リュウ庵

尼崎市住む猫大好き人間。
駄文を書くのも好きです。

生きた情報、とは

2019-02-27 10:30:48 | 日記
NHKニュースで、食物アレルギーの子供たちも安心して食べら
れるスイーツを開発した神戸の洋菓子店を紹介していた。
甘いものが大好きな子供がアレルギーの原因となる牛乳やコー
ンの入ったスイーツが食べられないのは、とても可哀そうだ。
食べさせてやることができない親も、さぞつらいだろう。

そんな願いをかなえたお店のご主人は、自分の子供が食物ア
レルギーだったので、牛乳やチョコレートの代替物を必死で考
え、試行錯誤のうえ完成したそうだ。
ニュースは成功するまでの過程も詳しく報じ、お店の主人も登
場して苦労話を語っている。
試食した人は美味しい、と絶賛していた。
食物アレルギーとは関係ない家庭でも、食べてみたいなあ、と
思わせる良い内容だった。

ところがそのお店は「神戸市中央区」とあるだけで、店の名前も
詳しい場所も分からない。
これでは「何のための情報か」と、首をかしげざるを得ない。
アレルギーの子供を抱える家庭では、そんな「夢のお菓子」を一
刻も早く食べさせてやりたいはずなのに、どこに行ったら手に入
るのかわからないとは!

NHKは公共性の高い放送局で、一部の人の利益につながるよう
な報道は自粛しているかもしれない。
でも、このケースは店の利益とアレルギーの子供たちの利益を
天秤にかければ、文句なく子供の利益の方が優先するはず。

デパートなどの催しのニュースでも、どこのデパートかわからない
場合が多く、行きたくても行けない。
「情報」は読む人観る人の生活に役立ってこそ、生きる。

チコちゃん叱られるよ。
「ぼーっとニュースを流してんじゃねーよ」

歌謡番組はフルコーラスで唄え

2019-02-26 14:49:09 | 日記
テレビの歌謡番組を楽しんでいる。
NHKの火曜「うたコン」、BSNHK日曜の「新・BS日本のうた」、Bs朝日の水曜
「人生歌がある」などなど。
今年の大河ドラマは面白くないので、日曜の夜はBSNHKの歌番組を楽しむこと
にしている。

その歌番組で気になるのは、どうしてフルコーラスで歌わないのか、というこ
と。
たいていは1番と3番だけの歌詞で 2番とか4番、5番(あれば)が飛ばさ
れている。
限られた放送時間内で、たくさんの歌を聴いて(観て)ほしいという局側の言
い分は分からないではないが、何とも中途半端で消化不良を起こす。

昨今の意味不明の多い歌詞は別として、良い歌の歌詞にはちゃんとしたストー
リーがある。
例えば太田裕美さんの「木綿のハンカチーフ」。
田舎から都会に就職する若者と、彼を送る恋人の物語。
<1番>
 男 はなやいだ街で君への贈りものを探すつもり
 女 都会の絵の具に染まらないで帰って

<2番>
 男 半年が過ぎて逢えないが泣かないでくれ 今流行の指輪を送る
 女 いいえ星のダイヤも海に眠る真珠もきらめくはずはない

<3番>
 男 恋人よ 見間違うようなスーツ姿の僕を見てくれ
 女 いいえ草に寝転んだあなたが好きだったの

<4番>
 男 君を忘れて変わっていくぼくを許してくれ もう帰れない
 女 最後のわがまま贈り物ねだるわ 涙ふく木綿のハンカチーフ下さい
 
都会の絵の具に染まっていく若者と田舎で待っている恋人と二人の関係は対話
形式の歌詞で進められ、やがて破局を迎える。
振られた恋人は、別れの涙をふくハンカチーフをねだる…
きれいなメロディに乗ったストーリー仕立て、フルコーラスでないと流れが分
からない。

