リュウ庵

尼崎市住む猫大好き人間。
駄文を書くのも好きです。

悲嘆極まって、真っ黒新聞

2019-10-30 10:55:26 | 日記
   
 
毎朝配られてくる新聞が、ある日1面が冒頭の写真のように真っ黒
に印刷されていたら、さぞびっくりするだろうね。
眠気が吹っ飛び「何事が起ったのだ」と、卒倒するかも。
 
でも、実際にこんな新聞を発行した新聞社があるのです。
ニュージーランド(NZ)の地元紙「ニュージーランド・ヘラルド」。
ラグビーW杯日本大会で、史上初の3連覇を狙ったニュージーラン
ド代表のオールブラックスが、準決勝でイングランドに7-19で敗北
したことに落胆、朝刊1面を全面黒塗りで発行したという。
 
同紙の電子版は、「世界の終わり!」と速報、27日の朝刊は新聞の
題字と広告を除いて1面全面を塗りつぶし、中央に白抜きで「オール
ブラックスのW杯は終わった。もっと詳しく見たければスポーツ面へ」
と文章だけを載せたという。
同紙はこの紙面について「誰も語りたくないという気持ちを表した。N
Z人が誰も読みたがらないニュース」と説明する一方で「イングランドの
戦いぶりは圧倒的だった」と称賛しているそうだ。
 
チーム名がオールブラックスだから「黒塗り」と洒落たわけじゃないだろ
うが、NZ国民の「ラグビー愛」がそれほど深いということだろうね。
でも、どこかユーモアと余裕さえも感じられて「そんな新聞スタイルもあり
かな」と変に感動する。
電子版速報の「世界の終わり!」も、秀逸。
日本の新聞社では、こんな黒塗りした紙面を発行する「ユーモア」がある
かな・・・ないだろうね。
 
さて、日本中を熱狂させたラグビーW杯決勝は11月2日。
8強入りして意気上がる日本を打ち砕いた南アフリカ、ニュージーランドを
破りの地元新聞の1面を真っ黒に塗りつぶさせるほど悲しませたイングラ
ンド・・・興味は尽きませんねえ。

ハローウイン考

2019-10-29 11:19:33 | 日記
街では、今年もハローウインで賑わっている。
 
昨年は渋谷あたりで一部の若者たちが暴走、車をひっくり返したり
して社会に衝撃を与えたが、今年は警備も厳重にし、沿道では禁
酒にしたこともあって、どうやら昨年の二の舞は避けらそうだ。
若さを爆発させ、弾けるのは一種のガス抜きのようなところもあって、
必ずしも非難すべきことではないけれど、暴走して周りの人たちを巻
き込んだり、迷惑をかけてばいけない。
 
2月のバレンタイン、春のイースター、秋のハローウイン、年末のクリ
スマス・・・なぜ日本の子供や若者を夢中にさせ、とりこにするのだろう
か。
外国の風習や、キリスト教の大切な行事のことは全く知らないのに、
 「それ、バレンタイン・チョコだ」
 「やれ、復活祭のイースター」、
 「ハローウインで仮装しようぜ」
 「クリスマスのプレゼントは何にしようか」
と、にぎやかなこと!
たくましい商魂がのっかり、軽薄なマスコミがはやし立てる。
わけも分からずに騒いでいる様子は、まさに
「チコちゃんに叱られるよ」
と言いたくなりませんか。
 
でもよく考えれば、この日本人の「何でもあり」の雑食性が、活力の素に
なっているのかもしれないと思うと、一概に否定できない。
 
日本ほど多方面にわたって活動している国は、あまりないように思う。
スポーツの面では野球、ゴルフ、テニス、フィギュア、サッカー、バレーボ
ール、バスケットボール、バドミントン、卓球、競泳、陸上競技、ラグビー・・・
世界的レベルの選手が輩出し、国民も熱中して応援している。
日本発祥の柔道、大相撲も世界のスポーツに育った。
来年の東京オリンピック・パラリンピックでは、メダル候補も大勢いる。
 
