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iTunes for Windows でビットパーフェクト再生を目論むページ

2020-11-30 19:49:12 | iPhone, iPod & iTunes


< まえがき >

私は何十万、何百万もするシステムを所有するオーディオマニアでもなければ、人より音質にこだわりがあるわけでもない。とはいえ音楽やコンピュータ(とりわけマルチメディアやネットワーク関連)を趣味とする者としては、最低限それらを活かした音楽鑑賞の環境は構築しているつもりだ。基本的には楽をしたいので、出来る限り既存のツールの組み合わせで作るようにはしているが、残念なことにいつも上手く行くとは限らない。どうしても既存のツールで満足できないときは、やむを得ず重い腰を上げることになる。つまり素人が一から勉強し、足りない部分を自分で作る他ないのである。

すべては foobar2000 と WaveSpectra の組み合わせでビットパーフェクト録音ができたことに端を発する。これについては過去にも挑戦したことがあるが、そのときはどうしても自分の推論と結果が一致せず、自分の理解に誤りがあるのでは?とそのまま放置になっていた。今回の前進は VAC (Virtual Audio Cable) という仮想デバイスを見つけたことが大きい。それまでは検証用の仮想デバイスとして VB-Audio (VB-Audio Virtual Cable) を使っていた。しかしここにビットパーフェクトを妨げる要因があったのである。



< 仮想デバイス >

仮にこのページに読者がいるのであれば、私以上に詳しい方がほとんどであろう。よって基本的なことは理解されているものとして話を進める。さてパソコン内で再生された音声をハードウェアを経由せずに録音するには「ループバック」という仕組みを使うのが手っ取り早い。例えば「再生デバイス」とはプレイヤー等からデータを受け取り、何らかの形(例えばスピーカー)で音声を出力するデバイスである。また「録音デバイス」とは何らかの形(例えばマイク)で音声を入力し、レコーダー等へデータを送るデバイスである。そして肝心の「仮想デバイス」であるが、本考察においては再生デバイスの音声出力先と録音デバイスの音声入力先を仮想的にケーブル接続することでループバック機能を実現したソフトウェアデバイスのことを指す。前述の VB-Audio や VAC はこのタイプの仮想デバイスである。再生デバイスと録音デバイスがセットになっており、両者間が仮想ケーブルで接続されていることで再生デバイスに送ったデータが録音デバイスから取り出せるという仕組みだ。これにより専用機器がなくてもプレイヤーで再生した音声をレコーダーで録音することができるようになる。



< ホストAPI >

以下はプレイヤーから出力されたデータがループバックによってレコーダーに届くまでの「流れ」である。

1) プレイヤー
2) 再生デバイス (Output Device)
3) ループバック
4) 録音デバイス (Input Device)
5) レコーダー

流れとしては分かりやすいが、再生デバイスや録音デバイスを利用する上での重要な要素が一つ欠けている。それが「ホストAPI」である。オーディオデバイスにアクセスするためのオーディオドライバと言ったほうが通りは良いだろうか。いわゆる MME や DirectSound, ASIO、そして本考察の主役である WASAPI などがこれに相当する。同じ再生デバイスで音を鳴らすにしても利用するホストAPIが異なればデータの処理方法は変わる(概念的にいうなら「通るルート」というべきか)。ホストAPIと仮想デバイスの概念を踏まえると前述の「流れ」は以下のように書き換えることができる。

1) プレイヤー
2) ホストAPI
3) 仮想デバイス (再生デバイス=>ループバック=>録音デバイス)
4) ホストAPI
5) レコーダー

ホストAPIについては MME や DirectSound の音質劣化が有名であろう(ただし「音質劣化」というと聴き手の主観も入ってしまうので、本考察では「入出力におけるデータの変化」として扱う)。これは音声データがカーネルミキサー(現オーディオエンジン)を経由することが原因である。内部ではミキシングやピーク調整のためにリサンプリングが行われ、データの変化を引き起こす。これらの問題を解決すべくサードパーティからは ASIO という API がリリースされたが、現在の Windows には同等の機能を持つ WASAPI が搭載されている。これにより Windows のオーディオシステムは一新され、基本的には WASAPI の二つのモードで構成されているといって良いだろう。一つはオーディオエンジンを経由する「共有モード」。これは言わば旧来システムの置き換えである。実のところ、レガシーAPIの MME や DirectSound も WASAPI 共有モード上のエミュレーションで動作する。もう一つはダイレクトでデバイスにアクセスする「排他モード」。オーディオエンジンを経由しないのでデータが変化することはない。ただしミキシングが出来ないため、デバイスを利用するアプリケーションは一台に限られる(これが「排他」と呼ばれる所以)。ビットパーフェクトにおいては、この WASAPI 排他モードが重要なファクターの一つとなる。

https://docs.microsoft.com/en-us/archive/blogs/windows_multimedia_jp/4-windows7


< ビットパーフェクトのための三条件 >

「ビットパーフェクトの実現」であるが、要はプレイヤーから送出されたデータがルート上で一切変化せずにレコーダーに到達すれば達成できる。前述の「流れ」において言えば、プレイヤーが仮想デバイスの再生側に、レコーダーが仮想デバイスの録音側に、それぞれ WASAPI 排他モードでアクセスし、且つ仮想デバイス内でデータが変化しなければ良い。

1) プレイヤーが WASAPI 排他モードで再生デバイスにアクセス
2) レコーダーが WASAPI 排他モードで録音デバイスにアクセス
3) ループバック時にデータが変化しない仮想デバイス


< 検証 (VB-Audio編) >

最初の検証は WASAPI 排他モードが利用できるプレイヤーとして foobar2000、同様のレコーダーとして WaveSpectra、そして仮想デバイスとして VB-Audio を用いて行った。すでに書いたとおり、ビットパーフェクトは成功せず、結果として量子化におけるデータ化け、標本化におけるサンプルの重複や欠落が確認された。三条件の (1) と (2) は満たしているため、VB-Audio のループバックが疑わしいというところまでは辿り着いたが、当時はこれを証明する手立てがなく、調査は一旦打ち切りとなった。

https://vb-audio.com/Cable/




< 検証 (VAC編) >

再び "事" が動き出したのはつい最近のこと。なんとなく VAC (Virtual Audio Cable) をインストールしてみたのがキッカケだった。以前にも見たような気はするが、VB-Audio Virtual Cable と似たような名称なので混同していたかも知れない。とにかく VAC で前回と同様の検証をすることにした。プレイヤーは foobar2000、レコーダーは WaveSpectra である。あまり期待はしていなかったが、なんとこれが見事にビットパーフェクト! やはり原因は VB-Audio にあったのだ。

https://vac.muzychenko.net/en/




(2020/11/30)



< 模式図 >

本記事はあくまで素人による趣味の範囲内での検証であり、私なりの解釈がベースになっている。正確性に欠けるところもあるかと思うが、そこはご容赦いただきたい。……というわけで、まずはビットパーフェクトの三条件について、それらを満たすルートとそうでないルートの関係を模式図で表してみた。私が頭の中で描くイメージでもある。



ホスト API としてオーディオエンジンを経由する MME と経由しない WASAPI (排他モード)、仮想デバイスとして VB-Cable と VAC を例に取る。実線はデータが変化しないルート、点線はデータが変化するルートである。続いてはプレイヤーから出力されたデータがどういうルートでレコーダーに到達するか、そのときデータはどのように変化するのかを検証していきたい。

(2020/12/01)



< 解析ツール >

これから様々な検証をするにあたり、その都度 foobar2000 で再生し、WaveSpectra で録音するというのはいささか効率が悪い。そこで検証に先立って解析用のプログラムを作ることにした。コマンドラインツールが便利だろうということで開発言語は Python を選択。再生や録音は PyAudio モジュールに任せるつもりでいたが、残念なことに提供されるバイナリは WASAPI 排他モードに対応していない。結局ソースコードを入手し、排他モードが機能するよう修正を加えた上で再コンパイルする必要があった(核となる部分はC言語で書かれている)。ネットの情報では数行の追加で対応できるようなことが書かれていたので軽く見ていたが、実は結構手こずらされた。特に録音処理の部分は WASAPI 排他モードとの相性が悪いらしく、どうしても正常な書き出しが出来ない。仕方ないので、ここだけは PortAudio のサンプルコードを参考に全面的に書き換えることにした (PyAudio は PortAudio のラッパー)。開発経緯は本題から逸れるのでこれくらいで……。

解析ツールの仕組みは至ってシンプル。

1) 再生デバイス用のホストAPIを指定。
2) 録音デバイス用のホストAPIを指定。
3) 利用する仮想デバイスを指定。
4) 入力用 WAV ファイルの再生。
5) 出力用 WAV ファイルの録音

