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極楽極楽。

2005年06月27日 | 音楽
DefTech【DefTech】
遅ればせながらやっと聴いた話題のDefTech。
既に140万枚も売れてるそうだ。
だって、インディーズだからレンタルされないんだもん。
1500円だし結局購入。でも“買い”の一枚ではある。

ハッピーな極楽フロウ。
今日は授業サボって海でも行くか!みたいな、
日差しに引っ張られて気持ちが高揚する感覚。
メッセージ色の強い詞が若干浮いてるが、
やはりピースフルマインドに溢れていて、
全部飲み込んでポジティブにいこうよって気になる。
ハワイ+ジャマイカ+沖縄といった感じの曲が続く。
厳密な意味でラガマフィンとは異なるかもしれないが、
基本的にレゲエ色が強い。
“ジャワイアン”と呼んでるそうだが、
ハワイや沖縄などの独特で微妙な音取りのメロディーを、
これだけのラップに仕上げるのはすごい。
どの曲もDefTechであることを強烈に主張していて、
すでにこれだけのスタイルを確立しているのは素晴らしい。
ヒットしている【MyWay】を超える曲は無いが、
この曲は、一曲の曲として聴けばその印象は強烈なのに、
BGMとしても心地よく成立する、絶妙のバランス。
やはり聴きやすいというのが重要なポイントだろう。


なんじゃこりゃ。

2005年06月27日 | 映画
【スパイ・バウンド】
ヴァンサン・カッセルとモニカ・ベルッチのスパイサスペンスということで、
楽しみにしてたけど、久しぶりにこんなに面白くない映画を観た感じ。
実在のスパイの証言を基にしたかなんか知らんけど、
映画ならもっと大胆に脚色しろよ。
なんかフランス映画の悪いととこばっかり出ちゃった感じ。
全然緊張感も無く、何が言いたいのかもわからず…あーもう書くのめんどくさい。

ターハイ。

2005年06月25日 | 
宮本輝【森のなかの海】
阪神大震災の直後に愛人のもとへ走った夫。
謎に満ちた女性・毛利カナ江から
奥飛騨の広大な土地を譲り受けた希美子は、家族に支えられながら、
地震で親を失った少女たちとの共同生活を始める。

宮本輝を久しぶりに読んだ。
彼の作品を読むといつも思うが、
心の動きと行動の関係の表現がなんてうまいんだろう。
ほんのチョッとした言葉に泣きそうになったり、
「ああ、俺もこんな状況ではこんな事言っちゃいそう。」と思ったり。
非常に沢山の事柄が次々に起こり、それぞれが示唆に富んでいる。
それぞれの年代に対して、どうあるべきか、何らかの方向性を示してくれる。
大人の男の薀蓄みたいな台詞も多くて、それも彼の作品の楽しみの一つだ。

この作品では実際に震災を体験した筆者によって、
その時の様子がなんとも恐ろしく、悲しく描かれる。
昨日まで普通に接していた人が目の前で死んでいく。
亡くなったり、怪我したり、愛する人を失った人に、
年齢や性別の区別は無い。そして、身体的・精神的後遺症。
僕はこれまでお酒を飲んだときなどに震災の話になると、
成人式の後、大阪に帰ってきて地震にあったときの事や、
その直後、神戸で廃材撤去のバイトをしていた事などを、
面白おかしくでは無いが、ある意味ネタとして話していた。
なんと配慮に欠けていて、恥ずべき事であったかを痛感した。
現地でどんな事が起こり、どんなに悲惨だったかは報道で知っていたはずなのに。
そういう状況下で人間がどういう行動を取るかを織り交ぜた、
宮本輝の文章によって、この震災で本当に悲しい出来事とは何かを知った。

その犠牲となった登場人物たちが、
僕の故郷、飛騨の森でで癒し癒されていく。
大樹と苔生す美しい森が眼に見えるようだ。



Tシャツデイズ

2005年06月22日 | 日々の生活

久しぶりにTシャツ作成。
娘と近所の男の子の兄弟の分。
娘はとにかくハートなどのラブリーなモチーフが好きだ。
渋い服を着させ続けた反動だろうか(笑)。
男の子二人は、名前の頭文字とことわざの頭文字をそろえた、
“Fortune favors the bold.”と“Young colts will canter.”。
ラテン語にしたかったんだけど、Yで始まる言葉が見つからなかったので。
子供は、デザイン自体よりも“自分の名前が入ってる”
という事に喜びを感じるので、控えめに名前も入れておいた。
アイロンプリントでやる場合、Tシャツの色を利用できないのが辛い。
例えば黒いTシャツに字が浮いている様にするには、
字と字の間を黒で塗りつぶしたのではうまく表現できない為、
一字づつ切り抜く必要がある。
でも、これは切るのも並べるのもめんどくさいし、
失敗する可能性が格段に増えてしまう為、
のっぺりとしたデザインにせざるを得ない。
ちなみにハートは一個ずつ切り出している。

