ふうてんの猫の猫耳東風的フリチベ生活

働きながら和製MBAと工学博士取得をしていた自称苦学生バックパッカーの日記。
今は学位もとって大阪で技術戦略考えてます

イラクの人質

2004年10月31日 | 政治・経済・社会現象
イラクの人質問題について

blogをつらつらと眺めてみると、香田さんは馬鹿者だという論調が多いように思う。
僕もまったく其の通りだと思う。

だいたい内戦や戦争やっているところに行けば、拉致されるのは別にイラクに限った話ではなく、
外国人が安心して旅行できないようなところは多々ある。
また情報収集もアメリカ頼りだし、そもそも日本の大使館は邦人が冤罪で捕まったりしたときの対処など、先進国の水準とは思えない仕事をするとも聞くが、まぁ、今はそれはおいておこう。

とにかく海外に行くと、バカ旅行者はたくさんいるので、冒険旅行と称して無茶をしてその後の足取りがわからなくなる青年や、現地の男についていってそのまま足取りがわからなくなる女性とか、同じようについていって数日強姦され続けて捨てられている女性とか、現地でラリッテ大変なことになっている日本人とか、とにかく海外でも邦人の人命に関わるトラブルは多々あるわけです。

それらを踏まえて、なぜ香田さんだけがここまでクローズアップされるのか?
という原点に戻って、現状を考え直したいと思います。
前述したように、邦人が海外で拉致されたり、死んだりすることは望ましいことではないが、残念ながら恒常的にあることである。
しかし、香田さんの場合が特殊なのは、犯人が日本政府を交渉相手として指名して、国家の主権たる軍事について介入しようとしていることである。
この状態では、日本政府は当事者にならざるえない。
強盗や営利目的の誘拐や強姦などのローカルな犯罪で、現地の警察と日本政府が連携をするような類とは状況が異なる。

小泉首相の「撤退はない」という発言を持って軽薄だとする論もあるが、テロ組織とは交渉しないというのは基本的なルールであり、「撤退なし」と早期に表明するのは正論です。
下手に応じれば「交渉が決裂したため、人質を殺害する」と犯人側に主張されるのがおちです。
ここで交渉の余地があるという態度を示せば、日本政府と交渉をしたい組織は日本人を拉致するようになり、将来にわたって邦人の安全を脅かすことになります。
拉致を有効な手段にしないために、交渉せず は当然です。
また、民主党は、今回の事件をもって撤退を要求しないと早々に表明しており、同様に正しい姿勢を貫いていると言えるでしょう。

また自衛隊を派遣しているから拉致されるのだ という論調は我田引水であり、拉致事件をもって自衛隊の派遣を否定しようとする卑怯な論調であると思います。

私は自衛隊は撤退すべきだと思いますが、それは犯罪組織に屈するからではなく、大義なき軍事活動に日本人の命をさらすべきではないと考えるからです。
また、イラクの復興は開戦に踏み切ったアメリカが血を流すべき問題であると考えますが、サマワの人々が自衛隊駐留を望むのであれば、難しい判断を迫られると思います。

ただ、先進国の軍隊を駐留するのはコストパフォーマンスが悪すぎるので、現地の人々を雇用してインフラを整備していくようなことができる治安状況に早く回復させなければいけないのだろうなと思います。



最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
そう思います (PWPやまぐち)
2004-10-31 08:47:21
上から下まで自分もそう思います。



ところで、あいつはバカだという声に反論しようがないのですが、海外旅行(特に貧乏旅行)すると、ついムチャしちゃうっていう感覚がなかなか伝わらない。理屈じゃないんだってば。
返信する
無茶しますね。 (ふうてんの猫)
2004-10-31 11:53:07
確かに貧乏旅行中は無茶しちゃいますね。

本当は一人旅だったり、ガイドがいなければこそ、

安全と健康に注意しないといけないのですが。



やっぱり旅って、達成感を味わう側面があるので、

きっと無茶をして

「俺って凄い!!」

って感じたいんでしょうね。

返信する