プログラムは上記手順のバッチ処理が基本となっており、他に検証用のユーティリティをいくつか実装している。以下はその一例。VAC と VB-Audio における量子化のバラツキを検証したものである。いずれも再生デバイスと録音デバイスはホスト API に WASAPI 排他モード (以降 WASAPI) を指定。データ化けの発生を仮想デバイス内に限定させた上での検証である。元となるデータは 0x1234 のみで構成された7秒の WAV ファイル。これを5秒間録音し、出力された WAV ファイルのデータを解析している。

VAC:


VB-Audio


見ての通り、VAC はサンプル値のすべてが 0x1234 で占められているのに対して、VB-Audio は9割以上が 0x1233 に化けている。音質劣化という意味では誤差範囲だがビットパーフェクトにはなり得ないという結果である。



< 量子化におけるデータ化け検証 (仮想デバイス編) >

例に挙げた量子化成分におけるデータ化けについて、もう少しデータを取ってみる。サンプル値を 0x2345 に変えてみると面白いデータが取れた。

VAC:


VB-Audio:


先程と同様 VAC はデータ化けが発生しないが、VB-Audio は色々とバラついている。まずは 0x1233 と 0x1234 について。本来のバラツキはリサンプリングによる計算上の丸め誤差が原因だろうと推測されるが、これは明らかに直前のテストが影響している。おそらくはバッファ内に残ったデータがクリアされずに検出されたものと思われる。また 0x128E と 0x22E9 は 0x1234 から 0xABCD へ遷移する際に補完されたサンプルであろう。ここからも VB-Audio はループバックにおいて何らかの処理が挟まれていることが窺える。ちなみに 0x2345 の録音を連続して行うと残留データも 0x2345 になるため、先程のような現象は顕在化しない。いずれにせよ、ビットパーフェクト再生において VB-Audio を使う理由は今のところない(リサンプリングの無効化設定でもない限り)。

VB-Audio:



< 量子化におけるデータ化け検証 (再生・録音デバイス編) >

せっかくなのでホスト API の違いも検証しておこうと思う。以下は再生デバイスのみ MME、録音デバイスのみ MME、両デバイス共に MME とした場合の検証結果である。ほぼ一定の比率でサンプル値がバラつくことがお分かりになるだろう。

VAC: 再生デバイスのみ MME


VAC: 録音デバイスのみ MME


VAC: 両デバイス共 MME


両デバイスを MME にした場合、同じ比率で2回バラつくとすれば、中央値の 0x0000 は (0.771 x 0.771) + (0.115 x 0.115) + (0.115 x 0.115) = 0.621 となるので、ほぼ理論通りの値が出ていることになる (5秒のデータではサンプル数が少ないため、30秒のデータで検証)。

というわけで、量子化成分においては WASAPI (Output)、WASAPI (Input)、VAC の組み合わせでビットパーフェクトが期待できる環境になることが分かった。続いては標本化における一致性を検証していきたいと思う。


< 標本化におけるデータ化け検証 >

次は標本化におけるデータ化けを検証していく。時系列データとしてはサンプルが過不足なく(欠落や重複なく)転送できれば良い。この検証には三角波を用いることにする。サンプルの前後で一定の変化量を持つため、サンプルの欠落や重複をその長さを含めて検出できるようにするのが目的。周期は波形ビューワでの視覚的なチェックも想定して 1000サンプル。また周期を確認しやすいようにピーク値の前後のみ変化量を大きく取った(そういう意味では三角波という表現は正確ではない)。



まずは10分ほど録音し、ズレが生じていないか末尾を確認してみる。

VAC (w/WASAPI):


VB-Audio (w/MME):


VAC (w/WASAPI) で録音したデータはピーク位置が周期 (1000サンプル) の倍数になっており、VB-Audio (w/MME) はそこから明らかにズレていることが確認できる。前者で言えばバラツキの合計がたまたま1000の倍数になった可能性もあるし、後者で言えばリアルタイム処理である録音中にたまたま負荷が高くなり、処理落ちが発生した可能性もある。すべての周期が1000であることを確認しなければ、ハッキリとしたことは言えないが、現時点での参考データとして押さえておきたい。

(2020/12/02)

私が聴いているラジオ・ポッドキャスト 2014

2014-04-02 20:10:45 | iPhone, iPod & iTunes
一人で外出する際は大抵 iPod で音楽かラジオ番組を聴いている。番組の多くは radiko.jp、らじるらじる、サイマルラジオをパソコンで録音したもので、いわばエアチェックの現代版である。録音ツールには「radika + 自作スクリプト」を用いて、iTunes にポッドキャストとして登録できる環境を作っている。時間に縛られることなく番組を聴くことができるので個人的にはかなり満足している。

現在聴いている番組はラジオとポッドキャストを合わせると15番組ほど。そのほとんどを通勤時に聴いているが、シチュエーションに合わせて番組選びをすることが多い。例えば駅までの徒歩はその開放感を活かしてカントリー系の番組だったり、陽が落ちてからのほうがしっくりくる番組があったり、電車内では喧騒が気にならない番組を選んだりとそんな感じ。わりとそういうことを気にするタイプなのである。ちなみに「ながら」で聴くとトークに集中できないので、その手の番組を家や車で聴くことはほとんどない。よって通勤時間は私にとって貴重なリスニング・タイム。わざわざ駅まで四十分もかけて歩くのは適度な運動という以外にこういう目的もあるのだ。スマホで情報収集に費やす通勤より私の性に合っている。

私の場合、番組は三つに大別される。一つは情報を提供してくれる番組。次にトークを聞く番組。最後が選曲を楽しむ番組である。最初の二つはじっくり耳を傾ける必要があるので通勤時に聴くことが多い。通勤時間のうち、ポッドキャストに割けるのは週に10時間程度なのでそれなりに番組を選ぶ必要が出てくる。選曲を楽しむ番組に関しては、それ以外の空いた時間に聴いている。家で BGM 的に流すこともあれば、車中で聴くこともある。




まずは毎週欠かさず聴いているレギュラー番組から。


Country Music Travel (カントリー / ブルーグラス)
DJ:阿部和則
エフエムみっきぃ(サイマルラジオ / 兵庫県三木市)
毎週土曜22:00-23:00
マイカテゴリ:情報、トーク
往年のカントリーから最新のヒット曲まで幅広く紹介してくれる音楽番組。解説は丁寧で的確。優しい語り口ながら造詣の深さを感じる。本場のミュージシャンとも親交があるようで色々な裏話も聞ける。個人的には番組枠の拡大を希望したいほど重宝している。リスナーの年齢層は高いと思われるが、若い人でも聴きやすい番組作りができればファン層はもっと広がると思う。お気に入りのコーナーは「アーリーバード・ブルーグラス」と「ホット・カントリー・シングルス」。


POWER ROCK TODAY(ヘヴィ・メタル / ハード・ロック)
DJ:伊藤政則
bayfm78(radiko.jp / 関東エリア)
毎週土曜25:00-29:00
マイカテゴリ:情報、トーク
今更私が説明するまでもないくらい有名な番組。親には申し訳ないが、学生時代はこの番組を聴くために上京してきたようなもの。二十年近くご無沙汰だったが、radiko と共に聴取再開。さすがに四時間聴くのは辛いので興味のないコーナーは遠慮なくスキップしている。実質二時間程度で聴き終えている計算。リスナー参加型の志向性が強いが、私はそこまでメタル一筋ではないので時折そんなリスナーとの温度差を感じてしまう。


HEADBANGERS!! (ヘヴィ・メタル / ハード・ロック)
DJ:大抜卓人
InterFM(radiko.jp / 関東エリア)
毎週月曜23:00-24:00
マイカテゴリ:選曲
80年代の HM/HR を中心とした選曲。当時をリアルタイムで体験した人にとってはストライクでしょう。聴き慣れた曲でも番組内で掛かると新鮮に聞こえるから不思議。シーン全体を俯瞰した見方ではなく一人のリスナーとしての目線が強いため、選曲は少々偏りがある。大抜氏自身もギター経験者とのことでギターのテクニックに関する話題もよく取り上げられる。特にゲストを巻き込んでの「ギターソロ必要論」はこの番組の特色かもしれない(笑)。番組開始当初は二時間枠だったが二年目から一時間に縮小。惜しむ声も多かった。とはいえ個人的に二時間はちょっと長いと感じていた。多少物足りないくらいの方が次週が待ち遠しいという捉え方もある。


Barakan Beat (ノンジャンル・ミュージック)
DJ:ピーター・バラカン
InterFM(radiko.jp / 関東エリア)
日曜15:00-18:00
2013年3月で放送終了/2014年10月に放送再開
マイカテゴリ:選曲、情報
英語と日本語の入り混じるカオス感、選曲を通して描き出される内面世界。これらはすべて氏の思想や哲学に通じているのだろう。リスナーにとっては聴くことが体験であり記憶。それらが持つ意味は時の流れに任せることにしよう。……とちょっぴり思索に更けたくなる番組。


