檻」(講談社文庫)

 

  🌸梅雨空を吹き払うように、鮮やかアメリカンブルー

   ガーベラ、一輪まだ頑張る


読書の愉しみ

2021-07-04 12:45:59 | 日記

何のために本を読むか、と別に肩ひじ張って問うべきものじゃないだろうけど、もし聞かれ

たら私はただ「愉しむために」と答えることにしている。

名文家で博識家の丸谷才一さんは「本の読み方の最大のコツは、その本を面白がること、そ

の快楽をエネルギーにして進むこと」と書いている。(「思考のレッスン」(文春文庫))。

その後がちょっと砕けて、「誰のセリフだったかなあ『読書は人間がベッドの上でおこなう

二つの快楽のうちの一つである』という言葉があります。もう一つの快楽が何かは言うまで

もないけれど」と。

丸谷さんらしくさらりと艶っぽい「オチ」で色づけるところが、さすが.

 

読書は文句なしに愉しいいとなみである。

昨今のように自粛生活を強いられて、外出も思い通りにいかない生活をしていると、ますま

読書の世界にのめり込んでしまう。

自分勝手な愉しみだから、読書と言っても文庫本の時代小説が中心だけど。

最近は、ほとんど知らない奈良・平安の時代小説にハマっている。

今読んでいるのは澤田瞳子さんの「日輪の賦」(幻冬舎)で、7世紀終わりの小国「倭」が

大陸の唐と新羅の圧力と、既得権を奪われまいとして抵抗する旧勢力と闘いながら、律令体

制を整え「日本誕生」の苦闘を描いた大作で、古代史を勉強しているが、現代に通じるテ

マでもある。

 

アマゾンで調べほしい本(文庫本)があれがすぐ取り寄せているが、わずか数日後には配達

してくれ、しかも留守していても玄関先に「置き配」してくれるから、こんな便利なことは

ない。

 

以前にも書いたが、丸谷さんは子どもに読書感想文を書かせることに強く反対していること

でよく知られている。

「感想文を書かなければいけない」と思いながら読むと、読書の楽しさを奪われてしまい、

読書嫌いの子供を作ってしまっていると丸谷さんはいう。

夏休みの宿題に「読書感想文」を必ず書かされたが、今でもそうだろうか。

安直な先生ほど読書感想文を書かせるのがお好きのようだ、と思っている。

 

最近の読書の中から最近、心に響いた言葉をひとつ。

 形あるものは、いつかは壊れる。しかし背骨に通した信念は、灰に返ったのち

 も失せるものではない。(山本一力「損料屋喜八郎始末控え 牛天神」、文春文庫)

 

   🌻夏の花二つ🌻

 ジニア(百日草というだけあって長命)

  カンナ(やっぱり赤い色が映えます)

 


7月は吉か凶か?

2021-07-02 11:07:12 | 日記

今日はもう7月2日。あっという間に2021年も半分過ぎた。

時の経つ早いこと、「光陰矢の如し」とはよく言ったものだ。

 

昨年早々コロナに襲われて瞬時に世界に蔓延、1年半で世界の感染者は1億8221万人、

死者は395万人(7月1日現在)。ウイルスのパンデミック恐怖をまざまざと見せつけた。

当初は1年ぐらいたったら終息に向かうだろうと思われた節もあったけど、1年半たって

も終息の兆しが見えない。

ワクチン接種が進む中、感染者数は減少傾向にあるものの、次々と新型株が現れ人類の知

恵をあざ笑う如く暴れまわり、世界は新たな対応に押しまくられている。

 

1年延期した東京オリンピック・パラリンピック(オリ・パラ)も、23日の開会が迫る

中、再延期・中止を求める世論をよそに強行されるだろう。

コロナ対策を万全にするといっているが、敵は目に見えないウイルス。

海外から来る数万人の関係者への水際対策だって、必ずどこかで「水漏れ」が生じて、国

民や選手を危機に陥れる危険性が消えない。

 

オリ・パラ後の「コロナ世界」がどうなっているか・・・

世界的な「人流」を生んだ結果、目も当てられぬパンデミックの世界が展開しているか、

あるいは「人類がコロナに打ち勝った証(あかし)」として、東京大会が世界から称賛さ

れるか、だれにも正確な予測がつかない。

 

ともあれ、この7月~8月は吉と出るか、凶と出るか、まれにみる「重大な夏」となる予

感がする。

「コロナに打ち勝った証」として輝かしい夏になることを願わずにはいられないが、暗澹

たる暗黒の近未来にならないとも言いきれないところが、このコロナ禍の恐ろしいところ

だ。

 

  梅雨開け間近か、ブルーベリーも成長

  ムラサキシキブの花