ノーベル賞に象徴される学問分野でも、世界的に高いレベルにあり、最先
端科学のスパコンや宇宙探査でも、大きな成果を上げている。
日本のアニメ文化も、海外に幅広いファンがいる。
歌舞伎、能、人形浄瑠璃の伝統芸能も、世界に誇る文化だ。
まったく百花繚乱の様相ではないか。
 
何にでも興味を示し、取り込んで楽しみ、栄養とする「雑食民族」の日本。
竃(へっつい)さんから便所まで、八百万(やおろず)の神々おわす日本。
神の名で争い、殺し合っている一神教の国に比べ、なんとおおらかで豊
かな国であることか。
 
・・・これぞ独断の極み日記の見本だけど、半面、真理だと思うよ。
 
    <思い出のアルバム>
   美山かやぶきの里、放水訓練
 
  
  
  
  
  
  
    
  

辞書の世界も、世につれて

2019-10-27 14:46:41 | 日記
歌は世につれ、世は歌につれ・・・辞書・辞典も、世の流れにつれて
変わっていくようだ。
 
先日、書店で「雨のことば辞典」(講談社学術文庫)と言う文庫版の
辞書を見つけた。
編者はNHK気象キャスターで親しまれた倉嶋厚さん(2017年没)
と原田稔さん。
元々、季語などに多い「雨ことば」には興味があったので、ぱらぱら
めくると面白そうなので買った。
寝る前やちょっと時間ある時に、拾い読みして楽しんでいる。
2014年に第1刷発行、すでに13刷まで発行されているから、かな
りのベストセラーなのだろう。
 
文庫本の帯評に、
「四季のうつろいとともに、様相が千変万化する雨。そのさまざまな
姿をとらえ、日本語には、陰翳深く美しいことばが数多くある」
とある。
日本人は「天候観測民族」と言ったのは、大宅惣一さん(1970年没)。
「天孫民族」をもじった名言だが、自然の様相を見ながら暮らしてきた
農耕民族の日本人は、雨に対する思いは深く、敏感だ。
毎年、人命を奪う豪雨災害を受けながら、雨は情緒的にとらえ文学や
詩歌にも詠まれてきた。
「雨ことば辞典」は、古来から語られてきた雨にまつわることばを、春
夏秋冬に分類して五十音順に約380項目にわたって集めている。
 
ネット検索によると、同じような「辞典」は多く、その一部を紹介。
 ・風と雲のことば辞典
 ・花のことば辞典(以上、講談社学術文庫)
 ・和の感情ことば選び辞典
 ・情景ことば選び辞典
 ・美しい日本語選び辞典
 ・色のことば選び辞典(以上、学研辞典編集部)
など・・・そのうち、手に取って読んでみたい。
 
今ではたいていの言葉はネットのYAHOO!検索で間に合うが、オーソ
ドックスの辞書・事典と言えば、
岩波の「広辞苑」(9720円と高価)、「大辞林」(三省堂)
などがまず思い浮かぶ。
広辞苑は我が家にもあるが、もうずいぶん昔に発行されたもので、本棚
の隅っこでほこりをかぶっている。
大冊の辞書は重くて読みずらいので、一般には敬遠されてるようだ。
だから文庫版の項目別辞書、手軽なネット検索が好まれるのだろう。
 
       ***      ***
 
 !?・・・ちょっと知ったかぶり・・・!?
(「雨のことば辞典」から拾い読み)
 
<卯の雨腐し(うのはなくさし)>
咲いている卯の花を腐らせるほどに降りつづく霧雨。卯の花はウツギ(空木)
の花。幹が中空なところからその名がある。
 
<七つ下がりの雨>
午後4時(七つ下がり)過ぎに降り始める雨。昔から「七つ下がりの雨と中
年の浮気はやまない」といわれており、この雨はすぐには上がらない。
 
<半夏雨(はんげあめ)>
暦の雑節の半夏生(7月2日頃)のころに降る大雨。その時起こる洪水を
「半夏水(はんげみず)」という。
   医通ひの片ふところ手半夏雨   大野林火
 
