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明日は休みだ2。

2005年06月06日 | 映画
と言うことで、二本立て(笑)。

【レイ】

この映画を知ったのは、もうオスカーもノミネートが決まった後だった。
その後、ジェイミー・フォックスが主演男優賞を受賞する頃には、
もう観たくて観たくてしょうがなかった。
思ったよりずっと早いレンタル開始に感謝。

レイ・チャールズを初めて意識して聴いたのは、
たぶん【エリー・マイ・ラブ】で、中学生の頃かな。CMに使われてたよね。
これは原曲も素晴らしいが、レイのカバーはほんとに大好きで、
よく聴いてた覚えがある。実際、今でも歌えるくらい。
それでも買ったCDは、出どころの怪しいベスト版。
何曲か好きな曲はあったが、その頃の僕には大人すぎて、
あまり聴かなかった気がする。
【ウイ・アー・ザ・ワールド】のメイキングビデオで、
スティービーと点字の譜面を読みながら打ち合わせする姿も、
これも中学生の時だと思うけどすごく印象に残っている。

ただ、僕が知ってからのレイ・チャールズはもう神様になった後で、
というか仙人の方が合ってるが、
とにかく善人というか浮世離れしたイメージしかない。
しかし、この映画を観ると、すごく人間的というか、
悪いとこも、弱いとこも、素のままに生きたんだなと言うのが、
すごい驚きで、ショックだった。何も知らなかった。

よくよく考えると、あんな曲は浮世離れしていては書けないんだ。
人と人との事を歌ってるんだから。
特に、印象的だったのは、これも昔から大好きな曲、
【ヒット・ザ・ロード・ジャック】の録音シーン。
女性のコーラスとのかけ合いがワクワクさせる曲だが、
実際にコーラスを担当している女性とは愛人関係にあり、
お互いに本音をぶつけ合い、ヒートアップしていく。
他にも“音楽が生まれる瞬間”が多く描かれたまらない。

しかし、もう言い尽くされてるとは思うが、
ジェイミー・フォックスすごいぞ。これは。

明日は休みだ。

2005年06月06日 | 映画
振り替え休日ね。

【モーターサイクル・ダイアリーズ】
キューバの革命家チェ・ゲバラ。
青春時代、親友と一台のバイクで南米縦断をした日々を描く。
恋、そしてハンセン病患者とのふれあい。

題名の通り、本人が書いた日記を映画化したものらしい。
チェ・ゲバラと言えば、今ではTシャツなどのモチーフとして、
色々なところでその顔を見る。
だが、キューバ革命が何か、その中でどのような役割を果たしたか、
英雄と言われるのは何故かなど、その人生は全く知らない。

この映画で語られるのは、まだ若い頃の話であり、
実際の革命にまつわる話は出てこないが、
熱血漢で、曲がったことが嫌いで、そして優しい性格が表現されている。

ロードムービーは、途中でいかに飽きさせないかが重要だ。
どれだけ面白いエピソードが盛り込めるか。
この映画は実話にしてはかなり奮闘しているが、
中盤以降は少し退屈なところも多かった。
ただ、共産主義や“チェ”と言う言葉、
南米に生きる人々の悲しみ、喜び、優しさなど、
その後のゲバラに影響を与えた要素が盛り込まれ、
またそういったテーマのわりに、
なんともいえない爽やかな印象の残る映画だ。

その爽やかさに一役買っているのが、
今最も好きな俳優と言っても良い、ガエル・ガルシア・ベルナル。
頼りなさと心の強さという、相反する、しかし確かに共存する印象を、
その目だけで表現できる俳優だ。