WEEKEND SUNSHINE (ノンジャンル・ミュージック)
DJ:ピーター・バラカン
NHK-FM(らじる☆らじる)
毎週土曜07:20-09:00
マイカテゴリ:選曲、情報
ポピュラー・ミュージックからワールド・ミュージックまでバラカン氏らしい選曲が楽しめる番組。音楽的感性を広げたいという人はそのキッカケとなる曲に出会えるはず。「BARAKAN BEAT 」に比べるとポピュラー・ミュージック寄りなので、一般的な音楽ファンでも聴きやすいと思う。


Third Stone From The Sun (ポピュラー・ミュージック)
DJ:LOVE PSYCHEDELICO
InterFM(radiko.jp / 関東エリア)
毎週木曜22:00-23:00
マイカテゴリ:選曲
2013年4月より放送開始。LOVE PSYCHEDELICO の嗜好、ルーツ、元ネタ満載の選曲がいい。番組開始当初は若干トークのぎこちなさを感じたが、今はとてもいい雰囲気。特に KUMI 女史の声がブライトな感じになってきた。これからも益々楽しみな番組の一つ。ちなみに番組タイトルは Jimi Hendrix のナンバーから。


リミックスZ (エンターテインメント)
DJ:山田五郎、中川翔子
TOKYO FM(radiko.jp / 関東エリア)
毎週月曜25:30-25:55(2014/04/07 より放送開始)
マイカテゴリ:トーク
2013年6月に惜しまれつつも放送終了した J-WAVE の TOKYO REMIX ZOKU が TOKYO FM で復活! 山田五郎と中川翔子の迷コンビが帰ってきた。スタッフもほとんどそのままとのこと(局を跨いでのこれは異例らしい)。音楽関係以外の番組は久しぶり。とにかく毎週が楽しみ。




続いて通勤時間以外あるいは時間に余裕があれば聴く準レギュラー番組。


JAZZ TONIGHT (ジャズ)
DJ:児山紀芳
NHK-FM(らじる☆らじる)
毎週土曜23:00-25:00
マイカテゴリ:選曲、情報
ジャズを追求するほどの金銭的・時間的余裕はないが、常に接してはいたい。そんな我儘を叶えるため、数あるジャズ番組の中から選んだのが児山紀芳(こやまきよし)氏の JAZZ TONIGHT。「スイングジャーナル」誌の元編集長であり、現在は日本を代表するジャズ評論家として活躍する氏の落ち着いた語り口は聴きやすく、情報の織り込み方も申し分ない。


洋楽80'sファン倶楽部 (ポピュラー・ミュージック)
DJ:シャーリー富岡
NHK-FM(らじる☆らじる)
毎週日曜16:00-17:00
マイカテゴリ:選曲
DJ のシャーリー富岡さんはマイケル富岡氏の実姉とのこと。快活で親しみのある声は華やかな80年代のサウンドにピッタリ。今なお現役で活躍するアーティストのインタヴューが流れたり「BACK TO THE 80's」とはまた違った雰囲気が味わえる。


世界音楽めぐり(ワールド・ミュージック)
DJ:週替わり
三角山放送局(サイマルラジオ / 北海道札幌市西区)
毎週月曜08:00-09:00
マイカテゴリ:選曲
ワールド・ミュージックの枠として複数の番組が週替わりで放送される。郷里のコミュニティFMということでライヴ情報では馴染みのある地名がポンポン飛び出してくる。帰省した際は是非生で聴いてみたい。惜しむらくは、せっかくの音楽番組なのにサイマルラジオの配信ビットレートが低く音質に難があること。局の経済的な都合だろうが、何とか 64kbps での配信に切り替えてくれると嬉しい。現在の番組リストは以下。

アイルランドを聴く / 小松崎操
カンテレの森 / あらひろこ
南米フォルクローレ紀行 / 森末雅子
のどうたトライアングル / 嵯峨治彦
スパニッシュ・コネクション / 伊藤芳輝
VIVA LA MUSICA! / 岡田浩安


radio DE triumph (ヘヴィ・メタル / ハード・ロック)
DJ:島紀史、山本征史
ポッドキャスト
年数回ほど不定期配信
マイカテゴリ:トーク
本人たちが公言している通り、HM/HR 系のお笑い番組。基本的には自己レーベルの宣伝であるが、内容は完全に居酒屋トーク。島氏の豪快な関西弁が聴きどころ。できれば毎週配信して欲しいのだが、一応本業を優先しているようである。


鈴木敏夫のジブリ汗まみれ (エンターテインメント)
DJ:鈴木敏夫
TOKYO FM(radiko.jp / 関東エリア)/ ポッドキャスト
毎週土曜23:00-23:30
マイカテゴリ:情報、トーク
スタジオジブリのプロデューサーである鈴木氏の生の声が聴ける貴重な番組。宮崎駿氏と並び、その言動に興味の尽きない人物である。私は両氏のフリークではないが、それゆえ彼らの徹底ぶりを客観的に面白いと思えるのである。他の番組とは異なり、普段録りためていたものを何かの折にまとめて聴くことが多い。




現在は放送が終了している番組、あるいは過去に聴いていた番組。


ROCK DRIVE (ヘヴィ・メタル / ハード・ロック)
DJ:和田誠
FMヨコハマ(radiko.jp / 関東エリア)
毎週日曜24:00-25:00
2014年9月で放送終了
マイカテゴリ:情報
和田氏の愛するジャーマン・メタル、パワー・メタルを中心とした HM/HR 系音楽番組。お天気ネタや健康ネタを枕に終始ダジャレ全開ではあるが、マニアにとっては貴重な情報源。曲は七割くらい流れたところでトークが被ってくるので完奏されることはあまりない。その分紹介される曲数は多めである。


BARAKAN MORNING (ノンジャンル・ミュージック)
DJ:ピーター・バラカン、今村知子
InterFM(radiko.jp / 関東エリア)
毎週月曜~木曜7:00-10:00
2014年9月で放送終了
マイカテゴリ:選曲、情報
「BARAKAN BEAT」を挟み、2013年4月から復活。バラカン氏が一人で担当している他の番組に比べるとアシスタントとのやり取りも入るため、進行はゆっくりとしている。また朝の帯番組ということで交通情報が挟まれる回数も多く「BARAKAN BEAT」ほど濃い音楽番組という印象は受けない。リアルタイムでさらっと聴くのがいいのかもしれない。


JAZZ IS ALIVE (ジャズ)
DJ:小曽根真
J-WAVE(radiko.jp / 関東エリア)
毎週土曜24:20-24:50
2014年9月で放送終了
マイカテゴリ:選曲
本職の DJ ばりの軽妙な語り口でジャズを楽しめる30分番組。さらりと BGM で聴きたいときにちょうどいい。


WORLD MUSIC TIME (ワールド・ミュージック)
DJ:北中正和
NHK-FM(らじる☆らじる)
2013年3月で放送終了
マイカテゴリ:選曲
日本におけるワールド・ミュージックといえば真っ先にバラカン氏と北中氏の名前が挙がるだろう。「WORLD MUSIC TIME」はそんな北中氏がナビゲーターを務めるワールド・ミュージックの番組。さすがに選曲は幅広く、私なんかまだまだひよっこ、リスナーとしては毎週新しい発見と勉強の連続である。強いて欠点を挙げるとすれば、やや暗いトーンの語り口であろうか。


BACK TO THE 80's (ポピュラー・ミュージック)
DJ:本房雄一
湘南ビーチFM(サイマルラジオ / 神奈川県三浦郡葉山町)
毎週日曜10:00-12:00
2013年3月で放送終了
マイカテゴリ:選曲
30年前の週間ヒットチャートをカウントダウン形式で紹介する番組。後半は80年代にヒットしたナンバーのお薦めやリクエストが中心。逗子・葉山という土地柄か全体的にリゾート風の雰囲気が漂っている。家や車で聴くことが多い番組。


湘南カントリーミュージックナイト (カントリー)
DJ:片山誠史、安達たけし
レディオ湘南(サイマルラジオ / 神奈川県藤沢市)
毎週火曜21:00-22:00
マイカテゴリ:トーク
湘南のカントリー・シンガーとその相方がカントリー・ミュージックを肴にカントリーから鉄道までを熱く語る番組。発信地が隣町なのでローカルな話題には親しみを覚える。情報番組としての性格は薄いが二人の軽妙なトークが聴きどころ。選曲は正統派のカントリーが多い。コミュニティFMは地域性が前面に出るのが良いね。


