イスコ日記

「村上椅子」の、椅子のこと日々のことあれこれ

きりこみ

2010-01-22 | 作業風景


背もたれの木枠が、座のクッションから
突き出ているような張り方のときは
はさみで切り込みをいれるのが最大の山場。
(普段は目で見て切りますが、
わかりやすくするため白い線をいれてます。)

背もたれのタテの一本だけなら、×のしてある真ん中の線を
切ればいいのですが、斜めに補強の材が入っているだけで
切る所が全然ちがってきます(右と左の線)。
一枚の布で張るから、切り込みの角度をちょっと間違うと
木枠をかわした向こう側の布が足りなくなる。
切り込みが浅すぎると張ったときにすっきりきれいにいかないし、
深すぎると中身が見えてしまうしほどけてくる。
布の伸びるのも計算に入れて。
経験と感がものをいうところです。



できあがり。

かちっとしていないものだから、
予測、想像することが大切なのです。

、、といいながら、イスオさんは一枚ボツにしてましたけど。


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