そうなると、大型の印刷機でやってもらいたいんだけど、
ネット上にも一枚からプリントしてくれるところは沢山あるが、
やはり色を多く使うと割高になってしまい(グラデはどうなるんかな?)、
なかなか良い方法が無い。

だれか、良い方法知りませんか?


足が好き。

2005年06月20日 | 日々の生活
昨日の朝、雨戸を開けようとすると、
目の前にヤモリがいた。
最近ムカデ(大嫌い)とかも入ってくるんだけど、
どこから入ってくるのだろう?

ヤモリを捕まえ、ビンに入れてみる。
ヤモリは他の爬虫類のようにヌメリが無く、
クレイの様な質感だ。
目は全体的に金色で、どちらを見ているかわからない。
爬虫類や両生類が好きな僕は、どれだけ眺めていても飽きない。
体の質感、頭・足・尾の微妙なバランス、滑稽な顔と歩き方。
爬虫類を見ていると、なぜか生物の多様性が感じられるのだ。

子供にも良く観察させ、窓の外に放した。
家を守ってください。お願いします。


エンドロールがセンスいい。

2005年06月20日 | 映画
【Mr.インクレディブル】
昔の栄光を忘れられ無いまま、
能力を隠し普通のサラリーマンとして暮らすスーパーヒーロー一家。
陰謀に巻き込まれたお父さん・インクレディブルを救おうと、
家族が立ち上がる。

いや、素晴らしいです。楽しいです。
敵の要塞である火山島は、
自然と近未来的な設備の融合だし、
スーパーヒーローと言うより、
スパイちっくな音楽と映像も超クール。
なんかマモーに立ち向かうルパンのようだ。
各々の能力は限られているんだけど、
なるほどねと思える応用・合わせ技が一杯で、
家族ならではのコンビネーションが見もの。
頭使わなきゃ敵には勝てないのだ。特に女が強い。

アニメとしては当然だけど、
これでもかと言うほどデフォルメされたキャラも良い感じで、
上司やデザイナーなどの神経質なチビキャラが
インクレディブルの色んな大きさをひきたたせる。

【モンスターズ・インク】あたりから、
毛髪の表現が凄くなってきたけど、
今回の頭髪はなかなかすごい(笑)。
若干浮いてる感もあるが、サラサラと音がするようだ。
なのでお姉ちゃんのバイオレットを見てると【ブライス】に見えてくる。
これから人間が主人公のCGアニメがたくさん出てくるだろう。


切なすぎる人生。

2005年06月19日 | 映画
【モンスター】
ヒッチハイクをしながら体を売る人生に疲れたアイリーン・ウォーノス。
自殺を考えていたある日、レズビアンの少女セルビーと
運命的な出会いをする。若いセルビーとの生活のために、
彼女は連続殺人犯へと変貌していく。

とにかく痛々しい。いかなる理由があっても殺人は到底許されるものではないが、
本当に恵まれない環境、そして一つの出会いが、
一人の人間を殺人へと向かわせる過程が本当に痛々しいのだ。
アイリーンの粗暴さも無知も、そしてセルビーのわがままさも弱さも、
全ては育ってきた環境によるものだ。
そして、全く孤独で、愛を知らない環境が、二人を引き合わせ、のめり込ませてしまったのだ。
この二人は本当の愛を知って幸せだったのか?それが本当の愛と呼べるものだったのか?
真実はわからないが、幸福とはやはり到底呼べない。
こんな人たち一杯いるんだろうな。