The Soul Music (ソウル・ミュージック)
DJ:オダイジュンコ
NHK-FM(らじる☆らじる)
毎週木曜23:00-24:00
マイカテゴリ:情報
ブラック・ミュージックに明るくない私の案内役ともいうべき番組。ソウルや R&B、ファンク、ゴスペルは好きだがラップやヒップホップは苦手という私にとって、前者を中心とした選曲は心地良いグルーヴを与えてくれる。パーソナリティは本業ゆえ完全に DJ しているが(おまけにかなりの早口)、個人的にはもう少しナチュラルな方が聴きやすい。


世界の快適音楽セレクション (ノンジャンル・ミュージック)
DJ:ゴンチチ
NHK-FM(らじる☆らじる)
毎週土曜09:00-11:00
マイカテゴリ:選曲
ゴンチチの二人が自分たちの愛する音楽をノンジャンルでセレクトする番組。彼らの幅広いバックグラウンドが垣間見れる選曲で、休日の昼下がりにまどろみながら聴きたい。パーソナリティが二人いることで生まれる会話のテンポも心地良い。


Irish and Celtic Music Podcast (ケルト・ミュージック)
DJ:Marc Gunn
ポッドキャスト
毎月二回ほど不定期配信
マイカテゴリ:選曲
今のところ、唯一トークが英語の番組。ヒアリングの勉強になるかと思いきや、テレビのようにシチュエーションが映像として入ってこないので、その目的は達成できそうにない。英会話なら英会話の番組を聴いたほうが良さそうだ。それはさておき、ケルト・ミュージックの BGM としては結構楽しめる。ちなみに DJ の Marc Gunn は Wikipedia で musician and podcaster と紹介されている。


キャプテン和田の劇的メタル (ヘヴィ・メタル / ハード・ロック)
DJ:和田誠
ポッドキャスト
毎週金曜配信
2013年7月で放送終了
マイカテゴリ:トーク
楽屋トークっぽい雰囲気の HM/HR 系音楽番組。日本のマイナーなバンドにスポットを当てたり、業界人をゲストに迎えて内輪で盛り上がることが多い。稀に来日アーティストのインタビューが配信される。ポッドキャストというフォーマット上、メジャー・レーベルの音源が流れることはほとんどない。私は興味のある回だけをつまみ食い。


TOKYO REMIX ZOKU (エンターテインメント)
DJ:山田五郎、中川翔子
J-WAVE(radiko.jp / 関東エリア)
毎週土曜17:00-17:54
2013年6月で放送終了
マイカテゴリ:トーク
どこで役に立つのか全くわからない無駄知識を増やしてくれる番組。私が初めて聴いた回は亀の子束子の特集だった。パーソナリティの二人が個性的なのでリスナーを選ぶと思うが、ハマると抜け出せない中毒性がある。深海生物好きの自分としては「スカシカシパン情報局」のコーナーは外せない。ちなみに毎回その博識っぷりに驚かされる山田氏は大のプログレマニアでもある。


AppleCLIP2 (テクノロジー)
DJ:佐藤豊彦、佐藤豊美
ポッドキャスト
毎週金曜配信
マイカテゴリ:情報
大塚商会の提供による Apple ユーザーのための情報番組。毎回ゲストを迎えてホットな話題を掘り下げている。テクノロジー系の総合ニュース番組も探しているのだが、今のところしっくり来るものは見つかっていない。


ラジオやらせろ! (エンターテインメント)
DJ:サンドウィッチマン
fmいずみ(サイマルラジオ / 仙台市泉区)
毎週火曜19:30-20:00
マイカテゴリ:トーク
サンドウィッチマンの地元仙台のコミュニティFMで放送される完全な楽屋トーク番組。SCHOOL NINE のような面白さはないが、復興ラジコが終了したため、その代わりに聴いている。たまに事務所の後輩のために番組枠をまるごと貸し出すことがある。

iTunes のセットアップ ファイルを展開する

2012-10-24 20:53:23 | iPhone, iPod & iTunes
iTunes for Windows のセットアップ ファイル iTunesSetup.exe は複数のインストーラをひとまとめにした CAB形式の自己解凍書庫として提供されている。この形式に対応したアーカイバを使えば必要なインストーラだけを取り出すことが可能である。以下は Explzh で iTunesSetup.exe を開いた画面。複数の MSI ファイル(Windows インストーラ)がパッケージされているのがわかる。



もう少し軽いアプリケーションをお望みならば SFX Extractor を使うといいだろう。これは BGA/CAB/LHA 形式の自己解凍書庫ファイルから書庫ファイルだけを抽出してくれるツールである。CAB ファイルの解凍は普段使用しているアーカイバあるいは OS の標準機能で行えばよい。

Explzh: http://www.ponsoftware.com/
SFX Extractor: http://www.smfknife.com/sfxe/


ちなみに MSI ファイルもある種の書庫ファイルであり、msiexec というツールを使って展開することができる(前述の Explzh でも可能)。ここでは説明しないが、興味のある方は以下を読まれたし。

@IT: .MSIファイルを解凍して内部のファイルを取り出す

楽天レンタル

2012-10-01 00:00:05 | iPhone, iPod & iTunes


お薦めのプラン

スポットプラン



さらっと考察

楽天レンタルのスポットプランはレンタル料を下げて送料で補填する戦略を取っている。旧作は通常50円と激安。度々行われるキャンペーンではさらに引き下げられる。一見他社を圧倒する安さに感じるが、実際は送料が高額に設定されているため期待したほどの割安感は得られない(オークションやマーケットプレイスで取引を行う業者に見られる手法)。とはいえレンタル料が50円以下のタイトルならばトータル価格においても業界トップクラスの安さであることに変わりはなく、楽天レンタルで借りるのが一番お得だろう。借りる枚数によって一枚当たりの費用が変わるが、視覚的にわかり易くするためグラフにまとめてみた。





見て分かる通り、実際は20枚のまとめ借りでやっと100円/枚になる。コストを抑えるにはヘビーユーザーなら9枚あるいは15枚以上、ライトユーザーでも5枚はまとめ借りしたい。ちなみに定額プランも幾つか用意されているが、あえて楽天レンタルを選ぶ理由は見当たらない(他社のようなお試しレンタルも提供されていない)。


さらっと結論

楽天レンタルはスポットプラン向け。定額プランとは異なり、借りなければ課金は発生しない。取り敢えず会員になっておくべし。借りるときは50円以下のタイトルを5枚、9枚。15枚以上のまとめ借りがお得。

楽天レンタル トップへ




※情報は古い場合がございます。最新情報は上記サイトでご確認ください。





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ぽすれん

2012-10-01 00:00:04 | iPhone, iPod & iTunes


お薦めのプラン

スポットコース

30日無料お試しレンタル

スポットコース



ぽすれんと GEO Online の関係

ぽすれんは2008年にゲオの完全子会社となった後、現在は GEO Online と完全統合している。つまりぽすれんは GEO Online そのものであり、取り扱われるタイトルや価格設定は同じである。ただし表向きは別サービスとして扱われるため、それぞれで会員登録することは可能。勿論お試しレンタルのサービスも個々に受けられる。


さらっと考察

ぽすれんのスポットコースはレンタル料と送料のバランスが取れた価格設定。レンタル料は旧作100円と楽天レンタルの倍だが、送料込みでは20円程度しか違わない。50円キャンペーン時は楽天レンタルより割安となる。借りる枚数によって一枚当たりの費用が変わるが、視覚的にわかり易くするためグラフにまとめてみた。





コストを抑えるには7枚あるいは12枚以上はまとめ借りしたい。定額プランも用意されているが、あえてぽすれんを選ぶ必要はないだろう。ただし「スタンダード8」のお試しレンタルは忘れずに利用しておくこと。


お試しレンタル

「スタンダード8」のお試しレンタルは30日で二枚ずつ四回、計八枚を無料で借りられる。準新作と旧作がレンタル可能で新作は対象外。「スタンダード8」は一枚当たり約250円の計算になるので、準新作を優先して借りるほうがオトク。ちなみにお試しレンタルの利用は会員登録時でなくても構わない。しばらくはスポットコースで旧作をスポットレンタルした後、借りたい準新作が溜まってきたところで「スタンダード8」に変更し、お試しレンタルを利用するというのも手である。無論30日以内にスポットコースに戻らないと、翌月からは「スタンダード8」の課金が始まるので注意。


さらっと結論

ぽすれんはスポットプラン向け。スポットコースであれば利用しない限り課金は発生しない。借りるときは楽天レンタルにないタイトルを中心に旧作100円を7枚まとめ借りがオトク(送料込みで千円)。

