USB カーチャージャー

2009-08-09 11:59:50 | iPhone, iPod & iTunes
先日の記事でも触れたとおり、百均の安物 USB カーチャージャーは iPod に対応しておらず、充電にはそれなりの改造が必要であることがわかりました。その後、市販製品の iPod 対応状況を調べていたのですが、サンワサプライから発売されている CAR-CHR53U の出来があまりにも素晴らしく、つい衝動買いしてしまいました。百均のカーチャージャーはサイズが大きくて不恰好、おまけにホワイトの本体と赤色 LED が愛車の黒いパネルとはアンバランスで、決して好んで使いたくなるような作りではなかったですからね。取り合えずこちらは電子工作の楽しみとして残しておくことにします(笑)。

CAR-CHR53U は実売で千円程度ですから決して高い商品ではありません。それでも "百均製の十倍" と値が張るだけあり、洗練されたコンパクトなデザインが目を引きます。特にこのサイズは驚異的ですらありますね。同系統の製品の中では群を抜く完成度ではないでしょうか。もちろん "iPod 対応" を謳っている製品だけに iPod nano の充電もバッチリでした。出力電流が 1200mA と高出力なのもウリで iPod touch や iPhone にも対応しているとのことです。



今流行のブルー LED を取り入れているところもオシャレですね。かなり眩しく感じますが、これはコネクタ部を照らすために必要な明るさと考えれば問題ないでしょう。シルバーの取っ手はデザインと機能の両立がお見事。本体の差し込みがかなりキツく設計されているので(おそらくはケーブルを抜く際の脱落防止のため)、取り外しに取っ手は必須ですね。半円のリングを手前に倒して取っ手にするというアイデアは良く考えられていると思います。

ここまで書くと良いことずくめのようですが、本当に欠点らしい欠点が見当たらないんですよね(笑)。強いて挙げるとすれば、取っ手がメッキ加工という点でしょうか。これだと抜き差しの回数が増えるにつれ、剥げてくることは必至でしょう。シルバーメタリック色の無塗装樹脂パーツで代用しても良かったと思いますが、反面光沢は無くなり、高級感が失われるのがデメリット。とにかくメッキが剥げるのがイヤなら抜き差しは控えめにするのが得策でしょうね(笑)。

単ポートのカーチャージャーとしては文句なしにお薦めです。ただしシガーソケット周辺の形状によってはうまく装着できない場合があるかもしれません(購入される方は良く調べたほうがいいと思います)。また同一デザインの類似品も存在するようですが、出力電流が 500mA であったり、最新の iPod や iPhone には非対応であったりするの注意が必要です。外観は同じでも中身は別物ということですね。




iPod のハードウェア認識を調査

2009-08-08 00:32:20 | iPhone, iPod & iTunes
この記事の内容は筆者所有の iPod nano 4G (1.0.3) と数台のマシンにおいて確認したものであり、すべての iPod の動作を保障するものではありません。

iTunes がインストールされているマシンの場合

iPod はマシンに接続すると以下のように認識される。専用ドライバを用いて USB 大容量記憶装置デバイスを扱っていることがわかる。



iTunes の iPod 設定画面において "Enable disk use" のチェックを外すことで、汎用ボリュームの機能を無効にすることができるが、この処理は常に iTunes.exe を経由して行われるため、iTunes を起動し、iPod との通信を終えるまで汎用ボリュームは無効にならない。"Open iTunes when this iPod is attached" を無効にして iPod の接続と iTunes の起動を自動連携させていないユーザは注意されたし。また "Manually manage music and videos" を有効にすると iTunes 起動直後の同期を無効化できるが、同時に "Enable disk use" も有効となる。この場合も注意が必要である。というわけで以下はディスクを無効化している場合の iPod の認識状態である。iTunes との同期が終わると汎用ボリュームは削除される。



ハードウェアを取り外したときの挙動も少々変わっている。通常の USB 大容量記憶装置デバイスは取り外しと同時に認識されなくなるが、Apple の専用ドライバは iPod を完全に切断せず "取り外し中" の状態にしておくらしい。ハードウェアとしてはまだ認識されているため、給電は継続されている。