かつて、さだまさしさんが紅白歌合戦出場で歌う「関白宣言」に、フルコーラ
スを条件づけたという。
5分50秒の長編だったが、NHK側は認めた。

せっかくの名作もつまみ食いされた歌い方ばかりでは、作詞者は喜べないでし
ょう。
聞く方もフルコーラスで、よく練られた日本語と歌詞の持つ「ストーリー」性
も楽しみたい人が多いはずだ。
歌謡番組は、フルコーラスでじっくり味わいたい。

余談:
bs朝日の「人生歌がある」は見ごたえある楽しい歌番だが、なんで森進一さん
が出ないんだろ。
私の知る限り、森さんは一度も姿を見せていない。
MC役の五木ひろしさんとは仲が悪いのか。
どうでもよいけど、ちょっと気になるなあ。

元号を愚考する

2019-02-24 22:17:43 | 日記
5月1日から新しい年号になります。
新しい元号の時代は、平和でおだやかであってほしいものです。

平成は「内平外成」、「地平かに天成る」の願いを込めて決まったよう
で、漢籍の史記と書経からの出典らしい。
そでもその平成年間は残念ながら、その願いとは裏腹に激動の時代だっ
た。
わずか30年間に阪神淡路と東日本の2度の大震災、相次ぐ猛烈な台風と
豪雨禍。
オウム真理教による、世界を震撼させた化学テロ地下鉄サリン事件…
多くの人命が奪われ、生活基盤が破壊された。
「地平かに、天成る」とはほど遠い、呪われた30年間の面が色濃い。

改元を目前にして、元号について愚考した。
年号は日本独特の制度で、飛鳥時代の西暦645年の「大化」以来、平成
まで244もの年号を経ている(調べたオレも暇だなあ)。
地震や疫病など大きな厄災があれば、わずか2か月で改元されたこともあっ
たが、明治以降は「一世一元」。
天皇の在位中は元号は変えないという勅を発布して、明治、大正、昭和、平
成と続いてきた。
今回初めて譲位による改元になるが、それ以前は崩御による改元だった。

新しい元号はどんな名前になるだろう。
ソニー生命が行ったアンケートでは一番多かったのは平和で、続いて和平、
安久、未来、自由、新生が上位を占めている。
でもローマ字表で明治のM、大正のT、昭和のS、平成のHとダブル元号は避け
るとか。
そうなると「平和」「未来」「新生」はまずアウト。

有識者による選定作業は続けられているだろうけど、国と国民の平穏を願う
ネーミングを期待したい。
同時に新元号はこれまでのような漢籍(中国人によって書かれた漢文形態の書
物)からじゃなくて、ぜひ日本人によって書かれた書物から採用してほしいも
のだ。
中国が古代から中世日本のお手本だった時代はとにかく、もうそんな「呪縛」
から解放されるべき時だ。
一部政治家や学者から「ぜひ日本人の書物から」という声もあるようだが…

元号など不要、という人もいる。
しかし「一世一元」制度は世界に例を見ない貴重な文化遺産、廃止すべきだは
ない。
世界共通の西暦は確かに便利だけど、時代の「色」は感じられない。
維新と世界に窓を開いた「明治」、ロマンと束の間の自由を謳歌した「大正」、
戦争と戦後躍進の「昭和」…明治~昭和の近代だけでも、これだけ歴史の色彩・
臭いを感じ取ることができる。
平成はどんな時代色になるのだろうか。

元号…日本の「歴史」も見えてきて、とても味のある制度だね。

嬉しい書下ろし文庫

2019-02-23 12:08:10 | 日記
文庫本の大ファンだ。
安価で手軽に持ち運びできるから、好きな時代小説を文庫本で読みまくっ
ている。
ちょっと外出するにも、文庫本とコンデジを忍ばせることを忘れない。