ぽすれん 一ヶ月無料お試し

ぽすれん



※情報は古い場合がございます。最新情報は上記サイトでご確認ください。





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GEO Online

2012-10-01 00:00:03 | iPhone, iPod & iTunes


お薦めのプラン

通常会員(スポットレンタル)

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コストを抑えるには7枚あるいは12枚以上はまとめ借りしたい。定額プランも用意されているが、あえて GEO Online を選ぶ必要はないだろう。ただし「スタンダード8」のお試しレンタルは忘れずに利用しておくこと。


お試しレンタル

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さらっと結論

GEO Online はスポットレンタル向け。通常会員であれば利用しない限り課金は発生しない。借りるときは楽天レンタルにないタイトルを中心に旧作100円を7枚まとめ借りがオトク(送料込みで千円)。

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オンラインレンタルを少しだけ賢く利用してみる

2012-10-01 00:00:00 | iPhone, iPod & iTunes


はじめに

何社もあるオンラインレンタルサービス(宅配レンタル)の中から自分に合ったサービスを見つけるのは一苦労である。ネット上には各社を比較するサイトが色々とあるが、それを読んでも結局はよくわからなかったりする。そこで論点を「どう利用するのがおトクか」に絞り、お薦めの組み合わせを幾つか提案したい。


オンラインレンタル/宅配レンタル

オンラインレンタルが何であるかは今更説明の必要もないと思うが、各社が扱うサービスは大きく分けて二つある。一つは定額プラン(あるいは月額プラン)と呼ばれ、毎月一定の課金を行うことで金額に応じた枚数を借りることができるサービス。4枚で1000円、8枚で2000円が定番である。もう一つはスポットプランというサービス(あるいは会員登録だけ済ませた状態)で、こちらは借りた分だけ課金が発生する。このスポットプランをどう利用するかが一つのカギであり、本記事のテーマである。


定額プランのメリット

借りた分だけの課金で済むスポットプランがあるなら定額プランは不要に思えるが、勿論それぞれにメリットとデメリットがある。まずスポットプランは予約不可であることが多い。貸出中のタイトルを順番待ちすることはできず、在庫ありになるまで待たなければならない。また新作や準新作の料金が高めに設定されており、定額プランで借りるより割高である。目安として新作や準新作、人気タイトルを月に四枚以上借りる人は定額プランの利用も検討したい。また定額プランには返却期限がないので、うっかり者にはある種の保険となるだろう。仮に返し忘れても毎月の課金が無駄になるだけでそれ以上に延滞金が請求されることはない。


各社の考察

私の目から見た各社のインプレッションをまとめてみた。これはプラン決定に至るプロセスそのものである。まずは各社の詳細について以下の記事を参照して欲しい。

TSUTAYA DISCAS(執筆中)
DMM.com(執筆中)
GEO Online
ぽすれん
楽天レンタル



お薦め

さて色々と細かいことを書いてきたが、要約すれば以下の三点となる。

1. 各社のスポットプランに加入。
2. 定額プランが必要ならDMM.com。
3. 楽天レンタルを除く四社のお試しレンタルは利用しておく。

まずはこれで始めて、気に入らないところは自分に合わせて変えていけばいい。スポットプランは固定費が掛からないし、お試しレンタルはすべて無料。ここまでは支出ゼロなのでどう利用していくかを考える時間はたっぷりある。

お試しレンタルは各社の時期をズラしながら利用すれば、無理なく借りられるだろう。各社の会員登録だけ済ませておき、好きなタイミングでお試しレンタルにコース変更すれば良い。会員登録と同時にお試しレンタルを選んでしまうと、そこから一ヶ月が期限となるので注意。


スポットレンタルの併用

各社が取り扱うタイトルであるが、メジャーな作品についてはどこでも借りられる。しかしマイナーな作品の場合、そうとは限らない。そこでスポットレンタルの併用が効いてくる。借りなければ課金されないという特徴を生かし、各社のスポットプランに入っておけばマイナーな作品が見つかる確率も上がるというわけだ。「ベスト盤よりオリジナルアルバム」という向きには是非お薦めしたい。


定額プランの選択

定額プランのメリットが当てはまる人は五社の中から一社を選ぶことになるが、実際はDMM.comとTSUTAYA DISCUSの二択である。DMM.comはそもそもスポットプランが用意されておらず、借りたいタイトルがあれば定額プランで借りるしかない。TSUTAYA DISCUSは単品レンタルが可能だが新作や旧作といった区分がなく、相当数まとめ借りしなければ割高である。残りの三社においてはスポットプランの価格が魅力的なため、あえて定額プランを選ぶ理由は見当たらない。


無料お試しレンタル

お試しレンタルとはオンラインレンタルがどういうものかを体験しながら無料でタイトルが借りられるというありがたいサービスである。現時点では本記事で紹介する五社のうち楽天レンタル以外がお試しレンタルを提供している。各社とも月8枚のコースが対象となるため、合計すると32枚は無料で借りられる計算になる。遠慮無く利用しておきたい。オンラインレンタルというスタイルが自分に向かないと思えば無料サービスだけ利用してお試し期間中に退会すればよい。もちろん課金は一切発生しない。


CDを借りるなら宅配レンタルが有利

オンラインレンタルのメリットの一つにCDレンタルの安さが挙げられる。通常リアル店舗ではCDとDVDのレンタル価格は異なり、旧作100円が主流のDVDに対し、CDは四枚で千円といったところ。しかしオンラインレンタルならDVDと同じ価格で借りられる。音楽ライブラリの充実を狙う人は是非オンラインレンタルを利用したい。


リアル店舗の併用

生活圏にリアル店舗がある人は新作や準新作、人気タイトルを定額プランではなくリアル店舗で借りるという手もある。品揃えはオンラインレンタルに劣るが、リアル店舗のほうが価格や借りやすさの面で有利なこともあるだろう。


まとめ1 - スポットレンタルのみ利用

定額レンタルを利用しない人向けの組み合わせ。リアル店舗と併用する人にもお薦めである。ただし TSUTAYA DISCUS のスポットレンタルは高いので注意されたし。また DMM.com にスポットレンタルは用意されていないので利用できないことになる。

TSUTAYA DISCAS  お試し→ スポット
DMM.com  お試し解約
GEO Online  お試しスポット
ぽすれん  お試しスポット
楽天レンタル   スポット  



まとめ2 - DMM.com を定額レンタルで利用

定額レンタルを利用する人向けの組み合わせ。ただし TSUTAYA DISCUS のスポットレンタルは高いので注意されたし。

TSUTAYA DISCAS  お試し→ スポット
DMM.com  お試し定額
GEO Online  お試しスポット
ぽすれん  お試しスポット
楽天レンタル   スポット  



まとめ3 - TSUTAYA DISCUS を定額レンタルで利用

独占タイトルの多い TSUTAYA DISCUS を効率的に利用したい人向けの組み合わせ。DMM.com にスポットレンタルは用意されていないので利用できないことになる。

TSUTAYA DISCAS  お試し→ 定額
DMM.com  お試し解約
GEO Online  お試しスポット
ぽすれん  お試しスポット
楽天レンタル   スポット  



各社のリンク

TSUTAYA DISCAS
DMM.com
GEO Online
ぽすれん
楽天レンタル

iTunes でリアルタイムに出力先オーディオデバイスを切り替える

2012-08-01 21:22:31 | iPhone, iPod & iTunes
iTunes は起動時に出力先オーディオデバイスを決める仕様となっており、その時点でシステムに設定されている「既定のデバイス」が選ばれる。これはアプリケーションを終了するまで有効であり、途中で既定のデバイスを変更しても iTunes の出力先は変わらない。
普段は USB スピーカーで鳴らすことがほとんどだが、場合によってはヘッドフォンで聴いたり、Bluetooth アダプタに飛ばしたいときもある。そうなると iTunes を再起動するしかないのだが、低スペックな私の環境では起動コストが高く、おいそれとやるわけにはいかない。そもそもそれを避けたいがため iTunes を立ち上げっぱなしにしているくらいである。パソコン自体もスタンバイや休止モードを使っており、基本的に iTunes の起動はパソコンの起動時のみである。
何とかして iTunes の出力先をリアルタイムで変更できないものだろうか。幸いアイデアはすぐに浮かんだ。実デバイスへのルーティングを行う仮想オーディオデバイスを用意し、これを既定のデバイスにする。出力先は仮想デバイスで切り替えるという方法だ。上手くいきそうな気はしたが、問題は私自身がそれを形にするスキルを持ち合わせていないという点にある。

