リュウ庵

尼崎市住む猫大好き人間。
駄文を書くのも好きです。

オニのいぬ間の、スジこんこん

2021-07-30 11:43:36 | 日記

大好きな食べ物だけど、娘が嫌いなので一緒に食べるわけにはいかず、我慢しているも

が二つある。

トウモロコシとスジ肉煮込み料理だ。

トウモロコシは、ガキの頃、田舎の畑にたくさん植えていて、収穫期にはもぎ立てのコ

ーンを炉端や台所で毎日焼いてもらって食べたものだ。

甘いお菓子などめったに口に入らない昔のド田舎、畑で獲れるトウモロコシは何よりの

ごちそう。

ほくほく焼きたてのトウモロコシを、ハフハフとかぶりつく。

もぎ立ての実を焼くと甘い独特の香りがして、トウモロコシの汁がにじみ出る・・・

歯ぐきに黄色いトウモロコシの食べかすが挟まってもなんのその。

今でもあの時を思い出すと、思わず唾を飲み込む、美味かったなあ。

そしてこれは少々品のない遊びだけど、トウモロコシの髭をズボンの前ボタンの間か

出して「チン毛だぞ~」とふざけ合って、ずっと先のオトナの気分を味わったものだ。

(下卑た思い出、おゆるしを!)

 

話が横道にそれたが・・・

でも、我が家ではまずトウモロコシを食べない。

何しろ娘は「人間の食べるものやない」というほどトウモロコシ嫌いで、ポテトサ

ラダなどにコーンが入っているものなら、箸で一粒残さず取り出して捨てるほどだ

から。

勿論コーンスープやソフトクリームの容器のコーンも、絶対に飲まない,食べない。

私は、たまたま北海道旅行に行ったときは、これ幸いと焼きトウモロコシを買って食

べ、帰って来て「デッカイドウのトウモロコシは旨かったド~」と嫌味を言ってやる。

 

大好きなスジ肉も食べられないから、困ったものだ。

スジこん(スジ肉とこんにゃくの煮物)が主なメニューで大好きなのだけど、娘と一

緒の夕食では絶対に食卓に上がらない。

たまたま娘が仕事で外食してくるときは、前もって分かっている場合は、いそいそと

「スジこん」を煮込んで一人で味わう。

ちょっと上等の黒毛和牛のスジ肉を買い込み、ちぎりこんにゃく、ゆで卵、絹ごし豆

腐を鍋にぶち込んでコトコト煮て・・・美味しく味わうのだ。

こんな夕餉の風景を密かに「鬼のいぬ間のスジこんこん」という。

 

   <夏の風景>