つまるところ iPod の給電には専用ドライバが一役買っているようで、これを完全にストップさせるにはドライバそのものを停止させる必要があるようだ。下記の状態になって初めて iPod は OS から切断される。何かと問題になっている iPod の充電であるが、結局はソフトウェア的に制御されていることになる。



iTunes がインストールされていないマシンの場合

"Enable disk use" の設定にかかわらず、汎用ボリュームを持つ USB 大容量記憶装置デバイスとして扱われる(この設定は iPod 側に記録されていると思ったが、そうではないらしい)。また当然のことながら専用ドライバは存在せず、USB 大容量記憶装置デバイス以下のいずれかを停止させるとハードウェアそのものが切断され、給電もストップする。逆にいえば、iTunes がインストールされていなくてもマシンに繋げば充電は可能ということ。



iTunes における iPod nano の設定

現在の設定はこんな感じ。Last.fm にスクローブルしているので自動連携は必須。ディスクは外部ストレージとして使用する予定はないので無効。






iPod が充電できない?!

2009-08-07 08:37:10 | iPhone, iPod & iTunes
セルフパワーの USB ハブを購入し「これで手軽に iPod を充電できるぞ」と思ったのも束の間、マシンが起動していないときは、iPod が充電されていないことに気付きました。ポート当たりの出力電流はバスパワー規格と同じ 500mA のはず。「こはいかなる事ぞ」とばかりにネットを検索してみると iPod の充電機能には一癖も二癖もあることが発覚。原因と解決方法はソフトウェアとハードウェアの両面から追求する必要がありそうです。

まず我が家の環境において、マシンを起動せずに充電できるのはプロテック製の CP00541050J という USB AC アダプターを使った場合のみ(現在は販売終了。仕様やデザインが同じ PAC-1200 が後継機種?)。ケーブルは純正以外にセリアという百均の充電/通信ケーブルも試しましたが問題なし。同じケーブルをセルフパワーの USB ハブに繋いだときは前述の通り。定格出力に違いはあるものの(USB AC アダプターは 800mA)、少なくとも iPod nano においては 500mA あれば十分と思われ、これが直接の原因となることはないでしょう。他の機器では同じく百均で購入したシガーソケット USB アダプタに同ケーブルを用いて接続しましたが、やはり充電はできませんでした(出力電流は不明)。

真っ先に思い当たるのは iPod に対して何らかの制御信号が送られているのではないかということ。iPod 側の端子は多数のピンを持っていますが、USB には四本しかなく、まずはこれらを調べることで手がかりが得られそうです(ネットでは USB の仕様書も入手できますが、そこまで深入りする必要はないでしょう)。USB のコネクタは電源 VSUB と接地 GND 及び二本の信号線 Data(+)、Data(-) で構成されています。バスパワーは VSUB と GND 間に約 5V が供給される仕組みです。単にこれを受けるだけであれば給電側に依存して充電が出来たり出来なかったりすることはないはずですし、やはり信号線が何らかの役割を果たしていると考えるのが妥当でしょう。

ネットでこれについて詳しく調査している方のページが幾つか見つかりました。予想通り信号線にちょっとした細工を加え、通常では充電できない接続でも充電が可能なようにしているようです。これはパルス制御ではなく、二本の信号線に定電位を与えるだけで実現できるとのこと。早速アナログテスタを使って USB AC アダプタの信号線の電位を測ってみたところ、Data(+) が約2.5V、Data(-) が約1.0V でした。iPod がホストに接続されていると認識できるよう、こっそり信号線に電圧を供給していたんですね。これで大方疑問が解けました。おそらくは USB ハブやシガーソケット USB アダプタあるいはケーブルのどちらかで信号線の加工をすれば iPod を充電できるようになると思われます。「近いうち百均のケーブルで試してみようかな」といったところで今回はお開きに・・・(笑)。




USB ハブを購入

2009-08-06 20:41:11 | PC > Hardware
最近、何かと USB 機器が増えてきており、iPod や ケータイといったモバイル機器用のコンセントも兼ねてもらうつもりで USB ハブを購入しました。「セルフパワー対応」と「多ポート」を購入の必須条件として選んだのがエレコムの U2H-Z7S という製品。とにかくポートが七つもあるというのは魅力的ですね。細長いデザインで背面にマグネットが付いているため、パソコンデスクの角柱(スチール製)にピッタリと設置できました。見栄えにもかなり満足です。ちなみにこのマグネット、かなり磁力が強いので、ケーブルの抜き差し程度の力では角柱から外れるということはありません。これにもちょっと驚きでした。

唯一残念だったのが機器のみでの iPod の充電には対応していなかったこと。iPod の充電に関しては U2H-Z7C 使用時に限らず疑問に感じる点が多く、色々と調べてみたのですが、それはまた別の機会に・・・。