残された選択肢は「探す」である。自分で作れない以上、他人のフンドシを借りるしかない。しかし検索は難航した。オーディオデバイスを切り替えるツールなら簡単に見つかる。しかしこれは単に手作業によるデバイスの変更を自動化しただけで、リアルタイムに出力先を変更するという今回の要件は満たさない。そんなある日、Windows のミキサーの悪癖について調べていたところ、TiVSound というツールを見かけた。確かマイクの音をミックスしてパソコンの音声を録音する方法についての解説サイトだったと思う。早速 TiVSound のサイトに飛ぶと、なんとこれが大当たり。本来の機能は仮想デバイスのステレオミキサーなのだが、出力先の実デバイスを切り替えることが可能という、まさに私が探し求めていたものだった。

TiVSound

TiVSound の導入方法については公式サイトに詳しいので省くが、基本的には仮想デバイスドライバとヘルパーアプリケーションをインストールするだけである。あとは既定のデバイスに TiVSound を設定し、実デバイスは TiVSound のコントロールパネルから切り替える。試すまでは上手くいくか不安だったが、何の問題もなく一発OKだった。iTunes で音楽を再生中に実デバイスを変更すると若干のタイムラグはあるものの再起動なしのリアルタイムで出力先が切り替わった。

ここまで来るともう少し欲を出したくなる。TiVSound を既定のデバイスにしているということは、iTunes に限らず全ての音声が TiVSound で指定したデバイスに出力される。できれば TiVSound での切り替えは iTunes だけにしたい。ではどうするか。これは単に既定のデバイスを通常通り設定し、iTunes を起動する直前に既定のデバイスを一旦 TiVSOund に変更して、起動完了後に既定のデバイスを元に戻す。これで TiVSound の切り替えは iTunes にのみ有効となる。バッチ的手法は好みではないが、今回は止むを得ない。App=Device というオーディオデバイス切り替えツールがこの機能を実装していたので、バッチファイルを作る手間は省けた。興味のある方はこちらも試してみてほしい。

App=Device


自宅の音楽ライブラリを丸ごと外で聴く ~ Audiogalaxy Mobile ~

2012-07-28 09:53:09 | iPhone, iPod & iTunes
NOMAD Muvo からスタートした私の MP3 プレーヤー遍歴も今年でちょうど十年目。乗り換えの歴史はそのまま大容量化の歴史でもある。五年前に購入した iPod classic 160GB でひとまずの区切りを迎えたが、これは iPod classic における最大容量がそこで頭打ちになっているためである。残念ながら家のライブラリを丸ごと持ち歩くという夢は叶わぬまま現在を迎える。

しかし iPhone を手にして状況は一変する。ストレージ型の MP3 プレーヤーとは異なるアプローチがそこにはあった。ネットワークを経由して音楽を再生する Audiogalaxy Mobile というアプリ。平たく言えば「インターネットを介して家のパソコンにある音楽を外出先でも聴ける」というサービスである。ネット環境さえあれば長年私を悩ませてきた MP3 プレーヤーの容量制限から解放される。MP3 以外にも WMA, AAC, ALAC, FLAC, ogg といったフォーマットに対応している。

必要となるのは母艦となる Windows マシンあるいは Mac。これにクライアントと通信するためのアプリケーションをインストールする。クライアントは iPhone や Android なら専用アプリ、パソコンならブラウザを使う。利用には無料アカウントの取得が必要だが、これはクライアントと母艦が audiogalaxy のサーバにアクセスする際のアカウントとなる。中継サーバが介入することで細かいネットワーク設定を気にすることなくストリーミング サービスが利用できる。自宅マシンと直接通信するタイプのアプリであればネットワークに関するそれなりの知識を要求されるだろう。

通勤時は予約録音したラジオ番組を iPod で聴いているのでほとんど出番はないが、週末など車で外出する際は iPhone をカーステレオに繋ぎ audiogalaxy 経由で音楽を聴いている。母艦の稼働コストをどう捉えるかにもよるが、聴きたいときに聴けるという安心感は何ものにも代えがたい。ちなみに我が家では Windows マシンをホームサーバとして稼働させているので、母艦の運用が枷となることはなかった。

私にとってはほぼ完成されたアプリだが、最後に幾つか気になった点をまとめておく、

1) 一時停止からのデバイス再接続時に自動再生

再生中にヘッドセットコネクタや Dock コネクタからケーブルを抜いたり、接続先デバイスの電源を落とすとプレーヤーが一時停止する。この状態で再度ケーブルを挿すか接続先デバイスの電源を入れた場合、自動的に再生を開始する機能が欲しい(停止状態からのデバイス再接続時は除く)。これは Tunemark というネットラジオアプリに実装されていて便利に感じた機能。iPhone をカーステレオに繋いで番組を聴いているとアクセサリスイッチのオンオフに連動して再生や停止が行われる。現状 Audiogalaxy Mobile で再生を始めるにはその都度「ロック画面の解除」、「アプリの呼び出し」、「再生ボタンをタップ」という手順を踏まなければならない。

2) MP3 ギャップレス再生の対応

アプリの紹介文には "Gapless playback" と謳われているが、これは一部のフォーマットに限られるようで、MP3 では Lame タグや iTUNSMPB フィールドにギャップレス情報が書き込まれていてもギャップレス再生にならなかった。今後のバージョンアップでビット・パーフェクトなギャップレス再生が MP3 でも可能となることを期待したい。

3) Genres による絞込み

現状は Genres でジャンルを選択するとその配下のトラックがすべて表示される。トラック数が多いと絞込みとしてはほとんど機能しないため「ジャンル > アーティスト > アルバム > トラック」と階層的に絞込めるようにして欲しい。Artists では「アーティスト > アルバム > トラック」と選択できるのでそちらを使えということなのかもしれないが……。

radiko.jp を iTunes/iPod でポッドキャストとして聴く! (MP3対応版)

2012-04-29 17:23:10 | iPhone, iPod & iTunes

add2itunes



add2itunes は radiko.jp の録音ツール Radika で録音した M4A/MP3 ファイルを iTunes にポッドキャスト形式で自動的に追加するツールです。Radika の「録音終了時実行コマンド」に指定して使います。ポッドキャスト形式は iTunes で番組ごとに管理され、また再生位置も記憶してくれるので、前回の続きから聴くことができます。追加されたファイルは通常のポッドキャスト同様「ライブラリ」の「ポッドキャスト」に表示されます。一連の処理はすべてバックグラウンドでリアルタイムに行われ、iTunes が起動中は即反映、起動していない場合は次回の起動時に反映されます。



準備
当然ながら RadikaiTunes は必須です。それぞれの基本的な使い方をマスターしておいてください。

add2itunes のインストール
1) 下記よりファイルをダウンロードして任意の場所に解凍します。
add2itunes_20120429A.zip

2) スクリプトファイル "add2itunes.js" と "id3.exe" を Radika の「プログラムディレクトリ」にコピーします(radika.exe のあるフォルダ)。前バージョンの「録音ディレクトリ」から変更になりましたので注意して下さい。環境によっては拡張子(.js)が見えない場合があります(下記参照)。
http://support.microsoft.com/kb/978449/ja

3) スクリプトファイルを実行して「iTunes に自動的に追加」フォルダを選択してください。アンチウイルスがスクリプトの実行を遮断する場合は適宜許可してください。また「iTunes に自動的に追加」フォルダについては下記を参照してください。
http://support.apple.com/kb/HT3832?viewlocale=ja_JP


4) プログラムディレクトリに "add2itunes" というショートカットが作成されるので、ショートカットをクリックしてリンク先が正しいかを確認して下さい。

※(3)がうまく行かない方は以下の手順を試してください。
[1] スクリプトファイルを右クリックして「プログラムから開く > プログラムの選択」を選択。
[2] 「Microsoft(R) Windows Based Script Host」を選択。
[3] 上記が見つからない場合は[参照]ボタンから以下のアプリケーションを選択。
C:\WINDOWS\system32\wscript.exe

※「iTunes に自動的に追加」フォルダを変更したい場合はプログラムディレクトリに作成されたショートカットを削除してください。

Radika の設定
「ツール>オプション>録音」で録音終了時実行コマンドを下記のように設定します(マウスを乗せると画像が拡大します)。それ以外は任意です。



[コピー用テキスト]
C:\WINDOWS\system32\wscript.exe
add2itunes.js "@FIL"

※デフォルトの処理は「移動」となっており、コマンド実行後は iTunes が管理するフォルダに音声ファイルが移動します。録音ディレクトリにファイルを残しておきたい場合は引数の最後に "copy" という文字列を追加してください。

[コピー用テキスト]
C:\WINDOWS\system32\wscript.exe
add2itunes.js "@FIL" copy


ポッドキャスト化について
現バージョンの Radika は M4A ファイルのポッドキャスト化に対応しています。Radika 側でチューナーごとにポッドキャストフラグを立てておいて下さい。MP3 ファイルについては Radika が未対応のため add2itunes がポッドキャストフラグを立てます。また iTunes は「タイトル」及び「アルバム」タグでポッドキャストを分類するので(ファイル名、フォルダ名に対応) Radika での設定を忘れないようにしてください。これらのタグが書き込まれていないファイルはポッドキャストフラグを立ててもポッドキャスト扱いされません。