<虎が雨>
鎌倉時代、曽我兄弟が父の敵、工藤祐経(すけつね)を討ち果たすが、戦い
の最中に兄の祐成は敵に討たれ、弟の時政は捕えられて翌日処刑される。
以来、命日には祐成の愛人の遊女虎御前が悲しんで泣く涙雨が降ると伝え
られ「虎が雨」と呼ばれるようになった。曽我物語では「虎が雨」の日付は太
陽暦の6月28日にあたり、この日は雨の特異日(東京の雨天率は47%)
として知られている。
 
<降りみ降らずみ>
雨が降ったりやんだりすること。
  神な月降りみ降らずみ定めなき時雨ぞ冬の始めなりける 
                         読み人しらず「後撰和歌集」
 
<風花(かざはな)>
初冬に北西の風交じりに降る小雨や小雪のこと。
 
<亭主泣かせの雨>
昼間だけ降って夜に止んでしまう雨。屋外労働では、昼雨は降ると、雇った人
が働けないので、雇い主は困ってしまう。うがったことばである。
 
<なごの小便>
静岡地方で、霧雨のこと。雨を小便と表現するのは少し品がないが、的確な喩
えであろう。
 
<お糞流し>
彼岸の中日に降る雨という岐阜県高山地方のことば。「糞」は汚れの象徴。「流
し」は洗い流すことばで、禊(みそぎ)の意か。
 
<蛙の目隠し(かえるのめかくし)>
春の農作業が始まるころ降る春雨をいう新潟県東浦地方の言葉。目隠しと
は、布や手などで目を覆うこと。北国の春の雪を「桜隠し」「雁の目隠し」などとい
うそうだ。
 
    文庫版辞書「雨のことば辞書」
    
    
    

もうこれっきり?アサギマダラくん

2019-10-25 10:39:14 | 日記
今年はどうしちゃったのかなあ、アサギマダラ君。
 
3度(17,22、23日)ふらっと一羽だけ姿を見せたが、後が続かない。
フジバカマの株も昨年より大幅に増やし、今まさに花は満開。
ご近所の金木犀と競うように、甘い香りを放ち誘っているに・・・
 
昨年は今年より9日早く10月8日に初飛来、少し遅れた13日に2回
目、その後、次々とやってきて、優美に乱舞してくれた。
1羽の偵察が仲間に連絡、連れて来たのだろうが、こんな街の片隅
の狭い庭がようわかったねえ、と感動したものだ。
 
今年は異常に暑く、9月も残暑がだらだらと尾を引いたためか、フジバ
カマの開花も遅れた。
そのせいか、アサギマダラの飛来も遅れたのだろう、と思っているが、
どうやら今年は3回(10月25日現在)で終わるのかもしれないねえ。
せっかく張り切って、狭い庭いっぱいにフジバカマの株を増やしたのに。
いつでも写せるように、カメラを持ち出してスタンバイしているのだが、
何とも残念だ。
 
キアゲハやツマグロヒョウモンなどが、我が物顔にやってきてフジバカ
マの蜜をふんだんに横取りしている。
そのツマグロヒョウモンは、幼虫がパンジーやビオラなどなどの若葉を食
い散らすので、園芸愛好家から嫌われている。
カミさんが生きていたころは、園芸の害虫、と目の敵にしていた。
 
♪・・・もう、これっきりですか~~
アサギマダラたちよ、南の島へ旅するにはまだ少し時間があるだろうから、
昨年のように賑やかに来てくれるのを待ってるからね。
 
!?・・・ちょっと知ったかぶり・・・!?
<チョウの数え方>
チョウは「頭」と数えるというけれど、意外な感じがします。
1羽、1匹の方が合っているように思えますが、なぜ「頭」なのでしょう。
ネットで調べたら、ヨーロッパで動物の個体を「head(頭)」と数えることから
きているようです。
西洋の動物園で飼育されている動物も、すべてheadと数えられているとか。
その動物園では珍しいチョウを飼育、展示することもあり、動物園で飼育し
ている動物全体の個体数を種類に関係なく「head」と数えることから、チョウ
もheadと数え、20世紀初頭にそれを直訳して日本に伝わったという。
他に、 標本としてのチョウは頭部が切断されていないことが重要視された
とから「頭」と数えたという説、
西洋では昆虫採集は元々狩猟の一種として考えられていたことから、動物
と同数え方になった、と言う説もあるそうです。
いずれにしても慣用的、専門的にチョウを数えるとき以外は、羽や匹の方が
一般的のようです。 
 
