
New Grass Revival・・・大好きなアーティストですから、どんなに知名度が低くても取り上げ続けますよ~(笑)。どこかで見かけることがあったら私のブログを思い出してくれたら嬉しいなぁ・・・(笑)。
80年代、新生 New Grass Revival のギタリストとして活躍した Pat Flynn の初ソロ・アルバムです。アグレッシヴなプレイからツボを押さえた控えめなプレイまで NGR のアルバムや数々のセッション・ワークでそのセンスを遺憾なく発揮してきた Pat Flynn は Tony Rice と並んで私が最も影響を受けたブルーグラス・ギタリストの一人です。
本作はヴォーカルに重点をおいたアレンジなので NGR ほどアグレッシヴなプレイを聴くことはできないですが、開放弦を多用した独特のフレーズはビシバシと決まっていますし、心地良いコード感のリズム・ギターも健在です。Pat のプレイって、いつ聴いてもオシャレでクールなんですよね~。今度は弾きまくりの強力インスト・ギター・アルバムも聴いてみたいなぁ・・・。本作には NGR 時代の旧友 John Cowan, Bela Fleck の他、Stuart Duncan や Kenny Malone らも参加しています。
オープニングの "Sundown" は EAGLES にも通じる爽やかなアコースティック・ナンバー。ヴォーカルは勿論 Pat 本人で、NGR ではアルバム中、数曲でリードをとる程度でしたが、本作ではそのマイルドなヴォーカルを全編通して披露しています。続く "Shape I'm In" は The Band のカヴァー。Bela のバンジョーが冴え渡るブルーグラス・ヴァージョンに変貌を遂げています。"Lila" は NGR 時代のセルフ・カヴァー("Friday Night In America" (1989) に収録)。オリジナルでは John がリードでしたが、本作ではハーモニーに回って Pat のヴォーカルをサポートしています。スティール・ギターなども入り、よりポップな仕上がりです。"If I Had A Hammer" は Pete Seeger が書いたフォークの名曲です。私は Peter, Paul And Mary のヴァージョンが大好きでした。Pat のヴァージョンはアップ・テンポなビートでカッコイイです。いやぁ、アレンジ・センスがいいなぁ。Bela のスティール・ドラム風のバンジョーもサイコー! "All On A Rising Day" は Pat と Peter Rowan の共作。かなりカントリーっぽい仕上がりです。バックのハモンドも雰囲気があっていいですね。オリジナルは Peter が 1991年にリリースした同タイトルのアルバムに収録されています(Pat は未参加ですが Sam Bush, Alison Krauss, Jerry Douglas らが参加しています)。"In The Middle Of The Night" は再び NGR の曲です。先日、紹介した "New Grass Revival" (1986) に収録されています。元々本人がリードをとっていたこともあり、大きな変化は感じられませんがダイナミックさは増しているアレンジだと思います。"The Word" は Flying Fish レーベル(過去に NGR も所属)からアルバムをリリースしている Alaska's Hobo Jim というアーティストのカヴァー・・・かな?。残念ながら詳しいことは知らないのです。"Big Mistake" はフォーク系 SSW の David Wilcox のカヴァー。爽やかなアップ・テンポの曲です。"Michael Row The Boat Ashore" はトラディショナル曲で、NGR も得意としていた南国的な雰囲気が感じられるアレンジです。ラストの "Mohter Lode" は本作で唯一のストレートなブルーグラス。Pat のソロも炸裂しているし、アルバムを締めくくるには相応しい一曲ですね。
完全にワンマン・レヴューですが書きたいだけ書いたのでスッキリしました(笑)。このアルバム、ジャケットがカワイイので皆さん、ジャケ買いしてくださいね・・・なんて(笑)。