除外ファイルの設定
ファイル名が ^ (半角ハット) から始まる場合、add2itunes は iTunes への登録を行いません(処理後にファイル名から ^ を削除します)。登録の振り分けを行いたい場合にお使い下さい。


ID3 Mass Tagger
ソースが入手できたので PCST フレームに対応させた上で bcc32 でコンパイルしました。今まではバイナリにパッチを当てることで実現できましたが、それを同梱するわけにはいかなかったので(苦笑)。

過去の関連記事
radiko.jp を iTunes/iPod でポッドキャスト風に聴く!
radiko で配信される番組を iPhone や iPod でポッドキャストとして聴く方法
MP3 単体で iTunes にポッドキャストとして登録する方法




動作報告等、お待ちしております。

MP3 単体で iTunes にポッドキャストとして登録する方法

2011-09-17 05:50:13 | iPhone, iPod & iTunes
MP3 ファイルのポッドキャスト化に対応し add2itunes をリリースしました。id3.exe のソースを入手できたため、PCST フレームに対応した id3.exe を同梱しています。

radiko.jp を iTunes/iPod でポッドキャストとして聴く! (MP3対応版)


先日、Mp3tag を使った MP3 単体のポッドキャスト化を紹介したが(こちら)、録音から登録まで自動化したい場合、どうしても GUI ツールであることが障害となる。radika には録音後にコマンドを実行する機能が備わっているので、やはりコマンドライン系のツールで連携したいところ。今回はそんなお話である。

Mp3tag の PODCAST フィールドと PODCASTID フィールドは ID3v2 において PCST、TGID というフレームで与えられる。これらを扱えるツールをネットで探してみたが、ほとんどが基本的なフレームにしか対応しておらず、特に絶対数の少ないコマンドライン系においては ID3 Mass Tagger というツールが TGID を書き込めるというのが精々であった。ちなみに PCST にデータを書き込もうとすると次のようなエラーを吐く。

C:\>id3 -2 -wPCST 0 "<mp3file>:"
id3: selected tag does not have `PCST' frames

T や W から始まる文字列であれば適当なフレーム名でも受け付けてくれたのだが、"PCST" は残念ながらダメだった。しかし裏を返せば「もう一歩」のところまで来ているわけで、何とか PCST フレームにも対応させたい。ただオリジナルのウェブサイトは消失、ソースも公開されていないので正攻法による対応は難しい。そこでバイナリレベルで修正できないか調べてみることにした。

まずは手がかりを探そうとバイナリエディタで id3.exe を覗いてみる(私は Stirling を使用)。何かが違う。可読テキストがあまりに少ない。こういうときはたいてい EXE に圧縮が掛かっている。案の定ファイルの先頭部分を見ると UPX の文字がみえた。とりあえず upx.exe を使って伸長しておく。

upx -d id3.exe

出力された EXE を再度バイナリエディタで読み込む。可読テキストが散見される。期待が持てそうだ。適当に当たりを付けてテキストを検索するとフレーム名が集中する箇所が見つかった。おそらく id3.exe が対応しているフレーム名であろう。この中のいずれかを PCST に書き換えてやればうまくいくような気がする。あまり深く考えず PCNT というフレーム名を PCST に変えて前述のコマンドを実行してみた (具体的には 0x00033535 を 0x4E から 0x53 に変更)。ダメならじっくり調べればいいと思ったが、意外にもエラーを吐かない。ビンゴか?

早速 Mp3tag で確認すると、見事 PODCAST フレームが書き込まれているではないか。念のためバイナリエディタでも見てみるが PCST フレームはちゃんと存在する。どうやら成功したらしい。必要であれば id3.exe は再度 UPX 圧縮しておけばよい。

最低限ポッドキャストとして認識させるには TGID フレームも考慮して以下のようなコマンドになる。

id3 -2 -wPCST 0 -wTGID 0 "<mp3file>"

これは空の PCST および TGID フレームを作成する。必要に応じてその他のフィールドも書き加えると良いだろう。ちなみに私は TDRL フレーム(リリース日) も追加している。

検証中に分かったことだが、id3.exe はマルチバイト文字に対応していないため、ファイル名に日本語が使われていると正しく動作しないことがある。いわゆるダメ文字である。私の環境では録音時のファイル名に番組名とリリース日が含まれるため、radika からは直接 id3.exe を呼び出さず、間にスクリプトを挟んで id3.exe を呼び出すという流れにしている。もちろんファイル名を考慮すれば radika から直接 id3.exe を呼び出すことは可能であるが、諸般の事情から私はスクリプトを経由させているというだけである。


※ダメ文字については下記の「2バイト目が5C等になりうることによる問題」を参照のこと。

http://ja.wikipedia.org/wiki/Shift_JIS

radiko で配信される番組を iPhone や iPod でポッドキャストとして聴く方法

2011-09-14 22:19:50 | iPhone, iPod & iTunes
MP3 ファイルのポッドキャスト化に対応した add2itunes をリリースしました。

radiko.jp を iTunes/iPod でポッドキャストとして聴く! (MP3対応版)


radiko を始めラジオ放送のネット配信が本格化し、個人的にもラジオを聴く機会が増えた。ただ手軽にパソコンで聴けるようになったとはいえ、リアルタイムで聴くのが難しいことに変わりはない。生活リズムを維持しようとすれば、どうしてもタイムシフト聴取が基本になる。やはり録音ツール radika の存在は欠かせない。

さて radika で録った番組を iPhone や iPod で聴く場合、iTunes にポッドキャストとして登録すると便利である。これによりレジュームが効くようになるからだ。またポッドキャストであれば番組ごとにまとめられるのでライブラリ上の管理も楽になる。

録音方法がループバックでなければ、録音フォーマットに M4A を指定し、出力設定で「ポッドキャスト」フラグを有効にするだけでよい。そのようにして録音したファイルは iTunes が勝手にポッドキャストとして処理してくれる。

問題は M4A で録音できない局である。現時点の radika では「NHKサイマル放送」がそれに当たる。録音フォーマットの選択肢は FLV、MP3(LAME)、WAV の三つであり、いずれも出力設定に「ポッドキャスト」フラグは存在しない。近いうち M4A で録音できるようになるとは思うが、今のところは自分で何とかするしか無いようだ。方法として考えられるのは以下の二つ。

(1) MP3 単体で iTunes にポッドキャストとして認識させる。
(2) M4A に変換後、ポッドキャスト化する。

M4A ではタグの PODCAST フィールドを有効にすることで iTunes がポッドキャストとして認識可能なファイルとなる (これは事前調査済み)。つまり (2) は可能ということだ。しかしできればフォーマット変換の処理は挟まずに MP3 のタグ付けだけで何とかしたい。そこで MP3 に対しても ID3v2 タグの PODCAST フィールドを有効にしてみた。だが残念なことに音楽ファイルとして認識されるだけで、ポッドキャストとして扱われる気配はない。ネットで検索してみたが、わざわざ Web サーバを立てて RSS 経由で読み込ませたり、M4A に変換したりとスマートな解決法を見つけることはできなかった(検索が下手なだけかも知れないが)。

結局「楽して解決モード」から「地道にデバッグモード」に頭を切り替えることにした。まずは試しにポッドキャストとしてダウンロードされた MP3 を直接 iTunes に読み込ませてみる。何とあっさりポッドキャストとして認識されるではないか。これは (1) の方法も可能であることを意味する。必ずしも購読用の RSS を経由させる必要はないのだ。かなりヤル気が湧いてきた。ではこの MP3 についてもう少し詳しく調べてみることにしよう。

以下はこの MP3 が含まれる購読用の RSS から該当部分を抜粋したものである。

<item>
<title>9月13日(火)「その日の主なニュース」</title>
<link>http://www.tbsradio.jp/dig/2011/09/post-1238.html</link>
<description>今日の主なニュースをまとめてお伝えしました。</description>
<itunes:author>TBS RADIO 954kHz</itunes:author>
<guid>http://www.tbsradio.jp/dig/2011/09/post-1238.html</guid>
<dc:creator>TBS RADIO 954kHz</dc:creator>
<pubDate>Tue, 13 Sep 2011 22:27:28 +0900</pubDate>
<category>News & Politics</category>
<itunes:category text="News & Politics"/>
<itunes:category text="Society & Culture">
<itunes:category text="Personal Journals"/>
</itunes:category>
<itunes:category text="Business">
<itunes:category text="Business News"/>
</itunes:category>
<itunes:category text="TV & Film"/>
<itunes:summary>今日の主なニュースをまとめてお伝えしました。</itunes:summary>
<itunes:keywords>Dig,ディグ,ニュース,ニュース探究ラジオ,ラジオ,TBS</itunes:keywords>
<itunes:explicit>no</itunes:explicit>
<enclosure url="http://podcast.tbsradio.jp/dig/files/news20110913.mp3" type="audio/mpeg"/>
<media:thumbnail url="http://www.tbsradio.jp/dig/300_300.jpg" width="160" height="120"/>
</item>

