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なんともかんとも。

2005年06月14日 | 映画
【笑の大学】
三谷幸喜の作品が好きである。
大爆笑じゃない笑い。はははッと笑えるところ。
どこまで狙ってて、どこまで本気かわからない所。
ほんとは全部狙ってて、全部本気なんだろう。
と思わされそうになる感覚(よくわからんな)。

戦時中にある喜劇作家が検閲を受ける。
最初は駄目出しばかりの堅物検閲官だが、
徐々に作家のペースにはめられ、作品をより面白くする方へ…。
やがて二人の間に友情が芽生える。

これまで色々な所でも揉まれてきた作品だけあって、
ストーリーは素晴らしい。
【ライフ・イズ・ビューティフル】やチャップリンにもみられる、
戦時下もしくは戦争に向かう不穏な空気の中
という極限状態でのユーモア。
争いを止めない人間は愚かだが、それを皮肉って笑いに変えてしまう。
色々なテクニックや偶然や発想が重なって“笑い”ができていく課程が良くわかる。
笑えるって素晴らしい事だ。
取調室という殺風景な部屋で物語が進んで行く、
演劇的な要素を残したままなのも、二人のやり取りに集中できて良い。
ライティングにもこだわっていて、感情の起伏によって様々に変化する。

最後がちょっとしつこいかな。

それでだ。
なんで稲垣吾郎なんだー。もう最悪。
ここで彼を使う必要ないだろ。もっと良い役者一杯いるだろー。
とくに、この映画は二人の役者のせめぎ合いが全てじゃないか。
役所広司に対して稲垣吾郎はどう考えてもおかしいだろ。
スマップが嫌いなわけじゃない。それぞれの役割があるだろって事だ。
集客の為か?そんなに客の入りが違うのか?
キャスティングがどういう力関係で決まるのかは知らないけど、
プライドを持てプライドを。