Collin Raye / Twenty Years And Change (2005)

2007-09-25 00:33:44 | Music > Country
 
Journey や Survivor を唄うカントリー・シンガー!

Collin Raye との出会いは、あるレストランで BGM として流れていた "Open Arms" のカヴァーに遡ります。もちろん言わずと知れた Journey の名バラードです。声の良さとアレンジに魅了され、以来彼のアルバムをチェックするようになりました。事の次第については以前取り上げた同曲所収のベスト盤 "Direct Hits" の記事でも触れています(こちら)。

時は流れ 2005年、Collin は再び自身のアルバムでメロディック・ロックの名曲をカヴァーすることになりました。それが本作に収められている Survivor の "The Search Is Over" です。"Open Arms" 同様、これまた見事な仕上がりで、一人ほくそ笑むのは勿体ないと、本作を紹介させていただくことにしました(笑)。ちなみに最近の記事で今回につながるちょっとした伏線を張っていたのですが、お気付きになりました?(笑)

さて本題の "The Search Is Over" ですが、カントリー系のアーティストと聞いて、おそらくほとんどの人がそれ風のアレンジを思い浮かべるのではないでしょうか。かくいう僕もそんな一人でした(笑)。ところが実際に聴いてみると、思いのほかストレートなアコースティック・サウンドであることに驚かされます。フィドルやペダル・スティールといったカントリー色の強い楽器が顔を出すことはなく、アコースティック・ギターとピアノを除けば、アコーディオンやマンドリンが加わる程度。ひと言で言うなら、本家のヴァージョンをそのままアンプラグドに置き換えた感じです。Collin のヴォーカルもあまりカントリーっぽさを感じさせないスタイルなので、言われなければその畑の人と気付くのは難しいでしょうね(笑)。

とにかくオリジナルを知る人には是非一度聴いていただきたい名カヴァーです。伸びやかで深みのある Collin の声は素晴らしいの一言で、多くの人がそこに Jimi Jamison の影を見るのではないでしょうか。好みは人それぞれですが、表現力では明らかに Toby Hitchcock を上回っていると思います。Jim Peterik や Tommy Denander といったメロハー界の仕掛人が彼に関心を持ってくれると面白いんですがねぇ(笑)。

アルバムはカントリーというジャンルに根差した音楽ではありますが、Collin の持つバックグラウンドは多岐に渡り、それらを活かした幅広いスタイルの楽曲が楽しめます。例えば Eagles を彷彿させる "You're Not Drinkin' Enough" では Don Henley にそっくりなヴォーカルが聞けますし、幾通りかの声色を使い分ける器用さも併せ持ったアーティストなんですよね。メロディック・ロックやウエスト・コースト・ロックがお好きな方なら Collin の目指す音楽に何か通じるものを感じてもらえると思います。よろしければ、下記のサイトで試聴してみてください。ちなみに購入の際は amazon がお安いですよ~(笑)。


Collin Raye Official Website:
http://www.collinraye.com


"Twenty Years And Change" アルバム試聴(cd Universe)
http://www.cduniverse.com/productinfo.asp?pid=6936336




最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
残念ながら (ドイツ特派員)
2007-09-25 00:43:47
gwさん、ゆるーい伏線、分かりましたよ。

私、カントリーが駄目なんですよ(爆)。ジャズも駄目、例えばイーグルスでも、カントリーフレーバーが減ってきた「On the Border」辺りから聞ける、という感じですかね?でもDon Henleyに似ているんだったら結構好みかも知れません。John Wettonを聴くようなスタンスで聴いてみるといいのかも知れませんね。

で、実は何を言いたかったかというと、Don HenleyとEric Johnson、Voが似てませんか?「Desert Rose」の歌い出しなんて「Wested Time」のサビ前に激似だと勝手に思っています。

うーん、その道のプロに喧嘩を売ってしまったか?
返信する
大好きなシンガーです (Hank西村)
2007-09-25 21:01:35
知的な感じの Collin Raye 大好きなシンガーです、中でも"I Think About You"は最高です。
返信する
>ドイツ特派員さん! (gw)
2007-09-25 23:15:33
こんばんは!

音楽に好みは付き物ですから全然気になりませんよ~。むしろドイツ特派員さんなら、どういうところが苦手かお伺いしたいくらいです(笑)。僕自身も苦手な音楽ありますしね(ハウスとかダンス系とか)。一言で言うと「心象風景」の浮かんでこない音楽はダメなんです。

EJ と Don Henley とは気付きませんでした。今となっては主観的にしか捉えられないので、似ているかの判断もできないのですが(苦笑)、僕自身、EJ と出会った頃、"Tones" アルバムを聴いて Bryan Adams っぽいなぁって感じたことを覚えています。
返信する
>Hank西村さん! (gw)
2007-09-25 23:24:15
こんばんは!

とても洗練されたポップ・カントリーですよね。これからカントリーを聴こうというポップスファンにもお薦めできるアーティストだと思っています。

"I Think About You" は陽気な感じがいいですよね。彼の声っていつもリラックスして聴けます。
返信する
苦手な音楽やらEJやら (ドイツ特派員)
2007-09-27 23:38:41
gwさん、

苦手な音楽ってことでいえば、ジャズが一番かも知れません。gwさんの「心象風景」で言えば、私に必要なのは恐らく「哀愁」「郷愁」というものかな?

あまり言及していないものの、EJは私も大好きでして、そりゃ「Venus Reprise」のフランジャーが掛かったド頭のチョーキングなんて音だけで秒殺。ベタですが、「遥かなるドーヴァー」も私にとっては郷愁感満点です。あと例えば「East Wes」「Manhattan」のようなEJ風ジャズは大好きっすね。

あ、Bryan Adamsは確かに似ていますね。でもやはりあの(正に)Toneが宝なんでしょう。今でもいけない海賊版DVDで出ている「Austin City Limits1990」の「遥かなるドーヴァー」は、私にとってのバイブルですなあ。
返信する
>ドイツ特派員さん! (gw)
2007-09-29 07:36:25
おはようございます。
そうなんですか、ジャズが苦手なんですね・・・。
僕自身、あれこれと手を出して聴いていますが
実は自分の中で反応する部分って音楽によって全然違うんです。
ある種多重人格的な聴き方なのかもしれません(笑)。
基本的にドップリ浸って聴くほうなので
自分の中にある何かしらの感情に呼応しない音楽はダメなんですね。
それが「心象風景」といった表現になりました。

「哀愁」「郷愁」でいうとケルト系や北欧系トラッドにそれをすごく感じます。エンニオ・モリコーネやジョルジュ・ドルリューといった欧州出身の映画音楽家もそうですね。間違いなく僕の感性は欧州寄りです。物心付いたときから「泣き」が好きでしたから(笑)。陽気なアメリカの音楽もいいですが、これって多分後から芽生えた感性なんじゃないかと勝ってに思っています。

EJ はジャジーなスタイルを完全に自己流に消化していますよね。あの人、まんまをやっても自分が出ちゃうから(笑)。いつもすごいなあって感心しきりです。カントリー・スタイルも EJ、モース先生、アルバート爺、みんな全く違うんですよ。個性ってどんなスタイルでも滲み出るものなんですね。

EJサウンドでいえば、僕は教則ビデオ第一弾の冒頭とラストに収録されているスタジオでの実演シーンが最高です。本当にこんなに美しい音がギターから出てるんだ!って(笑)
返信する