シャーリーズ・セロンの丸顔はあまり好きではないが、
映画スターの雰囲気を持つ、とても美しい女優だと思う。
その変貌振りにはとにかく驚愕の一言しかない。

単純に嬉しい。

2005年06月17日 | 音楽
Dragon Ash【crush the window】
最近はとんと聴かなくなったドラゴン・アッシュのマキシ。
【BUZZ SONGS】あたりはかなりヘビーに聴いたけど、
誰に影響されたのか、途中で濁声のラップになってしまい、
それ以来、アルバムはチェックするが続けて聴く事は無くなった。
アーティストにはスタイルを打ち砕く事に挑戦し続けて欲しいとは思わない。
自分のスタイルを確立したら、
その中でいかに色んなメロディーと詞を書き続けるかに注力して欲しい。
【HARVEST】を聴いた時点で
ドラゴン・アッシュのチェックももう終わりかなという気がしてた。

だが、今作はすごく良いぞ。
Tシャツにしたくなるくらい美しいジャケ写につられて
聴いてみたけど、そのままレジへ直行。
ドラムンベースに良い声の高速ラップがのって、
エッジの効いたクラブチューン。
なんと言っても、憂いを含んだメロディーが美しい。
2曲目にちょっとハードなミクスチャーを入れて、
3曲目はKJお得意の弾き語り。これがクラップ(タップ?)音が雨音のようで、
すごく気持ちの良い曲に仕上がっている。
やっぱKJはもともと優しい声なんだからこういう曲が合うよ。
【陽はまた昇りくりかえす】【Under Age's Song】のような、
DA美メロベストを出したら絶対買うのに(笑)。

なんともかんとも。

2005年06月14日 | 映画
【笑の大学】
三谷幸喜の作品が好きである。
大爆笑じゃない笑い。はははッと笑えるところ。
どこまで狙ってて、どこまで本気かわからない所。
ほんとは全部狙ってて、全部本気なんだろう。
と思わされそうになる感覚(よくわからんな)。

戦時中にある喜劇作家が検閲を受ける。
最初は駄目出しばかりの堅物検閲官だが、
徐々に作家のペースにはめられ、作品をより面白くする方へ…。
やがて二人の間に友情が芽生える。

これまで色々な所でも揉まれてきた作品だけあって、
ストーリーは素晴らしい。
【ライフ・イズ・ビューティフル】やチャップリンにもみられる、
戦時下もしくは戦争に向かう不穏な空気の中
という極限状態でのユーモア。
争いを止めない人間は愚かだが、それを皮肉って笑いに変えてしまう。
色々なテクニックや偶然や発想が重なって“笑い”ができていく課程が良くわかる。
笑えるって素晴らしい事だ。
取調室という殺風景な部屋で物語が進んで行く、
演劇的な要素を残したままなのも、二人のやり取りに集中できて良い。
ライティングにもこだわっていて、感情の起伏によって様々に変化する。

最後がちょっとしつこいかな。

それでだ。
なんで稲垣吾郎なんだー。もう最悪。
ここで彼を使う必要ないだろ。もっと良い役者一杯いるだろー。
とくに、この映画は二人の役者のせめぎ合いが全てじゃないか。
役所広司に対して稲垣吾郎はどう考えてもおかしいだろ。
スマップが嫌いなわけじゃない。それぞれの役割があるだろって事だ。
集客の為か?そんなに客の入りが違うのか?
キャスティングがどういう力関係で決まるのかは知らないけど、
プライドを持てプライドを。


入梅。

2005年06月12日 | 
白石 一郎【海狼伝】
織田信長が勢いに乗り始めた時代。
玄界灘、瀬戸内海を舞台に海賊たちが暴れまわる。
操船に長けた笛太郎、武術に秀でた三郎、
商売の天才小金吾、船造りと鉄砲造りに固執する職人小矢太など、
個性豊かで夢に溢れた海賊たちの生活を描く。

まず、多彩な登場人物が楽しい。
憎めない人物ばかりだ。
海賊たちの考え方はすごく合理的でクールだ。
とにかく非情で、人の命なんてなんとも思わず、
解決の手段といえば金。
味方といえど、大将が欲しいと思えば襲う。
そんな海賊たちの中で、笛太郎が情と腕で危機を乗り越え、
頭角を現していくサクセスストーリーだ。
玄界灘の荒波、瀬戸内の穏やかな情景、
そこに漕ぎ出していく船が目に映るようだ。
それぞれの地域で人の考え方も全く違い、
自然が文化を作るのだとわかる。

僕は山育ちなので、海に縁が薄い。
海の生活がどんなものかは解らない。
だけどこの時代、
海がその彼方にある物への好奇心を
かきたてたであろう事は良く解る。
そんな感情を疑似体験させてくれる小説だ。
【海王伝】と言う続編があるらしい。
失敗しそうだが読まなきゃ。