安楽椅子の張り替えをご依頼いただきました。
上の写真は張り替え後のすがた。
張り替え前の写真をいつものごとく撮り忘れたので
変貌ぶりをお伝えできないのが残念です。
3~40年程前のカリモクの製品で、緑色のゴージャスな
花模様の張り地に滑らかな形のツヤ塗装のアーム。
当時よく流行ったのでしょうね。このシリーズの応接セットなど、
どこかで見た事のある椅子だと思います。
その椅子を、素敵に変身させられないかというご相談で
色の組み合わせでいくか、柄でいくか、悩むところ、、。
シンプルに布の力を借りようと、このユニークな張り地をご提案したところ
すぐに気に入っていただき話が進みました。
近づいてみて見ると、人の顔やら動物やら椅子やら
いろんなものが賑やかに描かれています。
タイトルは the Story of My Life、Maira Kalmanのデザインです。
モダン過ぎず、かといって古くさくなく、可愛らしすぎず
ほどよくクセがある。なかなか無い柄物です。
色は落ち着いていますが個性的な柄の布の力のおかげで、
最初は気になって変えたかったテカテカしているアーム部分は
そのままでも良いかなということになりました。
クッションのマチとぐるりについていたヒダヒダはやめて、
細いパイピングを回すシンプルな形に変え、
背もたれには共布でカバーを添えました。先には小さなタッセルを。
合わせてオットマンも欲しいとのことで、
ちょうどよさそうな物を見繕い、同じ生地で張り替え。
側面のマチ部分は柄の中の一色と合わせた黄緑色の別布で。
椅子の座のクッションの裏も同じ生地で揃えてあります。
シンプルなオットマン、木部の雰囲気は違いますが、
同じ布を張ることでゆるい統一感が出て良かったのではないでしょうか。
町家の縁側でゆったりと、気持ち良さそうですね。
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