がやがや通信

雑司ヶ谷から日々のあれこれを綴っていきます。

“チーズ” と “エルボ” (ひ)

2011-10-29 00:00:25 | デザイン
チーズといっても、食べられません。
T の形をしているもの、tee をなぜか “ちーず” と呼びます。
曲がっているのは “肘” のエルボ、これは判りやすいですね。

なんでこんなのを作ったかというと、(ば)のディスプレイ用。
作品をどう陳列・展示したいかという想いも、
クラフトマンシップの一部だと思います。

「なるべく存在感のないハンガーやハンガーパイプが欲しい」
という話を聞いてハンズに出向きアドバイスするも、
市販の素材では透明なジョイント部材がないので、今ひとつ発展させられない。
じゃぁ作っちゃおう、ということで。
建築模型とか作っていると、この程度はできます。


でね、今じゃぁ建築プレゼンテーションに3DCGが多いけど、
模型じゃないとダメなところもあるんですよ。
プレゼン模型とかパース(CG)は設計者がO.Kだせるものを、
第三者(お施主さんとか)に見せているのですが、
肝心なのはエスキース(検討)段階の模型。
これで設計者は、設計がちゃんとうまくいっているか確認するのです。
プロがポイントを押さえられればよいので、
見栄えとかはあまり良くない場合がありますけどね。
それよりもスピードが重要なんです!
でも「それだってCGでいいじゃないか」と思われる方がいるかもしれませんが、
CGはPCを起ちあげてオペレーションしなければ見たいところが見られません。
特にプロジェクトが大きくなって、チームで設計している場合は、
メンバー全員がいつでも瞬時に、全体像を共有できる模型はとても重要なのです。
あとね、CGは定量化された数値入力をしないとなにも進まないのだけれど、
設計の検討段階っていうのは、定量化できないファジーなところが多いので、
そのファジーなところも目視できる模型はいいんです。

プレゼン模型(3DCG)とエスキース模型は別物ですよ、というお話でした。


ちなみに写真の部材はポリカーボネイトのパイプ。
スタイロカッターというニクロム線に電気を通して熱で切る装置を用いました。
45°カットや円柱切り抜きにはちょっとしたテクニックが必要です。
ここで言うテクニックとは、切断用の三角定規やコンパス、
パイプ固定用に半円柱形を切り抜いたスペーサーなどをちょちょいと作り、
加工前に全ての手順を構築しておく必要があること。
「とりあえずやってみよう」ではこの加工はできないと思います。

さて、これらのパーツがいかなるモノにできあがるかは改めて・・・

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