   <アサギマダラよ、もう一度>
   満開のフジバカマ
   
   
   
   
   早々に常連のツマグロヒョウモン
   
 
   近くのジニアにはアゲハも    
   
 
   やっと来てくれたが・・・
   
   これっきり?
   
   カナも網戸越しに待ってるのに
   
 
   

粗忽、軽率、愚の骨頂

2019-10-23 12:12:55 | 写真
今日はちょっと「箸休め」・・・
 
好きな小説を読んでいると、時々、テンポのいいフレーズや啖呵に
出会い、ついニヤリと心が軽くなることがあります。
 
タイトルにある「粗忽、軽率、愚の骨頂」も面白い。
まるで自分の性格を言い当てられたようで、少々苦くはあるが・・・
面と向かって「お前は粗忽、軽率、愚の骨頂」言われたら、かえって
プッと吹き出し、気分がすっきりするかも、ね。
 
「酷いも雨樋もあるもんか」
これはあさのあつこさんの小説「風を繍(ぬ)う」(実業之日本社)の
冒頭に出てくる。
娘に「おっかさん、酷いじゃない」と、文句を言われたことに対して吐
いたセリフ。
「ひどい」と「あまどい」・・・を引っかけた、典型的な言葉遊びで、何
のつながりもないが、市井のおかみさんのテンポ良い江戸っ子弁
の啖呵が気に入った。
 
テンポよい女性の江戸っ子弁では、今は亡き今井絵美子さんの時代
小説によく登場し、楽しんだものだ。
「じょなめいてるだなんて、朝っぱらから、てんごう言ってるんじゃない
よ!」(祥伝社文庫「便り屋お葉日月抄」から)
じょなめく・・・色っぽいの意。
亡くなった亭主の夢を見た女将が、甘美な余韻を残して起きてきて女
中頭から不審がられて、投げ返す。
 
 有難山の時鳥(ほととぎす)
 てんぼの皮!持ってけ泥棒!
 今宵の酒は極楽上上吉
こんなセリフがポンポン出てくる今井さんの小説は、心地良い。
 
突然ですが、映画「男はつらいよ」は、フーテンの寅さんの面白いダ
ジャレや啖呵の宝庫です。
「見上げたモンだよ、屋根屋のフンドシ」
フンドシは本来下につけるもので、いつも見下げている、つまり軽蔑
の意味で語られる言葉だけど「見上げたもんだよ」と、持ち上げたと
ころがミソ。
 
他にいくつかダジャレ?をご紹介
(少々品のないのもありますが、ご勘弁を)
 ・島の始まりは淡路島、泥棒の始まりは石川五右衛門
 ・四谷赤阪麹町、チャラチャラ流れるお茶の水、粋な姐さん立ち
  ションベン
 ・やけのやんぱち陽ヤケのなすび、色は黒くて食いつきたいが、あ
  たしゃ入れ歯で歯が立たない
 ・四角四面は豆腐屋の娘、色は白いが水臭い
 ・あなた百までわたしゃ九十九まで、ともにシラミのたかるまで
 ・信州信濃のソバよりも、あたしゃあなたのそばがよい
 ・結構毛だらけ猫灰だらけ、お尻の周りはクソだらけ
 
以下は余談。
山田洋次監督が「男はつらいよ」シリーズ誕生50周年記念に、新作を
発表するとか。
故渥美清さんをはじめ妹役の倍賞千恵子さん、息子役の吉岡秀隆さん
もそろっているという。
故渥美清さんはCGを使って「復活」するのだろうか、楽しみです。
 
    <想い出のアルバム>
   神戸ハーバー点描(2011年9月)
   
   
   
   
   
   
   震災メモリアルパーク