RSS にはポッドキャストに関する様々な情報が記述されている。enclosure タグに MP3 の URL が記述されているので、これをダウンロードし、Mp3tag でタグ情報をスキャンしてみる。



ほとんど何も書き込まれていない。では iTunes が RSS 経由でダウンロードした同ポッドキャストのタグ情報はどうだろう。



タグ情報が大幅に更新されている。見ての通り、これは RSS の情報が反映されたものだ。つまり iTunes はダウンロードした MP3 を取り込んだ後、RSS を参照してタグ付けしているということになる。

さてこの状態であれば MP3 単体でもポッドキャストとして認識できることは先程試したとおり。あとはこの中から必須フィールドを探すだけである。まずは不要と思われるフィールドを適当に削除する。COMMENT ITUN**** は iTunes のエンコーダが書き出すノーマライズ情報やギャップレス情報なので関係ないだろう。ALBUM はフォルダ名、TITLE はファイル名に使われるので必須。一つ削っては iTunes に登録という作業を繰り返し、結果的に残ったのは以下のフィールドである。

ALBUM : 保存時のフォルダ名となる
PODCAST : 常に 1 を指定
PODCASTID : ポッドキャストの URL を指定
TITLE : 保存時のファイル名となる

つまり MP3 の場合は PODCAST フィールドだけでなく PODCASTID フィールドも必要ということらしい。ちなみに後者は単にフィールドが存在すればいいようで、URL ではない文字列あるいは他のポッドキャストと重複する文字列であっても iTunes は問題なくポッドキャストとして認識した (ID と名が付くが一意の文字列である必要はないようだ)。

まとめると、

「MP3 単体で iTunes にポッドキャストとして認識させるには PODCAST フィールドと PODCASTID フィールドが必須」

ということになる。利便性を考えて PODCASTDESC、RELEASETIME なども入れておくとよい。タグ付けには前述の Mp3tag を使うとよいだろう。あとは iTunes に放り込むだけでポッドキャストとして扱ってくれる。これで転送先の iPhone や iPod でもレジューム機能が手に入るはずだ。


※本記事は iTunes for Windows 10.4.1.10 で確認しております。

radiko.jp を iTunes/iPod でポッドキャスト風に聴く!

2011-02-11 20:58:01 | iPhone, iPod & iTunes

add2itunes



MP3 ファイルのポッドキャスト化に対応した新バージョンをリリースしました。本記事は過去のバージョンのものです。

radiko.jp を iTunes/iPod でポッドキャストとして聴く! (MP3対応版)


add2itunes は radiko.jp の録音ツール Radika で録音した M4A(MP4) ファイルを iTunes にオーディオブック形式で自動的に追加するツールです。Radika の「録音終了時実行コマンド」に指定して使います。オーディオブック形式はポッドキャストと同様 iTunes が再生位置を記憶してくれるので、前回の続きから聴くことができます。追加されたファイルは「ライブラリ」の「ブック」に表示されます。一連の処理はすべてバックグラウンドでリアルタイムに行われ、iTunes が起動中は即反映、起動していない場合は次回の起動時に反映されます。



準備
当然ながら RadikaiTunes は必須です。それぞれの基本的な使い方をマスターしておいてください。

add2itunes のインストール
1) 下記よりファイルをダウンロードして任意の場所に解凍します。
add2itunes_20100211A.zip

2) スクリプトファイル "add2itunes.js" を Radika の「録音ディレクトリ」にコピーします。環境によっては拡張子(.js)が見えない場合があります(下記参照)。
http://support.microsoft.com/kb/978449/ja

3) スクリプトファイルを実行して「iTunes に自動的に追加」フォルダを選択してください。アンチウイルスがスクリプトの実行を遮断する場合は適宜許可してください。また「iTunes に自動的に追加」フォルダについては下記を参照してください。
http://support.apple.com/kb/HT3832?viewlocale=ja_JP


4) 録音ディレクトリに "add2itunes" というショートカットが作成されるので、ショートカットをクリックしてリンク先が正しいかを確認して下さい。

※(3)がうまく行かない方は以下の手順を試してください。
[1] スクリプトファイルを右クリックして「プログラムから開く > プログラムの選択」を選択。
[2] 「Microsoft(R) Windows Based Script Host」を選択。
[3] 上記が見つからない場合は[参照]ボタンから以下のアプリケーションを選択。
C:\WINDOWS\system32\wscript.exe

※「iTunes に自動的に追加」フォルダを変更したい場合は録音ディレクトリに作成されたショートカットを削除してください。

Radika の設定
「ツール>オプション>録音」で録音終了時実行コマンドを下記のように設定します(マウスを乗せると画像が拡大します)。それ以外は任意です。



[コピー用テキスト]
C:\WINDOWS\system32\wscript.exe
"@DIR\add2itunes.js" "@FIL"

※デフォルトの処理は「移動」となっており、コマンド実行後は iTunes が管理するフォルダに音声ファイルが移動します。録音ディレクトリにファイルを残しておきたい場合は引数の最後に "copy" という文字列を追加してください。



おまけ
自分はこんなスマートプレイリストを作って iPod で聴いています。iPod で聴く場合はオーディオブックの同期を有効化を忘れずに!



add2itunes の動作報告等、お待ちしております。

iTunes のスマートプレイリストを使ってみよう!

2010-07-18 01:00:00 | iPhone, iPod & iTunes
私は iPod 用に「再生回数が 0 のトラックを上限設定してランダム選曲」というプレイリストを作っている。ライブラリ内のトラックを満遍なく聴きたいというのがそもそもの理由。自分の意思とは無関係に選曲されるので全く記憶に無い曲が流れることもしばしば。自分のライブラリなのに思わぬ発見もあったりして、これが結構楽しいんだよね(笑)。

以前の iTunes では any マッチが無かったので、ちょっと込み入った Smart Palylist を作ろうとすると、複数の Smart Playlist を組み合わせる必要があった。現在はその不満も解消され、かなり快適にプレイリストを作れるようになっている。例えば「ジャンルが Bluegrass あるいは Country で、再生回数が 0 のトラックを上限設定してランダム選曲」したい場合はこんな感じ。



早い話が「まだ聴いていないカントリーかブルーグラスの百選」ってことね(笑)。




「アリエッティ日記」を iPod で一気に "聴く" 方法 - その弐

2010-07-17 10:00:00 | iPhone, iPod & iTunes

さて前回の続きです。実は Tooble の Pro 版には音声を抽出する機能が備わっているらしいのですが、今回は Pazera Free Audio Extractor というフリーのツールを用いた方法を説明します。Pazera Free Audio Extractor は複数の動画ファイルを対象に音声の抽出やフォーマット変換を一括して行うことができる強力なツールです。何本か試した同系統のツールの中では最も使いやすかったです。

「抽出」は動画ファイルから音声部分を抜き出すだけなので処理は軽いのですが、今回の動画は抽出した AAC が iPod で再生できませんでした。AAC そのものは対応しているはずなんですけどね(詳細は未調査)。とりあえずは iPod が対応する音声フォーマットへの変換も同時に行うことにしましょう。作業的には「抽出」と「抽出 + 変換」で何ら変わるところはありませんしね。

まずはツールをダウンロードしてインストールを済ませてください。

http://www.pazera-software.com/products/audio-extractor/

アプリケーションを起動後、Profile のリストから変換するフォーマットを指定します。「聴ければいい」という前提に立てば、
MP3 - 64kbit/s - 220500 Hz - Mono - Very poor quality

で十分でしょう(私はこれを iPod で聴いていますが、音質に関しては何の不満もありません)。続けて [Load] ボタンを押すことを忘れないでください。Output directory は変換した音声ファイルの保存先です。空き容量が十分な場所を指定しておきましょう。変換元の動画ファイルはメインウィンドウにドラッグ&ドロップして登録します。大体こんな感じになるかと思います。



あとは [CONVERT] ボタンを押すだけです。個人的にはファイル名のナンバリングが気になったので Flexible Renamerで一括変換しました。こうしておくとソートのとき便利です。



あとは iPod でアクセスしやすいようにタグエディタでタイトルなどを書き込み、iTunes 側でこんな感じのスマートプレイリストを作っておきました。



Good Luck!!!


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