その文庫本が「書き下ろし」ブームになりつつあることを、ご存じだろうか。
書き下ろし文庫は「いきなり文庫」ともいわれ、小説などを雑誌掲載→単行
本→文庫という従来の出版スタイルを経ずに、いきなり文庫判で刊行する手
法。
従来の刊行手法を大きく省略しているので、ファンはいち早く安価(大体1
冊700円前後)で便利なコンパクト本を手にすることができる。
出版不況がささやかれ始めてから、この書き下ろし文庫が飛躍的に増えたと
いう。

単行本が出てもハードカバーでは持ち重りするし、何より結構高価だから
「読みたいなあ」と思っても、文庫化するまで指をくわえて待つしかない。
朝井まかてさんの直木賞作品、歌人・中島歌子の生涯を描いた「恋歌(れん
か)」を例にとると、単行本で講談社から出版されたのは2013年8月、
文庫本化は15年10月で2年2か月後だ。
大体2,3年のタイムラグがあって文庫本化されるのが普通。

そんな「時間待ち」なしに、いきなり文庫で発表される小説は時代小説に
多いようだ。
その先鞭を切ったのは、私の知る限り佐伯泰英さん。
売れない時代に、出版担当者から「もうあなたの書ける小説はエロか時代
ものだけ」と宣告され、一念発起して時代物に挑戦して「吉原裏同心」
「酔いどれ小藤次」など人気シリーズを次々出して、一躍「書下ろし文庫作
家」(私の勝手なネーミング)の第一人者に躍り出た。
その後辻堂魁、上田秀人、鈴木英治、坂岡真、佐々木裕一、金子成人、畠山
健二…続々と輩出している。
単行本で刊行した有名作家の作品も、2,3年遅れて文庫本化しているから
、この傾向は今後もすたれないだろう。
うれしい限りだ。

間もなく桜のシーズン。
西行の歌じゃないけど
  「願わくば 花の下にて春読まん その如月の望月のころ」
と洒落込もうとしよう。

オレオレ詐欺

2019-02-22 10:44:45 | 日記
特殊詐欺・・・かつての『オレオレ詐欺』のこと。
「オレオレ…」の方が、犯罪の本質を突いた分かりやすいネーミング
だったと思うけど。
そのことは別にして、その特殊詐欺の被害額が、昨年1年間で356億円
だったとか。
年々減少傾向というものの、ちょっとした町の年間予算に匹敵する被
害が出てることに驚く。

新手のオレオレ詐欺が表面化した当初は、慣れないお年寄りたちが被害
に遭ったのはまあ仕方がない面もあったけど、あれだけ注意を喚起する
キャンペーンが繰り返されているのに、相変わらずお年寄りの被害が多
い。
寂しく暮らす人の心の隙間を突いて、だまし取る卑劣な手法はますます
巧妙化しているということか。

どうして騙されるのだろう。
可愛い我が子や孫に心を寄せる親やお年寄りの心情に付け込んで、大金
を巻き上げる卑劣さに強く怒りを感じるが、盗られる側もしっかり自衛
手段を立てないといけないよねえ。
怪しいな、と思ったらすぐに本人に電話すればわかること。
老若男女、現代はほとんどスマホ(携帯電話)を持っているから簡単な
はずだ。
実際、連絡して未然に防いだケースもたくさんあるという。
すぐに電話連絡ができないときは、あらかじめ防止策を決めておくのも
有効だ。
本人と暗証番号(簡単なパスワード)を確認しておく。
そんな面倒なことは…という場合は、例えば飼っているペットの名前と
か好きな食べ物を普段から確認しておく、とか・・・
不信感を抱いたら念のために、取り交わした暗証番号(または簡単なパ
スワード)を、相手(犯人)側に言わせるのだ。
老後に備えた大切な虎の子の財産を、あっさりだまし盗られる…そんな
悲劇はなんとしても防ぎたい。
年代を問わず、危機管理の必要性がますます高まっている。

事件が報じられるたびに、娘から「オッチャンも気をつけよな」と言
われる。
「ぼやーっと生きてんじゃねーよ」
チコちゃんにも叱られないように、気を付けましょう。