+++++ Steve Morse +++++
あちこちのブログでクリスマスに関連するアルバムが取り上げられていて、弥が上にもムードは高まってきますね(笑)。そんなわけで私もクリスマス・アルバムを紹介しようと思います。ただストレートは避けて「ボール球に手を出してくれればラッキー!」という程度、外角に外れたボールを投げてみることにしました。う~ん、相変わらず回りくどい意味不明の例えですよね~。簡単にいうと『ちょっとだけマイナーなアルバム』ってことです(笑)。
本作は 1996年に Windham Hill レーベルからリリースされたオムニバスのクリスマス・アルバムです。総勢16組のアーティストの多種多様なクリスマス・ソングが収録されています。ギター、ピアノ、ヴァイオリンを始め、サックス、フルート、クラリネット、ハーモニカといった様々な楽器が顔を出すのも魅力の一つです。ニュー・エイジというジャンル柄、さらっと聴けてしまう控えめなアレンジになっていますので落ち着いた雰囲気の演出に向いているかもしれませんね。
01) Do You Hear What I Hear? / Jim Brickman
"We Are The World" によく似たメロディを持つトラディショナル曲。Jim Brickman が優しいタッチのピアノを聞かせてくれます。私の好きなピアニストの一人です。ちなみに Michael Jackson と Lionel Richie はこの曲を参考にあの名曲を書き上げたのでしょうか・・・(笑)。
02) We Three Kings / Marion Meadows
シンセサイザーをバックに Marion Meadows のソプラノ・サックスが幻想的な世界を作り上げています。ちょっぴりプログレッシヴでジャジーな味付けもグッドです(笑)。
03) Christmas Time Is Here / George Winston
サン・フランシスコ出身のジャズ・ピアニスト Vince Guaraldi の曲を George Winston がジャズ・テイスト溢れるニュー・エイジ・サウンドで聞かせてくれます。やはりこの人のピアノは個性的ですね。
04) Oh Little Town Of Bethlehem / Tracy Silverman
Darol Anger とともに Turtle Island String Quartet のヴァイオリニストでもあった Tracy Silverman が愛妻 Thea のフルートと奏でるデュオ曲。ここでの二人のプレイは非常にクラシカルなスタイルです。
05) The First Noel / John Boswell
ゆっくりとしたテンポに乗せて、ピアノとシンセサイザーのメロディが慎ましやかに流れてきます。ただこのメロディを聴くと、どうしても大好きな Eric Johnson や Steve Wariner のヴァージョンを思い浮べてしまいますね(笑)。
06) Emmanuel / Will Ackerman
やはりこの人は外せないでしょう。ニュー・エイジの王道といった透明感のあるギターが美しいです。
07) Dona Nobis Pacem / Richard Stoltzman
クワイアとクラリネットの共演。Spyro Gyra のヴィブラフォン奏者として知られる Dave Samuels がマリンバで参加しています。
08) Ave Maria / Will Galison And Toninho Horta
Toots Thielemans の後継者といわれる Will Galison が Toninho Horta のギターをバックに素朴で美しい音色のハーモニカを吹いています。こういうの好きだなぁ(笑)。
09) Carol Of The Bells / Steve Morse And Manuel Barruecco
バルエコさんのアルバムで共演経験のある二人が再び組んで、クリスマス・アルバムに参加とは何とステキなプレゼントなんでしょう! DREGS バカの私ですから、もちろんこの曲が目当てのこのアルバムでございます(笑)。正直、バルエコさんのテクニックはハンパないです。クラシック・ギターの素養がない私にもその素晴らしさは伝わってきますから。しか~し! それ以上にビビビッとくるのは天才バルエコさんと対等に渡り合うモース先生なんでございますよ。従来のロックなプレイ・スタイルとは異なりますが、アコギにおいても先生らしいサウンドは全く失われていないんですよね。もう「黙って付いていきます!」としか言いようがありません(笑)。『美しさ斯くあるべき』といった美の世界がここには存在するのですよ。
10) O Holy Night / David Darling
David Darling のチェロと幾重にも重なるシンセのサウンドが神秘的な世界を演出しています。
11) God Rest Ye Merry Gentlemen / Michael Manring
フレットレス・ベーシストとしてお馴染みの Michael Manring が Zon の Hyperbass を駆使し、深みのある独創的なサウンドを作り上げています。ハード・フュージョンからニュー・エイジまで、ホント感性豊かなアーティストですね。
12) Silent Night / Ray Lynch
Ray Lynch のシンセと Timothy Day のフルートが織り成す安らぎのサウンドです。
13) Simple Gifts / Liz Story
Liz のピアノは本当に大好きなんですよ。優しくて繊細で、とても女性らしい弾き方をするピアニストだと思います。奇をてらったフレーズはなく、どこまでも純粋なメロディが心に沁みます。
14) What Child Is This? / Michael Hedges
一般的には『グリーンスリーヴス』というタイトルのほうが有名でしょう。マルチ・インストゥルメンタル・プレーヤーの Michael Hedges がすべての楽器を担当しています。フォルクローレ風のアレンジが異彩を放っている個性の強い一曲ですね。
15) Hark! The Herald Angels Sing / Angels We Have Heard On High (Medley) / Nightnoise
いずれオリジナル・アルバムを取り上げたいと思っている Nightnoise は私の大好きなバンドの一つです。ケルトの香りが漂うアレンジと温もりのあるサウンドはいつ聴いても心が和みますね。昔、箱根彫刻の森美術館で観た夕暮れの野外コンサートは幻想的で素晴らしかった・・・。
16) Have Yourself A Merry Little Christmas / Brian Keane
アルバムのラストを飾るのは本作のプロデューサー Brian Keane 本人による一曲。アコースティック・ギターのしっとりとした雰囲気でアルバムは幕を下ろします。
"The Carols Of Christmas" アルバム試聴(cd Universe)
http://www.cduniverse.com/productinfo.asp?pid=1025673